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読んでみた 第30回 家電批評

いつからあんなにおもしろい番組になったんだろう「アメトーーク」。
山崎邦正がレギュラーだったころは正直ほとんど笑えなかったのだが、最近は例のプレゼン企画がやたらおもしろい。
DVDが売れてるらしいが、うなずける話である。
先日放送の「OPP芸人」「芸人ドラフト会議」とか、少し前の「肥後という男」なんかはおもしろかったなぁ。
「肥後という男」は第2弾が来月放送予定だそうです。

そのプレゼン企画でも出色の出来だったのが「家電芸人」である。
お笑い芸人の中には家電にむやみに詳しい人が多く、彼らの話が単にうんちく披露で終わっておらず、きっちり笑いのとれるトークになっているところが、この企画の良さである。
MC宮迫が家電に関しては徹底的にド素人だという点も、この企画が成功した一因でもある。

そんな家電ブーム?のなか、人形町の書店で見つけたのが「家電批評」。
文字どおり家電を批評する雑誌だが、存在自体を初めて知った。
自分は家電には全然詳しくないので、利用者側としてこの雑誌を批評してみることにした。(偉そう)

Kadenhihyo

「家電批評」は晋遊舎が発行する月刊誌である。
書名も版元名も知らなかったが、公式サイトを見たら「マンガ 嫌韓流」や「インド式計算ドリル」など何かと話題のベストセラーを出している会社だった。
格闘技の実践本や熊田曜子写真集なんかも作ってるようだ。
そういや立川の書店に熊田曜子の写真集山積みだったなぁ。
果たして今回の「家電批評」、熊田曜子は載っているのでしょうか。

・・・・・読んでみた。

買ったのはvol.4、B5判160ページ、590円。
今月号の目次はこんな感じである。

【特集1】カタログに載ってない
◆テレビ&レコーダー 高い⇔安い 本当の理由

【特集2】エコポイントよりもっとトクする買い方があった!?
◆省エネ家電選び虎の巻

【特集3】防水カメラにお風呂ワンセグ、本当に使えるのか?
◆最新防水家電 大検証

気になる疑問をすべて解決!
◆AV&PCケーブル大全
HDMI・コンポーネント・光デジタル・DVI・USB……
あなたは全部わかりますか?

【袋とじ特別付録】
◆家電批評 ノーカット版

まず「家電」の定義だが、ふつうの日本語では「家庭電化製品」の略語である。
だが、この本で採り上げる家電のカテゴリーとしての定義はかなり裾野が広いようだ。
具体的には巻頭特集でいきなりデジタル一眼レフカメラが批評されており、さらにMP3プレイヤー・ハードディスク・シャワートイレ・ヒートポンプなんかが掲載されている。
要はヨドバシとかヤマダとかコジマとか、量販店に置いてある商品全般を「家電」としている、ということらしい。

書名どおりに家電を商品単位で批評していく内容で、「monoマガジン」「Goods Press」「特選街」「DIME」あたりと路線は同じようだが、かなりするどくシビアな視点である。
しかも論調はそれなりに堅調冷静で、言うべきことは言う、というスタンスが見てとれる。
あまりくだけた論調だと単なる悪口とも取られかねないので、このあたりは編集サイドでも相当気を使っているはずだ。

「省エネ家電は本当に得か?」とか「カタログに載ってない〈価格差のワケ〉とは?」など、確かに消費者として知りたいことが採り上げられている。
最近はどれもこれも省エネばかりを歌うが、本当に効果のある家電はどれなのか、そもそも買い換えの投資に見合う効果があるのかなど、素人にはわかりにくい購入のポイントがかなり整理されている。

省エネがテーマの場合必ず採り上げられる電球型蛍光灯。
よその国では白熱電球全廃運動なども起きているそうだが、これも白熱電球から全て蛍光灯に換えられるわけではない。
ソケットは同じ規格だが、カバーの中に収まらなかったり、調光式照明やセンサー式照明では電球型蛍光灯が使えない場合もある。
また値段は白熱電球よりもずっと高いので、今すぐ家じゅうの電球を交換しようと思ったらかなりの出費になることは明らかだ。
そういうことがわかりやすく書かれている。

「最新防水家電 大検証」ではデジカメやワンセグTVなどを実際に水中で稼働させて検証しているが、結果を○や△などわかりやすい記号で表現しており、短評も参考になる内容だ。
MP3プレイヤーをプールで使う、というシーンが果たして今の日本でどんだけあるのかは若干疑問だけど、防水をウリとする商品ならばこのくらいは耐えてもらわないと・・という課題を大まじめに取り組んでしまう姿勢は評価できる。

さて「袋とじ特別付録 家電批評 ノーカット版」。
おっさん読者の100%が違うものを想像するであろうこの見出し、あたしもなぜかこっそりとふるえる手ではさみを使って袋とじを切り開いてみました・・
まあ結果は「ふーん・・」という程度。
書いてあることは「わざわざ袋とじにせんでも」な内容であった。
これもおっさん読者の100%に賛同してもらえる鉄板な原則だが、「袋とじにうまいものなし」なのだ。
「こんな女(あ、言っちまった)袋とじにすんじゃねーよ!きぃー!」または「この程度の露出で袋とじにすんじゃねーよ!きぃぃー!!」・・・というのが誰しもご経験済みであろうことは全日本おっさん連合組合の最終合意事項である。
たまに電車に捨ててある週刊誌を見たら袋とじページがもんのすごく雑に破いてあって女の子も裂けちゃってどんな顔なのかもよくわかんない状態・・・なものに遭遇する時があるが、「あーあーこいつどんだけあわてて破いてんねん・・」と見知らぬおっさんの千々に乱れる心境に思いをはせることもあります。(くだらねぇ・・)

この雑誌、わかりやすく言えば「ゴシック体の暮らしの手帖」である。
あ、かえって伝わらないでしょうか。
暮らしの手帖」は最近はあまり消費者向け商品テストが充実していないが、70年代頃は世の中に登場し始めた新製品を「テストする」という冷徹な言い切り口調で批評する生活指導担当の先生みたいな雑誌だった。
当時の編集はどうも電子レンジが大嫌いだったらしく、各社の電子レンジを親のカタキみたいにこき下ろしたテスト結果を繰り返し載せていた。
「暮らしの手帖」は今でも論調同様にシャープな明朝体ページが多い。
(公式サイト見ましたが、ここのフォントも明朝が多いです)
いっぽう「家電批評」は、コート紙でカラーページも多く書体もゴシックなのでアタリはやわらかいが、鋭い批評精神は往年の「暮らしの手帖」を思い起こさせるのだ。
・・・こんなこと感じてるのはあたしだけでしょうけど。

体裁面はふつうの雑誌と特に違うような部分はなく、また判型もページ数も持ち歩くには便利なボリュームである。
記事ページの特徴として、レイアウトが同じでページごとに色調を変えている点があると感じた。
よくある手法だが、不快感や違和感はなく、これはかなりこなれた編集である。
あたしの説明が稚拙なのでうまく伝わらず申し訳ないですが、これは実際の紙面を見ていただきたいと思います。

広告が少ないのは批評雑誌の宿命だろう。
広告商品にキツイ批評はできなくなるからだ。
表2(表紙の裏)は時計、表4(裏表紙)は任天堂DSのソフトの広告だが、表3(裏表紙の裏)はなぜか耳栓の広告である。
どういう事情でこうなってるのか全くわからないが、まあいろいろありそうな香りは漂っている。

そんなわけで読んでみました「家電批評」。
ポリシーとして信頼できそうな感じは充分伝わったと思う。
袋とじはそうでもないけど・・(しつこい)
我が家はまだ地デジ対応テレビではないので、2年後までにはかならず買い換えをせねばならない。
その時にはこの雑誌で商品をいろいろ検討させていただきたいと思っています。

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コメント

奇しくも絶版寸前の雑誌を取り上げちゃっているこの「読んでみた」シリーズ。正直言うと、今まで読んでみたいと思う雑誌はあまりなかったのですが、この雑誌は読んでみたいですね。

monoマガジンなどはその製品の良いところは書いていますが、悪い部分てあまり取り上げませんからね。同等製品の比較表でも、「ある特徴的な機能が、他のメーカーに比べて少し劣っている」という程度であって、「ここが悪い」という書き方じゃないですものね。広告の関係があって辛辣な批評はかけないのは分かりますけどね。

現在、こういう家電製品の批評情報というのは、価格コムなどのユーザーレビューが重宝されているんでしょうね。だけど、あの情報は断片的な情報の積み重ねなので、この雑誌のように総合的な批評になっていないので、購入の際に本当の意味で役立っているかといえば、本当は「役立っている気になっている」程度なんでしょうね。

そういう意味では、こういう雑誌がちゃんと生き残っていって欲しいと切に願います。

だけど製品の批評は難しいですよね。「その機能が誰にとってうれしい機能なんだ」ということが、専門家になればなるほど一般ユーザーと離れていきますからね。自動車の批評が今そんな感じになってますね。まー、一般ユーザーという定義自体も難しいですし。オーディオの評論家については、マニア向けにターゲットを絞って仕事をしていますので、うまく機能している感じがします。

投稿: getsmart0086 | 2009.06.21 13:26

ども、SYUNJIさん。

アメトーーク好きのGetさんもコメントいれてますし、何となく予想どうりの展開、、、。

さて、家電批評ですが、私もコンビニで気になっていました。ただ紐で縛っているのでなかなか立ち読み出来ません。

でも、、自分も「男子」として、家電の中のパソコンやオーディオ等はこの雑誌を便りにしなくてもそれなりに「語れる」自分でありたいと思っている毎日です、、。(どんな目標だよ、、)

自分は、ネットでアマゾンのレビューや、Getさんも書いている比較サイトでのレビューを結構読んだりして、それで楽しんでいるという休日もあるくらい、、。
買わなくても、自分の贔屓のメーカーがどんな新機能を入れて出したんだ?!というような事をこうした雑誌で知って変な知識欲を満たす、、というような需要って結構あると思うんです。

女の人はカタログを見て喜んで、、男は雑誌の一週間使ってみました!レビューを読んで喜ぶ、、。
そんな感じですね、、。

で、自分。結論として、この手の雑誌。買いはしませんが、結構好きです。

投稿: だいまつ | 2009.06.21 21:43

ゲッツさんこんばんは。
業界の死に神のSYUNJIです。
「読んでみたシリーズ」の30回のうち、今年休刊したのが驚きの6誌・・

>現在、こういう家電製品の批評情報というのは、価格コムなどのユーザーレビューが重宝されているんでしょうね。

その通りだと思います。
ただ買う側の好みや希望条件は様々ですから、ネットの一般人情報を確認する時には、選別するチカラが必要ですね。

>自動車の批評が今そんな感じになってますね。

自動車雑誌はたくさんありますが、自分のような貧弱なドライバー目線な雑誌は全くないですね。
(そんな雑誌もまた全然売れないと思いますけど)
最近女性をターゲットにした自動車雑誌も出たようですが、かなり難しいんじゃないかと思います・・

>オーディオの評論家については、マニア向けにターゲットを絞って仕事をしていますので、うまく機能している感じがします。

うーん・・業界にいながらこういった趣味系雑誌の世界が全然わかっていません・・
オーディオもナゾな世界ですが、パズル雑誌がなぜ書店であれだけのスペースを確保できているのか、ナゾだらけです・・

だいまつさん、コメント感謝です。

>ただ紐で縛っているのでなかなか立ち読み出来ません。

おっと、そうでしたか。
この方針は時期や店にもよるんで、どこのコンビニでも紐かけというわけではないようですが・・

>買わなくても、自分の贔屓のメーカーがどんな新機能を入れて出したんだ?!というような事をこうした雑誌で知って変な知識欲を満たす、、というような需要って結構あると思うんです。

自分も若い頃はそういう傾向もありました。
買えないのにラジカセとかデッキなどの紹介記事を読んでうなったりしてましたね。
当時はソニー製品が好きだったんですけど、安くならないんでほとんど買えませんでした。

>女の人はカタログを見て喜んで、、男は雑誌の一週間使ってみました!レビューを読んで喜ぶ、、。

ああー同感ですね。
女性は直感的に商品を選ぶ方が多いようですが、男は中身とか機能とか、やはりいろいろ調べますよね。
実際には使うこともない機能にけっこう感激して買っちゃったりして、奥さんに怒られたりするおっさんが多いんだろうなぁ・・

投稿: SYUNJI | 2009.06.21 22:57

SYUNJIさん、こんばんは。

アメトーーク、ほぼ毎週見ているJunkです。週によってバラツキがありますが、確かに面白いですね。トークだからでしょうね、きっと。
出て来る芸人の本業であるコント等は、イマイチ面白くない方々が多いですから。(おいおい)

新しい電化製品を購入する時、各社の色んな製品をチェックするタイプの男です。それが楽しかったりします。
だからこのような本は有り難い・・・のですが、読んだことはないです。(汗)

パンフレットや色んな情報を収集しても、でも結局は財布と相談してある程度妥協して、少しでも安い製品を購入してしまう・・・購入する商品に対して「こだわり」が無い人間の多くは、そんなもんなのでしょうね。

投稿: Junk | 2009.06.22 19:05

雨上がり決死隊がいまいちばん勢いがあるのでは?

私はアメトーークは見てませんが(竜平会の回は見た)、彼らの深夜ラジオ番組のポッドキャストは毎週聴いています。これ、TV、ラジオを通じて私が唯一、定期的にチェックしている番組です。たしか、iTunesから検索できますから、興味があればチェックしてみてください。

投稿: ルドルフ | 2009.06.22 21:36

Junkさん、コメント感謝です。
あたしは最近アメトーークは毎週録画予約にしています。

>だからこのような本は有り難い・・・のですが、読んだことはないです。(汗)

みなさんこの雑誌に興味はあるけど読んだことはない、というのが共通してますね。
自分も今回初めて知ったんですけど・・

>パンフレットや色んな情報を収集しても、でも結局は財布と相談してある程度妥協して、少しでも安い製品を購入してしまう・・・

そうですねぇ・・
やはりモノを買う時、値段は最大の条件となりますからね。
地デジ対応TVを買う時は相当悩みそうです。

ルドルフさん、こんばんは。
アメトーーク見ていない?
意外だ・・(根拠ないけど)

>雨上がり決死隊がいまいちばん勢いがあるのでは?

うーん・・アメトーークって「MCである雨上がりがおもしろい」って番組ではないんですよね。
出てくる芸人のトークがおもしろいんですけど、それをうまく引き出しているのは実は蛍原だと確信しています。
お笑い芸人としての評価はわかんないけど、MC蛍原の才能は非凡なものがあると思っています。
(実は会社で部下に向かって真顔でこういう説を展開しているあたし・・)

投稿: SYUNJI | 2009.06.23 23:22

> うーん・・アメトーークって「MCである雨上がりがおもしろい」って番組ではないんですよね。
> 出てくる芸人のトークがおもしろいんですけど、それをうまく引き出しているのは実は蛍原だと確信しています。

そのとおりでしょう。
ラジオでは超ハイテンション。一般にすっとぼけた、ほんわかイメージですが、全体の進行をリードする役を担っていたりします。そういう才能も彼の一面。最近、宮迫との力関係のバランスが取れてきたと思う。それが、彼らのブレイクにつながったのでは。

演芸評論家か、俺(笑)
おっと、家電・・・

投稿: ルドルフ | 2009.06.24 15:44

ルドルフさん、演芸評論感謝です。

>最近、宮迫との力関係のバランスが取れてきたと思う。

そのとおりですね。(握手)
コンビ芸人ってたいがい片方が目立つんで、もう片方の才能はあまり評価されず消えてしまうことも多いですが、アメトーークでは蛍原の管理職?としての才能が開花していると思います。
あとペナルティ・ヒデのプレゼン能力の高さにはいつも感心しています。

・・・で、家電批評は読んでました?
あたしは版元名すら知りませんでしたが・・

投稿: SYUNJI | 2009.06.24 23:22

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