« 聴いてみた 第51回 トッド・ラングレン | トップページ | 食べてみた 第4回 じゃじゃ麺 その3 »

聴いてみた 第52回 レインボー その3

リッチー・ブラックモア御大の薄っぺらいファンのSYUNJIです。
先日リッチー本を読破してあまりのおもしろさに燃え尽きたあたしですが、やはり音楽としての鑑賞もおろそかにするわけには参りません。(何を今さら・・・)
プログレやカントリーも大事ですが、まずは足元を固めることから始めたいと思い、レインボーを聴くことにしました。(意味不明)

今回聴いてみたのは三頭体制三部作の最後を飾る「Long Live Rock 'N' Roll」、邦題はご存じ「バビロンの城門」。
レインボーのアルバムは邦題のほうが有名なものが多いが、これなどはその最たる例である。

Babylon

ジャケットは黄土色っぽい地色にメンバーの顔イラスト。
パープル時代と違ってレインボーの場合メンバーの顔をモチーフにしたジャケットはほとんどなく、メンバーの顔がそろって登場しているのもこのアルバムだけだと思う。
レインボーのアルバムの中では意外と地味なほうだ。
このイラストのメンバーって、発売時まで全員無事だったんでしょうか?
ジャケットに載ってるんだけど発売時にはもうクビになってたヒトとかいるんでしょうか・・

三頭体制末期の危ういパワーバランスと楽曲の完成度との調和が絶妙との評判が高い「バビロンの城門」。
果たしてあたしは無事に城門をくぐり抜けられるでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

1. Long Live Rock 'N' Roll
これぞ三頭体制の集大成と呼ぶべき名曲、「長生きロックンロール」。
イントロの「どたばどたばとたばどどど」というコージーのドラムに続き、ロニーのかけ声。
「All Right!」かな?「All Night!」でしょうか?
ちなみに御大はこの曲でベースも弾いてるらしい。

2. Lady Of The Lake
やや哀愁を帯びた旋律にロニーのボーカルが調和している。
もともと三頭の頃はあまり楽しい曲がないのがレインボーだが、この曲あたりは代表的な感じがする。

3. L.A. Connection
テンポを落とした代わりにロニーのボーカルがいっちばんくどい曲。
どうだどうだといわんばかりに粘りのある遠吠えシャウトをきかせる。
はっきり言ってロニーのボーカルが好きでなければイヤミにしか聞こえない。
あたしは好きですが・・・

4. Gates Of Babylon
レインボー(リッチー)の中世趣味全開の名曲。
どこか中近東の香りがするサウンドがドラマチックである。
邦題はアルバムタイトルにもなっているのだが、この「バビロンの城門」という映画チックな表現がいいですね。
エンディングに少しバイオリンの調べが聞こえる。

5. Kill The King
ノリは前作の「A Light In Black」と同じで、疾走感に満ちあふれたせっかちでヤケクソ気味のサウンドである。
ただし三頭の音楽的どつきあいは思ったよりもまとまっていて、バンド楽曲としての完成度が向上しているように思う。
リッチーのギターも「きゅるるるるきゅるるるきゅるきゅるきゅきゅきゅ」という小刻みな音がだだ漏れなのだが、個人的には「A Light In Black」のほうが好きである。

6. The Shed (Subtle)
この曲はリズム進行が比較的単純だ。
リッチーのギターは早さでなく歪みに重きを置いているようで、時々左右にギターを振り回すようなアレンジがある。

7. Sensitive To Light
アルバムの中で唯一明るく脳天気な曲。
頻繁に登場するのがアメリカン・ロックにありがちな「ずずんずんずん」といった上昇ムードなメロディだが、これはロニーやトニー・カレイらアメリカ人サイドの趣味なんじゃないだろうか。
(違うかもしれませんけど)
いずれにしてもロニーが歌うとちっとも軽くならないんだよなぁ。
この曲だけでシングルカットしてもまずチャートをにぎわすようなことはないだろう。
レインボーがアメリカンなメロディでチャートに登場するのはもっと後の話である。

8. Rainbow Eyes
ラストはクラシカルなバラード。
コージーはこの曲を「天国への階段」のように仕上げたかったそうだが、そういう情報を仕入れて聴くとかえってつまらない。
「虹をつかもう」と同様、ロニーの器用さがあらためて際だつ名曲だ。

全体的なノリは「虹を翔る覇者」と大きくは変わらない。
三頭の仲は相当険悪だったらしいが、トータルな印象では、まとまりの強いイメージだ。
こういう名曲を作成しつつ、一方でリッチーやコージーはトニー・カレイをいたずらでイビリ続け、とうとうアメリカに追い返してしまったそうだ。
それに加えて都合3枚ものアルバムで歌い続けたロニーは、これだけ申し分のない働きをしていながら、なぜか脱退。(解雇?)
この後リッチーは宿敵ギランにまでお誘いをかけたり断られたりという混乱の日々をしばらく送ることになる。
なので、レインボーにおいてはメンバー同士の仲と楽曲の完成度は全く比例しないようだ。ああ楽しい・・

感想。
かなりレインボーに慣れたせいもあるかもしれないが、このアルバムではリッチーやコージーにそれほど尖った印象を感じない。
一方でロニーの吠えるボーカルは若干やりすぎの感もあるが、そのせいか三頭の中でもっとも目立っている気がする。
僅差ではあるが、やはり好みとしては「虹を翔る覇者」のほうが上である。
いずれにしてもレインボー、つくづくすごいバンドだということだけはわかる。
だいぶわかってきたんですけど、ロニーのボーカルがたぶん自分の好みにあってるんだと思います。
実は歴代のボーカルの中でジョーが一番好きなのはまだ変わりませんが・・・

ということで非常に良かった「バビロンの城門」。
ここまでくればもうレインボーについては怖いものは何もありません。
続いての課題はやはりグラハム・"やっさん"ボネット時代の名盤、「ダウン・トゥ・アース」でしょう。
全盤制覇がいつになるかわかりませんが、リッチー検定合格を目指して精進して参りたいと思います。

|

« 聴いてみた 第51回 トッド・ラングレン | トップページ | 食べてみた 第4回 じゃじゃ麺 その3 »

コメント

SYUNJIさん、こんちには。
再びねこのちーです。
バビロンの城門、持っていました。人生節目の大処分で売り払ってしまいましたが。当時は血気盛んなメタルガキだったので、やけくそKILL THE KINGのように速けりゃいい、といったノリでした。リッチーは凄い人気でしたね、周りの先輩方は皆トレモロアームをびよんびよんさせていましたから。アドレス入れますとスパムとみなされてしまいまして、ええと、どうしましょう。

投稿: ねこのちー | 2008.07.19 13:29

度々申し訳ありません。IDがmindbenderでございますので、どなたかのアメブロアドレスIDすり替え術、などでお越しくださいませ。スパムなねこのちー、トホホ。

投稿: ねこのちー | 2008.07.19 18:19

SYUNJIさん、こんにちは。

レインボーの中で、この『バビロンの城門』が個人的な好みと一致して聴きやすく、好きな1枚です。まだリッチーのギターの存在感もありますし。
このアルバム以前は個性が強すぎてとっつきにくい面があるし、これ以降はハードさが薄れて聴きやすくなった分、レインボーらしい個性がなくなりますし。(それはそれで悪くはないけど)

このアルバムの1と5は、どれだけ聴いたことでしょう。
今も一週間に1度ぐらいは、通勤中に携帯音楽プレーヤーから流れて来ます。

投稿: Junk | 2008.07.19 18:32

ねこのちーさん、コメント感謝です。
自分のリアルタイムは「アイ・サレンダー」からなのですが、周囲でギターをやっていたヤツらの間ではパープル時代のリッチーのほうが人気があったような気がします。
「ハイウェイ・スター」のコピーが流行ってましたが、まともに弾けたヤツはあまりいなかったですね。

ねこのちーさんのBLOG、ようやくたずねあたりました。
GoogleだとアメブロのBLOGがうまくヒットしないようです。

投稿: SYUNJI | 2008.07.19 23:24

Junkさんこんばんは。

>今も一週間に1度ぐらいは、通勤中に携帯音楽プレーヤーから流れて来ます。

それはすごい入れ込みようですね。
まあ自分も最近は月1回は三頭時代のどれかを必ず通勤途中に聴いてる状態ですが。
やはりレインボーって聴きやすいです。
確かにこのアルバムでは1と5が最高ですね。

投稿: SYUNJI | 2008.07.19 23:31

おっと、レインボー来ましたか。
私、このアルバムの邦題が「バビロンの城門」であることは正解だと思っています。「ロング~」でなく、「キル~」でもなく、このアルバムの白眉が、「バビロンの城門」であるという認識。
SYUNJIさんが指摘しているとおり、やり過ぎ感のある“邪悪系”のロニーのボーカルは、ロッケンローな「ロング~」より、こういう中世趣味的な曲にピタリとハマっています。

ちなみに、「ロング~」はロニーより、グラハムやジョーのヴォーカルのほうがずっとイイと思いますね、個人的には。

あ、なんかネガティブなことばかり書いているようですが、好きなアルバムではあります。レインボーのアルバムに外れはありません。それは間違いないです。

【業務連絡】メールしました。

投稿: ルドルフ | 2008.07.20 00:28

SYUNJI 様は何だか完全にわたしと同じ道をたどっていますね(プログレ - 大御所ハードロック -へヴィメタルというルートがわたしと同じ)

Rainbow ですか . わたしは Ronnie の歌唱が大好きで大好きで . Rainbow 時代の歌唱も最高ですが , Sabbath 時代の歌唱(http://www.youtube.com/watch?v=vhEE-ma-3ng とか)も凄くいいですよ .Sabbath は歌詞もいいですし . Ronnie には “明るいノリの良いハードロック”というよりは“様式を重んじる重厚なメタル”という感じがあうと思います .

投稿: 山口 弘 | 2008.07.20 11:39

ルドルフさん、コメント感謝です。

>このアルバムの邦題が「バビロンの城門」であることは正解だと思っています。

そうでしょうね。
邦題が「長生きロックンロール」だったら威厳も何もないもんなぁ。
正しくは「ロックンロール万歳」という意味だそうですけど、それでももし邦題がそうだったらなんかヘンだ。

>「ロング~」はロニーより、グラハムやジョーのヴォーカルのほうがずっとイイと思いますね、個人的には。

これはその後のライブで、ってことですよね。
ロニー以外の「長生き」は聴いてないので、これはぜひ聴いてみたいです。

山口さん、コメント感謝です。

>完全にわたしと同じ道をたどっていますね

うーん、でも結局どれもまだなじめていませんけど・・
中年になってからこんなことやってるの、自分だけだろうなぁ・・

>Ronnie には “明るいノリの良いハードロック”というよりは“様式を重んじる重厚なメタル”という感じがあうと思います .

これはよくわかる解説ですね。
どんな曲でも歌えるロニーですが、やはり重厚でしつこい様式美な曲こそが合っていると感じます。

投稿: SYUNJI | 2008.07.20 17:55

毎度お世話になります。御大Pちゃんのブログで知らない間に幻のブロガー「生カナ」として度々話題に上っているカナといいます。

さて、SYUNJIさんのレインボーの記事にTBを飛ばそうと思い、昔の記事を読み返していたら、ある方のコメントを3年以上放置していたことに気付きました。ぎゃー!凄く丁寧に書いていただいたコメントなのに。今から返信するべきか、どうしようか・・・3年・・・。

投稿: カナ | 2008.07.22 03:17

カナさん、コメント感謝です。(←誰のブログじゃ)

>ある方のコメントを3年以上放置していたことに気付きました。ぎゃー!

よくあることです。ドンマイ、ドンマイ。(←人ごと)

実はルドルフさんという方は、結構背が高いのです。噂のカナさんとどちらが高いのか?と聞くと「カナさん」というSYUNJIさんの返事。巻尺持って名古屋に乗り込むつもりです。(←行く気満々)

SYUNJIさん、本日はお世話になりました。今日、携帯に来たメール、「ルドルフさん」行きでしたが、私も受け取っても良かったのでしょうか?(←グリコのおまけ?)

投稿: ぷくちゃん | 2008.07.22 05:15

生カナさん、コメント感謝です。
昨日はぷく先輩の肝臓を守るため飲ませずに帰しましたが(偉そう)、名古屋ではきっと先輩は飲んでる最中に「あー泊まっちゃおうかな」などと言い出すはずですので、よろしくお願いします。(親?)

>ある方のコメントを3年以上放置していたことに気付きました。

あーあたしもBLOG始めた頃はよくありました。
なんだかどのタイミングでコメント返しを終わらせてよいものかよくわからず、なんとなくそのままにしてしまったり。(←ヤなヤツ)

レインボー、これでなんとかディオ盤は制覇したので、あとはやっさんとジョーを順番につぶしていくつもりです。

ぷく先輩、じゃじゃ麺満足いただけたようでなによりです。
次回は我々の前で豪快に中古紙ジャケを大量に買い付けてみせて下さい。
あ、今度10月5日にロック検定ありますから、受験のために上京しましょう!義務。

ちなみに先輩はレインボーって、どれ聴いてたんでしたっけ・・・

投稿: SYUNJI | 2008.07.22 23:59

はじめまして
インキンパークです。

バンドルネームは インキンパークですが 主に70S後半〜80S前半までのHRを愛して止まないマスオさんデス。
レインボーのDVDも是非 みてください。リッチー翁の若かりし雄姿が堪能出来ます
リッチーはいわゆる三大ギタリストでは ありませんが ジミヘンの直系のようなパフォーマンスと優れたアレンジ コンポーザーとしての才能がDVDで堪能できるので お暇なら観て下さい

ブログ 楽しく見させもらってます では

投稿: インキンパーク | 2009.03.05 14:19

インキンパークさん、はじめまして。
こんなスカBLOGにコメントありがとうございます。

>レインボーのDVDも是非 みてください。リッチー翁の若かりし雄姿が堪能出来ます

そうですね、動く御大も見ていておもしろいでしょうね。
昔見たリッチーの映像では、ギターネックをテレビカメラに向かって何度も突き刺すシーンが強烈に印象に残っています。

レインボーに限らず聴いてないアーチストがやたらありますので、今後もご指導いただければと思います。

投稿: SYUNJI | 2009.03.05 22:35

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/9509/41902212

この記事へのトラックバック一覧です: 聴いてみた 第52回 レインボー その3:

» レインボー、あなたはどっち派?ロニー・ジェイムス・ディオvsグラハム・ボネット [音楽酒場 since 2005]
今夜のBGM・・・ RAINBOW / Long Live Rock’n’Roll [続きを読む]

受信: 2008.07.22 03:08

« 聴いてみた 第51回 トッド・ラングレン | トップページ | 食べてみた 第4回 じゃじゃ麺 その3 »