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やってない 第9回 接待

サラリーマンの必修科目、接待。
定義は業種や職務によって違うだろうが、基本的な路線としては、自分の側にとって非常に近い将来なにがしかの営利を相手に期待しつつ、主に飲食において経費を使って取引先の要人を歓待する・・という、小難しく言うとそういうところだと認識している。
場合によって飲食が飲酒になったり風俗になったりゴルフに行ったりマニラやバンコクになったりするのだろう。
接待卓球とか接待柔道ってのはたぶんないと思う。

ということで、上記の定義に当てはめた場合、自分には接待の経験はほとんどありません。
だいたい酒も飲めず小食でヨイショはおろか世間話もおぼつかないし普段話している日本語もカタコト寸前のポンコツ会社員なので、まあそんなヤツに会社側が接待させませんわ。おカネもったいないし。
長く会社にいるけど、営業職についたことが全くないので、そもそも接待の機会そのものもほとんどなかった。

なので接待の現場というのがどういう状況なのか、実はテレビドラマとか漫画の情報でしかわかっていないのである。
昔読んだ「島耕作」に、島さんが取引先から裸踊りを強要される場面がありましたけど、あーいう昭和な接待ってのが未だにハバきかせてる業界ってまだあったりするんでしょうか?
長くサラリーマンやっていて、そういう泥の部分を実は知らない、というのは幸せなことかもしれない。

しかしながらどんな会社にも、仕事はそれほどじゃないけど接待の場では超人的なチカラを発揮する男、というのがいると思う。
それはそいつの「優れた能力」であり、日本においては会社がそれをうまく使うことが重要なのだ、と今さらながら思います。
なぜならば、そういうチカラはたとえどんなに研鑽しても結局は個人の資質と才能に依存するからだ。
もし、日販が(別に日販でなくてもいいですけど)「接待検定」なんてのを実施したら、きっと全国からウデと肝臓に覚えのあるサラリーマンが続々と会場に登場するんじゃないだろうか。

あたしはサラリーマンの必修科目の中では麻雀しかやらないが、この技能を接待に使ったことは一度もない。
21世紀の今、接待麻雀というのがまだ実施されているのか不明だけど、楽しくはないだろうなぁ。

接待というほどカタイ場ではなかったが、取引先の人と飲食する場面には、若い頃何度か出席したことはある。
当時は日本を代表する某電子部品メーカーからの受注業務を担当していて、たまに先方からこちらに出向いてもらって商談することもあり、そんな日は会社の近所にあった「経費で落ちるが味も落ちる」という絶望的にいまいちな寿司屋にご案内するのである。
まあ若い頃はふだんの食事にロクなもん食ってなかったので、会社のカネで寿司が食えていいやくらいにしか考えていない、緊張感の欠落した低能社員だった。
正直に言うが、我が社は今はそんな交際費なんぞ絶対に認められない。

当時自分の上司は接待上手というほどの才覚はなかったが、それなりに一通りの作法は身に付けており、役員に呼ばれて銀座に出動したり、先方のエライ人に誤ってかなり年かさのお姉さんをあてがってしまったりという漫画のようなことをしていた。

バブルのさなかのとある日、役員と上司と先輩の3人で取引先の方を接待の後、先方の行きつけである銀座の店に行った時の話。
当然接待に使えないSYUNJI君は参加を却下され一人残業。
なので以下は先輩の話をもとに再現しています。
その先輩は当時30歳手前くらいだったが、もちろん銀座の一流店なんて初めてでそりゃもう大興奮。(←表現が昭和)
見たこともないくらいの美しいお姉さんと飲んだこともない高級酒ですっかり気分がよくなり、帰りがけにママに「また来ます」と挨拶したら「アンタの会社の給料じゃ二度と来られないわよ」とあしらわれた、そうです・・

同じ取引先から別の技術系社員が上京した際、会議の後で上司はなぜか「所用がある」とかでさっさと帰ってしまい、たまたま自分しかカラダが空いておらず、前述のさえない寿司屋で歓待したことがある。
先方も寡黙な技術者で、酒は飲むが特に話をふることもなく、こちらの問いかけに答える程度で会話が進まず、さんざん盛り下がったあげく1時間ほどでお帰りになりました。
お見送りした後どっと疲れが出たことを覚えている。
しかも翌日先輩に聞いたら、上司はなんと接待をほったらかしてバイトの女の子を誘って飲みに行くことを画策していたというのだ。
画策しただけでバイトには無視されたので実行は失敗したそうだ。
部下に接待を押しつけておいてテメエはナンパかよ!と激怒したのだが、おもしろいので先輩と二人で上司のナンパ失敗を若干脚色して会社中にふれてまわりました・・(バカ会社)

そんなわけで、接待。
あたしの場合もはや会社からそんな場面をあてがわれる可能性もまずありませんが、皆様のご経験で「こんな変わった接待をした・された」とか「こんなヘンな人を接待した」など、接待にまつわる香しいお話をお聞かせいただけたらと思います。

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コメント

お久しぶりです

私も記事文のような接待の経験がありません

>自分の側にとって非常に近い将来なにがしかの営利を相手に期待しつつ

こうゆう事とは違う形で得意先の利益になる行為は実際にあります、たとえば年末に色々買わされるとか・・
これはまだ可愛いほうで
酷いときには得意先のホテルのディナーショウのチケットを半強制的に買わされるとか(笑)
その時は6万円だったから痛かったです、はい
簡単に言えば義理とゆうことになります

まぁ悪しき田舎の風習とゆう事ですね(泣)

投稿: ボレロ | 2010.11.13 13:42

こんにちは。接待の帝王、ぷくちゃんといいます。(嘘)

接待なんかに勤しんでいたのは、社会人1年生から5年生くらい、すなわち製薬会社にいた時と事務機製造会社にいた時です。

医者はその時流行していたフィリ●ン・パブに連れて行っていたのですが、今考えてみると何が面白かったのか不思議です。その当時(20年くらい前)4人で10万円くらいでした。東京の銀座とは比べ物にならないと思います。

ゴルフもやらないし、一度やった接待マージャンは異常なレートだったので、負けた払いを上司に頼んだ覚えがあります。

一度病院の事務長をやっていた時に接待される機会を得ましたが、お●ぱ●パブで目を丸くした覚えがあります。ああいうのを好きだと思われていたんだなあ・・・

投稿: ぷくちゃん | 2010.11.13 15:25

SYUNJIさん、こんばんは。
かつて、営業担当でしたが、全く使えないという
ことで、入社後6年してから異動となり、その後
いろんな部署を転々としました。
営業で「使えない」ということは、営業成績が上がらない
のがもちろんのことですが、時はバブル時代、ゴルフも
マージャンもお酒もダメな私はひっくるめてNGでした。
「失敗しない接待術」「接待の極意」なんて本があった
のですね。当時の自分がそんな本を読んでいれば、少しは
意識改革になっていただろうか・・・・

ところで、営業をご担当されている方には非常に申し訳
ないのですが、接待というのはする側もされる側も負担が
大きいと思います。このような慣習がなくなって、
働いているみなさんが仕事だけに専念できる日が早く
来てほしいと思います。

投稿: モンスリー | 2010.11.14 20:26

ボレロさん、コメント感謝です。

>私も記事文のような接待の経験がありません

そうですか。
全国的に長く不況なんで接待そのものもきっと減少しているんでしょうね。

>酷いときには得意先のホテルのディナーショウのチケットを半強制的に買わされるとか

うーん、これは面倒そうな習慣ですねぇ。
興味がない分野の芸能人だとチケット買っても困りますね。
あまり詳しく言えませんが、とある分野の出版社は、一年のほぼ半分を全国の購買団体を巡って接待する時間に費やしているそうです。

帝王先輩、接待感謝です。(意味不明)
きっと先輩は数々の接待武勇伝をお持ちだと思っておりました。

>一度病院の事務長をやっていた時に接待される機会を得ましたが、お●ぱ●パブで目を丸くした覚えがあります。

これ、映像残ってないんスか??
先輩!ねえ!(うるさい)
●っ●いパブかあ・・・いいなあ、病院って。(勘違い)

モンスリーさん、コメント感謝です。

>ゴルフもマージャンもお酒もダメな私はひっくるめてNGでした。

あたしも麻雀以外はNGですね。
カラオケってのも接待の1コースとして利用されてると思いますが、カラオケもダメだし・・

>このような慣習がなくなって、働いているみなさんが仕事だけに専念できる日が早く来てほしいと思います。

素晴らしい主張ですね。(握手)
不況の今こそ、サラリーマンが実力だけで勝負する時だと思います。
あたしは実力もNGですが・・(全滅)

投稿: SYUNJI | 2010.11.15 23:16

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