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聴いてない 第203回 ロッド・スチュワート(70年代)

恥の切り売り企画70年代聴いてないシリーズ、今回はブロンドのお好きなスーパースター、ロッド・スチュワート。
確認したら鑑賞履歴から見事に70年代作品は抜け落ちていた。

日本のリスナーの間では、ロッドのメジャーなボーカリストの経歴はジェフ・ベック・グループから始まっている、という共通認識でいいだろう。
・・って勝手に決めてるけど、JBG以前の経歴を暗記してたり音源を全部持ってたりという人は相当なマニアだと思われる。
ウィキペディアによれば、ジミー・パウエル・アンド・ザ・ファイブ・ディメンションズ、フーチ・クーチー・メン、スティームパケット、ショットガン・エクスプレスといったバンドに参加した経歴があるそうだ。

ボーカルの重要性に気づいたベックがロッドをバンドに引き入れたそうだが、そこはベックのバンドなのでやっぱりメンバーの仲はちっとも良くなかったらしい。
脱退直前の頃ロッドはベックの顔を見るのもイヤで、打ち合わせの時はベックのシャツの柄をずっと見ながら話していたそうで、脱退後は「ベックと一緒にいても得るものは何もなかった」と語っている。
一方ベックに言わせると、「ロッドとロン・ウッドがいつも一緒でベタベタくっついていてイヤだった」そうだ。
どこか女子っぽいベック。

ちなみに数年前にもロッドとともにJBG再結成の準備をしようとしたベックだが、さあ曲作りを始めようかという時にロッドが「これから子供を迎えに行く」などと言いだしベック激怒。
「相変わらず落ち着きのないロッド」に腹を立てたベックだが、これもロッドに言わせると「ベックは怒らせると長い」。
結局再結成の話はなくなってしまった。
出会ってから半世紀くらい経っている二人、なんかそもそも根本的に性格が合わないような気がしますけど。
今後もこうして楽しい話題を提供し続けてほしいものですね。

で、JBG以降バンドも含めて聴いたことがあるアルバムは以下である。
・Truth(1968:ジェフ・ベック・グループ)
・Beck Ola(1970:ジェフ・ベック・グループ)
・Foolish Behaviour(1980)
・Tonight I'm Yours(1981)
・Camouflage(1984)
・Every Beat of My Heart (1986)

70年代を聴いてない上に90年代以降も聴いてないという、もはや誰も驚かないお約束なパターン。
アルバムを持っているのはJBGの盤だけで、ソロ作品は全て貸しレコード屋で借りた。
JBGを聴いたのはわりと最近である。

初めて聴いたロッド・スチュワートの曲はたぶん大ヒットナンバー「Do Ya Think I'm Sexy?」だと思う。
3歳上の姉はすでにローラーズを卒業してキッスパープルに目覚める一方でロッドにも着手しており、「スーパースターはブロンドがお好き」「明日へのキックオフ」などのレコードが家にあったような記憶がある。
しかしこれらは姉の所有物なので聴かなかった。
我が家は姉弟間での持ち物の貸し借りは基本的にしなかったのだ。
(ただし姉が無断で弟の物を借りることはしょっちゅうだった)

自主的にロッドの曲を聴くようになったのは80年になってからで、「Oh God, I Wish I Was Home Tonight(今宵焦がれて)」あたりだ。
その後も「Young Turks(燃えろ青春)」「Tonight I'm Yours」「Some Guys Have All The Luck」などを順調にエアチェックし、それに伴ってアルバムも借りた。
またボスと同様にFMでは特集番組も時々あって、「Hot Legs」「Maggie May」「You're In My Heart」「Sailing」など70年代の名曲もベスト盤が作れるくらい録音できた。
この時のテープを繰り返し聴いて満足していたので、70年代のアルバムをあえて学習する意欲がわかなかった。
この現象はロッドだけでなくボスやイーグルスホール&オーツにも当てはまる。
カネのない極東の学生はFMラジオが唯一のお友達だったのだ。(情けない)

80年代半ばにはベックとの交流が話題となった。
84年リリースの「Infatuation(お前にヒートアップ)」ではベックがギターを弾き、85年にはベックの「People Get Ready」でロッドがボーカルを務めた。
「People Get Ready」はベックのアルバム「Flash」に収録されているが、ロッドのライブでの持ち歌にもなっているそうだ。

86年のアルバム「Every Beat of My Heart」は邦題が「ロッド・スチュワート」である。
もう少し考えろよと言いたくなるようなズサンなタイトルだが、実はこのアルバムが一番好きだ。
それまでのハデなサウンドやハードなナンバーはなく地味な雰囲気ではあるが、トップの「Here To Eternity」からラストの「In My Life」まで味わいのある曲が続く。
「In My Life」はビートルズのカバーだが、ロッドらしく渋いバラードになっている。
ただアルバムはこれ以降全く聴いていない。

新曲も聴いていたのは90年頃の「Downtown Train」「Rhythm Of My Heart」あたりまでだ。
この2曲はMTVの音声をテープに録音している。
そもそもロッドだけでなくこの時点ですでにFMでエアチェックするという行為もやめてしまったので、あらゆるアーチストの新曲コレクションはここでほぼ終わっている。

調べてみると90年代以降のロッドは意外に多作だ。
コンスタントに新盤を出しているし、企画盤もいくつかある。
2000年以降はアメリカの名曲を集めたカバーアルバムをこまめに出し、ライブでも披露という興行スタイルにシフトしているようだ。

ロッドは以前テレビで「自分が長く歌手をやってこられたのはこの声のおかげだ。声を聴いただけでロッド・スチュワートだとわかってもらえる」と語っていた。
若い頃から独特のハスキーボイスだったため、オリジナリティに満ちており加齢による変声も少ない、というのはロッドの強力な武器である。
「歌がうまい」のかどうか自分にはわからないのだが、他の誰にもマネできないボーカルをあまり変わらずに50年やっているのがロッド・スチュワートだ、ということに異論を唱える人はいないだろう。

というわけで、ロッド・スチュワート。
正直に言えば2000年以降のカバー集アルバムに興味があるのですが、70年代の作品でもそれほど抵抗なく聴けるとは思っています。
みなさまの鑑賞履歴はいかがでしょうか?

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コメント

SYUNJIさん、こんばんは。
・公式4枚組ボックスが廉価になった
・公式ライブ4枚組ボックスが廉価で発売された
ので購入しました。

スチュワートを聴いたのはほとんどこれだけですので
ちゃんとした感想を書くことができません。
が、70年代も含めて「ひたすらかっこいい」の一言に尽きます。
特にロックンロールでのノリがお見事。声質、唱法、
(多分)ステージアクションを含めて思わず聞き惚れて
しまいます。ソロ名義ではあるものの、バックバンドも
スチュワートにあおられて、これまたフルストッロル状態
です。

>>他の誰にもマネできないボーカルをあまり変わらずに

おっしゃるとおりですね。マネできそうで絶対にマネ
できない、これがスチュワートの魅力でしょうか。
ここ日本では「セイリング」などのバラード曲が人気
ですが、「Stay With Me」などのロック曲がおすすめ。
「ピンボールの魔術師」「ゲットバック」「レイラ」などの
有名曲のカバーも楽しいです。

投稿: モンスリー | 2015.04.05 15:44

モンスリーさん、こんばんは。

「公式4枚組ボックス」とは「STORYTELLER」というタイトルのセットですかね?
リストを見るとJBGやフェイセズ時代の曲もありますね。
自分もこの中の半分くらいは聴いてると思います。

>70年代も含めて「ひたすらかっこいい」の一言に尽きます。

そうですねえ、やはりいろいろな意味でスーパースターだと思います。
ベックもギターを持たせればもちろんスーパースターですけど、歌って踊って女と遊んでサッカーやって、という行動の全てが絵になるロッドのスター総合力にはかなわないでしょうね。

>ここ日本では「セイリング」などのバラード曲が人気ですが、「Stay With Me」などのロック曲がおすすめ。

あー「Stay With Me」はいいですね。
「Hot Legs」もそうですが、ああいうガヤ系の曲が好きです。

>「ピンボールの魔術師」「ゲットバック」「レイラ」などの有名曲のカバーも楽しいです。

なるほど・・確かに面白そうです。
ロッドが歌えばどれもオリジナルとは違った「ロッドの曲」になってしまうんでしょうね。

投稿: SYUNJI | 2015.04.05 21:41

今年の3月に『明日へのキック・オフ』(LP)を購入し喜んでいる、かまぼこRockです。

ロッド・スチュワートなかなか好きなんです!

フェイセズ時代もいいし、

初期のソロのもいいですよ。


ロッド・スチュワート『ゴールド』と言うベスト盤!アルバム『ブリー・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』全曲収録されています。お得で、お薦めのアルバムです。

投稿: かまぼこRock | 2015.04.07 21:52

かまぼこRockさん、コメントありがとうございます。
先月LPをご購入ですか?
それはシブいですね。
我が家にはもうプレーヤーがないので、LPを聴くこともできませんが・・

おすすめの「ゴールド」、マーキュリー時代のベスト盤だそうですが、リストをみたらやはり知らない曲が結構あります。
まずこれで一通り学習してみる、という方法もありですかね。
またこれで満足してしまう恐れもありますが・・

投稿: SYUNJI | 2015.04.10 19:04

こんばんは、JTです。

>数年前にもロッドとともにJBG再結成の準備をしようとしたベックだが、

へー、そんな事があったんですね。ドラマーは誰にするつもりだったのかしらん。『トゥルース』と『ベック・オラ』はドラマー違ってましたし。

70年代のロッドは『アトランティック・クロッシング』や『明日へのキック・オフ』 、『スーパースターはブロンドがお好き』 をよく聴いてました。おすすめは『明日へのキック・オフ』ですが、ロックファンの間では大西洋(アトランティック)を渡る(クロッシング)する前の英国時代のアルバムの方が評判が良いようです。

あと『明日へのキック・オフ』や『スーパースター・・』に参加している、カーマイン・アピスやフィル・チェン(『ブロー・バイ・ブロー』のベース)は以前ジェフ・ベックと一緒にやっていたメンバなので、なんとなく再就職先がロッドのバックという感じになっています。たまたまかもしれませんが....。

投稿: JT | 2015.04.11 20:57

JTさん、コメントありがとうございます。

>ロックファンの間では大西洋(アトランティック)を渡る(クロッシング)する前の英国時代のアルバムの方が評判が良いようです。

なるほど。
ご指摘の英国時代となると知っている曲がほとんどありません。
年代順に追っていったほうが良さそうです。

>なんとなく再就職先がロッドのバックという感じになっています。

そうですか。
ロッドとベックの間を行き来したミュージシャンはかなり多いようですね。
カーマイン・アピスも盗作騒動でロッドと仲違いしたそうですが・・
ところで「明日へのキックオフ」ですが、「You Keep Me Hangin' On」が収録されてるんですね。
初めて知りましたが、これは聴いてみたいです。

投稿: SYUNJI | 2015.04.13 23:27

またまた 久々の登場ですいません。自分はロッドといえばマギーメイということになってしまいます。この曲は今でもすきですね。72年ぐらいですかあのころあったポップスベスト10でも結構上位にいた曲です。ほかに70年代に」ロッドを聴いたのはたまたま中学生のころ買ったシングル。監獄ロックがそうでしたね。(プレスリーじゃないんだけど、そのころプレスリーで知った曲をジェフベックってことだけで買ったんでしょうね。)ジェフベックグループもそれ以上は聞いたことはないです。BBAまでは!!!「マギーメイ」以外のロッドに魅力をかんじたことはありません。

投稿: マルチオーディオ | 2015.04.17 18:58

マルチオーディオさん、ごぶさたです。

>自分はロッドといえばマギーメイということになってしまいます。この曲は今でもすきですね。

おお、そうでしたか。
自分もこの曲は好きです。
年上の女にもてあそばれたアホウな学生を歌った曲だそうですが、マンドリンがいい雰囲気ですよね。
調べたら71年の曲でした。

>「マギーメイ」以外のロッドに魅力をかんじたことはありません。

あれ、そうですか。
意外に厳しい評価ですね。
でもJBGの「監獄ロック」もなかなかいいと思いますが・・

投稿: SYUNJI | 2015.04.18 16:55

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