« 聴いてみた 第158回 デビッド・ボウイ | トップページ | 聴いてない 第265回 クイーンズライク »

聴いてない 第264回 ティナ・ターナー

80年代に全米チャートにハマった人なら誰でも知っているティナ・ターナー。
こんな自分でもさすがに「顔も名前も知らない」というわけにもいかず、曲もわずかだが聴いている。
また聴いてはいないが昔は「アイク&ティナ・ターナー」というデュオだったことや、USAフォー・アフリカやライブ・エイドへの参加、ブライアン・アダムスとの競演など、周辺情報も少しだけ知っている。

聴いてる曲は以下である。
・What's Love Got To Do With It(愛の魔力)
・Typical Male
・What You Get Is What You See
・Two People

もっと聴いていたような気もしたが、まとめるとこんな程度。
なお「What You Get Is What You See」はライブバージョンを録音している。
アルバムは聴いておらず、聴いてない度は3。

印象としてはパワフルでド派手に歌い飛ばす元気な姐さんというイメージだが、調べてみたらやはり苦労苦難は多々あったようだ。
しかも21世紀に入ってからは活動はほとんどしていないらしい。
あらためてティナ・ターナーの経歴を探ってみよう。(昭和の少年誌っぽい表現)

ウィキペディア日本語版は結構長い。
冒頭に「本名アンナ・メイ・ブロック・バーク」とあるが、少し後には「本名アンナ・メイ・ブロック」と書いてある。
最後の「バーク」は何?

アンナは1939年アメリカのテネシー州にあるナットブッシュという街に生まれた。
幼い頃には聖歌隊に所属。
11歳の頃に母親が家を出てしまい、祖母と暮らす。
その祖母もアンナが16歳の時に亡くなり、アンナはセントルイスで母親と再会。
やがて病院で看護助手として働き始める。

セントルイスでは姉とともにナイトクラブに出入りしていたが、そこでアイク・ターナーと運命の出会い。
クラブのバンドが休憩している間に、たまたま置いてあったマイクで歌いだしたアンナの歌声に衝撃を受けたアイクは、自分のバンドに引き入れることを決意。
その後アイクはアンナの芸名をティナと名付け、デュオグループ「アイク&ティナ・ターナー」として活動を始める。

1960年に「A Fool In Love」、翌年の「It's Gonna Work Out Fine」がヒット。
デュオの人気は全米各地で徐々に高まり、65年にはフィル・スペクターのプロデュースによる「River Deep Mountain High」をヒットさせる。
71年にはクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバー「Proud Mary」が、全米チャート4位とデュオ最大のヒットとなる。
デュオとしての新曲発表は73年まで続いた。

74年にティナ・ターナーは初のソロアルバム「Tina Turns the Country On!」を発表。
ティナがソロでもやっていける自信と実力を身につけたからだが、同時にアイクがアルコールやコカインの依存症になり、曲も書けずコンサートも中止したりと、まともな活動ができなくなってきたこともあった。
またアイクはティナに暴力をふるったり金を渡さないなどの虐待を繰り返し、76年にはティナが離婚の訴訟を起こし、78年には正式に離婚が確定した。

アイクがおかしくなるのと前後して、ティナは法華宗に帰依し「南無妙法蓮華経」を唱えるようになっていた・・・って書いてあるけど、そうだったの?
初めて知ったけど、ファンの間では有名な話なんでしょうか?
どんな経緯で題目を唱えるようになったのかわからないけど、あの「セクシー・ダイナマイト」ティナ・ターナーが「南無妙法蓮華経」を唱える姿というのも、あまりイメージがわきませんが・・

アイクとの別れを機に、77年頃からティナ・ターナーは本格的にソロ活動を開始。
と言ってもソロシンガーとして最初から順調だったわけではなく、しばらくは地味な活動と実績が続く。
復活をとげたのは45歳になった時だった。

84年に5年ぶりに発表したアルバム「Private Dancer」で状況が一変。
タイトル曲「Private Dancer」はマーク・ノップラーの作品で、「Let's Stay Together」「1984」「Help!」などのカバー曲も収録され、ジェフ・ベックも参加するなど話題性も十分。
収録曲のうち7曲がシングルカットされ、「What's Love Got to Do with It(愛の魔力)」は全米1位を獲得する大ヒットとなった。
アルバムも全米で500万枚を売り上げ、チャートでも3位を記録。

復活したティナ・ターナーは次々にビッグイベントに参加。
1985年1月、USAフォー・アフリカに参加し「We Are The World」でケニー・ロジャース、ジェームス・イングラムの次に登場。
ビリー・ジョエルとともにパートを歌った。
なおこの日ティナは「アメリカン・ミュージック・アワード」授賞式会場のシュライン・オーディトリアムから「We Are The World」録音のスタジオに直行したそうだ。

同年7月には「ライブ・エイド」のアメリカ会場に出演。
ミック・ジャガーが2曲歌い終えた後、「State Of Shock」でミックと競演し、次の「It's Only Rock'n Roll」で歴史的なスカートはぎ取り事件が勃発。
あれってどっちが考えた演出だったんでしょうか・・

さらにこの年には映画「マッド・マックス/サンダードーム」に出演し、サントラの2曲を歌った。
またこの年のツアー中にブライアン・アダムスとの「母と息子のデュエット」競演も行われ、この「It's Only Love」のライブ音源はそれぞれのライブアルバムやベスト盤にも収録された。

86年アルバム「Break Every Rule」を発表。
売り上げは前作には及ばなかったようだが、それでも全米で400万枚を超えるヒットを記録。
自分がエアチェックした4曲中3曲がこのアルバムに収録されているので、当時のFM各局もプロモーションに協力していたことがわかる。
その後のヨーロッパや南米でのツアーも大成功を収め、ライブアルバム「Tina Live in Europe」として発売された。
85年と88年には日本公演も行われている。
1991年にアイク&ティナ・ターナーがロックの殿堂入りを果たすと、二人の活動が映画化され、ティナはサントラの制作にも参加し、その後全米ツアーも行っている。

90年代以降のティナ・ターナーは、生活や活動の拠点をヨーロッパに移している。
96年にはアルバム「Wildest Dreams(どこまでも果てしなき野性の夢)」をリリース。
U2のボノとエッジの作品で映画007シリーズに採用された「Goldeneye」や、ジョン・ウェイトのカバー「Missing You」、スティング参加の「On silent wings」など豪華な内容だったが、売り上げとしては80年代の栄光には届かず、年間チャートではオーストリアやスイスで9位を記録したものの、全米では100位にも入らなかった。

99年のアルバム「Twenty Four Seven」を最後にスタジオ盤が出ておらず、一度は引退を公言したが、その後は活動と休息を繰り返す状態が続く。
2003年にはディズニー映画「ブラザー・ベア」用に「Great Sprits」をフィル・コリンズとデュエットで録音。
ちなみに日本語版ではこの曲を天童よしみが歌ったそうです。
2007年にはツアー活動を再開。
2008年にはベスト盤が発売され、芸能生活50周年記念ツアーも行われた。

このツアーを最後に、歌手活動はほとんど行われておらず、引退状態とのこと。
理由は主に健康面にあるという。
2013年にはドイツのレコード会社重役であるアーウィン氏と再婚し、スイスに移住。
しかしこの頃から高血圧や腸や腎臓の病気が重なり、ついに透析が必要な状態になる。
2018年には夫のアーウィン氏から腎臓の提供を受ける手術を行う。

さらに不幸は続き、2018年7月に長男クレイグ・レイモンド・ターナー(59歳)がカリフォルニア州の自宅で銃による自殺。
クレイグはティナがアイクと結婚する前に産んだ子供で、アイクの養子。

しかし度重なる不幸や逆境にも耐えてきたティナ・ターナー、「乗り越えるたびに強くなる自分を感じる」と発言している。
その半生を描いたミュージカル「TINA ? The Tina Turner Musical」がロンドンやニューヨークで上演された。

今年7月にはノルウェー人DJのカイゴが、ティナ・ターナーの「What's Love Got to Do with It(愛の魔力)」のリメイク・バージョンをリリース。
同時に撮影したのかは不明だが、二人並んだ写真も公開している。
PVで曲を聴いてみたが、ボーカルは基本的にティナが昔歌った「愛の魔力」をカイゴがアレンジしたもので、カイゴとデュエットというわけではないようだ。
カイゴは91年生まれなので、年齢的にはかつてのブライアン・アダムスとの「母と息子のデュエット」を超えて、完全に「祖母と孫のコラボ」である。

毎度自分の情弱ぶりに辟易するが、今回も全然知らない話ばかり。
アイク&ティナ・ターナーは名前だけ知ってはいたが、アイクがそんなにヒドい夫だったとは・・
ほぼ引退というのも知らなかった。
まあティナ・ターナーに限らず、80年代のスター達が今どうしているのか詳しく追っかけてるわけではありませんけど・・

さてこれから聴くとしたら、普通は最も売れた「Private Dancer」となるのだろうが、自分の場合は3曲知っていて参加ミュージシャンもブライアン・アダムスやフィル・コリンズ、エリック・クラプトンスティーブ・ウィンウッドと豪華な顔ぶれな「Break Every Rule」からというのが良さそうだと思っている。
日本での人気がどのくらいなのか見当もつきませんが、他におすすめのアルバムがあれば教えていただけたらと思います。

|

« 聴いてみた 第158回 デビッド・ボウイ | トップページ | 聴いてない 第265回 クイーンズライク »

コメント

あれっ、前回ボウイを挙げているのに、今回ボウイとのデュエットをスルーしているのはわざとですか?
「Tonight」に興味がありそうだったのになぁ……。

ライブでゲストのボウイを呼び込む際に「私も彼みたいにきれいにならなくちゃ」みたいな事を言っていたような朧げな記憶があります。

投稿: YAGI節 | 2020.08.28 01:39

YAGI節さん、コメントありがとうございます。

>今回ボウイとのデュエットをスルーしているのはわざとですか?

あああすいません、ワザとではなくて知らなかったんです・・
ウィキペディアにも書いてなかったので・・(大言い訳)
アルバム「Tonight」に興味はわいたんですが、シングルでティナ・ターナーとデュエットしてたんですね。
さっきあわててYou Tubeで見てみましたが、やはり聴いたことがありませんでした。
次回のボウイは「Tonight」を聴いて、ボウイとティナ・ターナーの宿題をいっぺんに解決しようと思います。(軽い)

それにしてもティナ・ターナー、デュエットの相手も存在感のある人ばかりですね。
ティナの迫力に負けないことが、デュエット相手の条件なんでしょうね。

投稿: SYUNJI | 2020.08.29 08:54

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 聴いてみた 第158回 デビッド・ボウイ | トップページ | 聴いてない 第265回 クイーンズライク »