聴いてない 第120回 ジョン・メレンキャンプ
先日とある重要な会合を諸般の事情で欠席してしまったSYUNJIといいます。
このままでは造反組と受け取られ、除名も覚悟しなくては・・・などと焼きそばを食べながら心千々に乱れる昭和の日。
ぷく先輩、ルドルフ編集長、重ね重ねすいません・・・
さて、かれこれ4年も聴いてない自慢を続ける愚かなあたしですが、「聴いていたつもりになっていたアーチスト」というのもたまにあります。
今回採り上げるジョン・メレンキャンプはまさにそういうアーチスト。
ヒット曲はそれなりに聴いていたのだが、よく考えるときちんとアルバムを聴いていない。
アルバムを聴いてなかった原因はエアチェックにある。
昔のFM番組は、アーチストのニューアルバムが発売されると、その収録曲をほとんど流してくれるようなことがよくあった。
アルバムを買うカネのない学生にとっては非常にありがたき幸せだったのである。
しかしながらそこは無料のFM番組、やはり落とし穴はあって、「全曲一挙放送!」であっても実際には各曲ともフルコーラスでないことがほとんどなのだった。
しかもそのことに気づかないまま録音して喜んで聴いて、「そういう長さの曲だと思っていた」のに、ある時本物のアルバムを聴く機会があって初めて「やられた・・・」と気づく。
そんなことも結構あったのである。
そんなにフルコーラスが大事かよ、というご意見もあろうが、なんとなくFM局側で勝手に縮めた曲って、聴くと損した気になりません?(←無料で録音できて喜んでたくせに)
あとイントロやエンディングにトークがかぶさったのを録音してしまった時も、ラジオの前で「きぃー!(ヤモリ)」と叫んでキレたりしていました。
若いってバカだなぁ。
あたしゃ年くってもバカなままですけど・・・
ブームタウン・ラッツの「哀愁のマンディ」をエアチェックした時には、フェードアウトではなく曲の真ん中あたりを大胆かつ巧妙にカットした状態で放送されたため、けっこう長いこと本当にそういう長さの曲だと思っていた。
あとでアルバムでフルコーラスを聴いた時にはかなりびっくりした記憶がある。
ビートルズの「アビー・ロード」をFMの特番で全曲エアチェックできた時も大喜びだったが、かなり後になってやはり「ハー・マジェスティ」がカットされていたことを知り、それなりに落胆したこともある。
つくづくシケた話ですいませんけど、とにかくカネのないヤツだったんです。
で、ジョン・メレンキャンプだが、その「エアチェックによるアルバム鑑賞」ならば2枚相当は聴いているのだ。
「Uh-Huh(天使か悪魔か)」「Scarecrow」を聴いていることになるのだが、やはりどうも勝手なフェードアウトや曲の連結が行われているっぽいのである。
番組はいずれも「マイ・サウンド・グラフィティ」だ。
45分番組でトークやCMも入っていたので、全曲フルコーラス紹介はまずムリだったはずだ。
まあいずれにしてもそんなんでアルバム2枚分くらいじゃ聴いてることになりませんけど。
特に彼のファンではないのだが、聴いていた曲には気に入っているものもけっこう多い。
「Hurts So Good」「Jack And Diane」「Small Town」「R.O.C.K. in the U.S.A.」「Lonely Ol' Night」など、いい曲がたくさんある。
少しぶっきらぼうな声、決してうまくはないが味わいのある歌い方、アメリカの悩める純朴な市井の人を採り上げた歌詞、カントリーっぽいギターサウンドなど、聴いていて「いいなぁ」と思うことが今でもある。
「Small Town」にはややアップテンポなふつうのバージョンと、スローなアコースティック・バージョンがある。
歌詞は同じだが、アコースティックのほうが雰囲気があっていい感じだ。
そこまでほめておきながら、結局全部エアチェックで聴いてしまい、実際にアルバムをきちんと聴いたことは全くないのだ。
この人もまた楽しい80年代を彩る多くのアーチストの中のひとりであり、申し訳ないが自分の中では大勢のアーチストに埋もれてしまった状態なのである。
実際90年代以降は全く追っていない。
デビュー当時は事務所かレコード会社の勝手な都合でジョン・クーガーとされていて、のちにジョン・クーガー・メレンキャンプになり、その後本名のジョン・メレンキャンプになったことは多くの人が知っているだろう。
本人はクーガーを名乗らされたことが非常に不満だったらしい。
本人には悪いが、自分としては「ジョン・クーガー」でこの人を知ったので、この名前が一番しっくり来るんですけど。
そもそも最初はグラム・ロッカーとして登場したそうだが、そういう姿は彼の面相からはちょっと想像つきませんね。(失礼)
「Scarecrow」が出た頃、彼の作品や姿勢などについて、ブライアン・アダムスが「Narrow Range」と表現して批判したという雑誌記事を読んだことがある。
「視野が狭い」という意味だろうが、ブライアンの批判が本当にあったかどうかは別として、故郷や小さな町を歌う姿勢が「視野が狭い」のか?と言われると、ちょっと当たっていないような気もする。
カントリー・ミュージックなんかだとアメリカのちっこい町を歌った曲なんかいくらでもありそうだし。
まあその記事読んで彼らがもっと争ったりしないか、少し期待したことも確かですけど・・・
これは偶然だが、自分は「Scarecrow」をカセットのA面にエアチェックしたあと、B面にはブライアンの「Reckless」を録音していたのだった。まさにカセット上の呉越同舟。(←だから何なんだ)
そんなわけで、ジョン・メレンキャンプ。
もし聴くならまずは「Uh-Huh」「Scarecrow」をきちんと聴きなおし、あとは90年代以降の音にもふれてみたいと思っていますが、みなさまのエアチェック履歴はどのようなものだったのでしょうか?
| 固定リンク | 0
| コメント (8)
| トラックバック (0)
最近のコメント