聴いてない 第139回 インエクセス
80年代にはそれなりに多くの洋楽にふれてきたつもりではあったが、人気はあったはずなのになぜか全く聴いてないというバンド、それがインエクセスである。
残念ながら1曲も聴いたことがない。
オーストラリアのバンドであること、リーダーであるマイケル・ハッチェンスのワンマン・バンドであることまでは知っているが、知識はそこまでである。
今回もあらためて彼らの経歴をネットで調査した。
概要をまとめるとこんなところだ。
インエクセスは80年デビュー。
メンバーはマイケル・ハッチェンス、アンドリューとジョンとティムのハリス兄弟、カーク・ペンギリー、ゲリー・ゲイリー・ビアーズ。
84年にナイル・ロジャースがプロデュースしたアルバム「オリジナル・シン」が大ヒットし、バンドは世界にその名を知られるようになる。
この時のプロモ・ビデオは日本の護国寺などで撮影された。
その後87年のアルバム「リッスン・ライク・シーヴス」からは全米1位のヒット曲も出て、バンドの人気も頂点に達した。
90年代はセールスも徐々に厳しくなり、97年マイケルが自殺し、活動停止の危機に陥るが、その後もボーカルを変えながらバンドは存続。
今年に入ってからもボーカリストが解雇されるなど、話題にはなっているバンドである。
・・・・最近まで活動は続いていたことにやや驚き。
マイケルが死んだ時点で解散消滅したのかと思っていました。
1曲も聴いてないから、聴いてない度は1。
聴いてない理由は特にない。
バンド名も当時から知っていて、チャートにも登場していたことも覚えているが、なぜかエアチェックの機会に恵まれず、そのまま80年代は経過してしまった。
少なくとも聴いていた範囲では「サンスイ・ベストリクエスト」でオンエアされた記憶は全くない。
当然だがプロモ・ビデオも全く記憶に残っていない。
(たぶん見たことがないと思う)
バンド名をいつ覚えたのかは不明だが、聴いてないことの自覚もはっきりとあり、後ろめたい気持ちといつか聴くことになるだろうという楽観的な気持ちが混ざった状態が何年か続いた。
「MTV世代にとって忘れられないバンド」だそうだが、忘れちゃいないんだけど聴いてないんだよなぁ。
それじゃ覚えていても意味ないじゃん・・
そのうちにマイケル・ハッチェンスが帰らぬ人となる。
死因は首つり自殺。
このニュースを知ったのはFROCKLである。
「マイケル・ハッチェンス死亡!」という書き込みに次々とコメントがついていって、かなり大きなツリーになっていったと思う。
もちろん全然聴いてなかったので、「日本でもこんなに人気があったんだ・・」と驚く一方、「しまった・・1曲も聴いてないうちに死んでしまった・・」と、なぜか反省めいた感情がわいたことも鮮明に覚えている。
ちなみに自分は90年にオーストラリアを旅行したことがある。
よく考えたら当時はインエクセスも人気絶頂の頃ではなかっただろうか。
この時もシドニーのロックスあたりのCD店に行ったりしたが、探していたのはエア・サプライやミッドナイト・オイルだった・・
結局買ってきたミッドナイト・オイルのCDも手放しましたけど・・
メン・アット・ワークのCD買えばよかったなぁ。
インエクセスの経歴を調べてみると、スタッフにも有名人が多い。
前述のナイル・ロジャースをはじめ、クリス・トーマス、ボブ・クリアマウンテンなど、当時の人気プロデューサーの名前が続々登場。
またアルバムのゲストにもレイ・チャールズ、ダリル・ホール、クリッシー・ハインドなどのビッグネームが見られる。
マイケル・ハッチェンス自身はカイリー・ミノーグと一時期恋仲だったり、やっぱりカメラマンを殴っちゃったり、ボブ・ゲルドフの元妻である女性との間に子供がいたなど、相当ハデな経歴だったようだ。
こういう話だけ並べてみても、古くさい表現だけど、トップスターのものだよね。
そんなにスゴイ人だったのか・・
というわけで、驚きと追憶のインエクセス。(意味不明)
肝心のサウンドは、ネットでは「ニューウェーブ」「ダンサブル・ロック」などいまいちピンとこない表現で形容されてるのだが、どんな音なんだろう?
日本での評判や評価がどうなのかも全然想像がつきませんが、「これだけは聴かないと」というアルバムや曲があれば、教えていただけるとありがたいです。
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コメント
SYUNJIさん、こんばんは。
そういえばいましたねえ、こんなバンド。
名前だけ覚えています。
>>「MTV世代にとって忘れられないバンド」
そんなこと言われてもしりませんってば(^^;;;)。
しかしながら、SYUNJIさん情報によるインエクセス
の関連人脈はそうそうたるものがありますね。
>>ボブ・クリアマウンテン
この人もうろ覚えですが、確かブルース・スプリングス
ティーンやブライアン・アダムスも起用していた
と思います。
とはいえ、私もオーストラリア系は、エアサプライ
のヒット曲をちょっと聴いた程度で、他はほとんど
知りません。オリビア・ニュートン=ジョンは
オーストラリアの人なんですねえ。昨日のNHK
の何かの番組で「そよ風の誘惑」が流れて
おり、ふと思い出しました。
投稿: モンスリー | 2009.11.08 17:37
モンスリーさん、コメント感謝です。
>そういえばいましたねえ、こんなバンド。
やはりそんな感じですか。
なぜか聴く機会がなかったバンドなんですけど・・
友人との会話にこのバンドが出てきた記憶も全くありません。
>この人もうろ覚えですが、確かブルース・スプリングスティーンやブライアン・アダムスも起用していたと思います。
おっしゃる通りですね。
他にホール&オーツの「Big Bam Boom」やヒューイ・ルイスの「SPORTS」、ストーンズの「Tatoo You」にもこの人が起用されているようです。
>オリビア・ニュートン=ジョンはオーストラリアの人なんですねえ。
生まれはイギリスで育ったのはオーストラリアだそうです。
あたしもオーストラリアと言えばエア・サプライしか聴いてませんね。
ミッドナイト・オイルは現地でCD買ったんですが、いまいち好みでなくて手放してしまいました。
投稿: SYUNJI | 2009.11.08 20:40
若かりし頃は、うなぎを食べるだけの目的で車で浜松や三島などに繰り出していたルドルフと申します。うなぎの写真うまそ~(←コメントする場所が違うだろ)
> ネットでは「ニューウェーブ」「ダンサブル・ロック」などいまいちピンとこない表現で形容されてるのだが
私、マイケル・ハッチェンスの声が苦手だったのであまり好きなバンドじゃなかったんですが、上記どれとも違うような気がしますねー。私の中では、ミッドナイト・オイルやメン・アット・ワークと同じくくり。要するに、オーストラリア発の、得体の知れないバンド(笑)
・・・見もふたもないコメント失礼。
投稿: ルドルフ | 2009.11.09 21:47
ルドルフさん、コメント感謝です。
>若かりし頃は、うなぎを食べるだけの目的で車で浜松や三島などに繰り出していたルドルフと申します。
ええ~??そんなにうなぎ好きだったの??
じゃあ今度は三島に集合しましょうか。
ぷく先輩もきっとうなぎが好きなはずです。(根拠のない断定)
>私、マイケル・ハッチェンスの声が苦手だったのであまり好きなバンドじゃなかったんですが、上記どれとも違うような気がしますねー。
You Tubeで「Original Sin」を見てみましたが、サビの部分をかすかに覚えている程度でした。
こんな音だったんスね・・
なんか粘りの少ないデュラン・デュランという感じがします。
投稿: SYUNJI | 2009.11.10 23:40
ども、SYUNJIさん。
自分は、高校卒業したての頃。
高校終わりぐらいに流行っていた「Suicide Blonde」っていう曲だけが好きでした。
で、この曲が好きだからって、BSでLiveが放送されるからと言うことで期待して見たら、、あんま良くなかったという記憶があります。
なんでも、売れた曲という「Devil inside」とか聴いても何かいまいちピンと来なくて、、。
で、シングルCDを中古で一枚買ってそれで満足していましたね、、。
でも、私はそれ程でもなかったですが、80年代後半と90年代頭位は売れていたという印象があります。
投稿: だいまつ | 2009.11.11 22:51
だいまつさん、こんばんは。
>高校終わりぐらいに流行っていた「Suicide Blonde」っていう曲だけが好きでした。
これは90年頃の曲らしいですね。
You Tubeでちょこっと見てみましたが、やっぱり全然聴いたことがない・・
>でも、私はそれ程でもなかったですが、80年代後半と90年代頭位は売れていたという印象があります。
そうですね、自分も聴いてないくせに名前はちゃんと知ってましたんで、売れていたという印象はあります。
かすかに思い出したんですが、1曲だけFMで聴いてみてあまりよくなかったんでそれっきり・・だったような・・
投稿: SYUNJI | 2009.11.13 00:04
お世話になります。
来週の火曜日、東京出張です。レコードメーカーとの交流会というのに出てきます。今回のゲスト?はE○Iミュージックさんだそうです。名刺渡して顔売って来いと言われてます。果たしてビー○ルズやク○ーンの話に花が咲くのでしょうか?
ところでJR四谷駅ってどうやって行くんでしたっけ?(爆)
インエクセス、小林克也がベストヒットUSAで「イネクセ~ス」と発音してて英語の勉強になりました。上のアルバム「Listen Like Thieves」に入ってる「WHAT YOU NEED」という曲のプロモビデオが斬新でかなり好きでした。その後「NEED YOU TONIGHT」という曲がバカ売れしましたが、もうその時にはそんなに好きでもなかった気が。
今思うといかにもオーストラリアらしいアカ抜けないロック・バンドという感じ(爆)ですね。かといってそれほどアクが強いわけでもないし、中途半端に洗練の方向に向かって人気も失速していった感じでした。
投稿: カナ | 2009.11.14 02:32
カナさん毎度です。
東京出張ですか!もし良かったら連絡下さい。
E○Iミュージックさんと交流・・すごい世界だなぁ・・ウチの本、CDの販促でいいんで使ってくれないかしら・・
JR四谷駅は中央線快速で東京駅から3つ目です!(←ここだけ大声)
>小林克也がベストヒットUSAで「イネクセ~ス」と発音してて英語の勉強になりました。
あーこの発音は自分も覚えてますよ。
でもイネクセスってどういう意味だろう?と思ったら、「余分」「過剰に」という意味だそうです。
>上のアルバム「Listen Like Thieves」に入ってる「WHAT YOU NEED」という曲のプロモビデオが斬新でかなり好きでした。
これでしょうか?
http://www.youtube.com/watch?v=FCB5ZFnDS-4&feature=related
映像は確かに斬新でおもしろいですね。
(この動画は音が出ませんけど・・)
ライブ・エイドでもこの曲を歌ったようですね。
投稿: SYUNJI | 2009.11.14 09:55
SYUNJIさん、お邪魔します。
インエクセス、好きでした。数曲に思い出があるバンドです。
しかし、好きと言っても、シングルカットされてラジオから耳に入って来た&PVで目に入って来た曲だけ!という感じで、アルバム1枚を聴き通すだけの魅力は感じなかった、そんなバンドでした。
ベスト盤のみ持っていますが、当時聴いた事がある曲しか好きじゃないのがその証しかと。
いかにもあの当時のサウンド、という感じがして、80年代の音楽を思い返すのに最適かも知れません。(と個人的に思う)
投稿: Junk | 2009.11.15 12:17
Junkさん、コメント感謝です。
>ベスト盤のみ持っていますが、当時聴いた事がある曲しか好きじゃないのがその証しかと。
あ、ベスト盤をお持ちなんですね。
それはかなり聴いてるほうになるのでは・・
>いかにもあの当時のサウンド、という感じがして、80年代の音楽を思い返すのに最適かも知れません。(と個人的に思う)
今回いくつかYou Tubeで見てみましたが、確かに80年代らしい音ですね。
自分はもう少しハードな音を勝手に想像していました。
投稿: SYUNJI | 2009.11.15 17:29
6回目のコメントです。
カミングアウトします。実はダリル・ホール&ジョン・オーツの熱狂的なファンです。ハンパなく。音楽性はそれほど高く評価していませんが、とにかく2人の声が“すきすきすき すき すき 一休さん!”です。マニアです。それゆえ、彼らがちょっとでも関わっているアーティストは鵜の目鷹の目で捕らえて喰らい尽くします。
インエクセスとの関わりはスマッシュ・ヒットした“オリジナル・シン”です。ダリルがバック・ヴォーカルで参加しています。好きな曲ですが、他人の曲にでしゃばりまくるダリルの声が認識できない点が残念です。その後、しばらくの間、インエクセスをマークしていたものの、SYUNJIさん同様、好みに合わず葬り去っていたのですが…。
ここのところ在宅生活が増えたので、保有しているCDを改めて聴き直していますが、その魅力を改めて発見してブッ飛びました。今更ごめんね、天国だか地獄だかにいるマイケル・ハッチェンス。
「グレイテスト・ヒッツ」収録の “ディスアピア”“ニード・ユア・トゥナイト”とサントラ「アメリカン・アンセム」収録の“セイム・ダイレクション”は、私の中の“永遠のベスト1000”入りです。“オリジナル・シン”を含めて4曲。おススメです。ただし、その他の曲は…やはりムリ。ごめんね、天国だか地獄だかにいるマイケル・ハッチェンス。
アニメ『一休さん』のエンディンテーマの“ははうえさま”級のバラードの名曲がないのがこのグループの弱点だと思っております。
投稿: えふまる | 2022.02.19 23:36
えふまるさん、コメントありがとうございます。
インエクセスも記事書いて10年以上経ちますが、全く手つかずのままです・・
>実はダリル・ホール&ジョン・オーツの熱狂的なファンです。
あ、そうだったんですか?
ホール&オーツはインエクセスよりは聴いてはいますが、70年代のアルバムが未聴のままです。
インエクセスの2つ前(137回)でぬるい記事にしてますんで、よろしければこちらにもコメントをお願いします。
>インエクセスとの関わりはスマッシュ・ヒットした“オリジナル・シン”です。ダリルがバック・ヴォーカルで参加しています。
アルバムに参加してたのは調べて知りましたが、この曲でもバックボーカルやってたんですね。
どういう経緯でホール&オーツが参加したんですかね?
>「グレイテスト・ヒッツ」収録の “ディスアピア”“ニード・ユア・トゥナイト”とサントラ「アメリカン・アンセム」収録の“セイム・ダイレクション”は、私の中の“永遠のベスト1000”入りです。“オリジナル・シン”を含めて4曲。
「Need You Tonight」もヒットした曲のようですね。
タイトルに見覚えはありますが、曲は聴いておりません・・
「アメリカン・アンセム」のサントラですが、調べたらMr.ミスター、スティービー・ニックス、グラハム・ナッシュなどけっこう豪華なメンバーですね。
ジョン・パーの「Two Hearts」やアンディ・テイラーの「Take It Easy」など、自分でも知ってる曲が入ってるんで、少し興味がわいてきました。
インエクセスが置き去りですいません・・
投稿: SYUNJI | 2022.02.21 21:14
再びのコメント、失礼します。
ダリル・ホールは『ミュージック・ライフ』誌のインタビューで、“オリジナル・シン”への参加は「旧友のナイル・ロジャーズに頼まれたから」と答えています。
“オリジナル・シン”はナイルによって歌詞を変更させられたという物悲しいエピソードもあります。当時人気プロデューサーだったナイルが、インエクセスを売り出すために張り切りまくり、人気絶頂だったダリルを引っ張り込んだのでしょう。
ナイルがインエクセスをプロデュースしたのがシングル曲の“オリジナル・シン”だけだった事(多分)、ダリルとインエクセスにその後の交流がなさそうな事(多分)を考え併せると、レコード会社都合の商業ロックのお手本のような企画と思われます。
おススメのダリル・ホール&ジョン・オーツの記事は、じっくり読み込んでコメントさせていただきまーす。
投稿: えふまる | 2022.02.23 18:05
ありゃ?
ロジャーズではなくロジャースでした。
どうもすんずれいしました。
投稿: えふまる | 2022.02.23 18:08
えふまるさん、再びのコメントありがとうございます。
>“オリジナル・シン”への参加は「旧友のナイル・ロジャーズに頼まれたから」と答えています。
>当時人気プロデューサーだったナイルが、インエクセスを売り出すために張り切りまくり、人気絶頂だったダリルを引っ張り込んだのでしょう。
なるほど・・
ニュアンスはわかりませんけど、「頼まれたから出たけど、頼まれなかったら出なかった」というところでしょうか。
当時のナイル・ロジャースのお誘いを、ダリルもインエクセス側も断れる状態でもなかったでしょうし・・
ご指摘のようにダリルとインエクセスの間に深い交流があった感じではなさそうですね。
投稿: SYUNJI | 2022.02.25 20:54