聴いてない 第158回 ルー・リード
前回のジョニ・ミッチェルに続く「私は知らない」シリーズ。
「聴いてない」よりももっとひどい有様ですが、今回はルー・リード。
もちろん一切聴いてません。
今日も張り切ってルー・リードの略歴を紹介しましょう。
本名はルイス・アラン・リード、1943年ニューヨークのブルックリン生まれ。
大学では英文学を専攻し、卒業後はレコード会社に就職。
64年イギリス人のジョン・ケイルとバンドを結成。
これがヴェルヴェット・アンダーグランドである。
ニューヨークで活動していたポップ・アーティストのアンディ・ウォーホルは、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのプロデュースを手がけることをルー・リードに申し出た。
ウォーホルはバンドに西ドイツ人のニコを加入させ、映像・ダンス・ライトショウ・音楽を組み合わせたイベントを企画。
さらにアルバム「Velvet Underground And Nico」の発表にも注力し、有名なバナナジャケットをデザインする。
しかしこのアルバム発表後、ニコは薬物中毒などでメンバーとトラブルになり脱退。
その後もバンドはアルバムを出す度にメンバーを失っていき、ウォーホルとも疎遠になり、69年「Loaded」発表と前後してルー・リードも脱退。
72年ソロに転じたルー・リードはコンスタントにアルバムを作り、2003年までに20枚のスタジオ盤を発表している。
ルー・リードのやってきたことを簡単に言うと前衛的で芸術性の高い音楽と詩、ということになるらしい。
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの4年間と、ソロとして活動し始めた時期は、オルタナティブ・ロックを生み出した重要な期間として、ロックの歴史に刻まれているそうだ。
一方で自身の活動が商業ベースにどう関わるかについてはあまり興味が無く、ギターのフィードバック・ノイズだらけのアルバムを作ってみたり、「ギターとベースとドラムがロックをやるには最高だ!」と言いながらホーンを導入したり、言動と行動が合致しないことも多いようで、ファンですらもついていくのに苦労するタイプのミュージシャンらしい。
そんなルー・リードだが21世紀になってそれなりに落ち着いてきたところもあり、2004年のフジロックに参加した時のインタビューでは、「若さの秘訣は何か?」という質問に「なぜそんなナイスな質問をするんだ?太極拳だよ」などと素直に喜んで答えている。
また会場周辺にいい温泉があると聞いてきたらしく、記者に「お勧めの温泉情報をメールしてくれ」と頼んだり、ふつうのおっさんな面も持ち合わせているようだ。
ルー・リードの音楽にふれたことが一度だけある。
90年代にボブ・ディランのデビュー30周年記念コンサートの映像をNHKで見たことがあるのだが、このとき「Foot Of Pride」という曲をルー・リードが歌っていたのだ。
当時はルー・リードの名前もかすかに知っていた程度で、ディランとどんなつながりがあったのか今もよくわかっていないが、あまり楽しそうでない曲を、ギョロ目で威圧するような感じで歌っていた。
このコンサートには、スティービー・ワンダーやエリック・クラプトンやニール・ヤングやジョージ・ハリスンなど多くのアーチストが登場したが、ルー・リードのステージはどこか雰囲気が違っていたことを覚えている。
今年6月、メタリカは公式サイトで、サンフランシスコのホーム・スタジオでルー・リードとレコーディングを行い、フルアルバム用の10曲が完成したことを発表。
ルー・リードも非常に満足しており、雑誌「ローリング・ストーン」に「理想的な結婚」と表現したそうである。
うーん・・・どっちも全然聴いてないんでこのコラボがどれくらい衝撃的なのかわからないが、自然界ではあまり出会わない組み合わせのような印象である。
アルバムリリース日は未定だそうだが、どちらのファンからも評価されるのだろうか。
というわけで、結局なんにもわかっていないルー・リード。
おそらくは玄人好みで相当ハードルが高いであろうことは容易に想像がつくのですが、もし自分のような素人でも聴けそうなアルバムがあれば教えていただけたらと思います。
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