食べてみた 第6回 ラーメン「中村屋」
どうやら初回の裁判員候補にははずれたらしいSYUNJIといいます。
以前にも告白した話ですが、自分はラーメンがそれほど好きではないらしいです。
決して嫌いではなく、かつて味わった室蘭の塩ラーメンが忘れられず、記事まで書いてしまったこともあります。
が、人気店の行列に並んでまで食べるとか、ご当地ラーメンを食べ歩くなんてことは全くしていません。
そんなわけでラーメンにはあまり興味のないあたしですが、先日全国にその名を知られた有名店に突然行ってしまいました。
「中村屋」です。
中村屋はその名のとおり中村栄利さんという若い料理人が立ち上げた店としても有名で、以前はテレビにもよく出演しており、数々のラーメン対決などで名勝負を繰り広げてきた人物です。
麺をゆであげた時の湯切りの動作に独特なものがあり、「天空落とし」と名前がついていたりします。
中村屋に行こうと決心(大げさ)したのは、塩味を一番前面に持ってきていたからでした。
あたしはラーメンに関してはド素人で、塩ラーメンが好きなのですが、塩専門にやってるラーメン屋は本当に少ないようで、ネットでもなかなか情報が拾えません。
中村屋は塩専門ではありませんが、サイトでメニューを見ていただくとわかるとおり、主力商品のらーめんには「醤油もあります」と書いてあるのです。
つまり「まずは塩味」なお店なのだ、と勝手に解釈してみたのです。
ネットでお店について情報を探してみると、今はほとぼりもさめて行列もそれほどひどい状況ではなくなっているらしいことがわかりました。
並んでまでラーメンを食わないあたしとしてはありがたい状況です。
ブームには完全に乗り遅れた形ですが、ラーメンなんてブームで食べたらいかんですよね。
うまい店はいつ行ってもうまいはず。
中村屋は以前は別の場所に本店があり、今回行ってみたのは移転後の本店です。
場所はなんとなく知っていましたが、行ってみたのは初めてです。
休日の昼時ですが、行列は10人程度でしょうか。
中村屋:海老名市中央2-5-41
20分ほど並んで店内へ。
メニューは少なくシンプルです。
味玉をトッピングにして塩味を注文。
麺は真空平打ち麺を選択しましたが、何が真空なのかは不明。
店内は液晶大画面TVにBGVが映っており、クラブっぽい音楽が流れていてさすがに若い雰囲気です。
インテリアにはそれほど凝っていませんが、イタリアンのビストロでもまあ通用するような感じ。
キッチンもオープンな雰囲気で、通常ラーメン屋と言えばカウンター席と厨房の間には比較的高い仕切があったりするものですが、この店はそれもなく、座っていてもキッチンの中がよく見渡せます。
例の天空落としも席から見ることができました。
あえてこれを見せるためのデザインなのでしょうか。
ただし店内は意外に狭く、30人ほどで満席。
今回は夫婦で行きましたが、別の客と相席でした。
壁には造り酒屋のようなでかい屋号の看板が飾られています。
この日創業者の中村さんは不在でした。
まもなくラーメンが運ばれてきました。
まずはスープを味わってみます。
・・・・・食べてみた。(飲んでみた、と言うべきか?)
うーん・・・これはうまいです。
簡単に言えばそれだけですが、変わった味・妙な味・イヤな味というものが感じられません。
じゃあよくあるうまいラーメンスープなのか?というとそうでもなく、今まで味わったことのないスープです。
「こってり」ではなく、「あっさり」でもなく。
これは「しっかり」です。
いいダシが効いてるのは当然なのですが、思ったほどインパクトはありません。
ただ非常に堅い、なんつうか職人の味がします。
ふつうの塩ラーメンとは全然違います。
続いて麺。
真空平打ち麺にして正解でした。
あまり細い麺は頼りなくて好きではないのですが、この平打ち麺は食感もよく、違和感は全くありません。
とにかくスープも麺も安定していてふつうにうまいです。
今回一番感心したのは実は味玉でした。
味玉はけっこう好きですが、世間で食える大半の味玉は、自分にとって味が濃すぎなのです。
中村屋の味玉はその加減が絶妙で、スープや麺に対してじゃましない、非常にいい位置に下がってトッピングされています。
この組み合わせはすごいと思います。
また妻は柚ラーメンを食べていましたが、こちらも柚の香りがよく、飽きない味です。
こんな感じでラーメンっていつもうなったりものすごく考えながら食ったりするのですが、「いったん何も考えずに食ってみよう」と思わせる味です。(全然伝わらない)
店内の雰囲気や、働く人の姿や、器の感じはさすがに「若い」お店なのですが、ラーメンそのものは非常に誠実で旨さを限界まで追求してますよ、というのがわかるような気がしました。
何度も言いますが味は個人の好みなので、評価は人それぞれでしょう。
あたしはチャーシューが器全部を覆ったり豚の背脂をこれでもかと振りかけるようなマッチョラーメンには全く興味がありません。
こんな素人でも安心してまた行きたくなるような店が中村屋だと思いました。
昭和のラーメン屋とは全く違う、新しい料理を食べているようなイメージです。
新しい料理としてのラーメンを追求していながら、「ラーメン」という範疇から決してはみ出すこともなく、幾多の先人が築き上げた日本のラーメン文化をきちんと尊重している。
そんなことを思わせる味でした。
値段も安く、家からも比較的近いので、この店にはまた来たいと思います。
| 固定リンク | 0
コメント
昔の味が好きだった、、だいまつです。
私が好きな岩手のラーメン屋さんは、今も美味しいには違いないけど、昔はもっと、、という、ありがちなパターンになっています。
ラーメン博物館にまで、出店していた時期がある位なので、昔の味だったらぶっちぎり、、。
後、盛岡だったら柳屋、、。これは本当においしい。
さて、ラーメン。
私の妻も、塩味が好き。
私はなんでも好き。
私自身はどっちか言ったら、煮干しダシのラーメンが好きですね。
関東なら、自分、柏の「大勝」が大好きだったんです。
そして、ネットで見たら味が落ちたと、、岩手のみならず柏のラーメン屋まで、、。
煮干し醤油とつけ麺がウリのラーメン屋だったんですが、つけ麺は頼まずラーメンオンリー!
柏大勝は、麺の量が、小・中・大とあるんですが、大に至っては麺の量が450gと山盛りの量!
これを自分。こともなげに食べて同僚を驚かせたものです、、。
基本的に、味も大事ですが、量も大事ですね、、。自分。
投稿: だいまつ | 2008.12.06 19:18
だいまつ親分、コメント感謝です。
素人なのにラーメンの記事なんか書いてしまいました・・
盛岡の柳家って、ネットで見たらキムチ納豆とかマーボとか、辛そうなラーメンがあるみたいですね。
この手の味も嫌いではありません。
>関東なら、自分、柏の「大勝」が大好きだったんです。
この店も知りません・・
調べたらあの「大勝軒」で修行した人の店だそうですね。「だいかつ」と読むそうですが・・
いわゆる東京ラーメンも、昔は好きだったと思うんですが、最近は滅多に食べません。
>大に至っては麺の量が450gと山盛りの量!
3玉ってことですよね・・
自分なら間違いなくゲリですね・・
たぶん中村屋だと、だいまつさんは量的には物足りないと思います。
投稿: SYUNJI | 2008.12.06 21:33
SYUNJIさん、こんばんは。
過去のラーメン記事を拝見しましたが、
>>そう、2004年以降は塩の予感なのだ。
なんと、今年は塩スイーツの大当たり。SYUNJIさん
は予言者か!?
それはさておき、今回の記事を拝見し、お腹が
なることなること。すぐにでも塩ラーメンを
食べに行きたくなります。
以前にこちらでお話したと思いますが、私も
濃厚スープは苦手で、透明度の高い醤油味か
塩味が好きです。
>>また妻は柚ラーメンを食べていましたが
この柚子味、はやっているのでしょうか。こちらにも
あり、私もたまにいただいております。
また、東京方面の友人によると、現在の東京の
ラーメンは「つけ麺」が主流だそうですね。
こちら関西では、まだ売り出し中のようです。
投稿: モンスリー | 2008.12.07 21:49
一度食べてみたいと思っているのですが、地方在住者には海老名なんて無縁なので、実現はかなり難しいと思います。カップ麺は食べたことがあって、結構おいしかったのですが、本物は当然レベルが違うんでしょうね。
少し前に何かの雑誌で、日本橋の老舗洋食レストランのたいめいけんのラーメンがおいしいという記事を読みました。オムライスのイメージが強かったので、かなり意外でした。出張の折にチャレンジしてみようと思っています。
ところで、確か少し前のニュースてせSYUNJIさんの会社とライバル会社であるP社の子会社の提携が発表されていましたね。SYUNJIさんのお仕事にも動きが出てくるんでしょうね。
投稿: getsmart0086 | 2008.12.07 21:52
モンスリーさん、コメント感謝です。
>なんと、今年は塩スイーツの大当たり。SYUNJIさんは予言者か!?
はははそのとおりです。(大ボラ)
こっそり記事タイトルを「塩キャラメルの予感」に変えようかと思いました。
でもあたしゃあのキャラメルはあまり好きじゃないですが・・
同じ北海道のお菓子メーカーでロイズというチョコで有名な会社がありますが、ここの「石垣の塩チョコレート」はうまいですよ。
>この柚子味、はやっているのでしょうか。こちらにもあり、私もたまにいただいております。
あ、そうなんですか?
柚子なので期間限定のようでしたが・・
>現在の東京のラーメンは「つけ麺」が主流だそうですね。
これも知らない・・東京ではつけ麺が流行っているのか・・
個人的にはつけ麺とか替え玉ってのはいまいちなじみが薄いんですが・・
ゲッツさん、コメント感謝です。
>地方在住者には海老名なんて無縁なので、実現はかなり難しいと思います。
うーん、そうかもしれませんね。
ラーメン食べ歩きが趣味でもなければ、観光で来るような町ではないですし・・
>日本橋の老舗洋食レストランのたいめいけんのラーメンがおいしいという記事を読みました。
ええーそうなんですか?
確かにオムライスが有名な店だとは聞いてますが、ラーメンもメニューにあるんですね。
>SYUNJIさんの会社とライバル会社であるP社の子会社の提携が発表されていましたね。
さすがによくご存じですね。
まあこれ以上語るとあたしの正体が世界中にバレてしまうので・・(大げさ)
P社とは「株式会社ぷくちゃん社」です。(←スベっているが気にしない)
投稿: SYUNJI | 2008.12.08 22:16
いつコメントを入れようかと思ったのですが躊躇していたぷくちゃんといいます。
>P社とは「株式会社ぷくちゃん社」です。(←スベっているが気にしない)
きぃー!ここでも落ちぶれ発言が!ルドフィーにも輝きがないと言われ、基本的には今年のベスト10で記事の更新はやめようかと・・・
どちらにしろ記事と言うべきものでもないのですが・・・
投稿: ぷくちゃん | 2008.12.08 22:42
ぷく先輩、深夜にコメント感謝です。
>基本的には今年のベスト10で記事の更新はやめようかと・・・
ええっ!
ウルトラのんびり男はどうするんですか?(こればっか)
ところで、ラーメンに関するコメントがありませんが・・
ウチは麺類BLOGなんですけど・・(いつの間にか音楽BLOGじゃなくなったらしい)
投稿: SYUNJI | 2008.12.08 23:05
おじゃまします。
中村屋
好きです。
自分は何味でもいけるタイプで特にこだわりは無く家系醤油豚骨でも天下一品のポタージュスープでも小ですがラーメン二郎でもバーミヤンラーメンでも、そんなに食べ歩きしませんがタイミングが合えば食べてしまいます。(笑)
自分も移転後の落ち着いた時期に行ったのですが、美味しかったです。
「しっかり味」確かにそうでした。
天井も高くおっしゃるとおりビストロとでも呼びたくなるしゃれた雰囲気でした。
厚木・本丸亭はいかがでしょうか?
もうお試しかもしれませんが中村屋とはまた違ったお味・雰囲気と思います。
投稿: tatsuroman | 2018.02.07 11:53
コメントありがとうございます。
中村屋、今もたまに行きますが、以前のような行列はもうないですね。
そのほうがこちらとしてはありがたいですけど。
本丸亭は川崎の店に一度行きました。
悪くなかったですが、個人的には他の塩系の店ほどインパクトがなかったように感じたので、本店には行ってません。
最近塩系の店が相次いでとんこつ系にシフトしたりしてるので寂しいです。
投稿: SYUNJI | 2018.02.10 18:49
SYUNJIさん、こんにちは
川崎にもあったのですね。
知りませんでした。
あと思いつくのは
相模原の潮中華KAZE
移転後は行ってませんが。。。
ゆでキャベツと「マシマシ」が出来るところがラーメン二郎を思い出せますが、そんなに量もないし美味しく食べられました。
それと変わり種ですが
座間のジャカルタラーメン
基本のミークァが塩ラーメンになりますが、
スースー麺は牛乳ラーメン、ちょっとカルボナーラ風?
トマトラーメンはちょっとミネストローネ風?
どれも好きです。
19時~となかなか行くタイミングが難しいですが、機会がありましたらどうぞ!
投稿: tatsuroman | 2018.03.14 11:58
tatsuromanさん、情報ありがとうございます。
いずれも行ったことはないですが、どちらも有名なんで名前は知ってました。
>相模原の潮中華KAZE
ここは昨年世田谷に移転したようですね。
名前も「もりきや」に変わっているみたいです。
>座間のジャカルタラーメン
上級者ですね(笑)
ご指摘のとおりあの店って夜(というか深夜)専門なんですよね。
「ミッドナイトヌードル」ってキャッチだそうですけど。
食べログでメニューみましたが、ちょっと自信がないなぁ・・
偏食なわけではないですが、変化球な料理はそんなに得意ではないので・・
おそらく一人では難しいので、行くなら友人誘ってみようと思います。
投稿: SYUNJI | 2018.03.18 21:52