行ってみた 第19回 長浜・近江八幡・比叡山
全県制覇を目標に諸国漫遊を続ける三流OPP旅芸人のSYUNJIといいます。
無芸小食のあたしですが、それなりに全国を旅しているらしく、全く行ったことのない県も残り少なくなってきました。
しかし。
「行ったことがある」ことになっているが、実は滞在時間は数時間というインチキくさい扱いをしていた県があります。
それは滋賀県です。
高校の修学旅行で京都駅からバスで比叡山延暦寺に行き、坊さんの説教を聞いただけで滋賀を脱出。
そのままバスで大阪南港へと移動し、南港から船で九州に行くというムチャな行程でしたが、おそらく延暦寺にいたのは1時間くらい。
どんなところだったのか、坊さんの話が何だったのか、おこづかいをいくら持っていったのか、バナナはお菓子に入らなかったのか、一切記憶にありません。
これではとても滋賀県制覇とは言えません。
というわけで長年の粉飾決算を反省し、心を入れ替えて真人間になるべく滋賀県入りすることにしました。
実は福井県も未踏の地で、いっぺんに制圧したろと画策しかけたのですが、おとなしく滋賀県一本に絞ることにしました。
まあここ数年サルのように京都ばっか行ってて滋賀はいつも通過だったんで、いつか行ってみたいとは思っていたのでした。
今回は新幹線で滋賀入りです。
いつもは通過したりじっと待つだけの米原駅。
初めて下りてみました。
いきなり地元のスーパーチェーンの平和堂が迎えてくれます。
平和堂の向かいのレンタカー店でクルマを借り、まず長浜に行ってみました。
長浜は米原からクルマで10分ほどのところにある町です。
古い家並みが残っている一帯を「黒壁スクエア」と名付けて町おこしをしているようです。
しかしこの日は平日で観光客はあまりいませんでした。
いつがハイシーズンなのかわかりませんが、どれくらいの人出があるのでしょうか。
古い建物の中には洋館や「長浜タワー」と書かれた妙な物件もありました。
「吉野」という店でうどんを食べました。
「のっぺいうどん」はこの土地の名物のようですが、あんかけうどんのもっとハードなヤツです。
あんかけというより、汁全てが「あん」です。
猫舌のあたしには多少苦労する食べ物ですが、味はとてもうまいです。
続いて近江八幡に移動。
ここには「近江八幡日牟禮ヴィレッジ」というバームクーヘンで有名な「クラブハリエ」のカフェがあります。
最近は首都圏でも「ハリエ」のバームクーヘンは買えるのですが、経営は滋賀県が本拠地の「たねや」という老舗の和菓子店です。
できたてのバームクーヘンはやはり持ち帰って食べるそれとは全然違います。
これまで長い間「うまいバームクーヘン」てのは年輪がわりと締まっていてしっとりしたタイプのお菓子だったように思いますが、ここで食べられるのはむしろスポンジケーキの食感です。
最近バームクーヘンで有名な店に行列ができるような話は聞いてましたが、「ハリエ」もそのようです。
都内だと「ねんりん家」、大阪では「マダムシンコ」などが有名ですね。
「たねや」や「ハリエ」に特別な思い入れはなかったのですが、この日から滞在中ほぼ毎日滋賀県内各地の「たねや」関連の店に行くという展開になりました。
近江八幡には八幡山という山があり、小さなロープウェイもあります。
頂上からは街と琵琶湖がよく見えます。
翌日は近江八幡から京都の大原に行くことにしました。
最近むやみに京都に行ってますが、大原には行ったことがありません。
大原は京都駅からかなり距離があり、バスを利用して観光して帰ってくると半日がかりになるため、今までずっと避けてきたところなのでした。
近江八幡からはクルマなら1時間程度です。
こういう時はやはりレンタカーが非常に便利です。
「♪京都~大原三千院」と歌われた三千院。
ちなみにこの歌は「女ひとり」というデューク・エイセスの曲で、歌詞には三千院の他に高山寺と大覚寺が出てくるそうです。
作詞は永六輔センセイ。
歌詞の通り恋に疲れた女性がひとりでウロウロしておるのかというと全然そんなことはありません。
というか観光客はほとんどいませんでした。
三千院は最澄が延暦寺を開いた時に、同時に開創した「円融房」がその起源といわれる天台宗のお寺です。
三千院と呼ばれるようになったのは明治時代だそうです。
木々の間の苔が鮮やかで美しいところです。
ここも紅葉のシーズンはやはり混雑するんでしょうか。
葉の上になんか乗ってると思ったらカエルでした。
しかし。
気まぐれにおみくじを引いてみたら、あたしは小吉だったのですが、妻は凶。
くどいようですが、あたしは生涯で一度も凶や大凶を引いたことがありません。
久しぶりとはいえはるばる三千院まで来てまたしても凶を引き当てる妻、本領発揮です。
道中の無事をやや大盛りで祈願し、大原から比叡山に移動。
いったん大原から京都市街に下り、山越えの道路から比叡山ドライブウェイで延暦寺を目指します。
延暦寺は総称で、大まかに東塔・西塔・横川の3カ所で構成されています。
中心は根本中堂や延暦寺会館のある東塔。
根本中堂は修学旅行で来ているはずなのですが、全然記憶になく、また思い出すようなこともありませんでした。
何を見ていたのだろうか・・
延暦寺会館で昼飯を食べました。
眼下には琵琶湖がよく見えます。
比叡山を下りて琵琶湖のほとりに戻ってきました。
少し時間があったので、宿の近くの日吉大社に行ってみました。
何の知識も持たずに行ってしまいましたが、この日吉大社は全国にある日吉神社・日枝神社・山王神社の総本宮だそうで、境内には少なくとも20以上の社があり、重要文化財にも指定されているものが多いそうです。
夕暮れで台風が近づいていたため、境内は薄暗くうっそうとしていました。
この日の宿は雄琴温泉の「木もれび」という旅館です。
大通りから狭い急坂を登ったところにあるので、入り口も駐車場も少しわかりづらいです。
せっかく滋賀県に行くのだから近江牛が食いたいと思い、近江牛の付いた宿泊コースで予約しました。
しゃぶしゃぶとステーキの2コースありましたが、ステーキを選択しました。
これはうまかったです。
ただ肉自体は小さかったので、ふつうの成人男性では物足りないかもしれません。
小食のあたしには充分でしたが・・
というわけで旅はまだ続きます。
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コメント
こんにちは。相変わらずの旅行好きですね。うらやましいです。(なにが?)
私は昔、友人と滋賀に旅行したことがあります。その時に途中で米原で近江鉄道に乗り換えて、どこかの駅でわざわざ降りて、なんだか古ーい料亭のようなところに言った覚えがあります。まったくその料亭の名前も覚えていませんが・・・
この友人は昨年亡くなったのですが、SYUNJIさんのように旅行記をしっかりつけておけば、そういう思いでも色あせないのかなあ、と感じています。
投稿: ぷくちゃん | 2010.09.20 06:23
ぷく先輩、コメント感謝です。
先輩の映画とマンゴー好きに比べたらあたしの旅好きなど大したことはありません・・
>その時に途中で米原で近江鉄道に乗り換えて、どこかの駅でわざわざ降りて、なんだか古ーい料亭のようなところに言った覚えがあります。
なんだか推理小説のようですね。
今回は近江鉄道には乗りませんでしたが、次回は乗ってみたいです。
>この友人は昨年亡くなったのですが、SYUNJIさんのように旅行記をしっかりつけておけば、そういう思いでも色あせないのかなあ、と感じています。
ご友人が亡くなられた・・それは残念ですね・・
確かにBLOGに旅行の記録を書いておくと記憶があまり劣化しないようです。
投稿: SYUNJI | 2010.09.20 21:00
ルドルフです。
三千院なつかしいです。
三千院の3枚目、人が座って庭を眺めている写真の建物の天井に、たくさん絵が描かれてませんでしたっけ?
(次の記事のコメントに続く)
投稿: ルドルフ | 2010.09.24 06:30
ルドルフさん、こんばんは。
>三千院の3枚目、人が座って庭を眺めている写真の建物の天井に、たくさん絵が描かれてませんでしたっけ?
確かにその通りでした。
撮影禁止なんで写真はありませんが、いろいろ絵が描いてあったはずです。
でも観光客が少なかったせいか、結構勝手に室内を撮影していたおっさんもいましたが・・
投稿: SYUNJI | 2010.09.27 22:55