« 2020年の終わりに | トップページ | 聴いてない 第268回 ジョン・パー »

やってみた 入院

新年早々おだやかならぬタイトルですが、このコロナ禍の最中に人生で初めての入院をしてみました。
「してみました」などとオシャレなコーデのチョイスのように言ってますが、もちろん積極的意欲的にトライしたわけではなく、医師の指示に従っただけ。
今年に入ってBLOG更新が止まっていたのも、そういう事情です。

これまでの生涯で入院も手術もしてこなかった自分ですが、思わぬ形で経験するはめになりました。
新型肺炎ではなく、内臓の病気です。
10月半ばからみぞおちや背中に異常な痛みを感じるようになり、近所の医院・総合病院でもよくわからず、大学病院でようやく病状が判明。
手術してみないとその後の治療方針も立たないとのことで、渋々入院・手術に同意。
手術や検査や麻酔など山ほどの同意書に署名しました。
まあ「ハイ喜んで」と居酒屋チェーンみたいにウキウキ同意する患者もいないとは思いますが・・

入院は2週間ほどでしたが、やはり想像以上に大変でした。
術後の痛みは当然苦痛でしたが、点滴や尿管などにつながれている間は自由に動けず、かと言って食事と検査以外にやることもなく、日中のテレビはワイドショーばっかで楽しくもなく、とにかく退屈でした。
これは入院あるあるかもしれませんが、ベッドに寝ながらテレビ見るというのが意外に大変でした。
テレビがベッド横のためどうしても体や顔をテレビに向けてひねらないといけないので、病気の身としてはキツイ体勢になります。
テレビを顔の正面に持ってこれるようなアームを設置するなど、改良の余地が大いにあると思います。(文句ばっか)

一方で病棟で働く看護師のみなさんは若い方ばかりでしたが、どの人も当たりが柔らかく動作は機敏でムダがなく、感心することしきりでした。
倒産寸前の出版社に勤務するポンコツ会社員とは対極にあるような方ばかりで、お世話していただくのが申し訳ないと感じていました。
また1日おきに病室に清掃担当の方が来るのですが、これもとても申し訳なく、思わずモップを奪い取って「あああすいません、いーですいーです、自分でやりますから」と毎回言いたくなりつつベッドで身を縮めていました。

入院すると食事が唯一の楽しみになる、という話はよく聞きますが、自分の場合そこまでの渇望はありませんでした。
特に術後2日目までは五分粥だったのですが、さすがに味も食感もなく楽しみとはほど遠いものでした。
ただ動かないから腹も減らないんだろうなと思ってましたが、意外とそうでもないもんですね。
小食な自分ですが、日々出される食事はほとんど完食していました。

さて入院にあたり多くの方は本を持ち込むと思われますが、自分が持ち込んだのは東京の旅行ガイドブック(地球の歩き方)でした。
小説や漫画だとあっという間に読み終えてしまい、時間が持たないと思ったのです。
でも結論から言うとガイドブックも2日くらいで飽きていまいました。

病室ではスマホ使用はOKでしたが、wi-fiやタブレット持ち込みは禁止。
なので通信料がかさみそうな動画サイトや漫画アプリの利用は極力控えました。
まあ普段からそんなに見ないですけど。

そんな中重宝したのは、MP3プレイヤー「ウォークマン」。
CD200枚分くらいを入れてあり、またFMラジオも聴けるので、かなり暇つぶしになりました。
なお入院という心身共に弱った状態では、やはりサバスメタリカといった重く暗い音楽よりも、おだやかで静かなサウンドがいいようです。
聴いていていいなと思ったのはイーグルスでした。(70年代の全アルバム聴いた)
普段はそれほど鑑賞意欲のないイーグルスですが、入院という特殊な環境下においては有効なのだと感じました。

未だ緊急事態宣言も解除されない中、全国の医療従事者のみなさんの苦労は大変なものだと思います。
そんな中で低賃金下級国民である自分が、貴重な医療資源を使って入院・手術などしていてよいものかという葛藤はありましたが(本当か?)、「コロナで大変だからオマエは後回し」などとならずに済んだのはとてもありがたいことでした。
これまで特に体に悪いことを続けてきたつもりもありませんが、今後は今まで以上に健康に気を使い、できるだけ病院のお世話にならないよう務めるつもりです。

| |

« 2020年の終わりに | トップページ | 聴いてない 第268回 ジョン・パー »

コメント

入院の先輩のぷくちゃんと言います。私の場合は手術もないもなくて一週間で終わりましたが、手術もしたなんてすごいなあ、って思います。爆笑問題の太田の話を聞くたびに同じことを言われているような気がしますが、この運の強さもそろそろなくなるような気がします。

投稿: ぷくちゃん | 2021.01.31 16:04

ぷく先輩、コメントありがとうございます。

>私の場合は手術もないもなくて一週間で終わりましたが、手術もしたなんてすごいなあ、って思います。

先輩も突然の入院で大変でしたね。
自分も遺伝的に脳のほうを警戒していて、脳ドックも定期的にやっていたのですが、まさか内臓の病気で入院するとは思いませんでした。

>爆笑問題の太田の話を聞くたびに同じことを言われているような気がしますが、この運の強さもそろそろなくなるような気がします。

爆笑問題の田中のことですよね。
知り合いじゃないけど、なんか酒もタバコも麻雀もやってたみたいなので、リスクの高い生活習慣だったんでしょうね。
先輩もどうかご自愛ください。

投稿: SYUNJI | 2021.01.31 20:52

うわー、大変でしたね。
そして、このご時世、面会禁止だったりしたのでは?
でも、ちゃんと手術受けられたのは不幸中の幸いでしたね。
退院おめでとうございます。

私の入院した病院でもテレビは寝ながらだと見づらかったなぁ。
もっとも、ずっと横になってると背中が痛くなっちゃうので私はなるべく起きてました。しかし、点滴だけでもジャマなのに、管とか付けてたら本当邪魔でしょうね(>_<)。
お疲れ様でした。

>そんな中重宝したのは、MP3プレイヤー「ウォークマン」。

そうそう、やっぱりMP3で持っとくの、大事ですよね(笑)。

投稿: YAGI節 | 2021.01.31 23:32

SYUNJIさん、こんばんは。
まさか入院されていたとは、驚きました。
その後のお加減はいかがでしょうか。
こうして記事を掲載されているので、少し安心もしています。
どうぞ、お大事になさってください。

投稿: モンスリー | 2021.02.01 19:55

YAGI節さん、コメントありがとうございます。

>このご時世、面会禁止だったりしたのでは?

自分が入院した病棟では全面禁止ではありませんでしたが、基本は面会は1人限定で5分程度、場所も病室ではなくラウンジみたいなところ限定でした。
なので家族には洗濯物を渡す程度しかできなかったです。

>もっとも、ずっと横になってると背中が痛くなっちゃうので私はなるべく起きてました。

自分も日中は基本起きてましたね。
患者にもよりますが、今は手術翌日からできるだけ歩くよう指導されますし、検温や検査などで入れ替わり立ち替わり看護師がやってくるので、昼間はぐっすり寝られる状態ではなかったです。

投稿: SYUNJI | 2021.02.02 17:54

モンスリーさん、コメントありがとうございます。
こんな状況の中入院してしまいました。

術後2週間経過しましたが、痛みはかなり減りました。
まだ咳したりすると痛みますが・・
仕事も今のところ在宅なので、なんとか普通に生活はできております。

なお入院中はハードロックはあまり合わないことがわかりましたが、プログレは試しもしませんでした・・

投稿: SYUNJI | 2021.02.02 17:58

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2020年の終わりに | トップページ | 聴いてない 第268回 ジョン・パー »