行ってみた 第70回 梅宮大社・松尾大社・法金剛院
翌日は梅宮大社に行ってみました。
八重桜が大変きれいな神社ですが、洛中や嵐山といったウルトラ観光地からはやや離れており、基本的に観光客の少ない場所です。
過去に2度、桜を見に来ましたが、あじさいの季節は初めてです。
結論から先に書きますが、今回の旅であじさいが最もきれいだったのがこの梅宮大社でした。
とにかく種類が多く、そのどれもがちょうどいい咲き具合。
病気や枯れなども見当たらず、観光客もあまりおらず、写真も撮り放題。
昨年は雨に当たりましたが、この日は雨も降らず日も差さず、京都の街全体に空調が効いているような快適さ。
あらためてこの神社の魅力を確かめることになりました。
あじさいにあまり詳しくないまま出かけてしまいましたが、見たことのない色や形に驚愕の連続。
中にはまるで花火みたいに美しい形の花もありました。
あじさいなんて色は赤青紫、種類は普通とがくあじさいくらいしか知りませんでしたが、この梅宮大社だけでもおそらく20種類はあるんじゃないでしょうか。
とりあえずここで撮った画像をまとめてみました。
あじさいを各所でつぶさに見て回ってわかったことがありました。
もしかして世間のみなさまにとっては何を今さらな常識かもしれませんが・・
・同じ株でも色の異なる花が咲いていることがある
・同じ株でもうずあじさいと普通のあじさいが混在して咲いていることがある
・同じ花でもうずあじさいと普通のあじさいが混在して咲いていることがある
花の色は土壌のpHによって変わるという話ですが、どうもそう単純でもないようで、同じ花でも咲き続ける間に色は変化するので、「ここは赤い花が咲く土地!」と断言もできないようです。
うずあじさいってのは花びら(正確には花びらではなく「ガク」ですけど)が丸まってうずっぽい形なのでその名がついた品種ですが、栄養が偏るなどいろいろなことがきっかけでうずにならず「先祖返り」することがあるそうです。
文字だとわかりにくいですが、実例はこれです。
同じ花の中に形の違う花びらが混在している例。
突然変異とか天変地異とか嶺上開花ということでもなく、たまに見られる現象のようです。
今回もあじさいの葉の裏にかたつむりを見つけました。
「あじさいの葉には毒があり、かたつむりは葉を食べないので、本来はかたつむりはあじさいの葉の上にはいない。葉の上にかたつむりがいるというのは実は人間が都合よく考えた構図である」という説が最近テレビなどで報じられましたが、自分にはあまりピンと来ません。
9年前もそうでしたが、三室戸寺・藤森神社・梅宮大社のいずれでも、あじさいの葉にくっついたかたつむりを目撃してきたからです。
誰かがかたつむりを置いたのかもしれませんが、自分にとっては「あじさいの葉の上にかたつむり」は普通に見てきた事象です。
今年も社務所の猫に会えました。
昨年より少なかったですが、やはり猫目当てで来た人もいたようです。
梅宮大社から15分ほど歩いて松尾大社に行ってみました。
存在は知っていましたが、来たのは初めてです。
この神社にはあじさいはありませんでした。
大きな石を配置した庭がいくつかありましたが、竜安寺のような静寂な雰囲気ではなく、どちらかというと豪胆でワイルドなイメージ。
これまで見てきた庭では光明院に近い気がします。
バスで法金剛院に移動。
ここも9年前に来ており、蓮とあじさいのきれいな庭を持つ寺です。
ただし蓮の花はまだほとんど咲いておらず、開花はもう少し先のようです。
今回訪れた神社仏閣の中で一番小さな場所で、周りに著名な寺院や観光物件もないので、観光客があまりいません。
あじさいの数もそれほど多くはありませんでしたが、ほぼ独占堪能。
花や庭ばっかり見てましたが、本堂には重要文化財の阿弥陀如来坐像などもあり、見応えがあります。
京都の寺と花を静かに味わいたい方にはおすすめです。
というわけで、京都あじさいの旅は終了。
あじさいがとにかくきれいでしたが、何よりも天気が非常によかったです。
晴天ということではなく、むしろずっと曇りだったので暑くも寒くもなく快適な2日間でした。
これまでムダに暑かったり舌打ちするほど寒かったりの過酷な(大げさ)京都が多かったのですが、今回は理想的な天候で満足しました。
またこの季節に訪れてみたいと思います。
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