行ってみた 第52回 京都・大阪
紅葉の季節にムダに高揚する徘徊放浪中高年のSYUNJIといいます。
今年もまた関西方面に寄せていただくことにしました。
ただし今年は11月に三連休がなかったため、土日で1泊2日の旅です。
毎年新幹線と宿の予約には仕事の2.7倍くらい神経をすり減らしますが、今年は三連休ではないせいか、思ったよりもラクに取れた気がします。
もっとも秋の京都は宿が取れませんので、初めから大阪泊で予約。
このほうが神戸や奈良もコースに組めて何かと便利。
朝のムダに早い新幹線で京都を目指します。
この日は進行方向右側に席が取れたため、見事な富士山を見ることができました。
今年の関東は夏から秋にかけて異様に雨が多く、御殿場や箱根に出かけても富士山を見ることがありませんでしたので、ここまで近くて快晴の富士を見たのは久しぶり。
ちなみに東海道新幹線は左右どちらの窓からも富士山が見えるよう設計されている、という話を聞いたことがあります。
下り列車の場合、左側(海側)だとどのあたりで富士山が見えるんですかね?
予定時刻どおり京都駅に到着。
今回の徘徊エリアは嵯峨野周辺と決めていました。
10年以上前に一度来ていますが、梅雨のクソ暑い時期でかなりきつかった思い出があります。
嵯峨野には見どころとなるスポットが多いのですが、点在している上に交通の便が良くない場所もあり、効率よく回るためには自転車が必要です。
嵯峨嵐山駅前でレンタサイクルを借りました。
外国人も多いせいか、自転車を手配して客に渡すおっちゃんの説明も「この道はゴーストレート。こっちは自転車に乗ったらノーグッドや。オーケー?」など英語と日本語が混じりすぎてかなり適当。
どうやら自分のことも日本人ではないアジア系外国人だと思って説明してたようです。
カタコトで返事して自転車を借り、まずは世界遺産の天龍寺へ。
天龍寺の北側には竹林の中の小道があります。
ここはガイドブックやポスターやCMにもよく使われる有名なところ。
しかし。
この小道を自転車で通るのは失敗でした。
そもそも人が多いので押して歩くしかありませんが、歩いている観光客の大半は外国人。
狭い道のあちこちで写真を撮りあったり自撮りしたりで全然前に進みません。
仕方なく自転車を押して彼らをよけながら前進しますが、前からも大量の外国人が来ており、自転車なんか押してる日本人の自分は相当迷惑なヤツになってしまいました。
以前来た時は暑い時期で観光客は誰もおらず、優雅に自転車をこいで竹林の涼風を感じながら通ったものですが、やはり桜や紅葉の時は無理なようです。
たぶん平常時には自転車で3分くらいの道のりを、自転車押して15分くらいかけてようやく天龍寺北門に到着。
広い庭のあちこちにモミジがあるのですが、正直色づきはいまいち。
一本の木なのに上のほうはもう枯れていて下のほうはまだ青いという、アバウトで雑な紅葉。
にもかかわらずやはり日本の紅葉はめずらしいのか、外国人は盛んに写真を撮っていました。
続いて天龍寺から少し北の常寂光寺に移動。
この移動でも細い小道に大量の観光客が往来している中を自転車を押して移動する迷惑日本人中年となってしまいました。
常寂光寺も以前来たことのある寺ですが、その時は誰もいない文字通り静寂な心落ち着く名刹でした。
やはり紅葉の時期は様子が全く違います。
名前とは裏腹に鬼のような人出。
寂しくもなんともない、朝の常磐線みたいな混雑ぶり。
しかもここの紅葉もまたいまひとつ。
飛び交う外国語に身を低くしながら常寂光寺を脱出したのでした。
さすがにこのままではせっかく京都・嵯峨野に来た意味がありません。
そこで観光名所ではない神社に行ってみました。
事前にネットで隠れた紅葉スポットとして当たりをつけておいた護法堂弁財天です。
五山の送り火の鳥居形がある曼荼羅山の麓にある神社。
常寂光寺からは自転車で上り坂を10分程度。
市販のガイドブックにはほとんど掲載されていない神社だと思います。
しかもモミジはかなり赤く、いい雰囲気。
期待しながら参道の階段を上ってみました。
(加藤みどりの声で)なんということでしょう。
境内に入ると、そこにはモミジを見ながら大声で騒いでいる酒飲み団体がいるではありませんか。
・・・団体はおそらく地元の会社の集まりで、むしろ我々観光客のほうが圧倒的に場違いな展開。
仕方なくお堂に手を合わせ(賽銭箱すらなかった)、3分ほどで退散しました。
がっかりして自転車を東にユラユラグルグル走らせていたら昼になりました。
嵐山駅前とは違い、嵯峨野界隈にはあまり食事処がありません。
清凉寺周辺に飲食店はいくつかありましたが、どこも満席で断られてしまいました。
一年で一番混雑するこの時期に、予約もしていない貧乏飛び込み観光客など相手にされないのは当然です。
やむを得ず目に留まった「Potter's Cafe」という小さな喫茶店に入り、ベタにオムライスを注文。
客は地元の人が3人ほどで、テーブルが4つくらいに漫画本という昭和テイストな店です。
ところが。
ここのオムライス、倒れそうなくらいにうまかったです。
日本でまずいオムライスを食わせる店もあまりないとは思いますけど、この店の味はちょっと違いました。
ケチャップではなくデミグラスソースがかかっているのですが、これがまた絶妙なバランス。
やや薄味ですが、なんつうか非常にダシの効いた深ーい味がしました。
オムライスならデミグラスソースのほうが好き、というわけではないのですが、これまで食べてきたオムライスの中でも間違いなくTOP3には入るおいしさです。
すっかりテンションが回復したところで大覚寺に移動。
寺そのものの記憶は全然ありませんでしたが、ここは大沢池という広い池が付いている?というロケーションで有名です。
やはり紅葉の色づきはそれほどよくありませんでした。
今年は京都全体がこんな感じで、あと数日も経てばきっと真っ赤に染まる前に枯れて散ってしまうのでしょう。
最後に鹿王院に行ってみました。
初めて来ましたが、あまり観光客もおらず静かな場所です。
この日一番紅葉がきれいだったのはこの鹿王院でした。
嵯峨嵐山駅で自転車を返し、京都駅から大阪に向かいます。
新梅田シティでは今年もクリスマスマーケットが開催されていました。
10年以上続く冬の大阪の有名なイベントのようですが、昨年よりは人出は少なめでした。
今回は谷町4丁目の「ホテルマイステイズ大手前」に泊まったのですが、構造はウィークリーマンションで、部屋が3つもあり、ゴージャス感は全然ありませんがキッチンや食卓もあってとても広いです。
こういう造りだとは知らずに予約したのですが、長期滞在するならこれは便利だと思います。
夜は大丸にある「アルレッキーノ」というイタリアンの店でパスタを食べました。
実はここで食べるのは3度目です。
大阪に来てなんでパスタやねんと思われる方もおられましょうが、自分はこの店のパスタは大阪で一番うまいと思っています。
いえ、他でパスタ食べたことがないだけですが。
いずれにしてもここのパスタはどれもはずれがありません。
まあオムライス同様、まずいパスタが出てくる店もそれほど多くはないとは思いますが、大阪でも唯一通いたくなる店なのです。
細麺でゆで加減は若干固めですが、とにかく破壊力のあるソリッドな味がします。(意味不明)
特にオーナーが親戚とかそういう事情は全然ありませんが、大阪にお越しの際はぜひお立ち寄りいただきたいと思います。
翌日は予報どおり大雨。
晴れれば京都に行くつもりでしたが、雨で混雑で紅葉もいまいちで・・という状況を考えて方針を変更し、一日大阪で過ごすことにしました。
行ってみたのはエキスポシティ。
万博記念公園のとなりにできたでかい総合娯楽商業施設?です。
有名な太陽の塔を近くで初めて見ました。
けっこう胴体がうす汚れてるなぁ・・というのが正直な感想。
万博から50年近く経つので無理もないと思いますが。
でかい商業施設はららぽーとなのですが、はっきり言ってウチの近所にいくつもあるららぽーととあんまし変わりませんでした。
そりゃそうか。
もう少し大阪っぽい関西系な店や品ぞろえがあるんやろかと期待しておったのですが、ここはそういうコンセプトではないようでした。
エキスポシティには「NIFREL」という新感覚な動物園もあるのですが、ここは非常に人気で入場口は長蛇の列。
中に入ってもおそらくは大混雑であろうと判断し、結局ららぽーとを一周しただけで梅田に戻りました。
昼は梅田の「しのぶ庵」でうどん。
西日本のうどんはつゆの色が薄くてダシがきいてるのがいいところですが、最近は関東でも大手チェーンが進出して西日本系のうどんがふつうに食えるので、以前ほどの感慨はなくなりつつあります。
今関東の若い人はうどんの地方色なんか全く意識せずに食べとるんじゃないでしょうか。
午後になっても雨は全く止む気配もなく、梅田界隈のデパートや書店を徘徊し、タリーズでくつろいだりしました。
場所にもよるとは思いますが、大阪は日曜午後のカフェも思ったほど混雑していない気がします。
都内や横浜だととにかく休日のカフェはムダに混雑しているので、大阪で空席の目立つタリーズやスタバを見た時には感動すら覚えました。
帰りは新大阪駅から新幹線に乗りましたが、駅構内にまた飲食店や土産物店が増えていました。
中でも妻はカネテツデリカフーズの「ネルサイユ宮殿」に反応。
ポテサラちくわや練り物をわしづかみにして新幹線に乗り込むという出張帰りのサラリーマンみたいなことをしていました。
というわけで今回の遠征も終了。
一日雨で紅葉もいまいちだったのは残念でしたが、食べ物はどこもおいしく満足しました。
次はまた桜の季節に行きたいと思います。
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コメント
SYUNJIさん、こんばんは。
関西在住ながら、自宅近所と会社近辺以外は
全く分かりません。SYUNJIさんの探訪地も、
「京都の奥地に謎の寺社があった!」
といった感じで毎回楽しみにしています(^^;
その謎の寺社方面も、外国人の方がたくさん訪れて
いるのですね。円高と爆買いブームの終息で流通業は
厳しいようですが、地方へ出向いてくれるのはとても
ありがたいです。
>>大阪で空席の目立つタリーズやスタバ
これなんですが、私にとっては結構混んでいるのですよ(笑)。
さすがにこういったカフェ系で行列、というのは少ないですが。
>>エキスポシティには「NIFREL」という新感覚な動物園
全く初耳でした。
動物園は好きなので、チェックしてみます。
情報、ありがとうございます。
投稿: モンスリー | 2016.12.08 21:40
モンスリーさん、こんばんは。
>「京都の奥地に謎の寺社があった!」
いえ、別に謎でもなんでもないんですが(笑)、ただ花見ならぬ紅葉見酒の集団にはちょっと驚きました。
>外国人の方がたくさん訪れているのですね。
さすがに護法堂弁財天にはいませんでしたが、天龍寺や常寂光寺はたぶん半分以上が外国人でした。
予想はある程度してましたが、今回はとにかく多かったです。
>さすがにこういったカフェ系で行列、というのは少ないですが。
いやーそこが大阪のいいところです。(断言)
都内やウチの近所でもスタバに行列ってふつうにありますし、最近は先に席を取ってから注文しろと言われる店も多く、満席で入店自体断られることもよくあります。
>全く初耳でした。
NIFREL、自分も現地で妻に教えられて初めて知りました。
具体的に何が新感覚なのかあまりわかってませんが、「生きているミュージアム」というキャッチの施設だそうです。
空いてる時に行ったほうがいいみたいですよ。
投稿: SYUNJI | 2016.12.08 23:03