« 聴いてない 第156回 コリー・ハート | トップページ | 聴いてみた 第84回 ドリーム・シアター »

見ていない 第31回 プロジェクトX

自分はドラマや映画よりもバラエティやドキュメンタリーを好んで見ているのだが、ドキュメンタリー番組として超有名なわりに全然見てこなかったのがNHKの「プロジェクトX」である。

「プロジェクトX」は2000年3月から2005年12月まで、関東では火曜日21時15分から45分間放映されたドキュメンタリー番組である。
作品は全部で191本。
主に戦後の企業や団体における難問に、果敢に取り組み突破した名も無き挑戦者たちを描く、というのが基本路線。
中島みゆきの「地上の星」をテーマソングとし、田口トモロヲのナレーションで番組は進行する。
番組は国内外で賞賛され、DVDにもなり、採り上げた話は書籍や漫画にもなるという発展を遂げた。
しかしながら、自分は一度も放送を見ていない。

見ていない理由は2つ。
・放送時間に家にいない
・いても裏番組の「開運!なんでも鑑定団」を見ている

番組自体はあちこちで話題になったりパロディに使われたりしていたので、存在は知ってはいた。
ただこの時間帯は基本的にまだ仕事から帰っていないし、たまに早く帰っても「なんでも鑑定団」を見ることが決まっているので、「プロジェクトX」を見る余地は全くなかった状態である。
なので放映が2000年から2005年・191回というのも今回調べて初めて知った。
そんなに長くやってた番組だったのか・・・

「プロジェクトX」は特に中高年男性に支持された番組のようだ。
採り上げられる挑戦者たちの姿に、同じ時代を同じように苦労して過ごしてきた世代が共感した、ということだろう。
「オレにも昔こんなことがあった」などと言いながら相当大げさに自分を番組で紹介される挑戦者たちに投影する・・というのが、正しい見方のようだ。
ちなみに最高視聴率をとったのは「あさま山荘 衝撃の鉄球作戦第2部」だそうです。

放送タイトルリストを見るといかにもな表現がたくさんある。
「挑む」「懸ける」「執念の逆転劇」「若手社員の闘い」「復活に賭ける」「出動せよ」「地底の戦士たち」など、どこかウルトラセブンっぽいタイトルが並ぶ。
「退治せよ」「当てろ」「掘れ」など命令形タイトルも多いところが、21世紀の番組でありながらなんか昭和の特撮な雰囲気が充満している。
タイトル見てキリヤマ隊長やゴドラ星人を連想するのはあたしだけでしょうか?

テーマソングの「地上の星」も不思議な曲だ。
番組とどちらが先に作られたのかわからないけど、明るくもなく恋愛を歌ったわけでもないこの曲が、番組の人気とともに大ヒット。
正直、好みからはほど遠い曲なんだが、紅白歌合戦で中島みゆきが生で歌う、というだけでものすごく話題になってたなぁ。

さてそんな「プロジェクトX」だが、いい話ばかりではないらしい。
番組で採り上げた話の中には事実と異なるものがあって抗議されたり、やらせが問題となってNHK側が謝罪するなどの事態にもなったとのこと。
まあ昨今のテレビではドキュメンタリーであっても演出のない作品なんかほとんどないとは思うが、事実を曲げてまで伝える必要があった話なのかは難しいところだろう。
番組内容とは関係ないが、2008年にプロデューサーが万引きでつかまるなど、マイナスな話題も多いようだ。
そういうことで番組の評価が下がったとしたら、本当に真面目に難題に取り組んだ挑戦者たちも番組制作に関わった人たちも気の毒である。

その大げさな様式美?からか、パロディの対象にされることも多いのは宿命のようなもんだろう。
ゆるい映像でも、BGMに「地上の星」を流し田口トモロヲ調のナレーションを入れれば、それっぽい雰囲気が簡単に作れる、と思われているようだ。
バラエティ番組でもCMでもよく使われる技法であり、原典である「プロジェクトX」を見ていない自分でも、「これはプロジェクトXのパロディなんだな」とわかるくらい浸透している。
10年くらい前、「タモリ倶楽部」ではダッチワイフ製作に関わった人たちを思いっきり「プロジェクトX」風に仕立てて紹介していたことがある。(なぜか乾貴美子が進行役のようなことをしていた)

というわけで、「プロジェクトX」。
相変わらずズレてるテレビライフで恐縮ですが、みなさまの評価はいかがでしたでしょうか? 

|

« 聴いてない 第156回 コリー・ハート | トップページ | 聴いてみた 第84回 ドリーム・シアター »

コメント

SYUNJIさん、こんにちは。
ご無沙汰いたしました。またよろしくお願いします。

さて「プロジェクトX」ですが、何回かは見ています。
ですが、やはり好きにはなれませんでした。わざわざ
帰宅後に、
「真剣に仕事に取り組んでいるのか!」
「どうやったら成果を上げることができるか考えろ!」
「月月火木金金!」
と叱られているような気になるのがいやだった
からです。
あの番組でとりあげられるような、すばらしい成果を
残していたら、余裕で見ることができたと思いますが(^^;)。

>>さてそんな「プロジェクトX」だが、いい話ばかりではないらしい。

番組で取り上げた企業から協賛金をもらったり
していたそうですね。それって宣伝ではないでしょうか。
「みなさまの受信料」で成り立っているのがNHKの
はずですが。

あ、火曜日夜に放送中の「サラリーマンNEO」は最高に
おもしろいです。是非ご覧くださいませ。

投稿: モンスリー | 2011.07.18 14:05

モンスリーさん、お待ちしておりました。

>「真剣に仕事に取り組んでいるのか!」
>「どうやったら成果を上げることができるか考えろ!」
>「月月火木金金!」
>と叱られているような気になるのがいやだったからです。

あーこんなのはあたしも全部ダメですね。
最初の2つは毎日実際に会社で言われてますけど。
「月月火水木金金」て軍歌ですよね・・・

>番組で取り上げた企業から協賛金をもらったり
>していたそうですね。それって宣伝ではないでしょうか。

えええ~?それはよろしくない話だなぁ・・
仮に協賛金がなかったとしても、公共放送で民間企業の成果を番組に仕立てるってのは問題にならなかったんですかね?

投稿: SYUNJI | 2011.07.18 21:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9509/52164187

この記事へのトラックバック一覧です: 見ていない 第31回 プロジェクトX:

« 聴いてない 第156回 コリー・ハート | トップページ | 聴いてみた 第84回 ドリーム・シアター »