行ってみた 第15回 京都 泉涌寺・南禅寺・京都タワー
もはや誰も期待していない三流旅芸人の京都シリーズ3日目、ホテルの窓からは霧にむせぶ江坂の街並みが広がります。
今日で旅も終わりかと思うともの悲しい気分。
そんなサザエさん症候群のような感情のまま、この日はまず光明院に行くことにしました。
前の日に行った光明寺とは別の寺で、場所は伏見稲荷と東福寺の間あたりです。
所属?としては東福寺の塔頭のひとつで、「虹の苔寺」とも呼ばれるそうです。
初めて行く寺でしたが、思ったより観光客が多いです。
普段は拝観料を取らないようですが、紅葉の時期だけ有料でした。
ここも紅葉と広い庭が美しく、この「波心庭」は東福寺の庭を手がけた重森三玲の作品です。
雪見障子から見た庭も、一枚の絵のようで見応えがあります。
この寺も丸窓があり、紅葉をながめることができます。
格子がはまっているため源光庵のような鮮やかな紅葉ではありませんが、他人のアタマしか写せないような混雑もなく、落ち着いて紅葉を鑑賞できるいいところです。
さて光明院から東福寺は歩いて3分くらいの距離です。
今日は東福寺に立ち寄る予定はありません。
4年前に来てるし、とにかく紅葉で有名すぎるため、もんのすごく混雑してることがわかっているので、予定には入れていませんでした。
ただし、次の見学予定地である泉涌寺に行くには、東福寺の境内と参道を通らねばなりません。
やむを得ず南の山門より東福寺に入りました。
でかい観光バスがどっかんどっかん乗り付け、台本どおりの強烈な人出です。
東福寺の紅葉をながめる最大のポイントが通天橋という橋の上なのですが、遠くからでもその混雑ぶりがわかります。
北側の門を抜けて参道を逆行しましたが、まさに初詣のような行列ができています。
通天橋の上までたどりつくのに1時間以上はかかりそうな状態。
予定からはずしておいて正解でした。
東福寺の参道を出て東に折れて住宅街の中を複雑に進むと、泉涌寺の参道に出ます。
この寺も初めてですが、参道がやたら長いし、門から本堂までもかなり遠いビッグなところです。
泉涌寺は皇室と縁の深い寺でもあり、またJR東海のポスターには「開創以来700年以上もの間、固く門が閉ざされていた」というようなことが書いてありました。
紅葉はそれほど多くなく、また境内や本堂の大きさのわりには庭がこぢんまりとしています。
以前から来てみたい場所だったので、インパクトは強くはなかったですが、満足しました。
午後は南禅寺に行きました。
もう何度となく来ていますが、実は周辺の塔頭や方丈庭園を見ていませんでした。
まずは塔頭のひとつ、天授庵。
東庭はかなり奥行きのある庭ですが、雰囲気はけっこう現代的です。
紅葉はいまいち赤くなく、どちらかというと黄色の葉が多い庭です。
南庭は池泉回遊式庭園で、池の周りをめぐりながら紅葉をながめることができます。
南禅寺の近くに金地院という別の寺があり、珍しく案内する人の説明を聞いてみました。
木と石で表現された「鶴亀の庭」が見事です。
ここには桃山時代の絵師、長谷川等伯の描いたテナガザルのふすま絵があります。
撮影禁止なので写真がないのですが、猿の毛並みが見事に表現された絵で、これは見応えがありました。
最後に方丈庭園を見学。
観光客は多いですが、この庭がむしろ一番落ち着くような気がします。
ちなみに南禅寺と言えば水路閣が有名ですが、正直あの組み合わせはあまり好きではありません。
アーチ橋の水路閣は明治以降の西洋風デザインですが、南禅寺の様式とは全く関係のないものです。
例えて言えば上にぎり寿司に1つだけピザが乗ってるような・・・(いまいち伝わらない)
観光客はみんなありがたがって写真なんか撮ってますけど、作る時に反対運動とかなかったんですかね?
水路を通す橋であれば、山門や本堂に合わせた和風建築でよかったのではないかと、見る度に思います。
南禅寺界隈をうろうろしていたら夕方になりました。
今回は新幹線もやたら遅い時間の便を予約したので、まだ時間があります。
四条通りのイノダコーヒで夕飯を食べることにしました。
京都では有名なコーヒー店(の支店)ですが、実は入るのは初めてです。
夕飯には少し早かったせいか、客はまばらでした。
コロッケ定食のようなものを食べましたが、食後のコーヒーはさすがにうまかったです。
コーヒーは体に合わないのであまり喫茶店でも頼まないのですが、ここのコーヒーは飲んでよかったと思いました。
ただやはり帰りの新幹線で体調が若干おかしくなりましたが・・・
飯を食っても新幹線の時間までまだ余裕があります。
いろいろ考えましたが、京都タワーに登ることにしました。(ド観光客)
いつも京都駅につくとどおおーんとそびえるタワーを見ながら「ああ京都に来たなぁ」と感慨無量なのですが、実はタワーには一度も登ったことがありません。
地元の方々の評判はあまりよろしくないという話ですが、観光客にとっては目印にもなるし便利な建物だと思います。
さて、初めて登った夜のタワーですが、ムダに高いところが好きなあたしとしては、非常に楽しいスポットでした。
タワーの展望台には思ったよりたくさんの人が来ています。
清水寺や東寺はライトアップしているので夜でもよくわかります。
キャラクターの「たわわちゃん」も筋弛緩系でファンクです。(どうでもいい評論)
こんな楽しいところならもっと早くから来ればよかった・・と後悔。
今度から毎回必ず登るようにしようかと本気で思います。
というわけで、京都・大阪の旅も無事終了。
毎日気温がかなり低く、そのわりに紅葉は今ひとつ赤くありませんでしたが、今回は初めて行くところばかりだったので新鮮でよかったです。
来年の桜の時期には再び参上したいと思います。
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コメント
京都にはプライベートで合計4回くらい行っているルドルフと申します。
タワーには1回も上ったことがありません。が、南禅寺には2回行っているかな。てことは、たぶん例の橋も2回見ているということだな。私の場合、橋については、「きたねぇ橋だな」くらいの感想しか持ちませんでしたが。
京都といえば湯豆腐(やや強引)。たしか、私が初めて京都の湯豆腐を食べたのが、南禅寺の近くではなかったかと。いまから20年以上前、豆腐の定食に2000円強の出費はイタかった。こちらも高かったという以外、感想ないんですが・・・
次は、四条河原のレポートお願いします。
投稿: ルドルフ | 2009.12.18 06:56
ルドルフさん、コメント感謝です。
京都タワー、ベタですがムダに高いところがナイスですよ。
早朝サウナが有名のようです。
>私の場合、橋については、「きたねぇ橋だな」くらいの感想しか持ちませんでしたが。
そうスねぇ・・
あの橋がたとえば東京駅のそばとか横浜の関内にあったら・・などと思います。
南禅寺サイド(って表現もヘンだ)ではどう思っているのだろうか・・
>京都といえば湯豆腐(やや強引)。
あたしゃそんなに豆腐は好きでもないんで、京都で湯豆腐は食べてないです。
確かに豆腐の定食に2000円強は高いですね。
次回は京都集合でぷく先輩のオカネでふぐ刺しでもどうかな・・(とことんタカリ体質)
投稿: SYUNJI | 2009.12.19 22:32