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聴いてない 第206回 ケニー・ロジャース

カントリーの大御所、ケニー・ロジャース。
ケニー・ロギンスとの区別はとりあえずつく程度で当然聴いてないのだが、単純にカントリーというジャンルに入れて問題ないのかもよくわかっていない。

聴いている曲は79年の「Coward of the County」(弱虫トミー)だけ。
他にも聴けば思い当たる曲はありそうな気もするが、録音したことをはっきり覚えているのは「弱虫トミー」だけである。
これは例によって柏村武昭の紹介による。
当時激しく偏差値の低い中学生だったが、友人と「ウジ虫トミー」「サナダ虫トミー」などと言い合ってはバカ笑いをしていた記憶がある。(低脳)

他にはU.S.A for Africaへの参加を覚えているくらいで、シーナ・イーストンやキム・カーンズやドリー・パートンとのデュエットもヒットしたそうだが、全く聴いていない。
従って聴いてない度は2。
カントリーの大御所というキャッチはなんとなく知っているが、そもそもカントリー自体が全然わからないジャンルであり、日本でいえば大物演歌歌手といったところかと勝手に思っているのだが・・・違いますかね?

ケニー・ロジャースをネットで調べてみると、やはり意外な話が結構見つかる。
ケニー・ロジャースは1938年テキサス州ヒューストン生まれ。
スタートはロカビリーのバンドの一員で、フォークグループのニュー・クリスティ・ミンストレルズに参加し、その後ロックバンドのファースト・エディションに加入。
1976年にソロ歌手に転向し、カントリー界で活躍する。
80年代にはポップスのチャートにも時々出てきたので、カントリーだけの人でもなさそうだと思っていたが、売れるまで相当ジャンルを転々としていたようだ。
その経歴からか、純粋なカントリーミュージックのファンからは批判的に見られることもあるらしい。

1980年、ライオネル・リッチーが作った「Lady」がポップチャートでも全米1位となる。
83年にはドリー・パートンとデュエットした「Islands in the Stream」も全米1位を記録した。
・・・って書いてあるけど、どっちも知らない・・全米1位なのに・・柏村武昭は何をしていたのだろうか?
「Lady」って、コモドアーズの曲とは違うんだよね?
なお「Lady」はライオネル・リッチーがトイレにこもって作ったという話を、ケニーがテレビ番組で明らかにしたそうだ。
ライオネル・リッチーという人は、どうも追い込まれないと曲作りができないらしく、ケニーが「はよ作れや」とせかしたらトイレにこもってしまった、という話。

またアルバム収録曲として同じくライオネル・リッチー作の「So In Love With You(君に夢中)」という曲もあるのだが、日本ではスタン・ハンセンの入場曲として有名。
えっそうだっけ?
ハンセンのテーマソングって「Sunrise」って曲じゃなかった?と思ったら、あれって3つの曲がつながってるんですね。
最初の馬のいななきやピストルの音で始まるウェスタン調の曲がケニーの「So In Love With You(君に夢中)」、続いて突然メロディもスピードも変わって旋風調に鳴り出すのがスペクトラムの「Motion」、最後に同じくスペクトラムの「Sunrise」。
なんか急に雰囲気が変わるんで、違う曲をつなげてるんだろうなとは思っていたが、イントロがケニー・ロジャースの曲だとは知りませんでした。
今の若者の中には「Motion」「Sunrise」を石橋貴明が暴れる時のBGMだと思ってる人もいるらしい。
ちなみにブロディとハンセンがタッグチームで登場する時は、会場ごとに「移民の歌」と「Sunrise」の順序を変えて、二人のプライドに配慮していたそうです。

1985年、ケニー・ロジャースはU.S.A for Africaに参加し、「We Are the World」のソロパートで4番目(ポール・サイモンの次)に登場。
かつてダリル・ホールはこの曲がイマイチだったと雑誌のインタビューで語ったことがあったが、ケニー・ロジャースは「実によくできた歌だと実感した」と絶賛している。
スターが一堂に集結した夢のプロジェクトに参加者も興奮し、ケニー・ロジャースやダイアナ・ロスは他のアーチスト全員のサインを集めて回ったそうだ。
こうした浮ついた雰囲気をクインシー・ジョーンズやボブ・ゲルドフがたしなめたという噂もあったらしいが、真偽は不明。

自分がケニーの歌にふれたのはここまでである。
しかし以降もケニーは精力的に活動を続け、企画盤も含めて70枚以上のアルバムを発表しているそうだ。
2013年にも新作「You Can't Make Old Friends」をリリースしている。
ウィキペディアを見ると、略歴は10行もないのにアルバムやシングルはやたらたくさん書いてある。
これだけでもすごい歌手であることがわかるけど、こんだけ作品があると素人が聴くならどれが良いやら見当もつかない。

大物歌手でもあり、実業家としても有名なケニー・ロジャース。
「ケニー・ロジャース・ロースターズ」という鶏肉料理レストランを経営し、カリフォルニアの他、中国やマレーシアやインドネシアにも店があるそうだ。
このレストラン、日本にも96年頃上陸し、1号店が用賀に開店したがすぐ撤退したらしい。
そうスか・・これも全然知らなかった・・
公式サイトの鶏肉写真はうまそうですけどね。

一方でケニー・ロジャース、顔の整形手術を何度か試みているという華麗な経歴も持っている。
しかしながら本国での評価は厳しく、失敗例としてからかわれることが多いそうだ。
確かにネットで画像検索すると、若い頃とはかなり違った顔になってるなぁ。
まあ日本の大物演歌歌手にも顔を何度もいじって明らかにおかしくなってる方もおられますが・・・

というわけで、ケニー・ロジャース。
1曲しか聴いてない自分が言うのもナンだが、ケニー・ロジャースの魅力は、やはりあの味わい深い歌声にあると思う。
じっくり聴かせる野太い声は、ムードあふれる大人の音楽そのもの(表現が昭和)だが、好みかと言われるとそうでもない。
しかし自分も年齢だけは立派な中高年になったので、ケニー・ロジャースくらいたしなむようにならねばならない・・・かなぁ?
こんな万年初心者の自分でも聴けそうなアルバムがあれば教えていただきたいと思います。

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やってない 第32回 観劇

文化的な活動をほとんどしないまま惰性で加齢中のSYUNJIといいます。
観劇ですが、当然やってません。
などとエラそうに断固たる意志で拒絶してるように書いてますが、別にそういうわけでもなく、特に興味もなくムダに歳を重ねているだけ。

観劇というとものすごくでかいくくりで、歌舞伎とかオペラとかミュージカルとか舞台演劇などに細分化して書いてもよかったのだが、どれも観ていないのは同じなので観劇全般としました。(雑)
上記の各興行について、自主的にチケットを入手して劇場で鑑賞する、という行為自体を全然していない。
ジャンルにもよるだろうけど、観劇を趣味とするのは女性が多い気はするが、「男なので行きません」というのは理由にならないと思う。
なおロボットレストランや浅草ロック座なども行ったことがありません。(どっちも観劇とは少し違うと思うけど)

観劇しない理由にも特に強固なものはない。
観劇に限らないけど基本的にモノグサで貧乏とか人ごみが苦手とか長時間暗くて狭い椅子に座ってじっとしてるのが苦手とかはあるので、強いて言うとその程度。
映画もライブも相撲も観に行かないのは同じような理由からだろうか。
つくづくダメな部類の人間だよなぁ。
学生の頃は通学途中に下北沢があったし、以前の職場は明治座やベニサン・ピットにも近かったので、その気になればいくらでも観劇は可能なはずだが、地理的要因は自分の場合全然関係していないようだ。

観劇とは文化度の高い趣味である(と思う)。
成功者だったり金持ちだったり格式高い家柄だったりすれば、幼少の頃からそうした文化にふれて観劇の習慣が身に付くものだと思うが、とりあえず我が家はそういう家柄には該当しなかった。
一方で大衆演劇とかお笑いライブとか庶民に門戸の広い演芸も存在するが、こちらにも興味が向くような家柄でもなかった。
家のせいばかりにしているが、オトナになってもそっち方面に時間とお金を使うことはなく、地味に過ごしているので、単に自分という個人の資質による話である。

歌舞伎や能など、古典芸能についてはハードルが高いイメージがある。
まあもし自分みたいな素人が観に行ったとしたら、おとなしく黙って観てりゃいいだけの話なんだが、なんとなく観る側のしきたりや振る舞いなど厳しそうで、行く前から緊張で胃が痛みそうな予感。
「大向こう」と呼ばれる歌舞伎役者への掛け声も、素人が勝手に叫んだらいかんのですよね。
ああいう「プロの観客」の存在がどうも怖いと思ってしまうのだ。
ラーメン屋の「初心者の振る舞いに厳しい古参常連客」と感覚的には同じ。
どっちにしても失礼なとらえ方ですけど。
自分みたいなヤツこそが真っ先にハコちゃんに叱られるタイプですね。

歌舞伎に限らず、観劇ではマナーが重要である。
ネットで調べると、この手の話題が驚くほどたくさん出てくる。
要するにどんな観劇の場でもマナーの悪い迷惑な客が少なからず存在し、せっかくの観劇が台無しとなることに怒りを感じる人が多い、ということだろう。
観劇中なのに「知り合い同士で話す」「携帯・スマホを見る」「寝る」「遅れて来る」「途中で帰る」など、こっちもなんとなく腹立たしくなるようなマナー違反が多いみたいだが、「前のめり」「いっしょに歌う」「咳」「鼻すする」など、そこまで厳しくしなくてもと感じるようなことまでマナー違反扱いと書いてあるサイトも多い。
でも確かに「香水臭い」「タバコ臭い」「貧乏ゆすり」なんてのは迷惑だよなぁ。
本人に自覚がないだけにやっかいだし。

観劇は非日常の世界でもある。
おばはん同士で出かけた時はテンションも相当上がっていて、劇の内容よりも「劇を観に来ているアタシたち」に興奮してしまい、観劇中でもつい仲間同士で非重要な会話をしてしまうのだろう。
そういう素行の悪い連中はおばはんだけでなくおっさんにもいるし、若い女を連れたおっさんなんかは特にタチが悪そうだ。(←ひがみ)

観劇とは異なるシーンの話になるが、毎日都内のいろいろな鉄道に乗っているが、車内で携帯を使って通話しているヤツはもう滅多に見ない。
携帯の機能が向上したり、メールやLINEなど連絡手段が発達したという背景もあるが、通話はマナー違反であるという認識が一般に浸透した例である。
やりゃあできるじゃん、という話なのだが、一方で観劇中のマナー違反がなくならないのは、非日常・違反認識なし・軽視という理由がありそうだ。

自分は映画も滅多に観ないのだが、その自分がごくまれに映画館に入った時でも「携帯・スマホを見る」「寝る」「遅れて来る」「途中で帰る」ヤツは毎回いたので、この行為は全国各地の映画館で蔓延してるものと推測される。
特に携帯・スマホについては、これだけネットで「マナー違反です」と書いてあって、さらに映画館でも上映前に「電源をお切りください」と呼びかけているにも関わらず、やっぱり上映中にスマホ見てるヤツは後を絶たないようだ。
ということは、スマホ見てる側は「スマホくらいええやん」と思ってるわけで、こういう人は今後も上映中でもスマホ見ることをやめないで死んでいくのだろう。

で、こうしたマナーの悪い客に巡り会う恐怖と、自分も周りのプロ客からどう思われてるかわからない恐怖の中、暗く狭い座席で3時間くらい身を固くして劇に向き合わなければいけない(全部違う)と思うと、じゃあ行かなくていいや・家でテレビでいいや、という結論が先に来てしまうのだ。
この時点ですでに文化を鑑賞する資格ゼロである。
よい子のみんなはこんなおじさんになったらダメだよ。

とはいえ、やはり観劇である。
ナマの舞台や役者を観る臨場感はテレビとは比較にならないだろう。
みなさん、観劇ってお好きですか?
これまでで一番感動した舞台や演劇はどんなものだったのか、また観劇中経験した最悪の迷惑行為など、語っていただけたらと思います。

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