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観てみた レッド・ツェッペリン Celebration Day / 祭典の日

2007年にロンドンで行われた、レッド・ツェッペリン一夜限りの再結成コンサート。
そのライブDVD・CDの世界同時発売に先行して東京・名古屋・大阪・福岡の映画館で一週間限定の上映が行われるとのことで、滅多に映画館なんか行かないあたしですが、観に行って参りました。

2007年の再結成の騒動については、実は当時もかなり冷ややかに見ていました。
あのエリカ様も駆けつけたというライブでしたが、なんと言っても解散から27年も経っていて、メンバーそれぞれは27年分加齢しています。
ロバート・プラントに往年の声を求められるはずもなく、ツェッペリン最大の鑑賞ポイントがプラントの絶叫にあると信じているあたしとしては、数々の名曲が27年分枯れた声で歌われるのを今さら聴くのもなぁ・・と、さめた感情でとらえていました。
ライブ直後にネットでいくつか映像を見ましたが、そもそも一般人が携帯などで録画した映像なので、アングルは固定で画質も音も悪いものばかりで、さほど興奮するようなこともありませんでした。

なので今回の鑑賞においても、プラントに過剰な期待はするまい・・と思って着席。
まあ加齢が目立たない選曲だったり、昔の音を再現したりという工夫もあったりするんだろうなという、天下のツェッペリンを相手にすっかりナメた構えでおりました。

自分が観たのはTOHOシネマズ渋谷です。
200席のスクリーンですが、この回の客の入りは半分くらいでしょうか。
当然ですが中央部に客が集中しており、両サイドはガラガラです。
自分はどこでもよかったので前寄り右端に座りました。
客層はおっさんばかりかと思いきや、意外にそうでもなく、妙齢の女性も結構来ていました。

今回の上映については、主催者側としては映画としては見せるが、それ以上のことは何もしないというスタンスのようです。
パンフやグッズの販売なども全くありません。

これより先、ライブの内容にふれる記述となりますので、鑑賞前の方はご注意ください。

・・・・・観てみた。

Zep_2

観るまで映画の趣旨はドキュメンタリーなのかライブなのかわかりませんでした。
自分は勝手にドキュメンタリーっぽいものだと思っていたので、記者会見の模様やメンバーの久々の再会の様子やリハーサル風景や楽屋で弁当食ってくつろぐジミー・ペイジなんかも出てくるんだろうと期待してスクリーンを見つめていました。

しかし。
映像はいきなり会場上空から撮影した大観衆で始まり、どこか古くさい「それではレッド・ツェッペリンの登場です」的なコールのあと、「Good Times Bad Times」のイントロがばんばん!ばんばん!と流れ、場内大歓声大興奮の幕開け。
何の前フリもなく、もう伝説のライブが始まりました。
前座も前説も一切なし。
いや、現地ではあったかもしれませんけど、映画ではそういうシーンはありません。

照明が当たってメンバーの顔があらわになりました。
この頃のペイジの姿は北京オリンピックやプロモーションの映像でけっこう目にしていたのですが、他のメンバーの2007年当時の顔はあまり見ていなかったので、やはりプラントもトシとったなぁ・・と感じました。
ちなみにプラントは髪型は解散当時とあまり変わってませんでした。
あれから5年経って今はだいぶ違うようですが。

ご存じのとおりペイジはすっかり白髪になっていて、黒いサングラス姿が内田裕也と神奈月扮する井上陽水をまぜたような雰囲気。
ジョン・ポール・ジョーンズは髪型が現役の頃と全く違うので、「こんなヒトだったっけ・・?」というのが正直な感想。
ただ3人とも体型にあまり変わりはないようでした。
ネットでは「ペイジの腹が出ていた」という厳しめの評価が多いようですが、80年代のぼよよんなペイジよりは全然マシ。
ドラムはジェイソン・ボーナムですが、すでに髪の毛は全然ありません。
ボンゾが存命だったら、やっぱしハゲてたんでしょうか。

貧困な感想ですけど、演奏はどれも素晴らしいものでした。
一夜限りとはいえみなさん加齢してるので、わりとおだやかなシニア向けナンバーが多いのかと思ってましたが、全然そんなことはありません。
思ったより体育会な選曲で、激しい楽曲が続き、特にペイジは弾きまくり。
さすがにプラントの声も加齢はしてましたが、後期の曲であればレコードの声とさほど変わらない印象を受けました。
むしろ90年代のペープラの時のほうが全然声が出てませんでしたね。

ペイジのギターも今まで聴いてきた音とほとんど変わりません。
たまにやや危なっかしいところはあったようですけど、がっかりするような場面は全くありませんでした。
スクリーンにはペイジの手元がよく映し出されます。
曲ごとにわりとマメにギターを変えており、「Dazed And Confused」「Stairway To Heaven」などはダブルネックの18弦(でいいの?)でいろいろな音を出していました。
弓を手に恒例のバイオリン奏法も披露。
自分はギターを弾けないのでペイジのすごさは具体的には理解できませんが、ギターが弾ける人なら非常に興味深いシーンがあちこちにあるんじゃないでしょうか。

ジョーンジーは曲ごとにベースまたはキーボードを担当。
なぜかキーボードの時は不安そうな表情が多く、ベースを手にした時のほうが楽しそうです。
ジェイソンのドラムをまともに聴いたのは初めてでしたが、お父さんの音にかなり忠実に叩いているように聞こえました。

セットリストはベスト盤のような選曲で、どの曲でも観客は盛り上がっていました。
自分は当然前期の曲が好きなのですが、「In My Time Of Dying」「For Your Life」「Nobody's Fault But Mine」といった後期の曲も、ライブで聴くと印象が違います。
今さらですが、「こんなにいい曲だったんだ・・」などと中学生のように感動。
ツェッペリンが最強のライブバンドだったことを再認識させられました。

たまにオーディエンスがちらっと映るのですが、若い女性ばかりを意図的にフォーカスします。
メンバーと同世代の元ヤングガールがステージ上のロバート様を見て感涙にむせぶ・・・なんてシーンはありませんでした。
あと日本のスポーツ中継などでよくある、客席の有名人なんかを抜いたショットも全然なし。
もちろんエリカ様も登場しません。
そういう趣旨のドキュメンタリー映像ではないようです。

客席側からステージを映すシーンも時々ありますが、多くの観客が携帯やデジカメでステージを撮影していて、暗い客席にぼんやり浮かぶ無数の携帯画面の明かりがなんとなく興ざめ。
ツェッペリンてバンドは権利関係にかなりうるさいはずだと思うんですけど、このライブは撮影OKだったんでしょうかね?

ライブ後半は前期の曲がほとんどでした。
「Stairway To Heaven」では観客とともに大合唱。
「Misty Mountain Hop」ではバックボーカルとしてジェイソンが参加。
プラントの怪しい歌に不協和音すれすれのレベルで声を合わせます。

最後に登場したのが大曲「Kashmir」。
これは後期の曲なのでスタジオ版でもプラントの絶叫はざらざらな印象なのですが、還暦に近い人が2時間歌い続けた上でのことを考えれば、この曲でのプラントのシャウトはむしろ驚異的なものとも言えるかもしれません。
実はこの曲もメロディは意外に単調なのであまり好きではなかったのですが、ライブで聴くとやはり違うようです。

ここでメンバーがステージ上に勢揃いし、肩を組んで一礼していったん退場。
当たり前ですけど、4人が並ぶとジェイソンだけが突出して若いです。ハゲてるけど。

アンコールは「Whole Lotta Love」。
さすがにスタジオ版のようなオカルトっぽいアレンジは再現できませんが、ペイジのゆがんだギターはサイケな雰囲気が充満していました。

そしてエンディングは「Rock And Roll」。
もうこれ以上ないというベタな演出です。
最後まで観客を魅了し続けた、伝説と呼ぶにふさわしいライブでした。

セットリストは以下のとおり。

1.Good Times Bad Times
2.Ramble On
3.Black Dog
4.In My Time Of Dying(死にかけて)
5.For Your Life
6.Trampled Under Foot
7.Nobody's Fault But Mine(俺の罪)
8.No Quarter
9.Since I've Been Loving You(貴方を愛しつづけて)
10.Dazed And Confused(幻惑されて)
11.Stairway To Heaven(天国への階段)
12.The Song Remains The Same(永遠の詩)
13.Misty Mountain Hop
14.Kashmir

アンコール:
15.Whole Lotta Love(胸いっぱいの愛を)
16.Rock And Roll

個人的にはもう少しバラード系の曲があってもよかったのではないかとも思いました。
「Going To California」「Thank You」「Bron-Yr-Aur」なんてのも聴いてみたかったですね。

DVDではどうなっているのかわかりませんが、映画では日本語字幕や曲名紹介はいっさいありません。
その代わり曲のカットもないそうで、当日の演目を全てそのまま収録するという完全記録。
DVDにはボーナス映像ありとのことですが、どんなものなんでしょうね?

映画館でロックのライブ映像を観るというのは不思議な感覚です。
もちろん立ち上がってコブシを振り上げたりペンライト振ったりそろいのハッピ着たりする人は誰もおらず、暗い席でみんな静かにスクリーンを見つめています。
意外に感じたのは寝ている人やトイレ?に立つ人がわりといたことでした。
「For Your Life」「Trampled Under Foot」あたりがどうも軽い扱いのようで、上映開始から30分くらいしか経っていないのに席を立つ人が続出。
自分は通路横に座っていたので、暗闇でもどすどすと移動する人たちの足音はけっこう気になりました。
自分はふつうの映画でも途中で席を立ったりすることはまずしませんけど、音楽映画なんてみんなこんなもんなんでしょうか?

というわけで、「Celebration Day / 祭典の日」。
非常に良かったです。
ツェッペリンのファンとしてはあまりにも出遅れた自分ですが、このライブ映像を映画という大画面大音響な形で観ておいて本当に良かったと感じました。
DVD買って家の貧弱なオーディオ&ビジュアル環境で鑑賞しても、ここまでの迫力はきっと感じられないと思いますし・・

あらためて思いましたが、ツェッペリンの楽曲ってなんかすごい怪しいですよね。
ふつうに進行してびしっと収まるという音楽ではなく、変な音に変な構成に変な歌詞、それでいて奇妙な調和。
それを解散して27年も経っていながら、当時の怪しい音楽を一夜だけがっちり再現してがっちり稼いでまた隠れるという、アート&ビジネスの極致とも言える集団だとつくづく思います。

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聴いてみた 第98回 アウトフィールド

今回聴いてみたのはアウトフィールドの「Bangin'」。
1987年の作品で、バンドとしては大ヒットアルバム「Play Deep」に続く2作目にあたる。
・・・などとすらすら書いてますけど、このバンド、果たしてどれくらいの方がご存じでしょうか?

アウトフィールドはイギリスで結成された3人組バンドである。
メンバーはトニー・ルイス(B/Vo)、ジョン・スピンクス(G)、アラン・ジャックマン(D)。
3人は幼なじみで、結成当時はシリウスBと名乗り、その後ベースボール・ボーイズと名前を変えたが、いまいちあか抜けない理由でジ・アウトフィールドに改名し、85年デビュー。
なおジョンは70年代にはランニング・ブラインドというメタルバンドに在籍していたそうだ。

基本的に活動の場はアメリカで、デビューアルバム「Play Deep」が全米9位を記録。
シングルでは「Your Love」が全米6位、「All The Love」が19位。
セカンドアルバム「Bangin'」も最高19位まで上昇した。

96年までに6枚のアルバムを発表しているが、たぶん日本でもイギリスでも、2枚目以降は全然売れてないはずである。
自分も当時聴いたのはシングル「All The Love」だけで、アルバムは全く聴いていなかった。

今回聴く機会を得たのも、たまたま三軒茶屋の中古CD店で見つけたからだ。
本音を言えばデビューアルバムが聴きたかったのだが、セカンドだと気づいたのは買った後だった。
「All The Love」しか聴いてなかったが、この曲のノリやボーカルはポリスによく似ている。
ということで、ポリスっぽいサウンドに期待しつつ聴くことにした。

Outfield

・・・・・聴いてみた。

収録曲は以下のとおり。

1. Somewhere In America
2. Bangin' On My Heart
3. No Surrender
4. Moving Target
5. Long Way Home
6. Playground
7. Alone With You
8. Main Attraction
9. Better Than Nothing
10. Since You've Been Gone

どの曲も透明感のあるクリアで広大なサウンド。
ポリスとボストンとREOスピードワゴンをまぜたような楽曲に、スティングとジョン・アンダーソンとコリン・ヘイをまぜたような高い声のボーカルが乗る。
イギリスのバンドだがサウンドはやはりアメリカンで、実績もアメリカでのほうが圧倒的に高いのもうなずける気がする。
とりあえずプログレやデスメタルのような音楽とは全く別次元に位置していて、難解な要素は何もない。

ただ、思いの外メロディが寂しげな曲が目立つ。
「Somewhere In America」「Bangin' On My Heart」「Playground」など、ポリスやU2の路線にも近いようにも聞こえる。
「All The Love」のようなテンポもメロディも明るい曲が出てこないのはやや不満。

「Alone With You」は壮大なスローバラードだが、感じは「All The Love」に少し似ていて、これはいいと思う。
「Main Attraction」が唯一ハードロックなナンバー。
いかにも80年代の音で、ジャーニーやナイト・レンジャーを思わせる。
ラストの「Since You've Been Gone」、タイトな演奏にコーラスワークの効いたボーカル。
安定感もあり、悪くない。

ということで聴き終えた。
悪くない。
楽曲も歌も安定しており、ヘタな部分や痛い箇所というものがどこにもない。
ただ、すでに80年代の音をサルのように毎晩聴いてきた自分にとっては、「他でも聴ける音」に聞こえるのも確かである。
要するに「これぞジ・アウトフィールド!」という華や毒の部分がないのだ。
木村健吾とか木戸修とかロッキー羽田といったおもむき。(わかりにくい)
リアルタイムでもっと聴いておけば感想は全く違っていただろう。

87年の作品だが、87年頃と言えばイギリスではニューロマが、アメリカではLAメタルがそれぞれ盛りを過ぎ、オルタナやグランジが徐々に動き始めた、マーケット的に案外難しい時期である。
もう5年早くこのサウンドで登場して、日本向けのプロモーションもきっちりやって、ラジオや雑誌にもマメに登場し、東郷かおる子や渋谷陽一からの評価もとりつけていたとしたら、かなりのセールスを記録していたんじゃないかと本気で思う。
繰り返し言うが、ミーハーかもしれないけどサウンドは悪くないのである。

そんなわけで、アウトフィールド。
悪くはなかったので、やはりデビューアルバムを聴いておかないといけないと思いました。
中古でCDを探すのもやや大変だと思いますが、機会があれば探してみようと思います。

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聴いてみた 第97回 レッド・ホット・チリ・ペッパーズ

本日の鑑賞はレッド・ホット・チリ・ペッパーズの「By The Way」。
聴いてないシリーズで採り上げてからかなり時間が経ってしまったが、今回モンスリー師匠のすすめで一番聴きやすいとされるアルバムを聴くことにした。

「By The Way」は2002年の作品で、バンドとしては8作目になる。
チャートでも全英1位・全米2位を獲得しており、入門編としては申し分ない実績である。
(一番売れたのは前作の「Californication」)
タイトル曲しか聴いてないので、イメージもほぼ白紙の状態。
ジャケットが母乳とか鬼太郎とかアビー・ロードのパロディなどヘンな絵が多いことくらいしか知らず、この「By The Way」のジャケットも見覚えはない。

By_the_way

ベスト盤でもないのに、16曲も収録されている。
長いアルバムはいまいち苦手なんだが、果たしてあたしは最後まで飽きずにチリ・ペッパーズを味わうことができるでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

収録曲は以下のとおり。

1. By The Way
2. Universally Speaking
3. This Is The Place
4. Dosed
5. Don't Forget Me
6. The Zephyr Song
7. Can't Stop
8. I Could Die For You
9. Midnight
10. Throw Away Your Television
11. Cabron
12. Tear
13. On Mercury
14. Minor Thing
15. Warm Tape
16. Venice Queen

「By The Way」はすでに何度も聴いている曲だが、不思議な構成だ。
メインの部分は微妙なコーラスワークの効いたメロディアスな流れだが、間に登場するラップな部分は対照的に怒りっぽいサウンド。
何度も出てくる「And there's a light on heavy glow」という歌詞は、列に並んでいたところに突っ込んできた車のライトを意味していて、轢かれて死んだ男の心情を歌っている、ということらしい。
ラップ部分の歌詞は「ステーキナイフ」「いかさま」「キャッシュバック」「ハードトップ(の車?)」など意味不明な単語を並べており、なんとなくニルヴァーナのような感じがする。
はっきり言って変な展開の曲なんだが、なぜか繰り返し聴きたくなる。

「Universally Speaking」は「By The Way」に比べてかなりまともな楽曲。
タイトなリズムに明るく力強く歌う、なんだか青春まっただ中なサウンドである。
デトロイトを歌った内容らしい。

「Dosed」「The Zephyr Song」も哀愁に満ちたマジメな音がする。
「The Zephyr Song」は「By The Way」とともにシングルカットされた曲だそうだ。
この人たちは意外にコーラス重視のボーカルが多い。
聴く前に想像していたイメージとはかなり違う。
声楽的に完璧なハーモニーなのかは全然わからないけど、彼らなりに考え抜いたそれぞれのパートを懸命に組み合わせているように思う。

「Can't Stop」でようやく怒れる若者調のパンクっぽい音になるが、これも根底に流れるのはもの悲しいバックコーラスだったりする。
直後にバラード風な「I Could Die For You」を持ってきたり、曲順や構成にも綿密な計算が施されているようだ。

「Midnight」はイントロや終盤にストリングスを使用していて、オアシスっぽい90年代テイストなサウンドである。
壮大な展開はなかなかいい。

「Throw Away Your Television」はここまでの曲とは少し雰囲気が違う。
ドラムに時々ポリスのような音が聞こえるが、テクノのようでもあり、雑多な感じ。

「Cabron」も全然感じが違う。
ネットではカントリー・ナンバーという表現があったが、自分が聴いた範囲ではフラメンコに近い。
サビのボーカルやきゅいーんというギターは確かにカントリーっぽい気もするけど、鳴り続けるアコースティックはフラメンコギターのノリだと思う。

「Tear」はブルースを基調としたドラマチックなスローバラード。
途中のバラエティなサウンドはビートルズやストーンズに影響を受けているように思える。

ラストは「Venice Queen」。
暗い。
U2みたいなサウンド。

さてようやく聴き終えた。
全体的に思っていたよりもずっとおとなしくおだやかな曲が多い。
もっとパンクで投げやりなXTCっぽい楽曲があるのかと思っていたが、コーラスを多用したりしていて、かなり丁寧な造りである。
曲調はバラエティに富んではいるが、楽曲そのものはシンプルで、それほどアレンジやミックスをしているようには聞こえない。
ボーカルや楽器それぞれの生音を大事にしているような感じがする。

音楽としての調和は微妙である。
コーラス多用と書いたが、ハーモニーは完璧ではないし、それを求めているわけでもないのだろう。
思い思いにメンバーが高低のパートを歌い、いい感じに仕上がったらOK、みたいなアマっぽいノリが残っている。
ただし不思議とイヤな感じがしない。
パンクは苦手だが、このアルバムにはあまりパンクの香りを感じないようである。

じゃあ好みかと問われると、これも非常に微妙。
「By The Way」「Midnight」あたりはいいと思うが、他のアルバムにも手をのばしたくなるような感動とまではいかなかった、というのが正直な感想になる。

というわけで、レッチリの「By The Way」。
結局何を言っているのかわからないような感想になってしまいましたが、もう少し他のアルバムも聴いてみないといけないようです。
次に聴くとしたら最大のヒットアルバム「Californication」になろうかと思います。

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受けてみた 内視鏡検査

胃弱中高年お受験シリーズ、今回は内視鏡検査の巻。
昨年から夏の間じゅう胃の調子が果てしなく低下することが恒例となりつつありますが、今年は期間がさらに長くなりました。
6月末という梅雨も明けていないうちからおかしくなり、9月中旬まで3ヶ月近く半病人状態。
さすがに心配になったあたしは、近所の内科で胃カメラの検査を受けることにしました。
今風に言うと内視鏡検査。(違うと思う)

もちろん内視鏡検査なんて受けるのは初めてです。
胃腸よわよわOPP芸人のあたしですが、どっちかっつうと腸の弱いおっさんであり、年中下痢ばっかしてる情けない垂れ流しサラリーマンです。
まあそのワリには胃も腸も切ったり貼ったりの経験はなく、地味にクスリを飲んではこらえるという人生を送ってきました。
なので胃の中をカメラで見るなんて野蛮なマネはとてもできない・・などと理屈をこねようとしましたが、医者からあっさり「次の週末で予約入れたからね」なんてチャラいノリで言われてしまい、やむなく検査に応じることを決意したのでした。
しかもこの内科では今流行の?鼻から入れるタイプです。

前日の晩から絶食。
水くらいは飲んでもいいらしいですが、普段朝食は抜かない習慣なので、食べないのはけっこうこたえます。
脳ドックと違って、特に検査着というものはありません。

予約時間の少し前に検査室に入り、鼻にゼリー状の薬品が押し込まれます。
世間では「口からの内視鏡検査より鼻からのほうが断然ラク」などという評価だそうですが、この時点でなんだかとても苦しいです。
というのはこの薬品がまずい上に鼻から喉にかけての麻酔薬でもあるため、徐々につばが飲み込めなくなってしまうのです。
ひどい鼻風邪をひいた時に鼻の奥や喉が痛んで苦しいことがありますが、あの感覚に近いです。
看護士さんから「つばは飲み込まずティッシュに取ってください」なんて言われ、しばらくヨダレをふきとりまくるだらしない姿に。

自分はその昔耳鼻科で金属のヘラみたいなものを喉に押し込まれ、あまりの苦しさに医者を思いっきり押し返したという経験があります。
そんな医者押し返し芸人のあたしは、きっとスコープを押し込まれたら暴れ出すんじゃないか?
などと早くも精神は千々に乱れるばかり。

その後鎮静剤が注射されました。
まあ自分みたいなヘタレ医者押し返し患者対策として、静かにさせるクスリはちゃんと用意されているのでした。
鎮静剤と聞きましたが、「寝てしまう人もいます」という説明。
成分や実態はよくわかりません。

カラダを横にさせられ、いよいよ内視鏡が鼻に入れられます。
寝ている位置からもモニターは見えるらしいのですが、見ようとすると顔が動いて検査に支障が出ることもあるので、見ないように言われました。

実はこの後から検査終了までの記憶がありません。
なんとなく薄暗い室内で機械音がしていることは覚えていますが、いつスコープが鼻に入ったのか、いつ検査が終わって部屋から出てきたのか、はっきりと思い出せないのでした。
鎮静剤が効くと完全に寝てしまう人もいるようなので、状態としては全身麻酔ということになるんでしょうか。
とりあえず暴れて医者を押し返したりはしてなかったようでした。

終わった後しばらく横になって休み、その後待合室で待機。
あれほど大量に鼻に詰め込まれた妙なゼリー薬品もいつの間にかなくなっていました。
自分でふきとったのか、看護士さんがふいてくれたのかすら定かではありません。

医師から名前を呼ばれ立ち上がりましたが、壁や扉に手をついて歩かないと頼りないという状態です。
「検査の帰りは車やバイクの運転はしないように」との注意がありましたが、これでは自転車でも徒歩でもまだ危険です。

で、医師の説明によれば「十二指腸が多少荒れている程度で、胃は特に問題ない」とのことでした。
良かったんですけど、じゃあこれまでの調子の悪さはなんだったのか、逆にわからなくなったような・・

世間じゃ常識なのかもしれませんけど、なんとなくわかったのは、自分の場合冷房に当たりすぎると食欲が急激に低下する、ということです。
で、元に戻すのに一番効果があったのはクスリでも鍼治療でもなく温泉でした。
7月の一番調子が落ちていた時に湯河原の日帰り湯に行ったのですが、その後2週間ほどはまあまあふつうの食欲まで回復しました。
また先月北海道に行った時も、行きの飛行機の冷房が異様にきつく、あっという間に食欲が全くなくなってしまいましたが、翌日白金温泉に入ったらすぐに回復。
このトシになるまで温泉なんて何も考えずただ入ってうなってるだけという、かなり適当な状態でしたけど、ここまで顕著に効果を感じたのは初めてでした。
胃の病気というより、カラダ全体の問題だったようです。

いずれにしろ胃そのものには特に問題がないことがわかって安心しました。
鼻からの内視鏡検査も自分にとっては決してラクではなかったんですけど、じゃあ口から飲むか?と言われたら絶対NGですね。
次回も鼻でいいです。

ということで、たかが内視鏡検査で大騒ぎしてしまいましたが、みなさんは内視鏡検査を受けられたことがあるでしょうか?
たぶん脳のMRIよりは経験者が多い検査なのではないかと思っているのですが・・・
みなさまの検査体験について、教えていただけたらと思います。

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