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聴いてみた 第172回 ブラインド・ガーディアン

今日聴いてみたのはドイツを代表するパワーメタルバンド、ブラインド・ガーディアン。
88年のデビューアルバム「Battalions of Fear」を聴いてみました。

・・・などと軽く表明したけど、そもそもブラインド・ガーディアンの曲を聴くのは初めてである。
というかバンドについての知識も全然持ち合わせていない。
いつ頃登場したのかも何人組なのかも知らず、メンバーの名前も一切知らない。
なんとなくメタル学習をしたくなって、ユニオンで発作的に手に取っただけである。

Battalions-of-fear

ブラインド・ガーディアンは今も活動中で長い歴史を持っているため、取り急ぎバンド黎明期の一般教養を因循姑息的に学習。

結成は1984年。
西ドイツでまずハンズィ・キアシュとアンドレ・オルブリッチが組み、マーカス・ズィーペンとトーメン・スタッシュを誘ってルシファーズ・ヘリテージという名で結成された。
なおメンバー名の表記だが、みなさんドイツ人のためかサイトによってかなりゆらぎがある。
ボーカルのハンズィ・キアシュ(Hansi Kursch)は、サイトによってはハンシ・クルシュとかハンシ・キュルシュと書かれている。
サイトの中でも表記がバラバラだったりするが、ドイツ語発音に忠実な表記がおそらくハンズィ・キアシュなのだろうと思う。

バンドはレコード会社との契約直後にブラインド・ガーディアンに改名。
88年にデビューアルバム「Battalions Of Fear」を発表。
「Majesty」「Run for the Night」「By the Gates of Moria」「Gandalf's Rebirth」は、J・R・R・トールキンの「ロード・オブ・ザ・リング」を題材としており、また「Guardian of the Blind」はスティーブン・キングの「イット」をモチーフにしているとのこと。
こうしたファンタジーをもとにした楽曲作りは、その後も彼らのスタイルとなっていったそうだ。

またブラインド・ガーディアンはハロウィンの影響を強く受けたバンドとして知られており、2作目ではカイ・ハンセンがゲスト参加している。
ということは、ハロウィンのサウンドや楽曲に似ているのだろうか?
じゃあブラインド・ガーディアンももしかしたら聴けるかも・・・という淡く短絡的な期待を寄せながら聴いてみることにした。
(ハロウィンもアルバム1枚しか聴いてませんけど)

・・・・・聴いてみた。

なお買ったのは93年再発の日本盤CDで、LPにはなかった1曲が追加されている。

1.Majesty
2.Guardian of the Blind
3.Trial by the Archon
4.Wizard's Crown
5.Run for the Night
6.The Martyr
7.Battalions of Fear
8.By the Gates of Moria
9.Gandalf's Rebirth(ボーナストラック)

サウンドは確かに疾走感あふれるスピードメタルである。
どの曲もドラムはムダにせっかちでギターはキレ気味に鳴り、余裕をもって聴けるバラードなどはない。
しかもただ早いだけでなく、非常にメロディアスでハデな音がする。
1回聴いただけでも高度な技術に支えられた演奏であることはわかる。

他のバンドと比較できるほどメタルを聴いていないが、感覚的にはハロウィンよりメガデスに近い気がする。
特にドラムのムリヤリな急ぎ方や、どこか全体的に香る暗さはメガデスに通じるものがあると感じた。
いずれにしろメタルの一般的イメージにはことごとく合致する構成とサウンドで、嫌いではない。
好みでもないけど・・

ファンタジーをもとにした楽曲作りが彼らのスタイルだという話だが、収録曲全部がファンタジックでUSJっぽい物語曲(意味不明)かというとそうでもなく、「The Martyr」はキリストの受難がテーマであり、タイトル曲「Battalions of Fear」はレーガン政権の戦略的防衛構想を批判する内容とのこと。
このあたりは訳詞だけでなく時代背景や当時の世相も含めて解釈しないと、理解することは難しい。

問題はハンズィのボーカル。
キーは高めだがそれほど金属感はなく、また頻繁に出るシャウトもどこか投げやりで、圧倒される歌唱力・・のようには聞こえない。
正直言ってあまり好みの声ではなく、申し訳ないけどどの曲も同じに聞こえる。
コーラスワークにもそれほど感動は起こらなかった。
なので総合すると、ハロウィンのほうが自分の好みには合っていると感じる。

ロックには様々な構成要素やパートがあるが、自分の場合ボーカルがかなり重要なファクターである。
ボーカルの声が好みがどうかで、鑑賞の扉が開く角度がかなり違ってくるのだ。
もちろん声には「慣れ」もあるが、第一印象としてのハンズィのボーカルはかなり難易度が高いと感じる。
マイケル・キスクやキップ・ウィンガーにはあまり感じなかった、扉の重さを実感する。

これは「やっぱ音楽はボーカルだよ」などとエラそうにカマすウザい中年音楽ライター気取りのようなスタンスではなく(必死)、長いこと聴いてたらどうもそういうことだった、という結果論である。
メガデスやメタリカに今ひとつなじめない感覚が抜けないのも、デイヴ・ムステインやジェームズ・ヘットフィールドの声のせいだと思う。

というわけで、ブラインド・ガーディアン。
まだ評価を下せるほど聴き込んでませんが、自分にはハードルのやや高い音楽だと感じました。
やはりハンズィ・キアシュのボーカルに、もう少し慣れる必要がありそうです。
ここを乗り越えないと、他のアルバムには進めない気がしています。

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コメント

自分はTales from The Twilight World収録の
1.2.5.6.9が良いですね。
この1枚でお腹いっぱいです。
賛同者は誰もいないですけどね。

投稿: nr | 2022.07.24 23:44

nrさん、こちらにもコメントありがとうございます。

>自分はTales from The Twilight World収録の
1.2.5.6.9が良いですね。

このアルバムもカイ・ハンセンが参加してるんですね。
ただ自分にとっては安心材料でもありませんが・・

>賛同者は誰もいないですけどね。

そうなんですか?
AmazonやHMVレビューを少し見ましたが、かなり評価が高いですが・・

投稿: SYUNJI | 2022.07.25 21:07

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