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行ってみた 第58回 登別・小樽・札幌

登別温泉を出て登別マリンパークニクスに向かいました。
たぶん3度めですが、20年以上来ていませんでした。
ここも客のほとんどはバスで乗り付けた中国人団体。
イルカショーなどで客の大半が集合する場所であらためて見渡してみましたが、日本人はおそらく1割程度。
この日もし中国人団体が入場しなければ、客の入りは相当少なかったはずです。

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登別マリンパークニクスは年数のわりに施設もきれいですが、20年の間に全国で多くの水族館がオープンまたはリニューアルしたため、突出して特徴的な水族館だというわけでもありません。
やや上からな物言いになりますが、今の日本には同じようなレベルの水族館は他にもたくさんある、という状態だと思っています。
それでも中国人観光客はやはり日本の水族館の高い水準に素朴に感動していたようで、イルカのショーや展示のひとつひとつに感嘆の声を上げていました。

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外国人観光客にとって水族館は日本語の説明しかなくてもある程度楽しめる施設です。
ここからは全国の観光施設に共通する課題ですが、外国語による展示やショーの案内があれば、もっと楽しんでもらえたのではないかと思いました。

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我々夫婦はアザラシが好きで、全国の水族館を巡りアザラシを見てきましたが、登別マリンパークニクスにはゼニガタアザラシがいました。
中国の人たちはどちらかというとペンギンのほうに興味があるようで、アザラシの餌やりタイムよりもペンギンパレードのほうが人を集めていました。

しかし。
この日は朝から雨で気温も低く、屋外の見学はかなりこたえます。
(アザラシプールは外にあった)
スマホで調べたら登別の最高気温は17度でしたが、体感的にはもっと寒かったはずです。
天気は終日回復しそうになかったため、水族館を出て着るものを調達することにしました。
今年はこういう展開の旅が多い・・

千歳のアウトレットモールに立ち寄り、ネルシャツを格安の1,000円で購入。
この1枚があるとだいぶ違います。
ついでに昼飯も済ませることにしました。
中華料理店でラーメンを食いましたが、味は悪くなかったのですが汁が異様に熱く、最後まで食うのに苦労しました。

Ramen

しばらくアウトレットをうろうろしましたが、雨はやまず、札幌に行くことにしました。
高速に乗ったら雨はますます強くなり、50kmの速度規制。
こちらはレンタカーの観光客なので従順に50km前後でずるずる走りましたが、現地のクルマは雨くらいでは一切ひるむこともなく、100km以上のスピードで次々に追い抜いて行きました。

Suage

夜は友人富美男氏の案内で「Suage3 (すあげスリー)」というスープカレー店へ。
5年前にもすすきのでスープカレーを食べましたが、スパイスの味がいまいち自分の好みに合わず、もっとうまいスープカレーが食いたいと思っていたのです。
ここのカレーはスープにコクがあり非常にうまかったです。
スープカレーはどうやら「ダシ」か「スパイス」かのどちらかに比重を置いた味に大別されていて、若い人はスパイス系を、我々中高年はダシ系を求める傾向が強いようです。

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翌朝なんとか雨は上がりましたので、小樽に行ってみました。
小樽も5年ぶりですが、相変わらずルタオ・北菓楼・六花亭の苛烈なスイーツバトルは続いているようで、どのブランドも店舗をさらに拡張展開していました。
そして小樽もまた大量の中国人観光客。
東京や京都や金沢にやたらいる欧米系の観光客はあまり見かけません。
今の道内の観光地はどこもこんな感じのようです。

Kitaiti1

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昼は北一硝子三号館にあるカフェ「北一ホール」でミニ丼3点セットを食べました。
以前にも来たことがあったはずですが、全く記憶がありません。
店内は照明が全てランプで雰囲気はとてもいいのですが、正直昼間でもかなり薄暗いため、食事よりはお茶のほうがいいかもしれません。

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午後は急に思い立って天狗山にロープウェイで登ってみました。
小樽の街並みが見渡せる展望スポットですが、今の小樽では知名度はあまりないと思われ、ロープウェイもガラガラでした。

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今でこそ道内有数の観光地として再生した小樽ですが、自分が若い頃はさびれた港町でした。
当時、この天狗山に来たことがありました。
というか当時はここくらいしか観光する場所もないような街だったと思います。

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山の上にはリス園があり、ひまわりの種を食べさせることができます。
ここのリスは鎌倉によくいるタイワンリスではなくシマリス。
観光施設としては地味ですが、リスが寄ってくるとそれなりに楽しいです。

夜は札幌に戻り、夕飯を求めて大通りからすすきの周辺をさまよいました。
新ラーメン横丁をのぞいてみましたが、どこも店構えがあまりきれいでなく、客の入りもいまいちでうまそうに見えません。

Kadoya

しばらく放浪の末、交差点にあるうなぎと和食の「かど屋」でうな重を食べました。
札幌に来てうなぎ食うのもどうかとも思いましたが、人気の店らしく混雑してましたので、味は間違いなさそうと判断。
外でうなぎを食べるのは浜松以来でしたが、ここのうな重もうまかったです。
ただし店内全部が禁煙ではないのが残念。
隣の席に目をやると、(たぶん)台湾人のカップルも同じうな重を食べています。
男は普通に食ってましたが、女性のほうはうなぎの小骨がどうしても気になるらしく、箸でいちいち小骨をよけて食べていました。

翌朝もなんとか雨は降らずに済みそうな空模様。
羊ケ丘展望台に行ってみました。

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ここも久しぶりでしたが、観光スポットとしては思ったほど拡張はしておらず、クラーク博士像と羊がいる展望台という身も蓋もない説明。
大観覧車やジェットコースターを作るようなこともなく、一大テーマパークとして発展させる野望はなさそうです。

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続いてサッポロファクトリーに寄ってみました。
開業直後に来たことがありましたが、当時は非常に盛況でした。
しかし今は地元民にも観光客にもそれほどの求心力はなさそうで、なぜか駐車場だけは満車だったにもかかわらず店はどこも閑散としていました。
よくある地方のおとなしいショッピングモールになってしまい、正直残念な印象。

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ファクトリーを早々に退散し、これまたベタな藻岩山へ。
山頂までは車で行けますが、駐車場から展望台へはケーブルカーに乗ります。
曇りだったため眺めはいまいちでしたが、函館よりも何倍も広い札幌の街並みに圧倒されます。

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それよりもやはり自分が子供の頃に登った藻岩山とは印象がかなり違っていました。
展望台にはオシャレなレストランが併設。
ザ・ジュエルズ (THE JEWELS)」というクイーンのアルバムみたいな名前のカジュアル・フレンチレストランでハヤシライスなんか食べてみました。
平日の昼間なので客はほとんどいませんでしたが、夜は予約が必要で、それも今の時期はかなり取りづらい状況のようです。
店の人は次々にかかってくる予約希望の電話を全部断っていました。

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この時山頂にはテレビか何かの取材で、プロスキーヤーの三浦雄一郎氏が来ていました。
(上の写真で左側に写っている青いジャケットの方が三浦氏)
かなり昔のことですが、三浦氏とは仕事で一度だけお会いしたことがあります。
80歳を超えてエベレスト登山に成功した三浦氏ですが、足取りはやはり普通の80歳とは全く違いました。
今でも毎日都内でザックを背負い足に重りをつけて、トレーニングを兼ねての散歩を行うそうです。

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今回の旅、行きは新幹線ですが帰りは飛行機。
少し早めに新千歳空港に向かいました。
5年前にも来ていますが、店や施設もかなり変わっているとの情報を仕入れたので、フライト前に少し時間をかけてターミナル内を見ておくことにしました。

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土産や飲食店のスペースはあまり変わっていないようでしたが、店はいくつか入れ替わっていたようです。
また国際線との連絡通路にあったシュタイフというドイツのぬいぐるみメーカーの展示スペースはフロアを変えて異様に拡張していました。

というわけで北海道の旅も終了。
天気がいまいちだったのが惜しいですが、それでも函館や小樽の天狗山など、20年以上行ってなかった場所に再び行けたのは良かったです。
今後も道東や道北などご無沙汰な土地をまたおさらいしてみたいと思います。

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行ってみた 第57回 函館・登別

2017年の首都圏の夏は正直異常でした。
きちんと記録を追ったわけではありませんが、8月の半分以上は雨で気温も上がらず、暑さで寝られないなどという日も数えるほど。
個人的には例年よりもラクでしたが、野菜やレジャー産業や家電販売など、多方面に影響は出たようです。

あとこれも個人的な感覚ですけど、世の中の人って思ったほど冷夏を記憶に残さない気がします。
そういうことはいちいち覚えてたらキリがないんで、「もう東京は毎年猛暑」と決めておいても日々の会話に何ら影響はないんでしょうね。
試しに忘年会あたりで「いやー今年の夏は暑かったよねぇ」などと話しかけると、おそらく大半の人が同意してくれると思うんですけど。
「いや、今年は冷夏だったよ」と正解を即答する人もあまりいないと思いますが、果たして?

そんなまぼろし冷夏のさなか、さらに低温な北海道に出かけてみました。
ここ数年は全都道府県制覇の野望を実現すべく山陰や北陸に遠征しており、主要な観光地はおおむね踏破済みの北海道には5年ほど行っておりませんでした。
ただし北海道と言っても広いので、場所によっては20年以上ご無沙汰という土地もあります。
今回は函館がまさに24年ぶりでした。

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どちらかというと飛行機のほうが好きな自分ですが、函館まで昨年開業した北海道新幹線に初めて乗ってみることにしました。
東京から函館(正確には新函館北斗駅)は4時間程度。
その昔青函連絡船がだいたい4時間かけて青森から函館まで運行していたことを考えると、やはり早いです。
特に途中寝てたりするとホントにあっという間。
青函トンネルは20分間くらいで通過しますが、それ以外にもトンネルは多いので思ったほど感動はありません。
本当は函館市街で食事したかったのですが、今回は昼過ぎに新函館北斗に着く便だったので、車内で弁当を食う作戦を取りました。

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無事に新函館北斗駅に到着。
駅前はホテルが1軒にレンタカー店が数軒あるくらいで、発展はこれからと思われます。
函館中心部までは鉄道でも車でも30分程度はかかる距離。
正直函館観光においては不便ですが、こうなった理由はやはりあるようです。

現在の函館駅は構造的に奥まった終着駅のため、札幌までの延伸を前提に新幹線駅を作るとどうしてもスイッチバックになってしまいます。
新幹線としては終着駅でもないのにスイッチバックだと、運転士の交代か移動により停車時間も長くなり、何かと不都合。
(そもそも新幹線ではスイッチバック運行は認められていないそうですけど)
現五稜郭駅を新幹線駅とし、スイッチバックしてでも函館駅に新幹線車両を乗り入れさせたらええやんけという意見もあったようですが、そうなると建設費約1千億円が全額地元負担となり、北海道からは現実的にムリとの回答があったそうです。
ということで、今後札幌まで延伸した時にも停車時間が短くて済むよう新函館北斗駅を作ったとのこと。

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新函館北斗駅でレンタカーを借り、市街地へ。
赤レンガ倉庫や正ハリストス協会などを24年ぶりに見てまわりましたが、脳も24年分劣化しており記憶はほとんどありません。

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五稜郭に行ってみました。
正確には五稜郭タワーに登っただけですけど。
ここも24年ぶりのはずですが、外壁も中身も非常にきれいになっていました。
後日友人から教えられて初めて気づいたのですが、以前よりも展望台が高くなったそうです。
調べてみると初代タワー展望台は高さ45m。
2006年に新しく開業した現タワーの展望台は90mと倍になっています。
言われてみれば確かに記憶にあった五稜郭よりも全景がよく見えました。

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最近東京スカイツリーなどにもある「足元の床が透けて見える」ポイントが、五稜郭タワー展望台にもありました。
と言っても床が網状ではなく、透明アクリル板でできてる状態。
基本的にこの手の場所には恐怖を一切感じないタチなので、どすどす近寄って足の真下の風景を眺めていました。
たぶん網状の床でも喜んで飛び跳ねたりすると思います。(変態)

五稜郭は長いこと「星形の西洋式城郭」くらいの知識しか持ってませんでしたが、最近少しずつですが幕末に関する本を読むようになり、榎本武揚や土方歳三に関する情報も仕入れるようになりました。
当たり前ですけど、こうした歴史的背景をふまえて史跡をめぐると印象が全く違ってきます。
というか本来史跡見学はそういうもんですね。
中年になってやたら京都に行くようになりましたが、実は歴史に関する教養は中学生レベルのままなので、いずれ改めようとは思っています。(思うだけ)

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この日の宿は五稜郭に近いホテルネッツ函館
調べたら平成20年4月開業だそうですが、印象としてはもっと新しい気がしました。

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ホテルのそばの「いか清」というイカ自慢の居酒屋に入ってみました。

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今年はイカ漁も始まった時期は記録的不漁などと言われたものの、8月に入って盛り返したようです。
イカそうめんやメンチやまかない丼やゲソ焼きなどどれもおいしくいただきました。

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イカ料理を堪能した後、市電とロープウェイを乗り継いで函館山に登ってみました。
この日は晴れだったので夜景コンディションは万全。
函館の夜景を見るのは3回目ですが、24年前に登った時は霧で視界がいまいちだった記憶があります。
また山頂に行く手段にはバスやタクシーもありますが、やはりロープウェイがおすすめ。
バスは値段が安いものの、混雑していると時間も意外にかかる上、暗い山道をぐりぐり登るのでうっかりすると酔います。

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日本や世界の三大夜景にもよく数えられる函館。
確かに長崎や香港の夜景も見事ですが、函館は両側が海という特殊な地形で街がコンパクトにまとまっているので、個人的には世界一でいいと思っています。

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翌朝は曇り。
大沼公園に行ってみました。

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大沼周辺は昔とそれほど変わっていませんでした。
駒ヶ岳は相変わらず雄大で、大沼の湖面に美しく反射しています。
空が青ければもっといい景色。

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ハーベスター八雲」というレストランに寄ってみました。
ここも以前来たことがありますが、その時はお茶を飲んだだけでした。

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当時はケンタッキー・フライドチキンの実験農場でしたが、2012年に実験農場ではなくなり、今は別会社が経営しているようです。
あまり深く考えずパスタやピザを食べましたが、後で調べたらここの目玉商品は今もチキンだそうです。
しまった・・

この店にはオープンテラス席があり、海の向こうには羊蹄山も見える絶景レストランです。
・・・が、確かに羊蹄山は見えましたが、やはり天気が悪いと眺めもいまひとつ。

室蘭にも行ってみました。
道内の著名観光地に比べて影が薄い土地ですが、室蘭にはひとつ強烈な思い出があります。
昔泊まったホテルのそばにあったラーメン屋でホタテラーメンを食べたのですが、このラーメンは今でも生涯で食べた中でも一番うまかったです。
おばちゃんが一人でやってる店でしたが、客は我々夫婦以外におらず、破壊力抜群のラーメンを堪能し、おばちゃんといろいろ話をして最後は記念撮影までしてしまいました。
自分は旅は好きですが、現地の人とのふれあいを楽しむといったマネは基本的にできないタイプの人間です。
なのでこの室蘭のラーメンは今でも忘れることのできない思い出です。

その後ネットで調べていくうち、この店は閉店してしまったことを知りました。
今回室蘭に立ち寄った時に店の跡地を訪ねてみようかと一瞬思いましたが、思い出はそのまま残しておくことにして、地球岬に進みました。

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地球岬は「地球が丸いことを認識できる岬」という意味だと思っていましたが、それは後から付いた話で、もとはアイヌ語で「断崖」を意味する「チケプ」に由来しているようです。
灯台から海を見てみましたが、水平線は昔ほど丸くは感じませんでした。
天気が悪く水平線もいまいちボケて見えたせいかもしれません。
似たような地形に犬吠埼がありますが、こちらのほうが丸いことがはっきりわかる気がしました。

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灯台のふもとには地球の枠がついた電話ボックスもあります。
地球とは関係ない話ですが、電話ボックスでテレホンカードを使って電話をかけたことがないという若者が激増してるらしいスね。

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室蘭港で偶然豪華客船「飛鳥II」が停泊しているのを見かけました。
仙台から室蘭・釧路を回って仙台に戻るという航行のようです。
地元の人にとっても入港は珍しいらしく、港の駐車場には飛鳥IIを見に来た人たちが次々と現れ、写真を撮ったりしていました。

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この日は登別温泉の「パークホテル雅亭」に泊まりました。
登別は何度か泊まったことがありますが、この宿はたぶん初めてです。
食事は全てバイキングでしたが、量や食べるものの調節ができるので最近はバイキングのほうがありがたいと感じます。

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この日は客のほとんどが外国人(たぶん中国人)。
まあすでに夏休みも終わっている平日だったのでそんなもんでしょうけど。
ただその中国人の宿泊客も、日本の宿のスタイルにはかなり慣れていると思われました。
年齢層は様々でファミリーが多かったのですが、風呂でもバイキングでも目に余るようなマナーの悪さというものを感じることは全くなく、子供からお年寄りまで、温泉の使い方や食べ物を取る時にお互いに気を使うなどの所作はむしろ見事なくらいでした。
やはり北海道、それも登別温泉を目指してやってくる観光客は、おそらくは「初めて日本に来た」という人は少ないのではないかと思われます。

天気は残念ながらこの日から下り坂で、翌日以降毎日雨に当たることになります。
ということで旅はまだ続きます。

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聴いてない 第228回 スクリッティ・ポリッティ

日々FMから大量に流される産業ロックを片っ端からエアチェックしていた80年代。
それでも全てのアーチストや楽曲にふれることは当然不可能で、残念ながら個人的には置き去りにしてしまったものもたくさんある。
今回のスクリッティ・ポリッティもまさにそんな80年代置き去りバンドです。

スクリッティ・ポリッティ、聴いたことがあるのは「Lover To Fall」の1曲だけ。
これは「サンスイ・ベストリクエスト」ではなく「クロスオーバー・イレブン」から録音している。
「サンスイ・ベストリクエスト」でスクリッティ・ポリッティを録音できたことはない。
たぶん柏村武昭の趣味ではなかったのだろう。
なお同時に録音したのがエイス・ワンダーの「オープン・ユア・マインド」やスターシップ「シスコはロックシティ」である。

この1曲以外に一切の情報を持ち合わせておらず、FMステーションやミュージックライフ、またベストヒットUSAでも彼らの情報を得ることはなかった。
あまり日本ではヒットもせずチャートをにぎわせるような存在ではなかった・・という認識なのだが、合ってますかね?
1曲だけ聴いた範囲で言えばデジタル・テクノ・シンセといったワードがぼんやり思い浮かぶが、果たして正しいのかどうかもわからない。

そもそもバンドなのかピン芸人なのかもよく知らないので、スクリッティ・ポリッティについて生涯初の検索を実行。(毎度のこと)

スクリッティ・ポリッティは1977年にイギリスでグリーン・ガートサイドを中心として結成された音楽ユニット。
実質グリーンさんのワンマンバンドで、学生時代に結成した時からメジャーになってもこの形態は変わらないそうだ。
主なメンバーにはデビッド・ギャムソンとフレッド・メイハーという人がおり、最大では8人編成にもなった時期もあったらしい。

ユニット名はイタリアのマルクス主義思想家アントニオ・グラムシの言葉から採ったもので、「政治的著作・文書・書簡」といった意味になるらしい。
たぶん意味よりも音を重視して命名したと推測。
レイナード・スキナードとかアドリアン・アドニスとかいんぐりもんぐりなんかとノリは同じだろう。(適当)

しかしウィキペディアには「登場したばかりのYAMAHA DX7とゲートリバーブを全面的に楽曲制作に導入し、音響効果の徹底的な練り込みやシーケンサーを用いた緻密な音色の配置により、都会的なポップミュージックに洗練したキューピッド&サイケ'85を制作し、80年代の音楽シーンに大きな影響を与えた。」とある。
この時点で何を言っているのかド素人の自分には全然わからない。
「DX7」ってのはシンセサイザーだと思うが、「ゲートリバーブ」「練り込み」「シーケンサー」「緻密な音色の配置」ってひとつもわからない・・・
なんかいろいろすごいユニットみたいです。(雑)

82年「Songs To Remember」でデビュー。
84年にシングル「Wood Beez」「Absolute」「Hypnotize」を立て続けに発表。
これらは3部作と呼ばれ、いずれも12インチ盤もリリースされた。
翌85年には3部作やマイルス・デイビスのカバー「Perfect Way」を収録したアルバム「Cupid & Psyche 85」も大ヒット。
自分が聴いた「Lover To Fall」もこのアルバムにあった。

88年には3枚目のアルバム「Provision」をリリースしたが、以降作品発表は停滞し、10年ほど沈黙期間となる。
デジタル技術を駆使した打ち込みによる楽曲創作を続けていたため、スタジオ以外での音の再現ができずライブでの演奏はほとんどしてこなかった。
その後楽器演奏の工夫や音声技術の進歩などでようやくライブ活動ができるようになり、2006年にはデビュー24年後にやっと来日公演が実現。

最近はあまり活動しておらず、アルバムは通算5枚というポリス並みの実績。
2011年にはベスト盤が発表されている。

大まかにいうと、テクノやエレクトリックという技術志向でソウルやレゲエやポップスなど多角的にトライしていたユニットということになるようだ。(かえってよくわからない)
音楽シーンに多大な影響を与えたという称号はついてまわるようだが、日本でどのくらいセールス的に実績があったのかは不明。
チャートアクションもよくわからない。
玄人好みというところなのだろうか。

唯一聴いた「Lover To Fall」も、前後の曲とまとめて録音したので消さなかっただけというのが実情。
テンポのいい80年代のリズムとサウンドだが、特にいいとも悪いとも感じなかった。
どこか冒険アニメのエンディングテーマ曲みたいな雰囲気。
「クロスオーバー・イレブン」で録音したので、FMステーションには曲とアーチスト名が記載されていた。
なのでスクリッティ・ポリッティの名もこの時正確に知ることができたが、それ以上の興味はわかなかった。

というわけで、スクリッティ・ポリッティ。
「Cupid & Psyche 85」はレゲエやソウルやバラードなど多彩なサウンドのようで評価も高いので、聴くとしたらこのアルバムからになると思いますが、他におすすめのアルバムがあれば教えていただきたいと思います。

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