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聴いてない 第185回 イ・プー

今日のお題はイ・プー。
言わずと知れたイタリアを代表するプログレバンドである。
「はぁ?そもそもオマエみたいなド素人がなんでイ・プーなんて知ってんだよ?」と多くの方々は思われたことでしょう。
確かに聴いているとは全然言えないのだが、実はその昔あの「サンスイ・ベストリクエスト」で2曲もエアチェックしたことがあるのだ。
あの柏村武昭が、かつてFM番組でイ・プーを日本国民に紹介していた・・・これだけでも広島県民にとっては驚愕の事実であろう。

そんな県民驚愕のバンド、イ・プー。
しかし自分もイ・プーがイタリアで人気のプログレバンドである、ということしか柏村武昭から教わっていない。
エアチェックしたのは以下の2曲だ。
・Cercami(邦題:ブーメラン)
・Cantero' per te(邦題:あなた色の歌)

悲しいことにどちらもテープが途中で尽きてしまい、フルコーラス録音はできていない。
数年前、こうしたエアチェック中断な曲をなんとか最後まで聴けないかと思い、You Tubeで必死に探したことがある。
「あなた色の歌」は見つかったのだが、「ブーメラン」は見つけられず、未だフルコーラスを聴いていないという半人前な状態である。

上記の2曲はメロディの美しいポップなサウンドだ。
歌詞はイタリア語なのでもちろん何を言っているのか全然わからない。
まあ英語であってもどっちみち全然わかりませんけど。
録音したのは79年から80年にかけてであり、以降は柏村武昭も番組でイ・プーには一切ふれなくなった(と思う)。
柏村武昭とイ・プーの間にどんな政治的かけひきがあったのかは、南関東の中学生だった自分には知る由もなかった。

ということでイ・プーの略歴などをネットで調査。
しかしつくづく便利な世の中になったよなぁ。
80年当時イ・プーについて教えてくれるオトナは日本には柏村武昭しかいなかったんだよ。(いちいちうるさい)

イ・プーはなんと1966年のデビュー。
ということは自分がエアチェックした時点ですでに10年以上のキャリアがあったことになる。
イタリアではすでに三世代くらいにわたり支持されている大物バンドだ。

結成当時のメンバーで今も所属しているのはボーカル・キーボード担当のロビー・ファッキネッティだけである。
現在ソロ歌手として活動中のリカルド・フォッリ、ドラムスのヴァレリオ・ネグリーニ、ギターのドディ・バッタリアが初期の主なメンバー。
ヴァレリオは71年のバンド脱退後も含め、イ・プーの多くの作品の作詞を手がけてきた人物である。
またメンバー全員が作曲を手がけ歌うことができるのがバンドの大きな特徴。
50年近い活動で在籍したメンバーは延べ10人以上だが、その中にはイギリス人メンバーもいるそうだ。

83年の世界歌謡祭参加のため来日したことがあり、2012年にも川崎のクラブ・チッタで公演が行われている。
日本にも多くの根強いファンはいると思うが、そのファンにとっても奇跡の公演だったようだ。
あまりにも大物なので「ギャラが高すぎて日本には来ない」というのが定説だったらしい。
クラブ・チッタでは毎年イタリアのプログレッシブ・ロック・フェスティバルを開催しており、2012年にとうとうイ・プー招聘が実現。
600席の会場で10曲以上を披露したそうである。

とにかく50年くらいのキャリアがあるので、アルバムもライブやベスト盤も含めて50枚くらい発表しており、イタリア本国では毎回チャート上位にふつうに登場するトップスターバンドである。
なおイ・プーという名前は「くまのプーさん」から取られているとのこと。

日本ではイタリアのプログレというキャッチで紹介されていることが多いようだが、本国ではあまりプログレとは認識されていないらしい。
イタリア伝統のクラシック音楽を採り入れ、70年代前半の作品にはオーケストラを導入するなど、プログレというくくりには収まらない音楽性を持っているバンドである。
大まかには75年までのオーケストラ期と、76年以降のバンド期に大別されるようだ。
70年代の日本盤アルバムでは、「『北のアバ、南のイ・プー』とヨーロッパを二分した人気を持つユーロマン・ミュージックの4人の騎士」などといったアオリが書いてある。

日本のファンが作るサイトやBLOGをいくつか見てみたが、やはりプログレという音楽性で親しんでいる人はあまりいないようだ。
楽曲やメロディの美しさを高く評価している人が多く、プログレの難解さや特殊性でアプローチするバンドとは少し違う感じだ。
自分が聴いた2曲も、プログレと言われて納得するような楽曲ではないし、少なくともクリムゾンイエスとは全然違う音楽である。

というわけで、唐突に思い出したイ・プー。
探せば結構いろいろなアルバムが入手できそうな感じで、サウンド的にも自分みたいな万年プログレ人見知り芸人にとってさほどハードルは高くないのではないかと勝手に思っている。
その前に日本のリスナーの間ではどういう位置づけなのか知りたいところだ。
まずみなさん、イ・プーをご存じでしょうか?
聴いておられる方、どのアルバムがおすすめでしょうか?

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