受けてみた 脳ドック
虚弱体質自慢中年のSYUNJIです。
最近どうもめまいがするし、もともと頭痛持ちだし、目も悪くなってきたし(それは老眼)、目つきも悪いし(それは元から)・・・ということでいろいろ心配な年頃なので検査を受けることにしました。
脳ドックという、脳みそ専門の検査を実施している病院が近所にあり、申し込むことにした。
まずは病院のサイトからメールで申し込む。
数日後病院から電話があり、希望日は予約でいっぱいなので1ヶ月ほど待てとのこと。
そんなに脳ドック人気があるのか・・・
その1ヶ月の間に脳が破裂して倒れたらどうしよう・・・
などと小さな脳みそで一瞬思い悩みましたが、しかたがないので1ヶ月後に予約を入れました。
で、先日ようやく受けることができた。
・・・・・受けてみた。
その病院は初めて行ってみたのだが、土曜なのに結構人が来ている。
脳ドックはふつうの外来での診察ではないので、別室に案内された。
ドック待合室は外来の待合室とは少し雰囲気が違い、古い喫茶店のようなサロンのような、病院ではないような変わった部屋である。
同じ日に脳ドックを受ける人は自分以外に2人いるようだ。
まずドック着?に着替える。
よくテレビドラマなんかで見る人間ドックのシーンでは、役者がジンベエみたいな半袖半ズボン姿になってるけど、ここでのドック着はそれとは全然違う。
ホテルにあるバスローブそのものである。
色は白。
これでグラスワインなんか持ってたりするとホントに外国映画のワンシーンのようである。
で、バスローブ姿で院内を移動。
かなり変な絵である。
別室で身長と体重と血圧を測定し、血液検査を受ける。
当日は朝から絶食なので徐々に空腹がこたえるようになってきた。
いったんサロン風待合室に戻る。
折しも部屋のテレビでは「脳外科医が不足して深刻な問題に」というニュース。
確かに脳溢血とか脳出血は起きたら一刻を争う病気なので、医師側にも全く時間に余裕がない状態であることがほとんどらしい。
なので若い医学生は脳外科医や産科医にはなりたがらない、という話のようだ。
これから脳外科に世話になろうとしてる矢先に、暗いニュースを見てしまいテンションが下がる。
検査でテンション上がるのも変ですけど。
しばらく待った後、また別室に呼ばれ、いよいよMRI検査である。
磁気を利用した頭の断層写真撮影装置だが、もちろん受けるのも見るのも初めてだ。
装置は筒状になっていて、ベッドに寝た人間がその穴にじわじわずぶずぶと押し込まれて脳が撮影される、という仕組みである。
ベッドに寝かされてレモン型のスイッチを握らされる。
装置はかなりうるさい音がするので、何かあったらこれを押して係員を呼べとのこと。
たまに閉所恐怖などで気分が悪くなる人もいるらしいが、MRI自体かなり大きな音がするので、係りの人に声が届かないため、このレモンが必要なんだそうだ。
「時間は20分から30分くらいです」と言われ、目のあたりにヘルメットのようなシェードをかぶせられる。
これで視界はきかなくなる。
さすがに不安になるが、いろいろ見えると目や首がつい動いてしまい、うまく撮影できないので、目隠しが必要らしい。
聞いていた話ではMRI検査の前には点滴で造影剤を入れられるということだったが、今回は何も入れられずそのまま検査である。
耳栓もヘッドホンもなし。
脳ドックなのでアタマにいろいろ付けてると撮影に影響するのだろう。
なんとなく周りが暗くなったので、装置の中にアタマが入ったようだ。
いったいどんなことになるのだろうか。
・・・・・突然アタマの上のほうでやたらでかい音が鳴りだした。
ぶぶーぶぶぶ・・ばばーばばば・・・
かんかんかん・・・がんがんがんぶぶぶー
ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ・・・んばばばばば
うるさい。
規則正しいが短い小節でいろいろな音がなんとなく交互に鳴る。
ステレオではなくあちこちから聞こえる感じだ。
リズムや休符はずっと同じパターンではなく、音も様々である。
ばばばばばば・・・どたどたどたどたどただだだらら・・・
ああーうるせえ・・・こんなの30分もやるのかよ・・・
早くも後悔。
こりゃあ気分が悪くなる人がいてもおかしくないなぁ。
なんかヘッタクソなアマチュアのプログレバンドの演奏を狭いライブハウスの最前列でムリヤリ聞かされてる感じ。
MRIというのがどんだけ優れた技術なのかわからないが、この音については改良の余地大アリである。
あああーうるせえ。
3分くらいでこの音にも飽きてしまい、まともにつきあって聞いてあげてるとホントに気分が悪くなりそうなので、アタマの中で音楽を再生することにした。
この時あたしの脳内MP3プレイヤーはクイーンの「ブライトン・ロック」を選曲。
この作戦は意外に功を奏し、脳内で再生されるブライアンのギターで騒音もあまり気にならなくなった。
おだやかなバラードなんかではこの騒音に太刀打ちできない。
もしこれからMRI検査を受ける方がおられたら、脳内再生は「アキレス最後の戦い」とか「幻惑されて」とか「Long Live Rock 'N' Roll」など、音がデカ目の選曲がおすすめです。
ノリにノってつい首や口が動いたら叱られますけど。
「ブライトン・ロック」を丁寧に2回くらい再生してたら案外早く終わりになった。
感覚的には20分くらいだろうか。
30分は経っていないと思うが、正確にはどれくらいだったのかわからない。
待合室に戻りバスローブを脱いで着替えるとお弁当が出てきた。
あまり期待してなかったのだが、けっこうまともな弁当である。
食った後にMRIの結果が出て、別室に通される。
担当の医師が画像を見ながら説明。
今のところ画像でわかるような異常は見られないとのこと。
それは良かったのだが、なんかこの医者の物腰や口調が変だ。
どこか芝居がかったようなオネエっぽいしぐさのような、青島広志センセイのような感じ。
大事な話なんだからふつうに言えよ・・・
というわけで脳ドックも無事終了。
半日がかりで疲れてしまった。
自分の場合遺伝的な要因も注意する必要があるので、3年に1回は受けたほうがいいそうです。
3年後にはMRIの中で好きな音楽を流せるような改良が施されることを期待してやみません。
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コメント
人間ドックは毎年、、だいまつです。
脳ドックですか、、自分も受けてみたいですね。
脳が、、スカスカになっていたらどうしよう、、。
なんだか、いろいろ頭を使っていても、年を取っていったら物忘れもひどくなるのかな、、なんて。
後、養老猛さんあたりから脳に関する本が増えましたね。
ただ、、脳科学ってそれほど先を感じない。
まあ、そのあたりは自分の所で書くか、、。
投稿: だいまつ | 2007.12.15 22:21
血液検査といいMRIといい、自分にも身に覚えのある検査が2つもあるなんて。
まさに私にピッタリなドックですね←喜んでいいのか?
MRIついに体験されたんですね。
私も今年2回目を受けましたけど、1回めに比べると慣れたもんで「もう終わり?」と思いました。
脳内で音楽?それは考え付かなかったです。
私は「この変拍子、まさにプログレだ~」とか思って楽しんでしまいます。
クリニックによってはヘッドフォンありの所もあるらしいですけど、それじゃ寂しいかも(笑)
いずれにしろ何事もなくてよかったですね。
私は「こんな調子悪いのにこれで正常だなんてウソつきやがって…」と、悪い結果を望む大バカ者ですけど。
投稿: Saki | 2007.12.16 00:47
だいまつ親分、コメント感謝です。
人間ドックも含めて、こうした検査は初めてでした。
>なんだか、いろいろ頭を使っていても、年を取っていったら物忘れもひどくなるのかな、、なんて。
今回受けた病院では「物忘れドック」なんてのもあるようです。
脳の写真撮って「あなた偏差値低いですね」とか言われたらどうしよう・・と不安でしたが・・
>養老猛さんあたりから脳に関する本が増えましたね。
そうですね。
本だけでなくゲーム機の脳トレなど様々な商品も増えましたね。
しばらくは脳科学ブームも続くんじゃないでしょうか。
Sakiさん、コメント感謝です。
すでにMRIご経験されてたんですね。
>私は「この変拍子、まさにプログレだ~」とか思って楽しんでしまいます。
いやーあたしゃそんな余裕はなかったですねぇ。
音量がもう少し小さければ耐えられますけど・・
経験者の妻からは「ヘッドホンされて音楽が流される」と聞いていたので、「いつヘッドホンをつけるのかな?」と思っていたらそのまま始まってしまい、あまりのうるささに驚いてしまいました。
>私は「こんな調子悪いのにこれで正常だなんてウソつきやがって…」と、悪い結果を望む大バカ者ですけど。
あ、でもその気持ちは多少理解できますよ。
自分は予約入れて検査受けるまでにめまいは落ち着いてしまったので、まあ何もなくて良かったと思いますが、めまいが治まっていなければ「そんなはずはない!」と食い下がってしまったかもしれません・・
脳はとりあえず無事みたいなので、たぶんめまいは耳のせいだと思います。
投稿: SYUNJI | 2007.12.16 10:23
SYUNJIさん、こんばんは。
まずは何事もなかったようでよかったです。
>>MRI自体かなり大きな音がする
>>これで視界はきかなくなる。
ニュースなどで見て何となく装置は知っていたもの
の、これら全く初耳でした。特にうるさいのは
ちょっとたまりませんんねえ。
ちなみに、私も成人病検診を毎年会社で受けますが、
バリウムのあとの下剤で毎年、下痢→便秘→下痢→
便秘と繰り返し、医者の世話になります。全く
何のために検診を受けているのやらさっぱりわかり
ません。
胃をバリウムによる検査以外で受ける方法=MRI
のようなやつがあると聞いたことがありますが、
早く導入してほしいものです・・・・が、健康保険組合
自体が赤字すれすれですので、当分無理そうです。
投稿: モンスリー | 2007.12.16 17:30
モンスリーさん、こんなじじくさい記事にコメント感謝です。
自分もMRIはうるさいとは聞いてましたが、体験はやはり想像を超えてました。
部屋はきっと防音でしょうけど、ふつうの家でやったら近所迷惑です。
>バリウムのあとの下剤で毎年、下痢→便秘→下痢→便秘と繰り返し、医者の世話になります。
バリウムは自分も苦手ですね。
まあ下剤の後はなんともないですが、味は相変わらずマズイし。
ウワサによるとイチゴやバナナ味もあるらしいですが、そんなイイ感じのバリウムに当たったことがありません。(いつもプレーン味)
>胃をバリウムによる検査以外で受ける方法=MRI
のようなやつがあると聞いたことがありますが
胃CTってヤツですかね。
胃カメラに比べて患者の身体的負担が少ないのが利点らしいですが、たぶん装置が高いんでしょうね。
投稿: SYUNJI | 2007.12.16 21:32
SYUNJIさん、こんばんは。
私、現在めまい・ふらつき、耳鳴りで耳鼻科通い中ですが、「一度検査してもらったら」と言われ、脳神経外科に行きMRI検査をやった経験があります。
一年経つので、近々また行く予定になっています。(ちょっと不安です)
しっかし・・・音うるさいですよね、本当。
それでも最新式のMRIだから音は軽減された方ですよ、と検査技師?さんに言われましたが、あれでかー!と言いたくなりました。
おまけに緊張するタイプなので、あの身動きできない30分間は精神的に苦痛です。前回ギブアップ寸前でした。
ところで脳ドックって、お弁当が出るのですか?(と、変な所にくいついてしまったJunk)
投稿: Junk | 2007.12.17 00:35
Junkさん、コメント感謝です。
>現在めまい・ふらつき、耳鳴りで耳鼻科通い中ですが
ありゃ、そうですか。
自分も夏頃から秋にかけてめまいと耳鳴りでちょっとやばかったです。
アタマ傾けるとワンテンポ遅れてざざーっと耳鳴りがするんですよ。
アタマの中に小豆がたくさん入っているような感じで・・
今はとりあえず治りましたけど。
>おまけに緊張するタイプなので、あの身動きできない30分間は精神的に苦痛です。
緊張もそうですけど、せきとかくしゃみとかできないのもつらいですよね。
ハエとか耳元に来たらどうしよう・・などとバカなことを考えてました・・
>ところで脳ドックって、お弁当が出るのですか?
あたしが行ったとこでは弁当出ましたよ。
今回のドックは保険適用外で、正直すんごい高額でしたので、弁当くらい出してもらわないと。(偉そう)
朝から絶食だったのですごいイキオイで食ってしまいました。
投稿: SYUNJI | 2007.12.17 23:58
SYUNJIさん、またお邪魔します。
めまい・耳鳴りは、疲労・ストレスが大きく影響するそうです。早め早めの治療が大事だと、医者が言っていました。
SYUNJIさん、お気をつけ下さい。
>今回のドックは保険適用外で、正直すんごい高額でしたので、
私は診療の一環だったので、保険適用のためそう高くはなかったです。
でも脳ドックって保険適用外なので高いですよね。地域差があるかもですが、こちらでは必要最低限の検査で3万5000円~、すべて調べると5万円強ですからね。(と、行った病院のパンフレットに書いてありました)
弁当が出て当然かも知れませんね。
投稿: Junk | 2007.12.19 16:15
SYUNJIさんの頭の中を見てフグの白子を食べたくなったぷくちゃんといいます。
MRIってそんなにうるさかった?うーん、私腰痛で一度見てもらったことありますが・・・頭だとすごいのかな。
今、医者に努めていますが(内緒で)窓口での支払いタダなんです。薬代は取られますが・・・
MRI受けてみようかな。
投稿: ぷくちゃん | 2007.12.22 07:02
Junkさん、再びコメント感謝です。
耳はもともと悪いんですけど、めまいがしだしたので脳かな?と思ったんですが・・違ったようです。
この脳外科ではいろいろコース設定があって、物忘れフルコースは7万近くするようです。
弁当くらいあって当然です。できればきれいなお姉さんがねぎらいのマッサージしてくれるとか、病院側も経営努力が必要だと思います。(←偉そう。しかも勘違い)
ぷく先輩、MRIの請求書を送ります。
指定の口座に明日3時までに振り込んで下さい。
腰とアタマでは音の感じ方が違うんですかね。
腰の時はヘッドホンありでしたか?
>SYUNJIさんの頭の中を見てフグの白子を食べたくなったぷくちゃんといいます。
他人の脳を見ていないのでよくわかりませんが、なんかあたしの脳って、スキマだらけのような気がするんですけど・・
このスキマにきっと小豆がたまってるんだと思います。
投稿: SYUNJI | 2007.12.22 10:46
> SYUNJIさんの頭の中を見てフグの白子を食べたくなった
私には胡桃(くるみ)に見えます(笑)。
MRIは、私も受けたことあります。背骨関係で。ドックではなく、ただの検査で。都心の病院で5万円でした・・・
投稿: ルドルフ | 2007.12.22 13:30
ルドルフ編集長、コメント感謝です。
脳みそが白子だったり胡桃だったり、あたしゃ何者なんでしょうか・・
それにしてもみなさま意外にMRI受診率が高いですね。
トレンドなのでしょうか?(馬鹿)
あ、中野でのイベント「オレのMRI体験選手権!!きぃー!!」っての、どうスか?
背骨や腰だと騒音はそうでもないんですかね。
アタマはやはり騒音直撃ですよ。
恐怖の頭脳改革です・・(意味不明)
投稿: SYUNJI | 2007.12.22 21:42
こんにちは。病院の実情からすると、このMRIという機械は非常に高価でして、ペイするためにはなんでもかんでもMRIという感じになるのです。検査料金も高いですし。
私がMRIを受けた時は一割負担でした。でも今は三割負担、できるだけMRIがあるような個人医院にはいかない方がいいかもしれません。
さもなければ風邪でもMRIを受けさせられそうな気が・・
投稿: ぷくちゃん | 2007.12.26 17:59
ぷく先輩、病院の内情感謝です。
>このMRIという機械は非常に高価でして、ペイするためにはなんでもかんでもMRIという感じになるのです。
でしょうね。
機械も大仕掛けだし、いかにも高そうな感じはしました。知らないけど。
保険適用外なので病院の対応もなんとなくVIP的な扱いでしたが。(勘違い?)
そのうち会社の健康診断でもレントゲンじゃなくてMRIをムリヤリ受けさせられるようなことになったらどうしよう・・
投稿: SYUNJI | 2007.12.28 21:42
今度、診療所の新築に伴い、MRIをもう一台入れることになったのです。もうリース代たるや気が狂いそう。
「MRI検査」というゴム印を作って何でもかんでも検査してほしくなりました。そうでなければ今年の秋には流浪の民になってしまいそうです・・・・
投稿: ぷくちゃん | 2008.11.15 12:23
去年の記事にコメントする先輩の姿に、MRIリース料金の膨大さを感じ取ったSYUNJIです。(適当)
もうちょっと小ぶりなハンディMRIなんてのができたらいいですね。
>「MRI検査」というゴム印を作って何でもかんでも検査してほしくなりました。
やはり検査料がもう少し安くならないと・・
あと単に目隠しするんじゃなくて、DVDとか見ながら検査できるとか・・
検査のあとはお弁当よりも生ビールと枝豆とか、キャットファイトショーとかいろいろニーズはありそうですね。(さらに適当)
投稿: SYUNJI | 2008.11.15 15:12