聴いてみた 第52回 レインボー その3

リッチー・ブラックモア御大の薄っぺらいファンのSYUNJIです。
先日リッチー本を読破してあまりのおもしろさに燃え尽きたあたしですが、やはり音楽としての鑑賞もおろそかにするわけには参りません。(何を今さら・・・)
プログレやカントリーも大事ですが、まずは足元を固めることから始めたいと思い、レインボーを聴くことにしました。(意味不明)

今回聴いてみたのは三頭体制三部作の最後を飾る「Long Live Rock 'N' Roll」、邦題はご存じ「バビロンの城門」。
レインボーのアルバムは邦題のほうが有名なものが多いが、これなどはその最たる例である。

Babylon

ジャケットは黄土色っぽい地色にメンバーの顔イラスト。
パープル時代と違ってレインボーの場合メンバーの顔をモチーフにしたジャケットはほとんどなく、メンバーの顔がそろって登場しているのもこのアルバムだけだと思う。
レインボーのアルバムの中では意外と地味なほうだ。
このイラストのメンバーって、発売時まで全員無事だったんでしょうか?
ジャケットに載ってるんだけど発売時にはもうクビになってたヒトとかいるんでしょうか・・

三頭体制末期の危ういパワーバランスと楽曲の完成度との調和が絶妙との評判が高い「バビロンの城門」。
果たしてあたしは無事に城門をくぐり抜けられるでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

1. Long Live Rock 'N' Roll
これぞ三頭体制の集大成と呼ぶべき名曲、「長生きロックンロール」。
イントロの「どたばどたばとたばどどど」というコージーのドラムに続き、ロニーのかけ声。
「All Right!」かな?「All Night!」でしょうか?
ちなみに御大はこの曲でベースも弾いてるらしい。

2. Lady Of The Lake
やや哀愁を帯びた旋律にロニーのボーカルが調和している。
もともと三頭の頃はあまり楽しい曲がないのがレインボーだが、この曲あたりは代表的な感じがする。

3. L.A. Connection
テンポを落とした代わりにロニーのボーカルがいっちばんくどい曲。
どうだどうだといわんばかりに粘りのある遠吠えシャウトをきかせる。
はっきり言ってロニーのボーカルが好きでなければイヤミにしか聞こえない。
あたしは好きですが・・・

4. Gates Of Babylon
レインボー(リッチー)の中世趣味全開の名曲。
どこか中近東の香りがするサウンドがドラマチックである。
邦題はアルバムタイトルにもなっているのだが、この「バビロンの城門」という映画チックな表現がいいですね。
エンディングに少しバイオリンの調べが聞こえる。

5. Kill The King
ノリは前作の「A Light In Black」と同じで、疾走感に満ちあふれたせっかちでヤケクソ気味のサウンドである。
ただし三頭の音楽的どつきあいは思ったよりもまとまっていて、バンド楽曲としての完成度が向上しているように思う。
リッチーのギターも「きゅるるるるきゅるるるきゅるきゅるきゅきゅきゅ」という小刻みな音がだだ漏れなのだが、個人的には「A Light In Black」のほうが好きである。

6. The Shed (Subtle)
この曲はリズム進行が比較的単純だ。
リッチーのギターは早さでなく歪みに重きを置いているようで、時々左右にギターを振り回すようなアレンジがある。

7. Sensitive To Light
アルバムの中で唯一明るく脳天気な曲。
頻繁に登場するのがアメリカン・ロックにありがちな「ずずんずんずん」といった上昇ムードなメロディだが、これはロニーやトニー・カレイらアメリカ人サイドの趣味なんじゃないだろうか。
(違うかもしれませんけど)
いずれにしてもロニーが歌うとちっとも軽くならないんだよなぁ。
この曲だけでシングルカットしてもまずチャートをにぎわすようなことはないだろう。
レインボーがアメリカンなメロディでチャートに登場するのはもっと後の話である。

8. Rainbow Eyes
ラストはクラシカルなバラード。
コージーはこの曲を「天国への階段」のように仕上げたかったそうだが、そういう情報を仕入れて聴くとかえってつまらない。
「虹をつかもう」と同様、ロニーの器用さがあらためて際だつ名曲だ。

全体的なノリは「虹を翔る覇者」と大きくは変わらない。
三頭の仲は相当険悪だったらしいが、トータルな印象では、まとまりの強いイメージだ。
こういう名曲を作成しつつ、一方でリッチーやコージーはトニー・カレイをいたずらでイビリ続け、とうとうアメリカに追い返してしまったそうだ。
それに加えて都合3枚ものアルバムで歌い続けたロニーは、これだけ申し分のない働きをしていながら、なぜか脱退。(解雇?)
この後リッチーは宿敵ギランにまでお誘いをかけたり断られたりという混乱の日々をしばらく送ることになる。
なので、レインボーにおいてはメンバー同士の仲と楽曲の完成度は全く比例しないようだ。ああ楽しい・・

感想。
かなりレインボーに慣れたせいもあるかもしれないが、このアルバムではリッチーやコージーにそれほど尖った印象を感じない。
一方でロニーの吠えるボーカルは若干やりすぎの感もあるが、そのせいか三頭の中でもっとも目立っている気がする。
僅差ではあるが、やはり好みとしては「虹を翔る覇者」のほうが上である。
いずれにしてもレインボー、つくづくすごいバンドだということだけはわかる。
だいぶわかってきたんですけど、ロニーのボーカルがたぶん自分の好みにあってるんだと思います。
実は歴代のボーカルの中でジョーが一番好きなのはまだ変わりませんが・・・

ということで非常に良かった「バビロンの城門」。
ここまでくればもうレインボーについては怖いものは何もありません。
続いての課題はやはりグラハム・"やっさん"ボネット時代の名盤、「ダウン・トゥ・アース」でしょう。
全盤制覇がいつになるかわかりませんが、リッチー検定合格を目指して精進して参りたいと思います。

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聴いてみた 第51回 トッド・ラングレン

孤高の宅録職人、トッド・ラングレン
どういうジャンルに所属する人なのか未だにわかりませんが、昨年大阪に遠征した時に実は1枚CDを購入していたのでした。
それが今回聴いた「Healing」である。
副題は「トッドの音楽療法」。
最近疲れ気味の自分にちょうどいいかもしれない・・・などと思って聴いてみることにした。

Healing

1. Healer
2. Pulse
3. Flesh
4. Golden Goose
5. Compassion
6. Shine
7. Healing Pt.1
8. Healing Pt.2
9. Healing Pt.3
10. Time Heals
11. Tiny Demons

このアルバムは1981年発表である。
すでに自分は当時サンスイ・ベストリクエストを中心にエアチェックに夢中になっていた。
しかし当時の興味の範疇にトッド・ラングレンは全く入っておらず、ミュージック・ライフにもほとんど登場しなかったように思う。
姉が当時トッドを聴いていたかどうかは全く知らないが、家でトッドの名前が書かれたカセットを見たことがないので、おそらく我が家ではトッドの音楽が流れたことはないだろう。
名前をいつ覚えたのかも全く記憶にないが、いずれにしろ当時も現在も守備範囲外だ。

さてトッドの音楽療法、自分にはどんな効果をもたらしてくれるのでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

全曲ひとり宅録とのことだが、言われてみると確かにドラム・ベースというリズム隊を持つバンド構成の音は少ない。
キーボードの音が中心にあり、コーラスとボーカルで厚みを付けているのが基本路線のようだ。

「Golden Goose」はなんとなく童謡を思わせる楽しそうなサウンド。
子供番組のテーマソングみたいに聞こえる。
「Compassion」はいくつかのサイトでは名曲と絶賛されているが、それほどの強い衝撃は受けなかった。
どちらかというと「Healer」のほうがファンタジックで広がりのある音がする。
「Healing Part.1」「Healing Part.2」あたりは「柔らかいイエス」のような感じだ。
「おだやかなプログレ」「ゆったりテクノ」と表現しても、それほどずれていないのではないだろうか。

聴いてて思うのだが、トッド・ラングレンて歌はそんなにうまくはないと思う。
声は高いほうだが声量や歌唱力で圧倒されることは全くないし、そもそもそういった類の音楽ではない。
スタジオ盤なのにところどころ音程や声が不安定だし、しかも声そのものにはあまりアレンジを加えていないようだ。
「Shine」はエコーをかませた壮大な音楽になっているが、ボーカルが若干心許ないので聴いていてやや不安になる。
たとえばイエスやボストンがこの旋律で曲を作るとしたら、もっと重厚なサウンドになるだろう。

正直、雰囲気は決して悪くはないのだが、聴いていて非常に眠い。
まさにヒーリング音楽そもので、催眠効果があるんじゃないかとも思う。
今風(でもないか)に言うと癒やし系音楽ということになるが、確かに聴いていてふつふつと闘争心がわいたり厭世観にとらわれたりホテルの部屋を日本刀で斬りつけたくなったりということは全然ない。
ヒース・ヒーリングには全く合わないので、ダジャレでもテーマソングには使わないだろう。(←全然意味不明)
ヒーリング・ミュージックとはいえ、エステサロンや岩盤浴場のBGMにはちょっと向いていない。

感想。
うーん・・・・
トッド・ラングレン、ちょっと微妙です。
アルバムは81年のものだが、時代の特徴は顕著に表れていると思う。
だがなんとなくプログレっぽいサウンドにも大きな感動というものは感じないし、やはりボーカルの不安定さが自分としては気になってしまう。
もちろんこれらが全て彼の持ち味なんだろうから、ここから先は好みの問題である。
「じゃあ他のアルバムも聴いてみようかな」という意欲は、今のところほとんどない。

そんなわけで、初めて聴いてみましたトッド・ラングレン。
ヒーリング効果は「眠気」という形で表れたので、音楽療法としては成功なのでしょうけど(本当か?)、残念ながら退屈な感覚は否定できませんでした。
もし次に聴くとしたら、もう少し違った雰囲気のアルバムにしたいというのが、現在の偽らざる心境です。

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聴いてない 第121回 トンプソン・ツインズ

80年代洋楽を聴いていた人であれば基本的には名前を知ってるはずのトンプソン・ツインズ。
勝手にそんなふうに考えてますが、あながちはずれてもいないと思います。

そんなトンプソン・ツインズ、名前はもちろん知っているが、聴いてる曲は3つしかない。
ヒットした「Hold Me Now」、その翌年の「Lay Your Hands On Me」、あとはビートルズのカバー「Revolution」である。
なので聴いてない度は3。

実際にエアチェックしたのは3曲とも全て86年である。
日本ではその当時マクセルのCMに出たりしたらしいが、これは記憶にはない。
個人的に一瞬混同してしまうのがドリーム・アカデミーだが、日本で有名なのはたぶんトンプソン・ツインズのほうだと思う。

トンプソン・ツインズは80年代真ん中に盛り上がっていた英国テクノ系ミュージックに該当すると認識している。
ジャパンカルチャー・クラブ同様にヘアスタイルが強烈(しかも女性がモヒカンのよーなスゴイあたま)で、サウンドもいかにも80年代といった雰囲気のポップだったと思う。

「Hold Me Now」がヒットした時は男2人に女1人の3人編成だったはずだが、多い時は7人くらいいたらしい。
モヒカン女性はアラナ・カリーといい、男の片方トム・ベイリーと結婚、もう一人の男ジョー・リーウェイが脱退しバンドは解散、その後アラナとトムは別バンドを結成するも離婚・・という安い映画のストーリーのような展開。
ジョー・リーウェイはドレッド・ヘアーの黒人だったと思う。
モヒカンありドレッドありのばらばらバンドである。
でも3人のバンドで2人がなかよしになって夫婦にまでなったら、残りの1人はやっぱやりづらいだろうなあ。
脱退もやむなしという気もします。

聴いてる曲の評価は正直微妙だ。
特にメチャクチャ気に入ったりしたわけではなく、エアチェックできてしまったので消さなかったという程度。
リズムやサウンドは耳に残りやすく悪くはないが、アルバムを聴いてみようとは思わなかった。
テクノ系と言われるそうだが思ったほど機械っぽい感じはせず、3人のわりにはけっこうガヤガヤした音がする。

「Revolution」はアレンジが独特で原曲の雰囲気からはかなり離れたイメージである。
テンポがそもそも原曲とは大きく変わっており、どちらかと言うと「Revolution No.1」の方に近い。
残念ながら原曲が偉大すぎるせいだろうか、試みとしては大胆だがあまり好みの音ではなかった。

そんなわけでトンプソン・ツインズもあたしの中では栄光の80年代を彩るアーチスト群の中に埋没した状態なのですが、掘り起こすとしたら85年の「Heres's to Future Days」からになるだろうか。
聴いてる2曲の他に「Tokyo」なんて曲もあるし、少しだけ興味がわいております。
さてトンプソン・ツインズ、みなさまの鑑賞履歴はいかがでしょうか?

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聴いてみた 第50回 ニッティ・グリッティ・ダート・バンド

今年はロック検定は受験しないことを決めているSYUNJIです。(←誰も聞いてない)
聴いてない自慢もすでに4年半になろうとしていますが、これまでの生涯でジャンルとして全く手をつけていないものにカントリーがあります。(大げさ)
もっともジャズもクラシックもラップも小唄も聴いてませんので、カントリーも聴いてなくても何ら驚くに値しませんけど。

カントリーの人で知っているのはジョン・デンバーくらいで、他はガース・ブルックスやアラン・ジャクソンの名前をかろうじて言える程度。
しかもいずれも1曲ずつしか知らない。
アメリカに詳しい友人から以前聞いた話だが、カントリーというジャンルは日本人が思っている以上に裾野が広くて、専門FM局もロックなんかよりずっと多いらしい。
カントリーと言われて思い浮かぶ光景は、広大な大地に干し草にとうきび、テンガロンハットに革ブーツにヒゲヅラに馬・・・といったものくらいしかない。

そんなカントリー音痴のあたしに「聴いてみよ」と指示したルドルフ編集長、ご指定はニッティ・グリッティ・ダート・バンド。
・・・・すいません、実は名前も初めて聞きましたので、情報は全くありません。
あのイングランド以来の聴いてない度0です。

聴いてみたのは「Uncle Charlie(アンクル・チャーリーと愛犬テディ)」。
彼らの最高傑作と名高い名盤だそうだ。
ケニー・ロギンスの作品もいくつかあるらしい。

Nitty

それにしてもルドルフさんからカントリー・ロックの指定をいただくとは全く思っていませんでしたが・・・
果たしてあたしは指定どおりカントリー列車に無事乗ることができるでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

音の印象としては比較的イメージしていたものに近い。
カントリー・ロックというジャンルに対するパブリックなイメージはこういう感じだろう。
基本的に明るい曲ばかりで、バンジョーやハーモニカの音が楽しく響き、シンプルなボーカル。
街角で生演奏してもあまり変わらないだろうというにぎやかな音がそのまま流れてくる。
「Randy Lynn Rag」なんてこれ以上ないくらいモロにカントリーなアップテンポのバンジョー曲だったりする。
スタジオにこもってコンピューター処理で凝ったアレンジするとかメイクして火を噴いたりするとか生きてるコウモリを食ったりするという人々がやるものとは対局にあるような音楽である。

ケニー・ロギンスの名作「House At Pooh Corner」、初めて聴いたが少しイメージとは違っていた。
もう少しゆったりぐっすりのーんびりしたホテル三日月風ほのぼのソングかと思ってましたが・・・(全然意味不明)
これはケニー本人が歌っても違和感はないように思う。
邦題は少し脱力な感じもしますけど、みなさんは大丈夫でしょうか。

「Mr. Bojangles」という曲は聴いたことがある。
調べたらかなり前だがサントリー角瓶のCMに使われたことがあったようだ。
映像もYou Tubeで見たが、全く覚えていなかった。
音だけが記憶に残ったらしい。

他にもところどころ聴き覚えのある旋律があるような気もしたが、確証はない。

感想。

カントリーという未体験なミュージックジャンルに初めて対峙したことになったが、ある程度想定どおりの音ではあったので、さほどとまどいもなくすんなり聴けたと思う。
音やリズムそのものは祭りのように楽しいし、バンジョーのサウンドは嫌いではない。

ただし。
音楽としての好みという点から言うと、残念ながら少し微妙です。
ニッティ・グリッティ・ダート・バンド、ドラムがどんぱん鳴ったりギターがぎゅりぎゅり唸ったりボーカルとギターが「クソ野郎」「死ね」と罵り合って床に倒れたり道行く人に小麦粉をぶつけたり、といった野蛮な音楽からは相当遠いのだが、どうやらその野蛮な音のほうが自分は好きなようです。
この手の音を「では続けて2時間以内にあと3枚聴きなさい」と言われたら、「あのーすいません間にツェッペリンとか聴いちゃダメですか?」とか言ってしまいそうです。

そんなわけで、初めて聴いてみましたニッティ・グリッティ・ダート・バンド。
決して悪くはなかったのですが、さすがに全く未聴のジャンルでしたので、まだ慣れるまでに時間がかかりそうです。
未聴名盤のカントリー・ロードは果てしなく長く続く・・・(馬にゆられて地平線のかなたに退場)

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聴いてみた 第49回 マイケル・シェンカー・グループ

今回聴いてみたのは、今さらながらマイケル・シェンカー・グループ
80年代から彼の名前も顔も知ってはいたが、なぜか勝手に遠ざけてしまっていた。
チャートに頻繁に登場するようなアーチストではないというのも理由のひとつだ。
聴いてないシリーズを始めて4年半ほどですが、マイケル神は非常に早い登場だったのです。
それだけ「聴いてない自覚」は充分すぎるほどあったのだが、それでも全く聴く気は起こらなかった。
で、先日近所の中古CD店を久々に訪問し、安かったので衝動買いしてみました。

Michael

買ったのは「Michael Schenker Group」。
一応バンドとしてはファースト・アルバムということらしい。
UFOにいたマイケルが精神的に疲弊して一時期失踪し、このアルバムで復活をとげたので、「帰ってきた神」という扱いのようだ。
マイケルにしろクラプトンにしろ、ロック界で神と呼ばれる人はけっこう浮き沈みが激しいもんなのだね。
神をつとめるのもラクじゃないってことでしょうか。
さてメンバーにはサイモン・フィリップスやドン・エイリーがおり、プロデュースはあのロジャー・グローバー爺である。
役者がそろったこのアルバム、果たして帰ってきたフライングVはどんなプレイを聴かせてくれるのでしょうか。(知ったかぶり)

・・・・・聴いてみた。

1. Armed And Ready
比較的直球なロック・ナンバー。
マイケルのギターは振り幅は大きくはないが、かなりイイ感じだ。
これが噂のフライングVですか・・・
全部聴いてみた後でわかるのだが、この曲が一番楽しそうだ。

2. Cry For The Nations
この曲だけ実は聴いたことがあった。
去年富士宮に行った時、クルマの中でルドルフ・コレクションを聴いて発覚したのだ。
自分が聴いてたくらいだから相当有名な曲のはずだ。
ギターは高音のリフにポイントがある。
ボーカルやリズム隊との一体感はものすごく堅い。

3. Victim Of Illusion
この曲はやや低めのぎんぎんとしたリフから始まり、間奏には高音の刻み。
どうやらマイケル神の本領はこのシンプルではかなげなサウンドにあるようだ。

4. Bijou Pleasurette
もの悲しい調べのインストナンバー。
3曲目までとは違い、ここで初めてギターが二重三重に重ねられている。

5. Feels Like A Good Thing
躍動感に満ちたリズムに、ボーカルの後を追うギター。
この曲のギターはなんとなくペイジを思わせる。

6. Into The Arena
これもインスト。
小刻みなリズムの連続だが、サウンドは結構いろいろでいくつかの章に分かれて構成されている。
エンディングは壮大だが、マイケルのキレ気味なギターがからまっており、最後まで非常に聴かせる一曲だ。

7. Looking Out From Nowhere
雰囲気は「Cry For The Nations」に少し似ている。
ギターばかり注意して聴いていたが、ボーカルのゲイリー・バーデン、シャウトの声量は少し足りないように思う。
この人の声はポール・スタンレーに少し似ている。

8. Tales Of Mystery
哀愁漂うバラード。
全体をホールドするのはアコースティックギターの音色なのだが、後方真ん中あたりにやはりマイケルがいて、高低差のあるエレクトリックなサウンドを響かせている。
エンディングが若干物足りない。

9. Lost Horizons
イントロの「ばんばん!・・・・ばんばん!・・・・」というリズムは、ツェッペリンの「Good Times Bad Times」を思わせる。
途中も「幻惑されて」のような進行があり、ところどころで「大丈夫なのか?マイケル・・・」と思わせる曲。
あたしが勝手に不安がってるだけですが。
それなりに盛り上がって来るのはいいのだが、ツェッペリンほど楽しそうではない。
フライングVの存在感はものすごく大きく、ボーカルやコーラスやドラムとの組み合わせはかなりがっちりしている。

聴いてみて退屈だと思う曲は全くない。
これは「聴いてみたシリーズ」でもわりと珍しい現象だ。
マイケルのギターもさすが神と呼ばれるだけあって重厚で多彩なサウンドである。
楽曲としての堅さは非常に水準が高いと思う。
各パートが突出してすごいといった印象ではないのだが、総合的な楽曲としてのレベルはとても高いと思う。

ボーカルのゲイリー・バーデン、声量や迫力はそれほど鋭いものは感じないが、嫌いなタイプではない。
評価の大半はマイケル神に向けられるので、ネットでもボーカルを絶賛するようなサイトは見あたらなかったが、ギターや他の楽器との相性もいい感じである。

ただ、アルバム全体を覆う雰囲気はどこか憂いに満ちていて孤高で寂しいイメージだ。
楽しく愉快な音楽というジャンルではないのは当然だが、パープルツェッペリンのような毒っぽい波動もそれほどなく、悲哀・孤独・寂寞・悲嘆・歯医者といった悲しい漢字を当てたくなるような切ない感覚。
いや、歯医者はあたしが苦手なだけですけど。
これがマイケル神の持ち味なんだろうか。(決して悪くはないが・・)

そんなわけで、初めてまともに聴いてみたマイケル・シェンカー・グループ。
この音なら他のアルバムでもまず問題なく聴けそうな気がします。
今まで遠ざけていたのがアホらしくなってきました。
次はコージー在籍時のサウンドをチェックしてみようかと思います。

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聴いてみた 第48回 プリテンダーズ

今回聴いてみたのはプリテンダーズ
昨年モンスリー師匠の案内で大阪は梅田の中古CD店を巡り歩くイベントがあったのですが、その時に買ったプリテンダーズの「Get Close」、ようやく聴いてみました。

Getclose

バンドとしては4枚目となるこの作品、大ヒットの「Don't Get Me Wrong」が収録されており、おそらくアルバムとしても最も売れたものだろう。
クリッシー・ハインドはアメリカ人だが、バンドデビューはイギリスであり、サウンドも初めはパンクの影響を受けた荒っぽいものだったらしい。
この作品ではポップな音になっており、時代の流れにうまく乗った形でヒットした、ということのようだ。
プロデューサーにはボブ・クリアマウンテンを起用しており、彼の功績も大きいと思われる。
・・・といったあたりがネットで得られる評価なのだが、果たしてどうなのだろうか。

・・・・・聴いてみた。

1. My Baby
この曲がプリテンダーズの中で一番好きだ。(全部で3曲くらしか聴いてなかったけど)
イントロの美しいギターはケルト民謡の音を使ったものだそうだ。
エンディングに歓声が入っているのだが、録音そのものがライブというわけではなさそうで、スタジオ録音に歓声をかぶせた演出なのではないかと思う。
メロディは意外に単調なのだが、細かい音の仕込みが聞こえて飽きない。

2. When I Change My Life
この曲も音がきれいだ。
川の流れのような印象を受けるのは、ワルツのようなテンポだからだろうか。
クリッシーの低い声にマッチしており、80年代の曲という感じがする。

3. Light of the Moon(月の光)
リズムはけっこう単調だが、かなりいろんな音が聞こえる。
アレンジも相当きいていて、あちこちでサウンドが少しゆがんだりする。
プリテンダーズってもう少し素朴で正統なロックだと勝手に思っていたのだが、こんな曲もあるのか・・と思う。

4. Dance!
この曲はもっと変わっている。
聞こえるのはほとんどギターサウンドなのだが、これもかなり音をいじっており、左右に振り回したりモワモワとひずませたりしている。
「ダンス!」というかけ声が繰り返されるが、調子そのものは思ったほど楽しい感じではなく、むしろ踊りにくいんじゃないかと思う。

5. Tradition of Love(愛の伝説)
これも楽しい感じではないが、エコーのせいか音に奥行きがあり、ボーカルも左右のあちこちから次々にやってくる壮大なイメージの曲だ。
エンディング近くに「どこかで聴いたことがある・・・」というメロディがコラージュされているような気がするのだが、思い出せない・・・

6. Don't Get Me Wrong
ご存じ大ヒットソング。
「んちゃか・んちゃか・んちゃか・んちゃか」という、レゲエを早くしたような独特のリズム、こっちのほうがずっと踊りやすいような気がする。
楽しいサウンドだが、歌詞は意外にナイーブで、少し不安な女性の気持ちを歌った内容である。
クリッシーのごついイメージとはちょっと違うような歌だ。

7. I Remember You
なんとなく脳天気なレゲエっぽいリズムとキーボード。
このキーボードはけっこう大きな音でビブラートをきかせて鳴り続けており、慣れないと少し耳障りだ。

8. How Much Did You Get for Your Soul?
このファンキーな曲は聴いたことがある。
ビートに乗せて短いフレーズで呼びかけるように歌うクリッシー。
予想どおりエンディングはバシっと終わる。

9. Chill Factor
この曲だけブルース調なのだが、聴いて思い出したのはパット・ベネターだ。
パットのアルバムに全編ブルースというのがあったが、サウンドといい声の感じといい、かなり近いものを感じる。
コーラスの太いオトコの声はちょっと違うような・・・

10. Hymn to Her(聖歌)
静かな歌い出しで始まるバラード。
中盤から徐々に盛り上がってくる壮大な音に、「ああ80年代ってこういう曲がいっぱいあったなぁ・・」と感慨にふけることができる中年殺しな一曲。

11. Room Full of Mirrors
ラストはアップテンポに走り抜けるロック。
夜の街をクルマでとばすような疾走感。
目の前をよぎるネオンやヘッドライト・・・といったイメージ。
エンディングはかなり淡泊で、曲調も明るくはないので、これで終わるのはちょっと中途半端だ。

通して聴いてみると、かなりバラエティに富んだアルバムだと感じる。
ポップあり、ロックあり、レゲエ調あり、ファンクあり、ブルースにバラード。
繰り返しになるが、プリテンダーズはもっとギター中心の伝統的ロックが多いのかと思っていたが、このアルバムはそうではないようである。

80年代らしく音にかなりアレンジが効かせてあり、感覚的には懐かしさを覚える。
このあたりはセールスを意識したプロデュース戦略もありそうな気はしました。

感想。
初めてまともに聴いてみたのだが、案外ポップでいろいろな曲があり、クリッシーはかなり器用なアーチストだと感じた。
バラエティに富んではいるが、「When I Change My Life」「Hymn to Her」のようなおだやかな曲のほうがいい。
ムリしてロックやファンクをせんでも、バラードやポップで充分クリッシーの魅力は伝わるし、むしろそういった女性らしい包み込むようなやさしさにあふれた歌声のほうが好きだ。
ただやはり聴き慣れていたせいか、「My Baby」「Don't Get Me Wrong」を超えるような曲はなかったと思いました。

というわけでプリテンダーズ。
どこのサイトでも「アネゴ」「姐さん」など、どこか極道チックな表現で書かれるクリッシー・ハインド。
自分のイメージもそんなもんだったのですが、そういう面だけがクリッシーではない、ということがわかったのはかなり収穫だったと思いました。
この80年代っぽさにまみれたサウンドは、彼女らのキャリアの中でどう評価されてるのか、知りたい気もします。
次はデビューアルバムも聴いてみようかと思います。

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聴いてない 第120回 ジョン・メレンキャンプ

先日とある重要な会合を諸般の事情で欠席してしまったSYUNJIといいます。
このままでは造反組と受け取られ、除名も覚悟しなくては・・・などと焼きそばを食べながら心千々に乱れる昭和の日。
ぷく先輩、ルドルフ編集長、重ね重ねすいません・・・

さて、かれこれ4年も聴いてない自慢を続ける愚かなあたしですが、「聴いていたつもりになっていたアーチスト」というのもたまにあります。
今回採り上げるジョン・メレンキャンプはまさにそういうアーチスト。
ヒット曲はそれなりに聴いていたのだが、よく考えるときちんとアルバムを聴いていない。

アルバムを聴いてなかった原因はエアチェックにある。
昔のFM番組は、アーチストのニューアルバムが発売されると、その収録曲をほとんど流してくれるようなことがよくあった。
アルバムを買うカネのない学生にとっては非常にありがたき幸せだったのである。
しかしながらそこは無料のFM番組、やはり落とし穴はあって、「全曲一挙放送!」であっても実際には各曲ともフルコーラスでないことがほとんどなのだった。
しかもそのことに気づかないまま録音して喜んで聴いて、「そういう長さの曲だと思っていた」のに、ある時本物のアルバムを聴く機会があって初めて「やられた・・・」と気づく。
そんなことも結構あったのである。
そんなにフルコーラスが大事かよ、というご意見もあろうが、なんとなくFM局側で勝手に縮めた曲って、聴くと損した気になりません?(←無料で録音できて喜んでたくせに)
あとイントロやエンディングにトークがかぶさったのを録音してしまった時も、ラジオの前で「きぃー!(ヤモリ)」と叫んでキレたりしていました。
若いってバカだなぁ。
あたしゃ年くってもバカなままですけど・・・

ブームタウン・ラッツの「哀愁のマンディ」をエアチェックした時には、フェードアウトではなく曲の真ん中あたりを大胆かつ巧妙にカットした状態で放送されたため、けっこう長いこと本当にそういう長さの曲だと思っていた。
あとでアルバムでフルコーラスを聴いた時にはかなりびっくりした記憶がある。
ビートルズの「アビー・ロード」をFMの特番で全曲エアチェックできた時も大喜びだったが、かなり後になってやはり「ハー・マジェスティ」がカットされていたことを知り、それなりに落胆したこともある。
つくづくシケた話ですいませんけど、とにかくカネのないヤツだったんです。

で、ジョン・メレンキャンプだが、その「エアチェックによるアルバム鑑賞」ならば2枚相当は聴いているのだ。
「Uh-Huh(天使か悪魔か)」「Scarecrow」を聴いていることになるのだが、やはりどうも勝手なフェードアウトや曲の連結が行われているっぽいのである。
番組はいずれも「マイ・サウンド・グラフィティ」だ。
45分番組でトークやCMも入っていたので、全曲フルコーラス紹介はまずムリだったはずだ。
まあいずれにしてもそんなんでアルバム2枚分くらいじゃ聴いてることになりませんけど。

特に彼のファンではないのだが、聴いていた曲には気に入っているものもけっこう多い。
「Hurts So Good」「Jack And Diane」「Small Town」「R.O.C.K. in the U.S.A.」「Lonely Ol' Night」など、いい曲がたくさんある。
少しぶっきらぼうな声、決してうまくはないが味わいのある歌い方、アメリカの悩める純朴な市井の人を採り上げた歌詞、カントリーっぽいギターサウンドなど、聴いていて「いいなぁ」と思うことが今でもある。
「Small Town」にはややアップテンポなふつうのバージョンと、スローなアコースティック・バージョンがある。
歌詞は同じだが、アコースティックのほうが雰囲気があっていい感じだ。

そこまでほめておきながら、結局全部エアチェックで聴いてしまい、実際にアルバムをきちんと聴いたことは全くないのだ。
この人もまた楽しい80年代を彩る多くのアーチストの中のひとりであり、申し訳ないが自分の中では大勢のアーチストに埋もれてしまった状態なのである。
実際90年代以降は全く追っていない。

デビュー当時は事務所かレコード会社の勝手な都合でジョン・クーガーとされていて、のちにジョン・クーガー・メレンキャンプになり、その後本名のジョン・メレンキャンプになったことは多くの人が知っているだろう。
本人はクーガーを名乗らされたことが非常に不満だったらしい。
本人には悪いが、自分としては「ジョン・クーガー」でこの人を知ったので、この名前が一番しっくり来るんですけど。
そもそも最初はグラム・ロッカーとして登場したそうだが、そういう姿は彼の面相からはちょっと想像つきませんね。(失礼)

「Scarecrow」が出た頃、彼の作品や姿勢などについて、ブライアン・アダムスが「Narrow Range」と表現して批判したという雑誌記事を読んだことがある。
「視野が狭い」という意味だろうが、ブライアンの批判が本当にあったかどうかは別として、故郷や小さな町を歌う姿勢が「視野が狭い」のか?と言われると、ちょっと当たっていないような気もする。
カントリー・ミュージックなんかだとアメリカのちっこい町を歌った曲なんかいくらでもありそうだし。
まあその記事読んで彼らがもっと争ったりしないか、少し期待したことも確かですけど・・・
これは偶然だが、自分は「Scarecrow」をカセットのA面にエアチェックしたあと、B面にはブライアンの「Reckless」を録音していたのだった。まさにカセット上の呉越同舟。(←だから何なんだ)

そんなわけで、ジョン・メレンキャンプ。
もし聴くならまずは「Uh-Huh」「Scarecrow」をきちんと聴きなおし、あとは90年代以降の音にもふれてみたいと思っていますが、みなさまのエアチェック履歴はどのようなものだったのでしょうか?

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聴いてない 第119回 クワイエット・ライオット

オジー・オズボーンを調べていて思い出したクワイエット・ライオット。
オジーが在籍していたわけではなく、創設者ランディ・ローズがオジーのバンドに移って活躍したという話だが、いずれにしても聴いてません。
かつて聴いてないシリーズでライオットを採り上げたことがあるが、クワイエット・ライオットとは別のバンドである。
ライオットはその存在すら知らず、音楽ブロガーとしての自信を根底からゆるがすほどのショックだったのだが(大げさ)、よく考えたらライオットよりもクワイエット・ライオットのほうが聴いていないのだった。(今気がつきました)

クワイエット・ライオット、聴いてない度は2だ。
大ヒット曲「Cum On Feel The Noize」と、「Mama Weer All Crazee Now(クレイジー・ママ)」の2曲だけを聴いている。
ちなみにライオットはアルバムを1枚聴いているので、聴いてない度は4。
結局どっちも聴いてないんですけど。

比較的多くの人がそうだろうと思うが、「Cum On Feel The Noize」で彼らの存在を知ったクチである。
曲はスレイドのカバーだが、原曲よりケヴィン・ダブロウのヤケクソなボーカルのほうがずっといい。
イントロの「どんぱん・どぱん・どんぱん・どぱん」というベタなドラムから、扁桃腺が裂けそうなケヴィンの声から、ぐちょぐちょのギターまで、メタルとポップスのいいところばっかを調達したような名曲である。
この曲のおかげでアルバム「Metal Health」は全米1位を獲得している。
ビルボードでメタルバンドが1位を獲得したのは彼らが初めてだそうだ。

「Metal Health」の副題は「ランディ・ローズに捧ぐ」である。
元メンバーのランディが飛行機事故で亡くなったのをきっかけに、バンド名を復活させたとのこと。
それまでは「ダブロウ」というバンド名だったらしい。
アルバムは姉が貸しレコード屋で借りてきていたのだが、「後で聴けばいいや」と思ってるうちに姉は録音したテープも消してしまっていた。
あまり気に入らなかったらしい。
自分もそれほど思い入れはなく、「Cum On Feel The Noize」はFMでエアチェックできたので、結局それっきりになってしまったのである。

80年代のあるライブイベントで、クワイエット・ライオットが登場したのをテレビで見たことがある。
ケヴィン・ダブロウは頭頂部の薄いブルーザー・ブロディみたいなヘアスタイルで、例の甲高いヤケクソダミ声で絶叫していた。

彼らもハードロック・バンドの血の掟である離合集散をやたら経験しているようだ。
ウィキペディアで彼らの経緯読んで笑ってしまいましたよ。
全米1位のあとのアルバム売り上げが前作に及ばなかったため、メンバー間の関係に摩擦が生じ、脱退や解雇という香しきグッジョブ状態に発展。
このあとメンバーに自殺者が出たり逮捕者が出たりでバンドはいったん崩壊したものの、90年代には再び集まり始めて再結成というパープルナイズドスイミングな展開がくりひろげられたが、やはり全米1位をとるほどの勢いはもうなかった。
が、新日本プロレス的展開はこれで終わらず2003年に正式に解散、2005年再結成。
何やってんだか・・
「トレイシー・ガンズが加入したが、2週間後には音楽性の違いから脱退してしまう」なんて書いてある。
2週間・・・それだと「加入」とは言わないのでは・・・
合宿免許だってもう少しかかるよなぁ。

で、これは別のサイトで知ったのだが、ケヴィン・ダブロウは2007年11月に亡くなったそうだ。
全然知りませんでした。
ファンでもなんでもないが、このヒトの声はけっこう好きだったので、やはり残念という感情はわきました。
これをきっかけにちゃんと聴いてみようかと思い始めています。

てなわけでクワイエット・ライオット。
全米1位なんて偉業達成がかえってコアなメタルファンから嫌われとるんじゃなかろうかと若干心配。
プログレファンの前でエイジアの話をするのは気が引けるのと似たような感覚ですが、実際のところクワイエット・ライオットの評価はどうなんでしょうか?
聴くとしたらやはり「Metal Health」からになると思いますが、他のアルバムでおすすめがあれば教えていただきたいと思います。

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聴いてない 第118回 ボニー・タイラー

「おんなロッド・スチュアート」と呼ばれたハスキー女王、ボニー・タイラー。
日本でどれだけ人気があったのか見当もつきませんが、全然聴いてません。
80年代のシングルを少し聴いた程度なので、聴いてない度は3。

聴いてるのはたぶん以下の曲である。
・Total Eclipse of the Heart(愛のかげり)
・Have You Ever Seen the Rain? (雨を見たかい)
・If You Were a Woman
・Holding Out for a Hero

初めてボニー・タイラーの曲を聴いたのは「愛のかげり」だったと思う。
日本ではたぶんこの曲が一番売れたはずだ。
「Holding Out for a Hero」は「フットルース」のサントラ・アルバムで聴いている。
「雨を見たかい」はご存じクリアデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバーである。

なお聴いてる曲はどれも嫌いではない。
女ロッドなド迫力ハスキーボイスもいいと思うし、ロッドより歌はうまいよね。
この声が彼女の最大の魅力だろうが、声帯ポリープが完治しないまま歌い続けてああいう声になったらしい。
容姿は特に好みというわけではないが、今「You Tube」であらためて映像を見るとちょっと化粧が濃いです。

さてボニー・タイラー。
スティーブン・タイラーとは遠い親戚にあたるそうだ。(ウソです)
ちなみにタイラーという姓は「タイル職人」という意味らしい。そのままやん。
結局なんにも知らないので、例によってネットで少し調べました。

最初から勘違い告白ですが、ボニー・タイラーってイギリス(ウェールズ)のヒトなんですね。
勝手にアメリカ南部あたりのワイルドな姉さんかと思っていました。
70年代半ばでデビューし、78年にはヨーロッパやアメリカでヒット曲を出し、82年に「愛のかげり」によって日本でも売れるようになった、というのが大まかな経歴。
「愛のかげり」を収録したアルバム「Faster Than the Speed of Night」は、イギリス本国では初登場1位を記録しており、これが女性シンガーとしては初の快挙で、ギネスブックにも認められているらしい。

日本でヒットしたのはだいたい自分が聴いてる曲だと思うが、ネットでボニー・タイラーを検索するとよく目にするのが、作曲家でもありプロデューサーでもあるジム・スタインマンだ。
「愛のかげり」「Holding Out for a Hero」はいずれもジムの作品だそうだ。
ちなみにジムはエア・サプライの「渚の誓い」の作曲者でもあり、この曲もボニー・タイラーに歌わせている。
あのミート・ローフの「地獄のロック・ライダー」のプロデュースもジムが手がけているとのこと。
言われてみると、「愛のかげり」と「渚の誓い」はピアノから始まるイントロやサビの盛り上げ方など、構成がよく似ている。

個人的な印象だが、80年代半ばくらいまでは、ボニーやアン・ウィルソンやデボラ・ハリーのようなアネゴ系ボーカリストが受けていたのだが、マドンナやシンディ・ローパーの登場でそのあたりの潮流は少し変わったような気がする。
まあデビュー当時は媚びまくりな歌い方だったマドンナも、のちにすっかり姐さん状態になってはいくのだが。

さて「Holding Out for a Hero」は日本ではテレビドラマ「スクール・ウォーズ」の主題歌としてのほうが有名だろう。
麻倉未稀が日本語歌詞で歌っているが、このドラマはほとんど見ていない。
山下真司の代表作であり、70年代青春ドラマのノリをなぜか80年代にも持ち込んでしまい、それでも結構人気があったと言われている。
先生でラグビー部顧問でもある山下真司が泣きながら生徒を順番に殴ったり、生徒で金持ちの娘の伊藤かずえが白馬に乗って不良をムチで退治したり・・という名場面だけは覚えている。
あ、このまま続けると「見ていないシリーズ」のネタをひとつ消化してしまうので、「スクール・ウォーズ」はまたの機会に。
ボニー・タイラーやジム・スタインマンは、この曲が日本で青春ドラマに使われたことは知ってるんだろうか・・・

そんなわけでボニー・タイラー。
一番売れた「Faster Than the Speed of Night」も良さそうだが、95年の「Free Spirit」というアルバムには「渚の誓い」や「明日に架ける橋」が収録されており、これも聴いてみたいと思っている。
それほどアルバムの枚数は多くないようですが、みなさまの思い出の盤があれば教えていただきたいと思います。

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聴いてみた 第47回 ザ・フー その3

思い出したように深夜に音楽の話題をふってみた偽装音楽ブロガーのSYUNJIです。
前回の「Who's Next」からだいぶ間があいてしまいましたが、モンスリー師匠のおすすめによりザ・フーのお勉強に久々に取り組むことにしました。(行き当たりばったり)

今回聴いてみたのは「ロックオペラ・トミー」。
ピート・タウンゼンドの構想による現代オペラ映画のサントラ盤で、アナログでは2枚組の大作である。

Tommy

ただし評価については様々なようで、ザ・フーの最高傑作と呼ばれる一方で、退屈・意味不明といった厳しい意見もあり、いろいろな意味で問題作と言える。
なお映画のほうは、V.J.若によると著名なミュージシャンが続々登場する「コスプレ映画」だそうですけど・・・

すでに「My Generation」「Who's Next」でかなりザ・フー用の土台は自分の中にできていると思っているので、それほど不安はない。
特に「Who's Next」はここまで重ねてきた「聴いてみたシリーズ」の中でもトップクラスの内容だと感じているのだ。
いくらピートが腕を回そうがロジャー・ダルトリーが暴れようがキース・ムーンがマウントからタコ殴りをカマそうが、たぶん大丈夫だろう。
ところでドリー・ファンク・ジュニア、67歳で今月引退試合したんだそうです。
まだ引退してなかったのね。
ちなみにドリー、ポール・マッカートニーやジミ・ヘンドリックスと同い年とのことです。

ドリーとはとりあえず何の関係もないザ・フー。
果たしてザ・フー最大の問題作はあたしにどんな関節技をふっかけてくるのでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

サウンドの路線は「Who's Next」のそれを継承してきていると思う。
どの曲も音がきれいだ。
ロジャー・ダルトリーという人は、声はそんなに美しいとは思わないが、静かなバラードから派手なシャウトまで器用にこなせるシンガーだと感じる。

いろいろな曲があるが、思ったより似た調子の音が多い。
コーラスを当てた曲がわりと多いが、よく聴くとハーモニーとしてはどれも微妙だ。
ビートルズやビーチ・ボーイズのような精緻なコーラスではなく、ところどころ誰か一人ちょっとだけはずれていたり。
「Christmas」という曲はそのズレをあえて試しているようなところがあり、ふつう「あああああー」となるところを「あっあっあっあっあ」とか「あわあわあわあわあわ」とか妙なハーモニーにしている。
ちょっと変な感じだが、これはこれで味わい深いものがある。

「ピンボールの魔術師」はエルトン・ジョンでしか聴いたことがなかったが、ザ・フー版はちょっと趣が違う。
エルトンのほうがハデに歌っており、はじけた感じなので、むしろザ・フーのほうはややおとなしい印象を受ける。
エンディングがやけに淡泊で短い気がしますが・・・

短いけれどシャープな曲がけっこう多い。
映画を見ていないのでよくわからないが、場面が変わるごとに効果的に使われていたんだろうか。
「Tommy Can You Hear Me?」「Smash The Mirror」「Sensation」あたりの流れはなかなか楽しい。
本領発揮といったところだろうか。

相変わらず印象的なのはドラムだ。
キース・ムーンのドラムにもだいぶ慣れてきたが、このドラムの音は響きとしては絶妙なレベルにあると思う。
実際の生音がいいのかアレンジしてるのか不明なんだけど、「メチャクチャ音デカイ」「すごく強い」「ものすごくハデ」というようには聞こえない。
深みも重さも実はそんなにない音なんだが、楽曲全体を支えるにこれほど存在感のあるドラムもないと思う。
素人なんで全然うまく表現できないのですが、なんつうか合掌造りの日本家屋の中の太い梁のような、ツヤはないけど安心感があるような、そんな質感をおぼえます。
個人的に「てんてん」「こんこん」というような乾いた固いドラム音は好きではないのだが、キースのドラムはそういう音からは対極にあるように思うのだ。

感想。
それぞれの曲の水準が相変わらず高いので、聴いていて退屈とか苦痛とかはあまり感じない。
特に楽器はどのパートもレベルが高い。
このへんがザ・フーのウリであることもだんだんわかってきました。
たださすがに20曲を超えるとちょっと冗漫なところはあるかなぁと思う。
全曲通しで聴かず、アナログでの1枚目と2枚目に分けて、それぞれをゆっくり聴いてもいいのかもしれない。

そんなわけで、聴いてみました「ロックオペラ・トミー」。
今回もザ・フーの水準の高さにうなりました。(ダサイ感想だなぁ・・)
三流なあたしが言うべき話じゃないと思いますが、ここまでレベルの高いバンドが、なぜ日本ではそれほど売れなかったのか、今さらながら不思議な気がします。
荒れるライブが有名な彼らですが、何もムリに暴れて話題を作らずとも、高い技量と楽曲の美しさで全く問題なくビジネスになってたんじゃないでしょうか。
次は「四重人格」にトライしようと思います。

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聴いてない 第117回 オジー・オズボーン

昨晩は夜中にいまいち好きになれないニュース番組「NEWS23」をぼんやりながめていました。
すると伊藤政則氏の限定コーナー「Rock23」に、来日中のジミー・ペイジさんが登場しました。
ペイジさんは久しぶりに故郷広島をおとずれ、ご先祖の墓参りをして母方の実家できびなごなどを食べたそうです。
では次のニュース。

・・・はい、全国各地からのツッコミありがとうございます。
ペイジが番組に登場したのはホントですが、その後の話は全部捏造偽装粉飾妄想です。

本日採り上げる方はペイジさんとは関係ありません。
ちょっとマクラの話もネタ枯れ気味で・・

戦慄のメタルミュージシャンでありながら、ビバリーヒルズの豪邸に住む「ゆかいなオズボーン一家」のダメおやじでもある、オジー・オズボーン。
なんだかどういう評価の人なのかよくわからないが、ミュージシャンとしての実績も全く知らない。
1曲も聴いてません。
例によって怖いおじさんだと思って勝手に恐れて遠ざけていたからである。

遠ざけてはいたが、実はオジーの名前を知ったのはかなり早かった。
ツェッペリンパープルサバスを「3大ハードロック・バンド」などと言うらしいが、この中でメンバーの名前を最初に覚えたのは実はサバスのオジーなのだ。
自分の中ではロバート・プラントやジョン・ボーナムやイアン・ギランよりも長いつきあいである。(知り合いかよ)

その昔姉が定期購読していた一流音楽雑誌「ミュージック・ライフ」には、時々オジー・オズボーンの写真が載っていた。
これが自分にとってのオジーの原典資料だ。
最初に見たオジーは、野外のステージで椰子の木のような羽?のついたお面をかぶっており、ミル・マスカラスの入場コスチュームのようでもあった。
(キャプションにもそんな表現があったような気がする)
だいたいこの人の場合は目をひんむいて今にも噛みつきそうなプロレス名鑑的表情の写真が多い気がするのだが、別の号では素顔で舌を出しておどけるオジーが載っていて、あまりのギャップにとまどった記憶がある。
絶対に絶対に支持されない意見だと確信してあえて言うが、その時の素顔のオジーはポール・サイモンを空気入れでふくらませたような面相だった。

ミュージック・ライフを見ていて顔と名前だけ先に覚えたミュージシャンはかなり多い。
その中でもオジー・オズボーンもマイケル・シェンカートッド・ラングレンもデビッド・ヨハンセンも、未だに全く聴いていないのだった。
ちなみに姉がサバスやオジーの曲を聴いていた記憶は全くない。
・・・のだが、最近どうもこのあたりの幼い頃の記憶がアテにならないことが判明。

オジーとは関係ない話になるが、つい先日姉が「ツェッペリンを久しぶりに聴きたいが、CDを持ってるか?」と聞いてきたことがあり、かなり驚いた。
姉がツェッペリンを聴いていた記憶が全くなかったからだ。
「レインボーやパープルばっかでツェッペリンなんて全然聴いてなかったんじゃないの?」と聞いたら「そんなことはない」という返事。
そうだっけ?
カラオケで「Rock'n Roll」なんか歌うらしい。
CD貸したら喜んでたので、どうやらあたしが勝手に「ウチの姉はツェッペリンは聴いてない」と30年くらい勘違いしていたようである。
聴いてないのはオマエだよ。(by姉)

オジー・オズボーンの話に戻るが、「生きたハトやコウモリを食った」だの「ステージから生肉や豚の生首を投げた」だのといった有名な奇行も、ミュージック・ライフで仕入れた情報である。
どこまでがホントなのか知らないけど。
先にそんな恐ろしい情報ばかり知ってしまい、音楽については全く興味もわかず今に至るわけだが、あらためてオジー周辺をネットで調べると、さらに変な情報ばかりである。
ウチは音楽BLOGなので音楽活動についても調べてみた。(今さら)

オジー・オズボーンもハードロックの住人なので、様々な奇行の他に、薬や酒におぼれたりバンドでメンバーともめて脱退したりといった香しい定番行動を通過してきたようだ。
引退を宣言して日本でも最後のツアーを行ったが、翌年何もなかったかのようにまた日本にやってきてスルっと関西でコンサートを開くなど、大仁田みたいなマネも平気でやっていたらしい。
ミュージシャンやレスラーの引退宣言と、紳士服販売店の閉店ってのは、そもそもアテにならないって話ですが・・・
またブラッド・ギルズやカーマイン・アピス、ドン・エイリーなどもオジーのアルバム作成に参加してるとのこと。
これは知りませんでした。

もっと意外だったのはビートルズの熱烈なファンだった、という話。
もちろんビートルズにあこがれたアーチストは非常に多いとは思うが、オジーもまた熱烈なファンだったとは・・・
特にジョン・レノンのファンで、ジョンが亡くなった時のショックは相当なものがあったらしい。

さて近年ゆかいなおっさんオジーの人気を不動のものにしたと言われる例の「The Osbournes」という人気テレビ番組。
映像を見たことはないが、オジーのダメっぷり、特に妻のシャロンにやられまくりなところが全米で大ウケだそうだ。
メタルでやってきた怖いイメージと、実生活のダメさ加減のギャップが大ウケということなんだろう。
どういう経緯でこの番組に出ることになったのかわからないけど、オジー本人はイメージダウンなんか全然気にしてないらしい。
どこまでも変わったおじさんである。

そんなわけで、オジー・オズボーン。
今でも音楽活動は続けていて、つい最近も新しいアルバムを出しており、ツアーも行う現役のアーチストだそうだ。
歌唱力についての評価はイアン・ギランやロバート・プラントほどではないそうだが、まずどんな声を出すのか聴いてみたいと思っている。
最も声が出ていた頃の曲でおすすめがあれば、教えていただきたいと思います。

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行ってきた ポリス 東京公演

2008年2月13日、27年間待ちわびたポリスのライブにあたくしは行ってきました。
自慢ですが1981年の東京公演にもあたしは行っています。
(今回この自慢が文中に何度も登場します。馬鹿中年のはしゃぎと思ってご容赦下さい)
まさかこれほど長い間待つことになろうとは思いませんでしたが・・・
今回はルドルフ編集長とともにライブを鑑賞して参りました。

開場の30分ほど前に水道橋駅でルドルフさんと待ち合わせ、東京ドームそばのベースボール・カフェで入念な作戦会議です。
いえ、実際はぷく先輩との中野オフをどうしようかという話が大半でしたが・・・

18時少し前に場内に入りましたが、客の入りはその時点では半分程度。
ポリスの出番は19時半頃ですし、この日は平日なので出足としてはこんなもんかなと思いました。
それにしてもなぜ東京公演は2日間とも平日なのでしょうか。(大阪は日曜)
あたしは当日仕事は休みだったのでよかったですが、仕事で断念せざるを得なかった方もおられると思います。
そのせいか当日券も直前まで売っていたようです。

席はAですが2階席で、座ってみるとものすごく後ろのほう。
後ろの壁まであと数列といった高さで、ステージ上の人間は豆つぶです。
ルドルフさんすいません・・・
席から見たステージはこんな感じ。

Dome

当然ですが前回(27年前ですけど)の武道館のほうが全然よく見えました。
武道館もそれほどいい席じゃなかったですが。

K-1もそうですが、東京ドーム2階席でイベント見る時は結局ほとんどビジョン頼りです。
今回はアリーナ後方のビジョンがよく見えましたので、ステージ上はほとんど見てませんでした。
見てもどうせ3人の顔まではわからんし。

前座はフィクション・プレインというバンドで、ボーカルはスティングの息子です。
その情報だけネットで仕入れておきましたが、実際曲や歌を聴くのは初めてでした。
ネットでは「声が父親似」などなかなか評判が良かったように思いましたが、実際聴いてみるとやはり歌唱力は父親にはかなわないようです。
高音の出し方など確かにスティングに似ていますが、緊張していたのか多少不安定なところもありました。
個人的にはスティングよりもトミー・ショウに近い気がしましたが、たぶんこの意見に賛同してくれる人は少ないでしょう。
バンドの音は昔のU2にも少し似ています。

前座が終わり、20分ほど間があいて、いよいよポリスの登場です。
ルドルフさんと「1曲目は何かな?」といろいろ予想していましたが、うなりだしたイントロは「孤独のメッセージ」でした。
会場は大歓声ですが、A席で最初から立ち上がった人はほとんどいませんでした。
観客は30代から50代が大半ですし、平日だったのでみなさん疲れていたのかもしれません。
あたしは長時間立っていると耳が不調になる病気持ちなので、実は座って鑑賞できるほうがありがたかったです。
アリーナはともかく、AもBも最後まで座って見ている人が大半でした。
このいまいちなノリが不満だった方もおられるとは思いますが、あたしはこれでいいんじゃないかと思いました。
ただなぜかドーム内には冷風が吹いており、場内はかなり寒かったです。

ちなみにあたしの右隣は同年代とおぼしき女性二人組でしたが、控えめな歓声がとても好ましく思えました。
曲が始まる度に「きゃー!!」とか叫んでましたが、曲に合わせて歌ったりはしてませんでした。
実はこれがけっこうありがたかったです。
ライブではアーチストに合わせて歌っちゃう人も多いと思いますが、たとえば自分のすぐそばで歌われちゃった場合、その人の歌声のほうがよく聞こえたりすると、うっとうしいと感じることがあるんじゃないでしょうかね?
その昔ポリスの武道館コンサートでは、あたしの隣には今思うとアンガールズ田中風の大学生っぽいお兄さんがいて、相当ヘッタクソな声で歌っていて、結構迷惑でした。

さてポリスのライブはとにかくシンプルです。
特にMCも曲名コールもなく、観客との掛け合いもほとんどありません。
なによりスチュアートもアンディもほとんど歌いません。
27年前は二人とももう少し歌ってましたよ。
スティングもさすがにキーを下げて歌う場面が多かったですが、思ったよりもスタジオ版の音に忠実でした。

3人しかおらず、バックバンドやサポートもなく、ソロパートもほとんどありません。
3人とも働きっぱなし。
アンディなんか60歳を超えているのに、最初から最後までギター弾きまくりです。
ここが彼らのすごいところですね。
ちょっとドラムソロでも入れて、その間アンディはお休みとか、そういう配慮は全然ありません。
さすがはポリス、未だに体育会系です。

「Wrapped Around Your Finger」ではスチュアートが大活躍です。
ドラムセットを離れ、ドラ(ぼわ~ん)やシンバルからビブラフォン(でいいの?)まで、いろいろな楽器を駆使していましたが、まるで東京フレンドパークの「フール・オン・ザ・ヒル」のようでした。

アンコール前の曲は「Roxanne」。
少々細かい話になりますが、この曲、いろいろライブ音源を聴くと、イントロのギターのカッティング?が2パターンあるようです。
カッティングの音のパターンではなく、リズムとの整合のしかたとでも言うのでしょうか。
今回のライブでは「んちゃんちゃんちゃんちゃ」と始まったのですが、これはスタジオ版と同じでレゲエ調のビートになります。
あたしは楽器は全くできないので説明しづらいのですが、ドラムやベースの拍とはわずかにずらしてのカッティングだと思います。
一方昔の武道館ライブではリズムとギターを完全に合わせており、「ちゃっちゃっちゃっちゃっ」と聞こえました。
80年代のポリスのライブをいくつかFMで録音していますが、いずれもギターとリズムが整合しています。
ギターに注意して聴くからそうなるんでしょうけど、もしかしたらリズム隊のしわざでしょうか?

アンコール1曲目は「King Of Pain」。
この曲は楽しみにしていた人も多かったのではないかと思います。
「So Lonely」「Every Breath You Take」を演奏し、先にスチュアートとスティングがステージを降りていなくなりました。
ところがアンディだけが残っています。
ギターを下ろさず、観客に二人を呼ぶようアピール。
ベタですがアンディにやらせるところがにくい演出です。
大歓声の中再度二人がステージに登場し、「Next To You」。
ラストは3人で手をつないで客席にむかって深々と礼。
ロックバンドのライブではよくある光景ですが、最後まで彼らのステージはシンプルでした。

ヒット曲はほぼ網羅してくれましたので、みなさん満足だったとは思います。
少し意外に思ったのは「Voices Inside My Head」と「When The World Is Running Down, You Make The Best Of What's Still Around」をメドレーにしたこと。
あと「 De Do Do Do, De Da Da Da」では日本語はありませんでした。
「オレノコトバサ」ってやればもう少し会場わいたのになぁ。
「Driven To Tears」や「 Invisible Sun」はやや暗めであまり好きな曲ではありませんが、ライブだと迫力が違います。
特に「Driven To Tears」は「こんなにカッコイイ曲だったのか?」と思ったほどでした。

27年前にはあって今回なかったのは「Bring On The Night」「Truth Hits Everybody」「Fallout」「Be My Girl」あたり。
「Bring On The Night」と「Be My Girl」は好きな曲だったので、少し残念でした。

この日のセットリストは以下のとおりです。

Message In A Bottle(孤独のメッセージ)
Synchronicity II
Walking On The Moon
Voices Inside My Head ~ When The World Is Running Down, You Make The Best Of What's Still Around(君がなすべきこと)
Don't Stand So Close To Me(高校教師)
Driven To Tears(世界は悲しすぎる)
Hole In My Life
Every Little Thing She Does Is Magic
Wrapped Around Your Finger
De Do Do Do, De Da Da Da
Invisible Sun
Walking In Your Footsteps
Can't Stand Losing You ~ Reggatta De Blanc(白いレガッタ)
Roxanne

アンコール1
King Of Pain
So Lonely
Every Breath You Take(見つめていたい)

アンコール2
Next To You

席も音響も決して良くはなかったですが、27年ぶりのライブは充分満足でした。
今年の北米ツアーを最後に解散を公言しているポリス。
日本でもう彼らのライブを見ることはないでしょう。
もし本国で一夜限りのライブがあったとしても、エリカ様のようにイギリスまで行くこともないだろう・・・
どうでもいい話ですが、こないだ来日したペイジに記者が「沢尻エリカを知っているか?」と聞いて、通訳が「別に・・」と答えた、あのデキの悪いコント企画したの、誰?

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聴いていた 第2回 クロスオーバー・イレブン

こんなシリーズあったっけ状態だった「聴いていたシリーズ」、2年ぶりに第2回を書いてみます。
ご存じの方も多いと思いますが、「クロスオーバー・イレブン」。
その名のとおり夜11時に放送していた音楽番組である。

クロスオーバー・イレブンはNHK-FMで1978年から2001年まで放送された。
略して「クロイレ」とも言うそうだが、深夜にふさわしい落ち着いたナレーションと選曲で人気があった番組だ。
関東では夜11時からの1時間放送だったが、イレブンなんだから全国的に夜11時だったんだよね?
自分が覚えているパーソナリティは津嘉山正種で、この人は放送終了まで続けたそうだ。
歴代のパーソナリティの中には富山敬もいたらしい。

ちなみにラジオ番組の進行役を「パーソナリティ」と呼ぶことは80年代に定着したものと記憶している。
それ以前には特にAMラジオでは「ディスクジョッキー」と呼ばれていた。
略すとDJだが、今で言うDJとは職種が少し異なる。
ディスクジョッキーと聞いて思い浮かぶのは高島ヒゲ武や土居まさるである。
そのうちに「パーソナリティ」という呼び方が登場し、オールナイト・ニッポンなどAM番組の司会進行役も「パーソナリティ」と呼ばれるようになっていった。

さてクロスオーバー・イレブンだが、自分が聴いていたのは1983年頃から88年までの間である。
この番組を本格的に聴くきっかけになったのはFM雑誌だ。
自分が買っていたのはダイヤモンド社の「FM-STATION」だったが、これには理由がある。

83年当時学生だったあたしは、ある日学校のトイレの個室で、定期入れを拾ったのだ。
「トイレで定期をなくすとはまぬけな野郎だ」と思いながら定期券に書かれた名前を見ると、なんとそれは同じ学科のナオキのものだった。
ウチの学校はけっこう広い上、学科も人数もやたら多い。
しかもそのトイレは学科の教室からけっこう離れており、普段はあまり使わない場所である。
ナオキのものならかっぱらうワケにもいくまい。
仕方なく?定期入れを持って教室に行った。

教室に行くとちょうど休み時間で、ナオキが友人と鞄や机の中を探している真っ最中だった。
「これおまえのだろ?」
そう言って定期を差し出すと、ヤツは目をひんむいて驚いた。当然だけど。
「どこにあった??」
「・・・学生課の横のトイレ」
「おまえもあそこでうんこしてたんか!」
・・・あのなぁ、定期拾ってやったのにそんなことでかい声で言うんじゃねえよ・・・
まあ人助けだからいいんだけどさ。
周りは大笑い、ナオキは泣きださんばかりに大喜び。

で、ナオキは「お礼になんか売店で買ってやる」という。
別にいいんだけど、と思っていたところに、ヤツが「FM-STATIONいいぞ?見たことあるか?」とすすめてきたのだ。
表紙は例の鈴木英人である。
まあ見たことなかったし、買ってくれるならなんでもいいかと思い、ナオキに買ってもらうことにした。
こんないきさつであたしは「FM-STATION」をそれ以降も続けて買うことになったのである。
その後も教室でナオキに会う度に「おお、うんこ友達!」と大声で言われるのには参ったが・・・

すいません、そもそも話題はクロスオーバー・イレブンでしたね。
確かに聴いてはいたのだが、あたしはこの番組を1つの目的にしか利用していなかった。
エアチェックである。

この番組のスゴイところは、オンエアされる曲目・アーチスト名・曲の長さ(分秒)が全てFM雑誌に掲載されていることだった。
つまり事前にどんな曲が流れるか、わかることが画期的だったのである。
放送前からFM-STATIONでオンエア曲を確認し、録りたい曲がある日はしっかり準備してラジカセの前で待機したものだ。
つまり「クロスオーバー・イレブン」を聴きながら他のことをしていた、という経験はない。
「聴き流す」ということをいっさいしなかった。

しかもトークがほとんどなく、基本的にフルコーラスだし、曲の長さも秒単位でわかる。
まさにエアチェックのためにあるような、予定の立てやすい便利な番組だったのである。
このエアチェックのしやすさは、「サンスイ・ベストリクエスト」の比ではない。
「サンスイ・ベストリクエスト」は、FM雑誌には「DJ:柏村武昭」としか書いておらず、オンエア曲目は聴いてみないとわからなかったのである。(リクエスト番組はふつうそういうもんだけど。)

This Is The America/Culture Club
One Sunny Day/Ray Paker Jr. & Helen Terry
Rough Boy/ZZ Top
The Knife Feels Like Justice/Brian Setzer
If You Were A Woman/Bonnie Tyler
Love Walks In/Van Halen

このあたりは86年に録音しているが、間違いなくクロスオーバー・イレブンからである。
流行っていたヒットシングルがオンエアされるだけでなく、少しひねった選曲も多かったように思う。

もっとも番組は文字通りクロスオーバーでロック専門ではなく、また単純にチャートを追うようなスタンスではなかったので、録音したい曲が全くない日もたくさんあり、そういう時は初めから聴かなかった。
オンエアの中で録音したい曲だけに全神経を集中してたので、津嘉山正種のナレーションなんか全然興味もなかったし、テーマソングもどんな曲だったか全く覚えていない。

というわけで、「クロスオーバー・イレブン」。
最近では「あの懐かしいナレーションも入った復刻版CD」というのが発売されているらしい。
エアチェックにしか使ってなかった自分としては、復刻されてもあまり感慨はわきませんけど。
同じようにエアチェック専用に使われていた方はいらっしゃるでしょうか?