聴いてない 第151回 クラウデッド・ハウス
8年目に突入した比類なき無成長ブロガーのSYUNJIです。
先日メールアドレスの整理をしていて見つけた「INET:」という文字列。
懐かしさのあまり泣きそうになりました。
そんな涙の90年代よりもさらに前の80年代。
当時洋楽を聴いていた人であれば知っているはず、と思ってますけどいかがでしょうか、クラウデッド・ハウス。
日本ではもしかして一発屋のたぐいにされてしまっているかもしれないけど、あまり聴いてません。
めずらしくアルバムを1枚聴いているので、聴いてない度は4。
もちろん聴いたのは大ヒットナンバー「Don't Dream It's Over」を収録した86年のデビューアルバムである。
バンド名や曲名は思い出せなくても「へなーうへえいなあーう」のフレーズは覚えておられる方も多いことだろう。
エアチェックによってこの曲を知り、意外に時間をおかずアルバムを貸しレコード屋で借りた。
他にもいい曲がいくつかあり、けっこう気に入っていたのだが、その他はMTVから88年のシングル「Better Be Home Soon」を拾っただけで、それ以降の彼らの情報が一切入らず今に至るという状態。
アルバムを借りたわりにはメンバー情報などを全然学習しなかった。
デビュー当時は三人組ってのはなんとなく知っていた程度で、それ以上の知識はない。
ということでネットで彼らの情報を調査したら、やはり知らないことだらけ。
クラウデッド・ハウスは86年オーストラリアで結成。
リーダーでボーカル兼ギターのニール・フィンはニュージーランド人、ベースのニック・シーモア、ドラムのポール・ヘスターの二人はオーストラリア人である。
シングル「Don't Dream It's Over」は全米2位を獲得。
しかし5枚のアルバムを発表後、94年にはポール・ヘスターが脱退し、96年に解散する。
2005年にはポール・ヘスターがメルボルンの公園で首つり自殺。
2007年再結成。
アルバム「Time on Earth」は本国オーストラリアで大ヒットし、アルバムチャート1位となった。
2010年にもアルバム「Intriguer」を発表。
・・・そもそもオーストラリアのバンドだったんスね。
全然知りませんでした。
オーストラリアと言えばエア・サプライとメン・アット・ワークとミッドナイト・オイルくらいしか思い浮かばないもんで・・
しかも21世紀になってからも活動していて本国ではちゃんとアルバムも売れているってのが驚愕である。
自分が知らないだけ?
少なくとも本国では決して一発屋ではない。
まあ90年代以降はアメリカもイギリスも含めてチャートを追うなんてこともしなくなっているので、誰がいつどれくらい売れたかはほとんど把握していないのである。
なおニール・フィンという人はバンド外の活動も精力的で、レディオヘッドのメンバーやジョニー・マーとともにプロジェクト名義でアルバムも作ったりしたそうだ。
なおおそらく2つのバンドに全く関係性はないはずだが、自分の中ではほぼ同時期に登場したカッティング・クルーとクラウデッド・ハウスがセットになっている。
どちらもデビューアルバム1枚だけ聴き、それっきりという同じ扱い。
カッティング・クルーはイギリスのバンド(メンバーにはカナダ人がいる)である。
さてクラウデッド・ハウス、デビューアルバムくらいしか聴いてないのだが、楽曲の構成はなかなか巧みで、キーボードを効果的に使ったゆるやかなサウンドだった。
ロックというよりどこか民族音楽っぽいゆーらゆらな音がいい雰囲気だ。
「Don't Dream It's Over」もサビを歌った後にキーボードが効果的に響き、うまい進行である。
連呼する「Hey now, hey now」は、訳詞を見ると「ほら、ごらんよ」とか「ねえ、見てよ」といった呼びかけらしい。
そういやシンディ・ローパーの曲にも「Hey Now」ってありましたね。
で、「Don't Dream It's Over」だが、この曲の歌詞は意外に抽象的で、愛の歌というより反戦とか政治への批判とか、何かメッセージのようなものが含まれているように思える。
タイトル部分は直訳すると「これで終わったと思うなよ」ということになるんだろうか。
「夢を終わらせるな」みたいな意味にはならないのかな?
サビのところは「彼らがやって来る、オレたちの間に壁を作るために、でもヤツらには勝たせない」といった内容らしいが、原語のニュアンスが伝わらないので、実際のところ何を言わんとしているのかわからないのですけど。
というわけで、クラウデッド・ハウス。
初期の作品であればおそらくさほど抵抗はないものと楽観視してますが、最近のサウンドがどうなっているのか、少しだけ興味がわいています。
皆様の鑑賞履歴はいかがでしょうか?
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コメント
SYUNJIさん、お邪魔します。
懐かしいですね、クラウデッド・ハウス。「Don't Dream It's Over」大好きでした。これは良い曲だなぁ~と思います。
ただ、その曲と「Better Be Home Soon」しかテープに残っていないし、他の曲の記憶もありません。恐らく単発のエアチェックだけで、アルバム自体は聴いていなかったのではないかと・・・。(汗)
再結成して活躍しているなんて、全く知りませんでした。
ちなみに、後にフィン兄弟が組んだフィン・ブラザーズの演奏の映像を何度か観た事がありますが、けっこういい音楽やっていましたよ。
投稿: まったり男 | 2011.01.23 14:11
SYUNJIさん、こんばんは。
クラウデッド・ハウスですが、名前すら知りませんでした。
80年代はよく聞いていたつもりですが、80年代半ば以降、
つまり私が高校を卒業する頃以降はさっぱりなのを、
改めて気がつきました。
>>シンディ・ローパーの曲にも「Hey Now」ってありましたね
この曲は大ヒット曲「ハイスクールはダンステリア」の
レゲエバージョンだったと記憶しています。ベスト盤のみに
収録されています。
昨年7月に出たブルースカバーアルバムは今までにない渋い
味わいでよかったですが、今年3月の来日公演は残念ながら
行かないことにしました。
(例によって脱線で申し訳ないです)
投稿: モンスリー | 2011.01.23 17:48
まったりさん、コメント感謝です。
>「Don't Dream It's Over」大好きでした。これは良い曲だなぁ~と思います。
やはりそう思われますか!
日本での人気があまり続かなかったので、どういう評価だろうかと思っていましたが、この曲は名曲だと思います。
>後にフィン兄弟が組んだフィン・ブラザーズの演奏の映像を何度か観た事がありますが、けっこういい音楽やっていましたよ。
そうですか。
もともとこの兄弟はクラウデッドの前にもバンド組んでいたそうですね。
フィン・ブラザーズも聴いてみたくなりました。
投稿: SYUNJI | 2011.01.23 17:56
モンスリーさん、コメント感謝です。
>クラウデッド・ハウスですが、名前すら知りませんでした。
ありゃ、そうでしたか。
ちょっと覚えにくい名前ですけどね。
まああたしも90年以降はさっぱりです。
>この曲は大ヒット曲「ハイスクールはダンステリア」のレゲエバージョンだったと記憶しています。ベスト盤のみに収録されています。
あ、そうそうそれです。
あれはベスト盤のみの曲だったんですね。
(ベスト盤だけは聴いてるヤツ)
そう言えば書いてて思い出しました。
オアシスにも同名の曲があります。
この曲での「Hey Now」は「ちょっと待てよ」といった意味だそうです。
投稿: SYUNJI | 2011.01.23 18:07
実は、タモリ倶楽部で空耳アワーを見ていたら、それこそ「Don't Dream It's Over」が流れて気に入っていました。
それからは、時折youtubeで検索をかけて、見る・聞いています。
検索も「ヘイナウ」と入れれば出てくる手軽さで、とても助かります。
それ以来、結構テレビのいろんなシーンにバックに流れているんだ、、と気づくようになりました。
そうした点からも、80年代の名曲。と言ってもいいのではないでしょうか、、。
投稿: だいまつ | 2011.01.31 01:38
だいまつさん、こんばんは。
>検索も「ヘイナウ」と入れれば出てくる手軽さで、とても助かります。
ははは!
これはおもしろいですね。
曲名じゃないのに、「ヘイナウ」で検索できるってのは、よほどヒットしていたということなんでしょうね。
>そうした点からも、80年代の名曲。と言ってもいいのではないでしょうか、、。
確かにそうですね。
そう思うと、その後の彼らが日本ではあまり売れなくなったのが不思議でもありますが・・
投稿: SYUNJI | 2011.02.02 23:12
僕の好きなバンドの情報をまとめて紹介してくれてありがとうございます!ここオーストラリアではCrowded Houseは国宝みたいな物です。ベスト・アルバムの殆どの曲は国歌の歌詞よりみんな知っていると思う(笑)。
「Crowdies」の色んな曲を紹介するビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=2Fwee0805vA
二ールはソロ・アルバム2枚出したけど、あれも凄くいい。ニールは天才だね。
Sinner
http://www.youtube.com/watch?v=d3T4kyPI0Ac
She will have her way
http://www.youtube.com/watch?v=QEcoIV6NI-U
Driving me mad(ライブ)
http://www.youtube.com/watch?v=gtfmQvndTiI
Addicted〈ライブ)
http://www.youtube.com/watch?v=Taq6wa_gnW0
ちなみに「Don't dream it's over」の訳の話なんですが、Dreamは英語で否定形の動詞として使うと「絶対にそんなことはしない」を意味する。ということは、「終わったとは想像だにしないで」(日本語の文法があっているかどうか分からないけど)という意味になります。
投稿: Greg | 2013.08.24 08:11
Gregさん、はじめまして。
こんな日本の三流BLOGにコメントありがとうございます。
まさかオーストラリアの方からコメントがいただけるとは・・
>ここオーストラリアではCrowded Houseは国宝みたいな物です。ベスト・アルバムの殆どの曲は国歌の歌詞よりみんな知っていると思う(笑)。
それはすごい話ですね。
やっぱり日本とは全然違うんだなぁ・・
本文にも書きましたが、オーストラリアと言えばエア・サプライとメン・アット・ワークとミッドナイト・オイルを思い浮かべてしまうのですが、それぞれ本国での評価はどんな感じなのでしょうか?
>ちなみに「Don't dream it's over」の訳の話なんですが、Dreamは英語で否定形の動詞として使うと「絶対にそんなことはしない」を意味する。ということは、「終わったとは想像だにしないで」(日本語の文法があっているかどうか分からないけど)という意味になります。
なるほど、そうなんですね。
ありがとうございました、勉強になります。
「終わったなんて絶対に思わないでくれよ」といった強い思いの表現でしょうか。
えーと自分は英語も日本語も相当デタラメなレベルなので、多くの日本人リスナーはもっとちゃんと洋楽を聴いてると思います・・
聴いてない音楽を延々紹介してる変なBLOGですけど、またアドバイスをいただけるとうれしいです。
投稿: SYUNJI | 2013.08.24 20:57
オーストラリア関連は特に好きなので連投させてもらいますがご容赦を
このバンドは優しいビートルズのようなバンドで暖かい曲ばかりです
歌詞は結構ナイーブですけど基本的にはやさしいです
アルバムによって音の硬さが大きく違うところ以外好みが分かれるポイントはないと思います
投稿: akakad | 2014.11.21 20:44
akakadさん、コメントありがとうございます。
>アルバムによって音の硬さが大きく違うところ以外好みが分かれるポイントはないと思います
音の硬さが大きく違う・・というのがイメージしづらいですが、バンドの基本的な特徴はわりと明確だということでしょうか。
最近の作品も聴いたほうが良さそうですね。
投稿: SYUNJI | 2014.11.25 22:42
クラウデッド・ハウス
好きです
ほかの方も書かれていますが、オーストラリアのビートルズと言われたり
ニールはコンポーザーとして優れていると思いますし、ポール・マッカートニーを引き合いに出されたりするので、ポール好きのSYUNJIさんの好みかもしれません
実際にポールがニールのライヴに足を運んだり、リンダの追悼コンサートでニールとビートルズの曲を一緒にやったりしているようです
プロデューサー&エンジニアの
ミッチェル・フルーム&チャド・ブレイク
ざらつき感やちょっと壊れたような音色が暖かく相性も良いと思います
ミッチェルはポールのプロデュースもしてるようですね
4枚すべて捨て曲が無く全てオススメしたいですが、自分が一番リピートしていると思われる、お兄さんのティム在籍時の”WoodFace”をオススメさせて頂きます
が、手っ取り早くベスト盤でも良いかもしれません(笑)
タイミング良く?
ニールも活動再開、配信が始まったようです
投稿: tatsuroman | 2017.08.18 17:24
tatsuromanさん、こちらにもコメントありがとうございます。
>実際にポールがニールのライヴに足を運んだり、リンダの追悼コンサートでニールとビートルズの曲を一緒にやったりしているようです
あ、そうなんですか?
それは知りませんでした。
>お兄さんのティム在籍時の”WoodFace”をオススメさせて頂きます
これは3枚目のアルバムですね。
Amazonレビュー見ましたが、評価高いですね。
このアルバムには知っている曲はありませんでしたのでやや不安ですが、次に聴く時はチェックしたいと思います。
>ニールも活動再開、配信が始まったようです
この記事かな?
http://amass.jp/92722/
さすがにニール・フィンも歳とったなぁ・・(そこかよ)
まあ自分が聴いてた頃から30年以上経ってますから当然ですけど・・
投稿: SYUNJI | 2017.08.20 09:35
お邪魔します
そうですね
その記事です
配信なんて一番遠い場所に居るかと思っていたニールがまさかの。。。
一発録りとか緊張感ありましたね
クラウデッド・ハウス
もし曲が気にいりましたらスクイーズを
音が気にいりましたらロン・セクスミスを
ススメさせて頂きます
投稿: tatsuroman | 2017.09.11 15:36
tatsuromanさん、コメントありがとうございます。
>もし曲が気にいりましたらスクイーズを
>音が気にいりましたらロン・セクスミスを
>ススメさせて頂きます
すいません、どちらも名前しか知りません・・
確かスクイーズのほうが年代的には少し前ですよね。
ロン・セクスミスは確かエルビス・コステロが高く評価してた人だったような・・
その前にコステロも全く聴いてないですけど・・
機会があったら試してみたいと思います。
投稿: SYUNJI | 2017.09.15 11:01
お邪魔します
はい
エルビス・コステロ
前座にも起用するほどお切り入りだったようです
カバー曲のセンスがぴかいちと思われる
ロッド・スチュワートもロンを取り上げてるようです
ロン・セクスミス
1st~3rdを良く聴きます
特に秋に聴きたくなります
ちょっと地味に感じるかも知れませんが、良い曲に良い声です
オススメの一枚は1st
30歳過ぎのメジャーデビュー
見た目とっちゃん坊やですが、すでに子供が居たはず
同年代と言うこともあり、機会があれば是非お聴き下さい
投稿: tatsuroman | 2017.09.19 16:51
tatsuromanさん、コメントありがとうございます。
>30歳過ぎのメジャーデビュー
>見た目とっちゃん坊やですが、すでに子供が居たはず
少し調べてみましたが、そのようですね。
このルックスでどんな歌を歌うのか想像できませんが・・
逆にロッド・スチュワートの「You Wear It Well」をロン・セクスミスがカバーしてるようですね。
最近色々な人のカバーを動画で公開してるそうなので、カバー集が出たらそこから学習してもいいかもしれないですね。
投稿: SYUNJI | 2017.09.24 10:34
お邪魔します
> 逆にロッド・スチュワートの「You Wear It Well」をロン・セクスミスがカバーしてるようですね。
はい
多分、自宅弾き語り動画配信シリーズの事をおっしゃってると思うのですが、あのシリーズはピンク・フロイド、エコバニやってると思ったらスコット・ウォーカーやってたりとその幅広さに驚きます。
> ロッド・スチュワートもロンを取り上げてるようです
1998年のアルバム”When We Were The New Boys”にロンの1st一曲目の♪シークレット・ハート♪が収録されてます。
投稿: tatsuroman | 2018.01.11 15:12
SYUNJIさん
お邪魔します。
ニール!
ツアーだけかも知れませんが、フリートウッド・マックに参加ですね。
マイク・キャンベルも。
ビックリたまげまて、自分としては微妙な感じですが。。。
意外とリンジー寄りで合うかもですね。
聴いてみたいです♪
投稿: tatsuroman | 2018.04.10 13:46
あ、その記事は自分も見ました。
https://www.barks.jp/news/?id=1000153824
リンジーが不参加で、代わりにマイク・キャンベルとニール・フィンが参加する、と書いてあるので、バンドに加入というよりツアーに参加のようですね。
投稿: SYUNJI | 2018.04.11 22:12