聴いてない 第176回 キャロル・キング
以前三軒茶屋の中古CD店でぷく先輩に「キャロル・キングを聴いてない」ことを告白したら「それはまずい。このままでは何も聴かないうちに人生が終わります」と死の宣告をされた経験を持つSYUNJIといいます。(実話)
ついでに言うとルドルフ編集長にも「キャロル・キングがジェームス・テイラーに曲を提供して大ヒットしたことを知らない」と告白したら「それは鉄板。ロック検定3級保持者の名が泣きます」と叱責されました・・
そんな愛と説教と叱責のシンガーソングライター、キャロル・キング。
実はアルバム「つづれおり」だけは聴いたことがあるので、聴いてない度は4。
しかし記憶に残っているのは「It's Too Late」だけなので、実質聴いているのは1曲だけと言って差し支えない。
ジェームス・テイラーがヒットさせた「You've Got a Friend」もどんな曲だったか思い出せない。
ついでに言うと実は顔もあまりはっきりとは認識できていない。
キャロル・キングとカーリー・サイモンとローラ・ニーロの写真を並べられて、「キャロル・キングはどれ?」と聞かれたらたぶん当てられないです。
このまま何も聴かないうちに人生が終わるのも寂しいので、ぷく先輩にはナイショでキャロル・キングについて内偵を開始。(意味不明)
キャロル・キングは1942年ニューヨークに生まれる。
ハイスクール時代にデビューを果たし、大学時代にはニール・セダカやポール・サイモンにも出会って様々なフォローを受けていたらしい。
62年には「It Might As Well Rain Until September」がヒット。
また当時の夫であったジェリー・ゴフィンとの共作を多くのアーチスト(シュレルズ、ボビー・ヴィー、リトル・エヴァ、エヴァリー・ブラザーズ、ドリフターズ、ライチャス・ブラザーズ、モンキーズなど)に提供し、それがまたヒットしている。
67年にはジェリー・ゴフィンと離婚し、音楽活動も一時停止したが、その後再開。
70年にソロデビューアルバム「Writer」を発表する。
71年には「Tapestry(つづれおり)」をリリース。
このアルバムは世界中で2000万枚以上の売り上げを記録し、300週以上にもわたってチャートに登場するという歴史に残る名盤となった。
これ以降は「つづれおり」を超えるヒットは出ていないが、コンスタントに10枚以上のアルバムを作成している。
昨年もクリスマス企画アルバム「Holiday Carole」(日本盤名は「クリスマス・キャロル」)を出したり、今年は昔のデモテープ音源を使った「Legendary Demos」というアルバムを発表するなど、現在も活動中である。
初来日公演は意外に遅く、1990年。
それほど来日の回数は多くはないミュージシャンだが、2010年には日本でジェームス・テイラーとのジョイントコンサートも行っている。
以上が簡単なキャロル・キング内偵報告だが、やはり知っている話は全然ない。
80年代にチャートに頻繁に登場したり「サンスイ・ベストリクエスト」でオンエアされた記憶もないので、聴く機会がなかったという状態。
アルバムジャケットもどれも見覚えはない。
しかし毎回こうして聴いてないアーチストを調べるたびに、自分の音楽鑑賞履歴は基本的にかなりの部分を柏村武昭に支配されてきたことを痛感するなぁ。
後援会でもないのに。
冒頭で述べたとおり、自分の鑑賞履歴はアルバム「つづれおり」1枚のみである。
三軒茶屋事変の直後にぷく先輩からの報復(なんで?)を恐れ、あわてて図書館でCDを借りて聴いたのだ。
こんな自分でも「It's Too Late」だけは知ってはいたが、あらためて聴いてみると声のトーンが思ったよりも低く、自分の好みからはかなり離れていた。
その時点で「聴いてみたシリーズ」の記事を書いてもよかったのだが、あまり気が乗らずCDは3回ほど聴いてそのまま返却。
ライナーはボロボロでケースもかなり劣化しており、人気のほどがうかがえたという情けない思い出だけが残った。
ジェームス・テイラーとのジョイントコンサートも新聞で知ったが、ジェームス・テイラーもやっぱり聴いてないので全く興味はわかなかった。
そんな栄光の経歴を持つキャロル・キングだが、今年になって音楽界からの引退を口にしているそうだ。
「もうこれ以上、新曲を書いたり録音することはたぶんない」「ジェームス・テイラーとのツアーが最後の活動となると思う」「望んだことは全てやりつくしたと言える」といったコメントをしたとのこと。
このままだと自分が聴いてないうちに引退してしまいそうだ。
自分があせっても仕方がない話だけど。
というわけで、キャロル・キング。
先輩から忠告を受けていながら結局未だにまともに取り組んでいないという国会議員定数削減問題みたいな状態ですが、「つづれおり」以外にもおすすめのアルバムがあればご指導いただけたらと思います。
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コメント
SYUNJIさん、こんばんは。
偉大なミュージシャンというのは、たとえ名前も顔も
曲も知らなくても、ふと耳にしたメロディを「どこか
で聴いたことがある」と思ってしまう曲を作る人
だと思います。
これに当てはまるのは、ビートルズ、カーペンターズ、
そしてキャロル・キングです。
何事にも「遅すぎた」ということはありません。
すぐに聴きましょう。
偉そうなことを書きましたが、白状しますとロック名盤選
には筆頭で出てくる「つづれおり」。初めて聴いたときには
そのよさが全くわからずに、すぐに中古屋に売り飛ばした
という苦い過去があります。シンセギンギンの80年代漬け
になった耳にはぬるく感じられたのです。
その後、改心。作品の点数が多いので全部は無理ですが、
代表作を中心に聴くようになりました。決して美声では
ありませんが、曲の隅々まで知り尽くし、ボーカルは
ソウルフル、自身もピアノを演奏しますので、心に届く
こと間違いなしです。
おすすめ作品ですが、「つづれおり」前後の作品は
間違いありません。その他でおすすめしますと、
ソロデビュー以前にトリオで発表したThe City名義の
「夢語り」(Now That Everything's Been Said)
これは「つづれおり」に匹敵する名盤です。
http://www.amazon.co.jp/Now-That-Everythings-Been-Said/dp/B00000J2PL/ref=sr_1_1?s=music&ie=UTF8&qid=1353151789&sr=1-1
ロックなキャロルを楽しむためには93年のライブ盤「In Concert」。
http://www.hmv.co.jp/artist_Carole-King_000000000006050/item_In-Concert-Ltd-Pps_2614193
やはり曲作りのうまさを感じる近作「Love Makes The World」。
エレキスタイルの曲があるのもうれしいです。
http://www.hmv.co.jp/artist_Carole-King_000000000006050/item_Love-Makes-The-World-Dled_2548420
キャロルがまるで自宅にやってきて歌ってくれたような
感じにさせてくれる「Living Room Tour」
http://www.hmv.co.jp/artist_Carole-King_000000000006050/item_Living-Room-Tour_1064711
自身初のクリスマスアルバムだったというのが驚きの
「クリスマスアルバム」。ジャジーな雰囲気が素晴らしい。
http://www.hmv.co.jp/artist_Carole-King_000000000006050/item_Christmas-Carol_4203091
まるで未発表曲集のように聞ける「Legendary Demos」。
個人的にはビーチボーイズの「Just Once In My Life」の
本家版に涙。
http://www.hmv.co.jp/artist_Carole-King_000000000006050/item_Legendary-Demos_5000436
そして捨て曲一切なし、ジェイムス・テイラーの代表曲まで
聞くことができる超お買い得盤「Live At The Troubadour」。
http://www.hmv.co.jp/artist_James-Taylor-Carole-King_000000000434032/item_Live-At-The-Troubadour-DVD_3806657
>>今年になって音楽界からの引退を口にしているそうだ。
年齢的なこともあり、ファンとしてはその思いを
受け止めなければならないでしょう。
しかしキャロルの曲こそ、「エバーグリーン」にふさわしい
のです。
投稿: モンスリー | 2012.11.17 20:50
モンスリーさん、コメントありがとうございます。
>これに当てはまるのは、ビートルズ、カーペンターズ、そしてキャロル・キングです。
げぇーやっぱりそうですか・・
そりゃぷく先輩にも死の宣告を受けるわけだ・・
>初めて聴いたときにはそのよさが全くわからずに、すぐに中古屋に売り飛ばしたという苦い過去があります。
そうでしたか。
自分が聴いてダメだったのは数年前ですから、聴き直すとしても全然自信はありませんが・・
>おすすめ作品ですが、「つづれおり」前後の作品は間違いありません。
なるほど。
たくさんの情報ありがとうございます。
ご紹介の中で少し興味があるのは「夢語り」「Legendary Demos」ですね。
ではぷく先輩にバレないよう(なぜ?)、こっそり学習したいと思います・・
投稿: SYUNJI | 2012.11.18 21:46
こんばんは、JTです。
キャロル・キング、オリジナルアルバムは「つづれおり」しか聞いたことがありません。あとは「カーネギーホール・コンサート」(1971)や「Legendary Demos」や本人ではありませんが「つづれおりトリビュート」くらいです。
「つづれおり」以外では「Legendary Demoes」がよかったですね。デモ集なので音質は今一つですが、それもあまり気にならなかったです。モンキーズの「Pleasant Valley Sunday」がいいですね。
投稿: JT | 2012.11.26 00:09
JTさん、コメントありがとうございます。
>「つづれおり」以外では「Legendary Demoes」がよかったですね。デモ集なので音質は今一つですが、それもあまり気にならなかったです。
そうですか、自分も今のところ一番気になっているのがこのアルバムです。
デモ集ってのが味わい深そうでいい感じなのかなと思っています。
ただモンキーズもやっぱり全然聴いてませんが・・・
投稿: SYUNJI | 2012.11.26 23:16
私も死の宣告をされそうです。『つづれおり』聴いたことがありません。YouTubeで見てみると知ってる曲がいくつか。なのにオリジナルで聴いた確かな記憶がないんですよね。みんな誰かのカバーだったりするんです。私の大好きな曲『空が落ちてくる』がキャロル・キングのオリジナルとは知りませんでした。名盤の証ですかね。最近テレビで観た『プリティリーグ』の主題歌『NOW & FOREVER』はしっかり聴きました。ストーリーにぴったりハマるいい曲ですが、ストーリーを知らずに曲だけ聴くと単調かもしれません。私も死ぬ前に『つづれおり』聴いてみます。
投稿: タカえもん | 2012.12.05 00:27
タカえもんさん、こちらにもコメントありがとうございます。
記事にも書いたとおり自分も「つづれおり」を聴いたことにはなってますが、記憶に残っているのは「It's Too Late」だけです・・
>私の大好きな曲『空が落ちてくる』がキャロル・キングのオリジナルとは知りませんでした。
自分はその曲を知りません・・
メロディを聴くとわかるのかもしれませんが。
たぶん曲名を知らなくても、聴いたことのあるキャロル・キングの曲って結構あるんでしょうね。
自分も早いとこ聴いてみることにしようと思います。
投稿: SYUNJI | 2012.12.05 23:39