聴いてない 第192回 アニマルズ
聴いてないシリーズの中でも最古のバンドかもしれない、アニマルズ。
ビートルズやストーンズ同様、60年代に登場した第一次ブリティッシュ・インヴェイジョンのひとつであるが、もちろん聴いてない。
なおフロイドのアルバム「アニマルズ」も聴いてないが、今日のお題目はバンドのほうです。
アニマルズで聴いているのは誰でも知っている「朝日のあたる家」だけ。
かなり前だが、NHKで昔のイギリスのテレビ音楽番組「ポップ・ギア」を放送したことがあった。
コメディアンみたいな人が司会で、当時のイギリスのヒット曲の映像(主にスタジオ演奏)を紹介する、MTVのハシリのような番組で、この中にアニマルズの「朝日のあたる家」もあった。
スーツに身を包んだエリック・バードンがどこかヤケクソ気味にがなり歌う姿は印象に残るものだった。
この映像を見る前から、どこかで「朝日のあたる家」は聴いていたような気がする。
ちなみに番組のトリはビートルズの「She Loves You」だった。
なぜかエリック・バードンの名前は知っていたが、最近ではチャス・チャンドラーの名前も覚えた。
スレイドを調べていてチャスのことを知ったのだが、チャスはジミ・ヘンドリックスを発掘し後にマネージャーも務めた人物としても知られている。
あとアニマルズで知っていることは、アンディ・サマーズが参加していた経歴があることくらいだ。
聴いてない度は2。
アニマルズについて獣のようにガサツに調べてみた。
結成は1963年だが、それ以前からバンドの原型は存在していたようだ。
メンバーはエリック・バードン(Vo)、チャス・チャンドラー(B)、アラン・プライス(K)、ジョン・スティール(D)、ヒルトン・ヴァレンタイン(G)。
アランとチャスが作ったバンドに、別のグループであったエリックとジョンが合流し、ヒルトンを加えてアニマルズとなった、という経緯のようだ。
しかしバンドとしては短命で、「朝日のあたる家」を大ヒットさせたわりには、3年くらいで解散してしまう。
その後「エリック・バードン&ジ・アニマルズ」としてアメリカ西海岸で活動再開。
この時参加していたのがアンディ・サマーズである。
当時の流行に乗ってサイケ調の曲を作って歌い、ストーンズの「黒くぬれ」もカバーしたが、68年にやっぱり解散。
エリックは70年代にウォーというバンドを結成。
アニマルズは70年代・80年代にも臨時に再結成したが、バンドとしての活動はほぼ60年代に限定のようである。
94年にロックの殿堂入り。
21世紀に入ってからエリックはニューアニマルズを結成したそうで、ベースは女性とのこと。
チャス・チャンドラーは96年に亡くなっている。
60年代当時、アニマルズはアランのテクニックとエリックのボーカルが突出してスゴイという評価を受けており、特にエリックは「黒人を超えた唯一の白人シンガー」とまで言われたらしい。
ミック・ジャガーが脅威に感じていたのはビートルズやザ・フーよりもアニマルズだった、という話もあるようで、それだけ人気も実力もすごかったのだろう。
なお今回調べて初めて知ったのだが、アニマルズの曲には「朝日のない街」というのもあり、ヴァン・ヘイレンもカバーしているそうです。
アニマルズというワイルドな名前の由来には諸説あるらしいが、彼らの活動を後押ししていた関係者の命名によるものらしい。
ステージがあまりにも荒っぽいため観客から「アニマル!」と呼ばれたのでそうなった、という説もあるそうだ。
日本語で言うと「ケダモノ組」「野獣軍団」「喧嘩上等」「極悪非道」「CRS連合」「ぷく組参上」みたいなもんだろうか。(後半適当)
そんなワイルドな組織に所属していたエリック・バードンだが、若い頃は画家志望でニューキャッスルの芸術学校に通っていたという絵心ある芸人でもあるようだ。
芸術全般に通じる才能あふれた人物ということだが、アニマルズ以降の活動はあちこちのバンドを転々とするコージーな状態らしく、レコード会社もバラバラなので、全ての時代から選曲したベスト盤はないらしい。
ということでアニマルズ。
60年代のワイルドなリズム&ブルース時代と、70年代のサイケな時代に大別されるようだが、日本でCDの入手がふつうに可能なのか困難なのか、それすらよくわからない。
聴くとすれば当然「朝日のあたる家」を含むアルバムと、後はアンディ参加のサウンドをチェックしておく、という学習計画になるんだろうか。
そんなことができるかどうかも含め、おすすめの作品についてご指導いただければ幸いです。
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