やってない 第7回 釣り
釣り。
ネットでは意味の違う言葉もあるけど、今日のお題は本来の意味の魚釣りです。
全っ然やってません。
とりあえず釣り堀で数回経験があるくらいで、渓流や磯での釣りも船釣りもルアーもフライもカツオの一本釣りも全くやったことがない。
成人男子としてこの経験のなさはかなり危険な領域かもしれない。
まず釣りというホビーになぜか興味が全くわかない。
「なんで?」というお問い合わせが全国から寄せられそうですけど、「あなたが生け花をやらない理由と同じですよ」というイヤミな答えになります。
生け花やってる人はごめんなさい。適当に全然やらない趣味に置き換えて下さい。
興味がわかないことに明確な理由はないのです。
釣ったら食べる、という前提なら多少わからなくもないけど、釣る行為そのものが楽しいという感想には共感はしないのである。
やったことないから楽しさがわからないんでしょうけど、それは生け花もテコンドーもホットヨガも競馬も同じだ。
貧しく乏しい釣り堀の体験は小学生時代までさかのぼる。
父親に連れられて近所の釣り堀で2回くらいニジマスを釣り、塩をふって食ったことを覚えている。
実は父親もさほど釣りが好きなわけではなく、気まぐれに息子を誘ってみた程度だったと思う。
1回目は確か父親の会社の人もいっしょだった。
どこの釣り堀もそうだと思うが、えさを付けずに針で魚を引っかけて釣ることを禁じていたのだが、父親は店の人の目を盗んで「引っかけ」を行い、案外うまくいってしまい会社の人とムダに騒いでいた。
はしゃぐオトナたちを横目で見ながら子供心に「とうちゃんそういうことはやめようよ・・」と思ったりした。
あとは同じく小学生の頃に北海道を旅行中、友だちの家族といっしょに釣りをして遊んだという記憶がある。
だがなにしろ釣りなんかほとんどやったことがないから基本的な「型」がわからず、針をとても浅く水に浸して待っていて、当然だが全く釣れず、一人泣きそうになっていた。
たぶん「浮き」が空中にあるくらいの位置で待っていたんじゃないかと思う。
見かねた友だちが「もっと竿を下げろ」と指導し、下げた途端にものすごくでかい魚(マスだったかな?)が釣れてほっとした、ということを鮮明に覚えている。
自分の人生における釣り体験はここで終了している。
以来釣り堀にすら行っていない。
友だちから釣りに誘われたこともないままオトナになってしまった。
近所の川でザリガニとったりしたことはあるが、あれは釣りとは言えない。
もう10年以上前になるが、社員旅行でカナダに行ったことがある。
「カナダの海でサーモンを釣る」という、今思うとかなり贅沢なオプションツアーがあった。
同僚はみな参加したのだが、ツアーは到着当日であり、自分は「時差ボケのまま船に乗ったら絶対酔う」自信があったので参加しなかったのだ。
その夜に同僚が釣ったサーモンでイクラ丼を作って食いましたが、死ぬほどうまかったなぁ。
「オマエもやれば良かったのに」と何度も言われたが、船釣りなんかしたらおそらくイクラ丼も全く食えないくらい体調不良になっていただろう。
釣りというと糸を垂れてじっと待つというイメージしかないので、そこから「退屈そう」という誤った感覚を持ってしまっていることは確かだ。
磯釣りや渓流釣りなどは本来もっとアクティブなスポーツだと思うが、それはそれで「疲れそう」という救いようのない感想しか出てこないのだ。
こんなヤツに釣りやらしたらいかんですね。
やってないのに言うのもナンだが、自分みたいなクソ素人は釣り場に行ったらさぞかしジャマになるんだろうなとも思う。
何も知らないから「ああーもうそういうことすんなよ」というような痛い振る舞いを釣り場でついしてしまい、佐野実みたいなベテラン釣り人に叱られる・・といった図式を想像するだけで「あああームリムリムリ」と雑誌「つり情報」を伏せてしまうのである。
いや、「つり情報」も読んだことありませんし、具体的に何をやったらいかんのかもわかってませんけど。
というわけで釣りとは縁のないつまんない暮らしをしておるのですが、最近非常にかすかな感覚だが、「もしかして釣りもやってみたらおもしろいのかな?」などと濁ったアタマでぼんやり考えることがある。
電車から釣り堀が見えたりすると、なんとなく楽しそうに思える時があったりするのだ。
まだ全然行動に移すほどの情念はないんですけど、機会があったら釣りの上手な人に教わって始めてみるのもいいかななどと甘いことを考えたりしています。
みなさん、釣りはお好きでしょうか?
釣り、楽しいですか?
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コメント
目の前には渓流。
海は世界屈指の3大漁場三陸沖、、、だいまつです。
そんな私ですが、釣り。全くしません。
子供のころに海の防波堤で釣りをしてとても楽しかったのですが、何故か?やってません。
目の前の川には岩魚(イワナ)がおよぎ、、他からきた釣り人がつっています、、。
自分でもやってみたらいいのでは?と思う反面。道具に金がさりげなくかかりそう、、というセコイ考えが二の足を踏ませます、、、。
後、自分自然が好きで、釣っても「キャッチアンドリリース」という人間が大嫌いです。
そんなことで本当に魚を愛しているのか?
それを自分に置き換えてみろ!と言いたくなるのです。(キャッチアンドリリースは釣っても針を取って放す。つまり食べない。だけど魚はとても痛いはず、、自分が口に大きな針が刺さったら痛くないのかよとその人の想像力を疑う俺)
感謝して食べたほうが、よっぽど魚に対して失礼がないと思うけど、、。
投稿: だいまつ | 2010.10.02 19:58
だいまつさん、コメント感謝です。
>そんな私ですが、釣り。全くしません。
なんとなく意外な感じですね。
良い釣り場がたくさんありそうなイメージですが・・
>後、自分自然が好きで、釣っても「キャッチアンドリリース」という人間が大嫌いです。
うーん、釣りをやらないですけどあたしもキャッチアンドリリースには賛成しかねますね。
釣られてリリースされた魚は多少でもダメージは負っているわけで、釣ってダメージを負わせた責任上、人間が魚の命を引き継いで生きる使命を負うという考え方のほうがいいように思います。
投稿: SYUNJI | 2010.10.02 22:30
SYUNJIさん、お邪魔します。
中学生の頃までは、川・海共に釣りをやっていました。
小学生の高学年時代は、時間さえあれば学校終わってすぐに、家の近くの池へ鮒釣りへと行っていたほどです。
しかし・・・音楽にハマり出し、レコードにお金を使う事になると、パッタリと行かなくなりました。(苦笑)
やはり釣り道具は、エサ代やら含めてお金がかかり過ぎます。
昔は親戚のおっちゃんが、使い古しの竿とかリールとかくれましたが、それが断たれるとキツかったです。
だから、釣り道具代よりもレコード(CD)となり、20代以降はほぼ行かなくなりました。
でも、たまに広い海を目の前にしていると、気持ちが洗われる気がして、気持ち良いものがあるのも確かです。
釣り・・・釣れれば楽しいです、間違いなく。(笑)
投稿: まったり男 | 2010.10.03 18:41
SYUNJIさん、こんばんは。
私の場合、釣りは小学生のころに少ししただけです。
家のすぐ近所が海だったのです。とはいえ、大阪湾
ですから、とても汚れた海です。
そこで、「さびき」といったと思うのですが、
たくさん針がついた釣り糸と、冷凍のえさを大量につめる
金属の入れ物を海に投げ入れて、大量に魚を釣るやり方
でした。このやり方ですと、釣りの腕前に関係なく、
誰でも釣ることができたのです。
釣った魚は、家に持って帰って、母に料理してもらいました。
ですが、それ以降は全く興味がなくなってしまいました。
代わりに水族館へ行くのが楽しみになりました。
投稿: モンスリー | 2010.10.03 19:23
まったりさん、コメント感謝です。
>小学生の高学年時代は、時間さえあれば学校終わってすぐに、家の近くの池へ鮒釣りへと行っていたほどです。
それはすごいですね。
もし近所に釣り場があったら釣り好きになってたかなぁ・・
>やはり釣り道具は、エサ代やら含めてお金がかかり過ぎます。
そうなんですか?
道具の値段の相場も全然わかっていないのですが、凝り出すとキリがないんでしょうね。
>釣り・・・釣れれば楽しいです、間違いなく。(笑)
そうかもしれませんねぇ。
毎朝通勤電車から川原で釣りしてる人たちを見てますが、もしかして楽しいのかな・・などと思うことがあります。
(単に仕事がイヤなだけという話かも・・)
モンスリーさん、コメント感謝です。
>私の場合、釣りは小学生のころに少ししただけです。
やはりそうですか・・
釣りをやったことがないってのは少数派ですかね。
>そこで、「さびき」といったと思うのですが、たくさん針がついた釣り糸と、冷凍のえさを大量につめる金属の入れ物を海に投げ入れて、大量に魚を釣るやり方でした。
そんな釣り方があるんですか。
誰でも釣れるってのはいいですね。
どんな魚が釣れるんでしょうか?
>代わりに水族館へ行くのが楽しみになりました。
魚を見るのが楽しいということですね。
そういえば釣りのできる水族館てあまり聞かないですね。
釣り指導してくれる水族館てのはどうだろうか・・?
投稿: SYUNJI | 2010.10.03 21:56