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聴いてない 第261回 マイケル・センベロ

引き続き緊急事態宣言のさなか自粛警察の告発を恐れながら無益引きこもりBLOGを続けるSYUNJIといいます。
今回はゴールデンウィークにふさわしいアーチストをムリヤリ掘り起こしてみました。
マイケルと言えば国民の7割はこの方を思い浮かべるであろう、ジャクソンでもジョーダンでも富岡でもない、マイケル・センベロです。(中スベリ)
安くて不潔な飲み屋で酔っ払い、「いやー千円でべろべろ、マイケル・センベロ!」と意味不明な冷シャレをカマし、ムリヤリ連れてきた若いヤツに全く伝わらず涙目になった中高年がたぶん都内だけでも4人くらいいると思われる。

マイケル・センベロ、名前は知らなくても80年代に洋楽にまみれた経験があれば、あの曲は聴いたことがあるだろう。
全米1位を獲得し、映画「フラッシュダンス」のサントラに収録された「Maniac」。
発音に忠実に書くと「メーニアック」ですが。
で、全米の誰もが「どうせオマエそれしか聴いてないんだろ」と思ってたはずだ。
ところが実はもう1曲柏村武昭プレゼンツにより「Automatic Man」を聴いている。
従って聴いてない度は温情の3。

申し訳ないがここからさらに躍進して次々と大ヒットを飛ばし・・という展開ではなかったため、情報も鑑賞もこの2曲で止まっている。
当時の雑誌でもマイケル・センベロが何者かを詳しく紹介した記事に出会ったことがない。
そこでマイケル・センベロについて調査敢行。

さて心の友ウィキペディアは、意外にも英語版と日本語版で文章量は同じくらい。
それぞれの情報を勝手に要約すると以下のとおり。
マイケル・センベロは1954年にフィラデルフィアの西郊外のペンシルベニア州アードモアで生まれた。
本名はマイケル・アンドリュー・センベロ。
センベロという名前はこの人以外に見たことはなく、ルーツがどこにあるのかも不明。
フィラデルフィア生まれと書いてるサイトが多いが、地図で見るとアードモアという街はフィラデルフィア市街から10kmくらい西にあるところなので、まあほぼフィラデルフィアなんだろう。
実は勝手に西海岸の人ではないかと思っていたのだが、見事にはずしてしまった・・

ギターを手にした少年マイケル・センベロは、セッションミュージシャンとして働き始める。
スタートはジャズだったが、わずか17歳にしてスティービー・ワンダーのレコーディングに参加。
スティービーの76年のアルバム「Songs in the Key of Life」ではインスト曲「Contusion(負傷)」のリードギターを担当。
この曲はスティービーとの共作にもなっている。

他にもマイケル・ジャクソンダイアナ・ロスバーブラ・ストライサンドドナ・サマーなど様々な大物ミュージシャンのスタジオ・ギタリストとしてキャリアを積んでいった・・とある。
で、マイケル・ジャクソン関連で言うと、あちこちのサイトに書かれている「Carousel」という曲。
マイケル・センベロが作り、マイケル・ジャクソンに提供した曲で、アルバム「Thriller」のために録音されたが、残念ながら最終トラックリストからははずされてしまい、「Human Nature」に置き換えられた。
幻の「Carousel」はその後アルバムの25周年記念盤「Thriller 25」デラックスエディションのボーナストラックに収録されたそうだ。
なおCarousel=カルーセルとは元祖オネエの人ではなく、フランス語で回転木馬のことだそうです。

マイケル・センベロのソロ歌手としての最初の実績は82年のシングル「Summer Lovers」。
アメリカのラブコメディ映画の主題歌で、サントラ盤にも収録されている。
ふーん・・と通り過ぎるところだが、このサントラの曲リストを見ると、デペッシュ・モード、ティナ・ターナー、エルトン・ジョンシカゴなど結構豪華な名前が並んでいる。

センベロは初のオリジナルアルバム「Bossa Nova Hotel」を83年にリリース。
プロデューサーはフィル・ラモーン。
ジョージ・デュークや弟のダニー・センベロも参加。
これに自分が聴いた「Maniac」「Automatic Man」が収録されている。

映画「フラッシュダンス」との相乗効果もあり、「Maniac」はめでたく全米1位を獲得。
ただしアルバム「Bossa Nova Hotel」はサントラ盤ほどには売れず、全米80位という思ったよりも地味な実績。
当時のFM雑誌にジャケットごと紹介されており、読者からの「なぜふんどし姿なのか」といったツッコミ投稿が掲載されていたことも覚えている。
というかそんなくだらない小話しか覚えてないです、すいません。

その後のソロ活動に目立った実績はあまり書いておらず、90年代以降は他のミュージシャンのプロデュースや曲の提供、映画音楽の制作といった裏方の仕事が中心らしい。
現時点で最新のスタジオ盤は2002年の作品「Ancient Future」。
でもウィキペディア日本語版には「アンボン島やインドネシア、バルセロナ、ローマ、ミラノ、パリなど世界中でツアーをしている。」とある。
これいつ頃の話だろうか?
検索してもツアーのスケジュールやレポートがなかなか見つかりませんけど・・

ソロではなくプロジェクトの活動の情報はあった。
2008年にジェイニー・クルーワー、ブルース・ガイチとともにプロジェクト「Bossa Nova Hotel」を結成。
翌年にボーカルを6つの言語で録音したアルバム「Moon Island」をリリース。
内容はブラジル音楽風アレンジを施したアメリカンポップソングで構成されており、アース・ウィンド&ファイアーの「Let's Groove」やマドンナのヒット曲「La Isla Bonita」(ブルース・ガイチが作曲)などをカバーし、「Maniac」も聴ける。
2010年にはプロジェクトとして来日し、丸の内コットンクラブでライブを行い、収録曲の多くを演奏したとのこと。
ちなみにジェイニーとブルースは夫婦で、センベロ抜きの別のプロジェクトを組んで2012年に日本公演を行ったこともあるそうだ。

というわけで、やはり2曲以外に知ってた情報はなく、全て初耳学に認定。
「フラッシュダンス」はサントラ盤は聴いたが、映画はレンタルビデオで見た・・はずである。
だが記憶はもうあやふや。
テレビでもジェニファー・ビールスが踊ったり飛び跳ねたりのシーンをしょっちゅう流していたので、そこしか覚えていない。
「Maniac」が使われたシーンももちろん忘れている。
主題歌「Flashdance...What a Feeling」を聴くと反射的に堀ちえみを思い出すのは我々の世代ではやむを得ない。(断言)

堀ちえみは置いといて、マイケル・センベロ。
2曲しか知らないが、メロディは「Automatic Man」のほうが好みだ。
「Maniac」はノリもよくギターソロもテクニカルで聴きどころは多いが、やや神経質でせっかちなサウンドという印象。
成績は「Automatic Man」が全米34位・全豪49位なので「Maniac」とはかなり開きがある。
映画の評判はよくわからないが、販促効果は絶大だったことは間違いなさそうだ。

ここまでマイケル・センベロを調べてきたが、今のところ正直ソロよりはプロジェクト「Bossa Nova Hotel」にわずかだが興味がわいている。
知ってる曲がいくつかカバーされてるし、こっちから試すほうがなんかラクそう・・という毎度失礼で安直な発想。
ソロアルバムが全部日本で手に入るのかも不明ですが、聴いてた方がおられましたら、感想や評価など教えていただけたらと思います。

 

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コメント

SYUNJIさん、こんばんは。
私も「フラッシュ・ダンス」は今に至るまでアイリーン・キャラの
プロモビデオ以外見たことがありません。しかし、「マニアック」
は当時好きな曲でした。先ほどユーチューブで見て思いだしました。

この映像ですが、スケルトンの楽器やショルダーキーボード、
シンセドラムなど、80年代売れ線博物館のようになっています。
また、AOR系のシンガーは、なぜそろいもそろってむさ苦しい
ひげ面ばかりなのでしょう。

これ以上ネタがありませんので、脱線します。
>>アメリカのラブコメディ映画の主題歌で、
>>このサントラの曲リストを見ると、

この映画、邦題は「青い恋人たち」です。シカゴの「素直になれなくて」
が主題歌です。それで、深夜に放送されたときに見ました。
確かにラブコメ映画ですが、それ以上にエ●チな見せ場が多くて
素直になるどころではありませんでした(^^;;;

投稿: モンスリー | 2020.05.04 15:58

モンスリーさん、おはようございます。

>私も「フラッシュ・ダンス」は今に至るまでアイリーン・キャラのプロモビデオ以外見たことがありません。

あの映像で映画そのものも見た気になってるような、それくらい日々流れてましたね。
そういえばアイリーン・キャラもこの曲しか知りませんが・・

>この映像ですが、スケルトンの楽器やショルダーキーボード、シンセドラムなど、80年代売れ線博物館のようになっています。

見てみましたが、確かにそんな感じですね。
スタジオセットや踊るエキストラが安っぽいのが気になりますけど。

>また、AOR系のシンガーは、なぜそろいもそろってむさ苦しいひげ面ばかりなのでしょう。

いやーその通りですね。
当時はあのスタイルがイケてたんでしょうかね。
マイケル・センベロもAORシンガーのイメージそのままだったんで、勝手に西海岸と判断してしまったんですが・・

>確かにラブコメ映画ですが、それ以上にエ●チな見せ場が多くて素直になるどころではありませんでした(^^;;;

え、そうだったんですか?(大声)
じゃあきっとぷく先輩がコレクションしてますね。(決め打ち)
見せてもらえるか相談してみようかな・・

投稿: SYUNJI | 2020.05.05 09:27

全くその映画は見たことのないぷく先輩と言います。実は「フラッシュ・ダンス」も見たことがなくエッチなシーンが出てくる映画も苦手でした。今ネットでこんな映像見放題なんて今の子供は幸せというか夢を奪ってしまうというか、いやはや。

投稿: ぷくちゃん | 2020.05.06 08:50

ぷく先輩、おはようございます。
マイケル・センベロの詳細な感想恐縮です。(イヤミ)

>実は「フラッシュ・ダンス」も見たことがなくエッチなシーンが出てくる映画も苦手でした。

ええっ!!
あんな名作を見ていないだなんて・・(←覚えてないくせに)
そういえば昔はその手の映画って「青い○○」って邦題が多かった気がしますね。
いくつか見たはずですけど、全く記憶に残ってません・・
今の子供は深夜に息を殺してテレビ画面を見つめることもないんでしょうね・・

投稿: SYUNJI | 2020.05.06 09:29

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