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聴いてない 第254回 ザ・キュアー

80年代に本国で輝かしい実績を残しながら、なぜかその情報にほとんど触れることができず、結果的に取りこぼした心苦しい人々がいる。
調べてみてじわじわ判明しつつあるが、どうも大英帝国にその損失傾向が強いようで、前回のニュー・オーダーもそうだが、今回採り上げるザ・キュアーもまさにそんな事例である。

ザ・キュアー、1曲しか聴いておらず、聴いてない度は2。
聴いたのは89年の「Lovesong」だけ。
FMエアチェックではなく、MTVの音声からテープに録音している。
調べたら日本未発売だった。
やっぱりなぁ。

結局自分の場合、柏村武昭・東郷かおる子・小林克也のいずれからも紹介を受けていないこのパターンが、イギリスのミュージシャンに多いようなのだ。
あ、自分が勝手に「紹介を受けてない」と言ってるだけで、「サンスイ・ベストリクエスト」「ミュージックライフ」「ベストヒットUSA」ではちゃんと採り上げていた可能性もありますけど。
当然バンド名とこの曲以外に情報は持っておらず、そのまま30年経過してしまった。
プロモ・ビデオの映像も全く覚えていない。

仕方なく半期末の決算報告作成のようにけだるくキュアー調査開始。
ところが。
これまたウィキペディア日本語版が驚くほど詳しく充実している。
いろいろ聴いてないアーチストの略歴をウィキペディア日本語版で調べてきたが、ザ・キュアーはその中でも突出して情報量が多い。
ありがたいけど、読むのも大変だ。
バカ大学生の適当卒論みたいに抜粋要約コピペすると以下の通り。

冒頭から衝撃だが、「ザ・キュアー (The Cure) は、1978年に結成されたイングランド・クローリー出身のロックバンド」とある。
70年代末にはすでに登場してたんですね・・
しかも歴史が第1期から9期までパープル並みに刻まれている。
さらにアルバムは13枚、シングルが44曲もあるという大量生産バンド。
イメージしてたのとかなり違う・・

で、やっぱり前身バンド名「イージー・キュアー」も書いてある。
「イージー・キュアーを母体として」とあるので、キュアーになった時点で誰か抜けたのだろう。
結成時メンバーは以下のみなさんである。
・ロバート・スミス(Vo・G)
・マイケル・デンプシー(B)
・ローレンス・トルハースト(D・K)

1979年にシングル「Killing An Arab」でデビュー。
翌年には早くもメンバー交代で2期開始。
どうもキュアーってバンドはこんな調子で小刻みにメンバーチェンジを繰り返してるようだ。
ファンの方なら全部暗記してるんでしょうか。

また驚くのはロバート・スミスがスージー・アンド・ザ・バンシーズとキュアーを掛け持ちしていた、という話。
ゲスト参加ってのはよく聞くが、掛け持ちはそんな簡単ではないだろう。
当然体にこたえたロバートさんは、結局働き方改革によりキュアーに活動を絞ったそうですけど。
なおスージー・アンド・ザ・バンシーズは名前だけ知ってて1曲も聴いてない。

で、2期キュアーは忙しいながらも「Seventeen Seconds」「Faith(信仰)」「Pornography」といったアルバムを発表。
これらは「概念三部作」とか「暗黒三部作」などと呼ばれ、厭世観に満ちた重い雰囲気の作品のようだ。

3期のキュアーはポール・トンプソン、アンディ・アンダーソン、フィル・ソーナリーが加入し、アルバム「The Top」を発表。
直後に初来日し、中野サンプラザと大阪サンケイホールで公演。

4期がザ・キュアーの黄金期とされる。
メンバーはロバート、ポール、サイモン・ギャラップ、ボリス・ウィリアムス、ロジャー・オドネル。
87年に7枚目のアルバム「Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me」をリリース。
これが初期の暗ーい音楽とは全く違い、非常に多面的でバラエティに富んだ名作と評価が高く、彼らをワールドクラスのバンドに変えた作品らしい。

しかしロバート・スミスという人はそんなに簡単な人じゃなかったようで、次の作品「Disintegration」で儲かり路線から再び内省的どんより路線に戻してしまった。
自分が唯一聴いた「Lovesong」もこのアルバムに収録されているが、確かに明るく楽しくな曲ではない。
レコード会社は発表をやめるよう説得したそうだが、「Disintegration」はアメリカでも人気が出てセールスは300万枚を記録。
事務所や会社は手のひらを返して大喜びし、ツアースケジュールを組みまくり、メンバーの疲労がたまっていく。

でも90年代に入っても意外に?キュアーは快進撃。
ギターのペリー・バモンテ加入で5期を迎え、アルバム「Wish」で全英チャート1位・全米2位という彼らの最高位を記録。
・・・すいません、こんな名盤なのにタイトルもジャケットも全く知らない・・

いずれにしても、このあたりの展開は自分みたいな極東の素人には非常にわかりにくい。
アルバムごとに雰囲気がユラユラ変わるバンドってのはあまり人気が安定しないような気がするが、陰鬱でじめじめな作品でも売れたってのはどういうことだろう?
アメリカで売れたってのはグランジ・オルタナブームに少し関係があるんだろうか?

6期はかなりハデにメンバーチェンジ。
ポール・トンプソンとボリス・ウィリアムスは脱退、ロジャー・オドネルが復帰、ジェイソン・クーパーが加入。
96年に通算10枚目の記念すべきアルバム「Wild Mood Swings」を発表するが、残念ながらあんまし売れずロバートは徐々に混乱。
2000年の「Bloodflowers」リリースと同時に解散宣言するが、こっちは佳作として評価されて意外にいい売れ行きだったので解散は回避。
その後2003年にアルバム「Pornography」「Disintegration」「Bloodflowers」の全曲を演奏したライブDVD「Trilogy」を、翌04年にはスタジオ盤「The Cure」を発表する。

バンドはいつの間にか8期に突入。
相変わらずメンバーの出入りは激しく、ロジャー・オドネルとペリー・バモンテが脱退、ポール・トンプソンが復帰して4人編成となる。
しつこいけど、ファンは期とメンバーを全部暗記してるんでしょうか。
2007年には久しぶりに来日し、フジ・ロック・フェスティバルに登場。
翌年にはアルバム「4:13 Dream」が発売された。

2011年から12年にかけてまたメンツが入れ替わり、現在第9期とのこと。
現メンバーはロバート・スミス、リーブス・ガブレルス、ロジャー・オドネル、サイモン・ギャラップ、ジェイソン・クーパーの5人・・で合ってますかね?
2013年には再びフジ・ロックのステージに立ち、2019年にはロックの殿堂入りを果たす。
今年も日本に来てフジ・ロックに出演。
「Lovesong」も含め2時間の演奏を披露したとのこと。

あああ長い。
こんなにもメンバーチェンジの激しいパープルチックなバンドだったんスね・・
しかも今も現役でフジロックの常連にもなりつつあるという驚きの活躍ぶり。
毎度のことながら何もかもが知らない話である。

「Lovesong」だが、明るくはないけどそんなに重苦しい曲ではなく、リズムは軽快でキーボードの音が結構いい感じである。
80年代のa-haやデュランにも少し似ていると思う。
これだけ多作バンドなんで、この1曲だけでキュアーを評価判断するのはやはり無謀だろう。

ということで、ザ・キュアー。
今回はほとんどよそのサイトの情報の引き写しに終始してしまいましたが、驚愕の連続でした。
やはり売れ筋と言われる「Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me」「Wish」あたりから始めて、慣れてきたら「Lovesong」を頼りに「Disintegration」を試す・・・というのが、自分のための更生プログラムのように思えるのですが、他におすすめのアルバムはありますでしょうか?

 

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