行ってみた 第60回 京都・明石
旅は2日目。
この日は京都方面に行ってみました。
目的地は比叡山のふもと八瀬地区。
京阪で出町柳まで行き、叡山電車に乗って終点八瀬比叡山口を目指します。
比叡山に登るつもりはなく、八瀬周辺の神社や寺で紅葉を見る作戦。
トップシーズンの京都ですが、さすがに八瀬あたりなら東福寺や永観堂みたいに大混雑もしてへんやろと見込んだのでした。
八瀬に行くのは初めてです。
ところが。
叡山電車の出町柳駅に行くと、なんだかホームが大変なことになっています。
叡山電車は途中の宝ヶ池で鞍馬線と本線(八瀬方面)に分岐するのですが、始発の出町柳ですでに八瀬方面行きの電車を待つ長蛇の列ができています。
駅員のアナウンスによれば40分待ちとのこと。
この日は金曜日でいちおう平日だったのですが、やはり秋の京都は隅々まで人が来ているようです。
甘かった・・・
さすがに40分も待つ気力はありません。
鞍馬線のほうは制限も特になくふつうに乗れるようです。
作戦を変更し、鞍馬線で宝ヶ池の1つ先、八幡前まで行くことにしました。
この駅から徒歩5分くらいのところに三宅八幡宮があります。
鞍馬線にはあっさり乗れました。
叡山電鉄の客さばきは果たして正しいのかよくわかりませんでしたが、八幡前でふつうに降り、三宅八幡宮へ。
観光客は誰もいません。
主に地元の人が参拝する神社のようです。
それほどハデではないものの、紅葉が楽しめました。
三宅八幡宮から歩いて5分の三明院(さんみょういん)という真言宗の寺に移動。
少し道がわかりにくくうろうろしましたが、無事到着。
やはり観光客は全くいません。
ここには多宝塔が建っています。
寺の人に案内されて塔の横の回廊?に立ってみました。
(塔の中には入れませんでした)
さすがに京都タワーや東寺などは見えませんでしたが、塔が崖の上のような場所にあるため眺めがよく爽快です。
三明院から坂を下りて蓮華寺に行ってみました。
この寺にはけっこう観光客がいます。
寺の中はあちこち見学ができ、紅葉が楽しめる池泉回遊式庭園もあります。
書院から庭を優雅にながめることができ、雰囲気としては詩仙堂や曼殊院に似ていると感じました。
今年は天候が不順だったようで、モミジの色づきは感覚的には今一つ。
木により葉により色はバラバラで、うなるような赤という状態ではありません。
それでもやはり京都の紅葉は素晴らしいと思います。
蓮華寺から歩いて15分くらいで八瀬比叡山口駅に着きました。
本当はこの駅から蓮華寺・三明院・三宅八幡宮と逆に巡るつもりだったのでした。
駅前には八瀬で最も有名な瑠璃光院という名刹があります。
浄土真宗東本願寺派の寺院ですが、紅葉の時期は特別拝観となります。
事前予約や団体優遇などは受け付けず、とにかく並んで拝観するしかありません。
しかし拝観料が2000円と高い上に混雑していて人の頭しか見えず紅葉をめでる時間もない、というキツい評判を聞いていたので、今回は入るつもりはありませんでした。
少しだけ近寄ってみると、やはりものすごい行列ができています。
残念でしたがこのまま叡山電車に乗って退散することにしました。
出町柳に戻り、京阪で三条に移動。
駅前にあった「CHOICE」というオーガニックカフェで昼食。
具沢山キッシュを食べましたが、味はやや薄いものの、健康的なメニューで疲れた体にはよかったです。
そのまま歩いて青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)に行ってみました。
天台宗の寺院ですが、実はかなり前に一度訪れたことがありました。
・・・訪れたまでは事実ですが、実は中には入っていないという因縁の場所。
国宝の不動明王画(青不動)が公開された時で、ものすごい人出のため入場制限があり夕方入口で長い時間待たされ、寒さのあまり拝観を断念したというヘタレな結果に終わっていたのでした。
今回は全く待たずに堂々の入場。
観光客もそれほど多くはありません。
境内は思ったより広く、ここも池泉回遊式庭園があります。
今回紅葉はここが一番鮮やかでした。
大阪に戻り、阪急うめだ本店の12階にある「吹上舎」という和食の店で親子丼を食べました。
阪急は地下食料品売り場には何度も来ていますが、レストランフロアは初めてです。
9階が祝祭広場というイベントスペースになっていて、この日はクリスマスマーケットが催されていました。
翌日は明石に行ってみました。
明石といえば天文台。
正式には明石市立天文科学館といい、日本の標準時子午線上にある天文科学館です。
灯台のような展望台に大時計がついており、中には原子時計やプラネタリウムもあります。
ここは学生の頃一度来ており、34年ぶりの再訪。
展望台からは明石海峡大橋や淡路島がよく見えます。
子午線とは真北から真南までを結ぶ経線で、明石は東経135度の子午線が通っており、科学館内のエレベーターや展望台、また山陽電鉄の人丸前駅のホームにも子午線が引かれています。
東経○○度の線はもちろん日本各地にずばずば通ってますけど、この135度線がなんで重要かというと、日本ではこの135度を太陽が通過する時を正午と定めているからです。
つまり明石では毎日昼の12時に太陽が必ず真南にあるというわけです。
天文科学館の展望台正面にはでかい時計がついています。
阪神大震災で科学館も激しく揺れてあちこちが壊れ、正面にあった大時計も止まったそうです。
被災の様子や3年後にリニューアルオープンした話は、明石市のサイトに詳しく掲載されています。
天文科学館を出て、市の無料送迎バスに乗って1kmほど離れた明石公園へ移動しました。
普段はそんなサービスはありませんが、たまたまこの日の明石公園ではB-1グランプリが行われており、市役所側で観光客を会場へ誘導していたのでした。
ところが。
会場についたら予想以上の人出で、どの店にもものすごい行列ができています。
残念ながらB-1グランプリで昼飯を食べることはあきらめ、明石城跡を見学。
もともと天守閣のない城なので構えは地味ですが、大坂と姫路の間の要衝として江戸幕府は重要視していたようです。
明石城跡も阪神大震災で櫓や石垣が崩れたそうですが、今は修復されてどこが壊れたのかはわからなくなっています。
明石駅の南にある魚の棚商店街に行ってみました。
地元の人は「うおんたな」と呼ぶ、その名のとおり海産物を扱う店の多い商店街です。
以前から名前は知っており、一度来てみたかった場所でした。
明石といえば明石焼き。
地元では卵焼きというそうですが、関東の人間にはあまりなじみのない食べ物です。
明石焼き専門店が商店街のあちこちにあり、どこも行列。
明石焼きだけだと昼飯にはならないような気がしたので、「喜楽」というたこ料理店で明石焼き定食を食べました。
明石焼きの正しい食べ方になったのかは不明ですが、たこ飯との相性も非常によくおいしかったです。
明石を出て須磨に移動。
そのまんまの名前の須磨寺(すまでら)があります。
正式には上野山福祥寺といい、平敦盛の首塚や源義経腰掛の松など、源平ゆかりの古刹でもある真言宗の寺院です。
・・・という案内でしたが、境内は山を含めて非常に広大なので、虚弱観光客の自分は一部だけ脆弱見学。
古刹ということでしたが、八角堂は最近完成したようで真新しく、他にも新しい施設を建設中。
あまり多くありませんでしたが、紅葉もありました。
夕方大阪に戻り、新幹線で食べる弁当を阪神百貨店で買いました。
水了軒の八角弁当という弁当でふつうにうまかったのですが、帰ってから調べたら、大阪では有名な弁当屋だったのが2010年に倒産し、別の業者が商標権を買い取り「八角弁当」のブランドを守ったという戦いの歴史ある弁当だったのでした。
そんな苦労の積み重なった弁当とは全く知らず、のんきに名古屋あたりで完食してしまいましたが・・
ということで、今回の旅も終了。
京都の紅葉は一日だけでしたが、念願だった芦屋や明石にも行けて満足しました。
次回はまた桜の季節に訪れたいと思います。
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