見ていない 第23回 うわさのチャンネル
前回のボキャブラ天国の記事で、「バラエティ番組はやはり人気のある時にリアルタイムで楽しむもの」書いてますが、今回もバラエティ番組、「うわさのチャンネル」。
ほとんど見てません。
断片的な記憶はあるが、ほとんどはリアルタイムではなく、後になって別の番組の中で回想のように見た場面だと思う。
「うわさのチャンネル」は74年から79年にかけて金曜夜10時から日本テレビ系列で放送された1時間番組である。
正式な番組名は「金曜10時!うわさのチャンネル」。
調べてみて初めて知ったのだが、生放送番組だったそうだ。
和田アキ子・せんだみつお・デストロイヤー・湯原昌幸・山城新伍の他、タモリや所ジョージ、ラビット関根なんかも出ていたらしい。
ちなみに「うわさのチャンネル」が終了した後、山城新伍の司会で「金曜娯楽館」という番組に変わったのだが、これは見ていた記憶がある。(内容はほとんど覚えていないが)
「うわさのチャンネル」は、見ることを親から事実上制限された、自分にとっては珍しい例である。
「見てはいけません」とはっきり言われたわけではないが、母親が明らかにこの番組に嫌悪感を抱いていたようで、うっかりチャンネルが合ってしまった時はかなり不機嫌にチャンネルを変えていた。
裏番組を固定して見ていたわけではないので、とにかく母親はこの番組がイヤだったらしい。
母親に乱暴にチャンネルを変えられてしまうと父親は多少寂しそうだったが、姉も自分もそんな母親の強行採決に逆らって見ようとする意欲も特になく、この時間帯は「うわさのチャンネル」以外をひたすら見る昭和の家族だった。
番組の晩年の頃は、自分はたぶんその時間帯にはテレビすら見ず、ラジオかカセットテープでも聴いていたような気がする。
かすかに覚えているのは和田アキ子のハリセン、メット姿で「アー、ヒマダナー」とつぶやくデストロイヤー、そのデストロイヤーに四の字固めをかけられる徳光和夫・・・といった場面である。
和田アキ子は確か虫やトカゲやでかい犬なんかが苦手で、いじめられ役のせんだみつおが逆襲に使っていたと思う。
そういや清水クーコって出てませんでしたっけ?
自分は見ていないのだが、ある日の放送でゲストの金井克子の胸にせんだみつおが(服の上からだが)マジに噛みつき、金井克子が大泣きしたというハプニングがあり、翌日学校でも話題となったことを覚えている。
こうしたアドリブ全開のギリギリでスレスレな雰囲気が、おそらく当時は視聴者にも非常に新鮮に思えたのだろう。
一方で子供の教育上よろしくない番組としてやり玉にあがったこともあったはずだ。
教育上よろしくないとされる番組ってのは、たいていの子供にとってはおもしろい番組でもある。
「8時だヨ!全員集合」などはその典型だ。
我が家で「うわさのチャンネル」を見なかったのはそこまで高尚な理由からではなく、単に母親がこの番組を嫌いだっただけだが。
ザ・デストロイヤーは実は本業のプロレス中継でもあまり見ていない。
デストロイヤーの全盛期はたぶん「うわさのチャンネル」よりももっと前の時代だ。
自分が全日本の中継を本格的に見始めたのは78年頃で、ブッチャーやシーク、ザ・ファンクスの時代である。
「鶴田試練の十番勝負」なんかをやっていた頃ですね。(細かい)
梶原先生原作の名作漫画「プロレススーパースター列伝」では、活躍の場を「うわさのチャンネル」にシフトしたデストロイヤーを見たドス・カラスが、兄マスカラスとの会話の中で「あのデストロイヤーとはまるで別人みたいだね。なんだか見ていて悲しくなるよ」という名セリフを吐いている。
タモリの登場シーンは生では見ておらず、後年「懐かしのテレビ番組」のような特番で、四カ国語麻雀やハナモゲラ語の講義などを少し見た程度である。
当時はポマードで固めた中分けヘアスタイルにアイパッチをして、ド派手な蝶ネクタイに水玉模様のジャケットといった姿。
今見てもかなりヤバイ怪人である。
この後「笑っていいとも!」で知的な司会者タレントとなっていくとはもちろん全く想像していなかった。
「笑っていいとも!」の初回放送は生で見たが、まだタモリ本人が昼間の番組に全くなじんでおらず、今でこそだれでもふつうに「いいとも~!」なんて言ってるけど、最初の会場の反応や雰囲気はかなり痛いものだった。
自分はその前の「笑ってる場合ですよ!」が好きだったので、「笑っていいとも!」に変わってしまった時はかなりがっかりした。
まさかその後ギネス級の長寿番組になるとは・・・
タモリもそうだが、せんだみつおも当時の自分にとってはラジオのほうがなじみが深い。
タモリの「オールナイト・ニッポン」や、せんだみつおの「足かけ二日大進撃!」はよく聴いたもんである。(遠い目)
そのせんだみつお、「うわさのチャンネル」が終わり漫才ブームが始まったとたん、「過去の人」となってしまったのは気の毒だったけど。
そんなわけで、世代によってたぶん評価もいろいろと思われる「うわさのチャンネル」。
DVDも出ていないようで、映像を見ることはできないらしいのですが、実はそれほど今さら見たいとも思ってはおりません。
むしろよそのお宅ではこの番組に対する制限状況がどうだったのか、知りたいところです。
見ていた方の感想や、親から制限されていた話など、お聞かせいただければと思います。
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