2008年2月13日、27年間待ちわびたポリスのライブにあたくしは行ってきました。
自慢ですが1981年の東京公演にもあたしは行っています。
(今回この自慢が文中に何度も登場します。馬鹿中年のはしゃぎと思ってご容赦下さい)
まさかこれほど長い間待つことになろうとは思いませんでしたが・・・
今回はルドルフ編集長とともにライブを鑑賞して参りました。
開場の30分ほど前に水道橋駅でルドルフさんと待ち合わせ、東京ドームそばのベースボール・カフェで入念な作戦会議です。
いえ、実際はぷく先輩との中野オフをどうしようかという話が大半でしたが・・・
18時少し前に場内に入りましたが、客の入りはその時点では半分程度。
ポリスの出番は19時半頃ですし、この日は平日なので出足としてはこんなもんかなと思いました。
それにしてもなぜ東京公演は2日間とも平日なのでしょうか。(大阪は日曜)
あたしは当日仕事は休みだったのでよかったですが、仕事で断念せざるを得なかった方もおられると思います。
そのせいか当日券も直前まで売っていたようです。
席はAですが2階席で、座ってみるとものすごく後ろのほう。
後ろの壁まであと数列といった高さで、ステージ上の人間は豆つぶです。
ルドルフさんすいません・・・
席から見たステージはこんな感じ。

当然ですが前回(27年前ですけど)の武道館のほうが全然よく見えました。
武道館もそれほどいい席じゃなかったですが。
K-1もそうですが、東京ドーム2階席でイベント見る時は結局ほとんどビジョン頼りです。
今回はアリーナ後方のビジョンがよく見えましたので、ステージ上はほとんど見てませんでした。
見てもどうせ3人の顔まではわからんし。
前座はフィクション・プレインというバンドで、ボーカルはスティングの息子です。
その情報だけネットで仕入れておきましたが、実際曲や歌を聴くのは初めてでした。
ネットでは「声が父親似」などなかなか評判が良かったように思いましたが、実際聴いてみるとやはり歌唱力は父親にはかなわないようです。
高音の出し方など確かにスティングに似ていますが、緊張していたのか多少不安定なところもありました。
個人的にはスティングよりもトミー・ショウに近い気がしましたが、たぶんこの意見に賛同してくれる人は少ないでしょう。
バンドの音は昔のU2にも少し似ています。
前座が終わり、20分ほど間があいて、いよいよポリスの登場です。
ルドルフさんと「1曲目は何かな?」といろいろ予想していましたが、うなりだしたイントロは「孤独のメッセージ」でした。
会場は大歓声ですが、A席で最初から立ち上がった人はほとんどいませんでした。
観客は30代から50代が大半ですし、平日だったのでみなさん疲れていたのかもしれません。
あたしは長時間立っていると耳が不調になる病気持ちなので、実は座って鑑賞できるほうがありがたかったです。
アリーナはともかく、AもBも最後まで座って見ている人が大半でした。
このいまいちなノリが不満だった方もおられるとは思いますが、あたしはこれでいいんじゃないかと思いました。
ただなぜかドーム内には冷風が吹いており、場内はかなり寒かったです。
ちなみにあたしの右隣は同年代とおぼしき女性二人組でしたが、控えめな歓声がとても好ましく思えました。
曲が始まる度に「きゃー!!」とか叫んでましたが、曲に合わせて歌ったりはしてませんでした。
実はこれがけっこうありがたかったです。
ライブではアーチストに合わせて歌っちゃう人も多いと思いますが、たとえば自分のすぐそばで歌われちゃった場合、その人の歌声のほうがよく聞こえたりすると、うっとうしいと感じることがあるんじゃないでしょうかね?
その昔ポリスの武道館コンサートでは、あたしの隣には今思うとアンガールズ田中風の大学生っぽいお兄さんがいて、相当ヘッタクソな声で歌っていて、結構迷惑でした。
さてポリスのライブはとにかくシンプルです。
特にMCも曲名コールもなく、観客との掛け合いもほとんどありません。
なによりスチュアートもアンディもほとんど歌いません。
27年前は二人とももう少し歌ってましたよ。
スティングもさすがにキーを下げて歌う場面が多かったですが、思ったよりもスタジオ版の音に忠実でした。
3人しかおらず、バックバンドやサポートもなく、ソロパートもほとんどありません。
3人とも働きっぱなし。
アンディなんか60歳を超えているのに、最初から最後までギター弾きまくりです。
ここが彼らのすごいところですね。
ちょっとドラムソロでも入れて、その間アンディはお休みとか、そういう配慮は全然ありません。
さすがはポリス、未だに体育会系です。
「Wrapped Around Your Finger」ではスチュアートが大活躍です。
ドラムセットを離れ、ドラ(ぼわ~ん)やシンバルからビブラフォン(でいいの?)まで、いろいろな楽器を駆使していましたが、まるで東京フレンドパークの「フール・オン・ザ・ヒル」のようでした。
アンコール前の曲は「Roxanne」。
少々細かい話になりますが、この曲、いろいろライブ音源を聴くと、イントロのギターのカッティング?が2パターンあるようです。
カッティングの音のパターンではなく、リズムとの整合のしかたとでも言うのでしょうか。
今回のライブでは「んちゃんちゃんちゃんちゃ」と始まったのですが、これはスタジオ版と同じでレゲエ調のビートになります。
あたしは楽器は全くできないので説明しづらいのですが、ドラムやベースの拍とはわずかにずらしてのカッティングだと思います。
一方昔の武道館ライブではリズムとギターを完全に合わせており、「ちゃっちゃっちゃっちゃっ」と聞こえました。
80年代のポリスのライブをいくつかFMで録音していますが、いずれもギターとリズムが整合しています。
ギターに注意して聴くからそうなるんでしょうけど、もしかしたらリズム隊のしわざでしょうか?
アンコール1曲目は「King Of Pain」。
この曲は楽しみにしていた人も多かったのではないかと思います。
「So Lonely」「Every Breath You Take」を演奏し、先にスチュアートとスティングがステージを降りていなくなりました。
ところがアンディだけが残っています。
ギターを下ろさず、観客に二人を呼ぶようアピール。
ベタですがアンディにやらせるところがにくい演出です。
大歓声の中再度二人がステージに登場し、「Next To You」。
ラストは3人で手をつないで客席にむかって深々と礼。
ロックバンドのライブではよくある光景ですが、最後まで彼らのステージはシンプルでした。
ヒット曲はほぼ網羅してくれましたので、みなさん満足だったとは思います。
少し意外に思ったのは「Voices Inside My Head」と「When The World Is Running Down, You Make The Best Of What's Still Around」をメドレーにしたこと。
あと「 De Do Do Do, De Da Da Da」では日本語はありませんでした。
「オレノコトバサ」ってやればもう少し会場わいたのになぁ。
「Driven To Tears」や「 Invisible Sun」はやや暗めであまり好きな曲ではありませんが、ライブだと迫力が違います。
特に「Driven To Tears」は「こんなにカッコイイ曲だったのか?」と思ったほどでした。
27年前にはあって今回なかったのは「Bring On The Night」「Truth Hits Everybody」「Fallout」「Be My Girl」あたり。
「Bring On The Night」と「Be My Girl」は好きな曲だったので、少し残念でした。
この日のセットリストは以下のとおりです。
Message In A Bottle(孤独のメッセージ)
Synchronicity II
Walking On The Moon
Voices Inside My Head ~ When The World Is Running Down, You Make The Best Of What's Still Around(君がなすべきこと)
Don't Stand So Close To Me(高校教師)
Driven To Tears(世界は悲しすぎる)
Hole In My Life
Every Little Thing She Does Is Magic
Wrapped Around Your Finger
De Do Do Do, De Da Da Da
Invisible Sun
Walking In Your Footsteps
Can't Stand Losing You ~ Reggatta De Blanc(白いレガッタ)
Roxanne
アンコール1
King Of Pain
So Lonely
Every Breath You Take(見つめていたい)
アンコール2
Next To You
席も音響も決して良くはなかったですが、27年ぶりのライブは充分満足でした。
今年の北米ツアーを最後に解散を公言しているポリス。
日本でもう彼らのライブを見ることはないでしょう。
もし本国で一夜限りのライブがあったとしても、エリカ様のようにイギリスまで行くこともないだろう・・・
どうでもいい話ですが、こないだ来日したペイジに記者が「沢尻エリカを知っているか?」と聞いて、通訳が「別に・・」と答えた、あのデキの悪いコント企画したの、誰?
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