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やってない 第29回 スキー

戦慄のやってないシリーズ、久しぶりにまっとうな趣味を題材に持ってきました。
シーズンを前に、多くの方が自慢の板にワックスかけたりビンディングの調整に余念がないことと思います。
当然自分はやってません。

生涯でゲレンデに参上したのは一度だけである。
若い頃に姉夫婦とともに山梨県にある小さなスキー場に出かけ、その場でいきなり滑らされた。
姉も義兄も初心者の自分に対する配慮がとても雑で、その日に初めてスキー板に乗った自分をむりやりリフトに乗せ、頂上に着いたら「じゃあ滑ってみようか」って、できるわけねえだろ!

スキー板はいて立つのに小一時間、5m滑って止まれるようになるまで半日。
その間何度もハデに転倒滑落し、左の板の先端が右スネに刺さるという事態も発生。
肉眼でスネが腫れてるのがわかるくらいな状態になり、心身共にダメージを追い、逃げるように下山。
以来一度もゲレンデに立つことなく今に至る。
さすがに姉夫婦もこんな足手まといと一緒だと相当楽しくなかったのか、以来二度と自分を誘うことはなかった。

まあ初心者にはありがちな展開だと思うが、前に滑るならともかく、ようやく立てたと思ったら後ろに滑り出すという自由のきかなさが一番参りましたよ。
そもそもふつうの地面の上でもいつもめまいでユラユラグルグルして不安定な体質なので、スキーなどのバランス系スポーツは最も向いてない感じ。

幼少の頃から雪の降らない地域で育ったため、学校の授業や行事でスキーが実施されたこともなかった。
両親は北海道出身だが、息子に「スキーを教えてやる」といった行動に出たことは全くない。
思うに、両親とも道産子のわりにスキー自体はさほど得意でもなかったと思われる。
ちなみに道産子の両親にスキーを教わったことがないのは、妻も同じである。
北海道の人が内地に長く住むと、やっぱり雪が降らないことがとてもラクなので、わざわざ雪の降る中に出かけていく気が起きない、ということらしい。

しかし。
自分が青春時代を過ごした80年代はまさにスキー全盛で、誰もが原田知世や三上博史にあこがれ、スキーやらないヤツなんてのは(たぶん)非国民だった。
高校でも大学でも、友人はみんな(たぶん)ふつうにスキー場にでかけ、(たぶん)スキー以外の下品な目的も含めてエンジョイしていたのだが、カネも根性も平衡感覚もない自分は冬の間はじっと大人しくしていたのです。
特に大学生の時は休日は基本的に夜中雀荘で働くというカタギとは思えない潜伏生活をしていたので、バブル前夜のスキーブームとは無縁のイケてない人生を送っていた。

会社でもスキーをやる社員はそれなりにいるが、普段からつきあいも素行も目つきも良くない自分を誘う物好きももちろんいない。
社員旅行で一部の社員がスキーに行ったことはあったが、全員強制参加といったスパルタな企画ではなかったので、スキー組と観光組に分かれて行程を組んだようだ。
しかしながらスキーに参加したある社員が運悪く転倒して骨折し、以来危険で業務に支障が出るという理由でスキー企画は中止になった。

バブルとスキーで思い浮かぶ地名と言えば越後湯沢である。
地元の方には申し訳ないが・・・
バブルが腫れてくると世の中には恐ろしい話が飛び交うようになった。
一山当てたサラリーマンが突然競馬馬のオーナーになったり、東京から会社帰りに「ラーメン食いにいこうか」と言って飛行機で博多まで行っちゃったり。
そして同僚と共同で越後湯沢にリゾートマンションを買う人も登場。
年に数回行くかどうかのスキーのために、マンションまで買うという事態に発展したのである。
スキー場でテンション高く「みんなでマンション買っちゃいました」とインタビューに答えるバブリンな若い会社員の映像が記憶に残っている。

バブル崩壊後はみんなローンの支払いが厳しくなり、財産分割?をめぐって同僚ともめたなどというロックバンドみたいな話もあちこちで聞いた。
まあスキーそのものが悪いわけではなく、バブルに踊らされたヤツらが悪いんだけど。
越後湯沢に林立したリゾートマンションはその後どうなっているんだろうか・・・

今若い人ってスキーやるんですかね?
純粋にスポーツとして一定の競技人口はもちろんあるだろうけど、レジャーとしてのスキーはどういう状況なんだろう?
道具やリフト券といったインフラな部分はともかく、移動や宿泊まで含めるとかなりおカネのかかる趣味だと思うんだが、若い人もやはりやる・やらないの二極化が進んでいるのだろうか?
NHKの昼前のニュースでは「シーズン到来を待ちわびたスキーヤー達が、色とりどりのスキーウエアに身を包み、思い思いのシュプールを描いていました。」と毎年同じセリフなのはなぜだろう?(どうでもいい)

というわけで、スキー。
さすがにこのトシになると命の危険もつきまとうため、若い愛人に誘われでもしない限りはゲレンデに立つことなくシケた生涯を閉じるものと思われる。(うるせえよ)
みなさまのスキー歴、輝かしい栄光の戦績・ゲレンデでの武勇伝など語っていただけたらと思います。

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コメント

こんばんは、JTです。

私の生まれ育った所は、スキー場が比較的近くにあった所だった為、小学生から高校までは年数回(行かない年もあったが)スキーに行っていました。
大学も雪が多い所でしたが、キングボンビーだったため全く行っていませんでした。

社会人になって、本記事のように空前のスキーブームがやってきて年間10数回、行っていました。
そのうち、スノーボードが台頭してスキーブームも下火になると自分自身もあまり行かなくなり、10年前位を最後に全くスキーやっていません。

>越後湯沢にリゾートマンションを買う人

さすがに私の周りにはいませんでしたが、
会社の保養所として志賀高原にリゾートマンションがあったなぁ。さすがにもう手放したようですが。

最近では閉鎖されるスキー場もちらほらあり、いったいあのブームはなんだったんだろう。。。
でもこの記事読んで、久方ぶりにスキーやりたくなったアタシ。。。

投稿: JT | 2014.11.09 23:51

JTさん、こんばんは。

>私の生まれ育った所は、スキー場が比較的近くにあった所だった為、小学生から高校までは年数回(行かない年もあったが)スキーに行っていました。

そうスか・・
やはり育った場所がスキー経験に大きく影響しますね。
自分ももし北海道で育ってたら、レベルはともかく回数だけはこなしたんだろうなぁ・・

>社会人になって、本記事のように空前のスキーブームがやってきて年間10数回、行っていました。

やはりそうですか・・
年間10数回だと金額的には相当なものになるのでは・・・

>そのうち、スノーボードが台頭してスキーブームも下火になると自分自身もあまり行かなくなり、10年前位を最後に全くスキーやっていません。

そうか、スノボの台頭ってのがあったんですね。
自分の友人でもスキーがうまいヤツほどスノボには批判的でしたね。
スノボは全くやったことがありませんが、もし板を付けたとしても、立ち上がれる前に日が暮れると思います・・

投稿: SYUNJI | 2014.11.10 21:55

SYUNJIさん、こんばんは。
スキーですが、一度だけやったことがあります。高校2年の修学旅行が
スキー合宿でした。しかし、

・団体行動きらい
・運動きらい
・寒いのきらい

こんな私にスキー合宿など拷問に等しいです。かろうじて、
脚を八の字に開いて、滑って曲がって止まれるようにはなりましたが、
二度とごめんです。それっきり一度もすべっていません

>>スキーやらないヤツなんてのは(たぶん)非国民だった

でしたよね。
最近悔やまれます。きらいでも、それをかくして一緒に騒いで
いれば少しは楽しいセイシュンを送れたかもと。
後悔先に立たずですなあ。暗い終わり方で申し訳ないです(^^;)

投稿: モンスリー | 2014.11.11 20:56

モンスリーさん、コメントありがとうございます。

>高校2年の修学旅行がスキー合宿でした。

え、そうなんですか?
なんか修学旅行とスキー合宿って全く別のイベントのように感じますが・・・

>・団体行動きらい
>・運動きらい
>・寒いのきらい

あああほとんど自分も同じです。
寒いのきらいという感覚はさほどないですが、得意でもないですね。

>それをかくして一緒に騒いでいれば少しは楽しいセイシュンを送れたかもと。

そうかもしれんなぁ・・(今さら)
友人には「スキーはおまけ。重要なのはその後だ!」と真顔で言うヤツもいました。
要はアフターが目的という意味ですね。
実績はたいしたことはなかったようでしたが。

投稿: SYUNJI | 2014.11.12 22:04

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