聴いてない 第112回 バーズ
先日モンスリー師匠のご案内で、大阪は梅田周辺の中古CD店をさまよい歩く機会に恵まれました。
大阪はもう何度も来ており、今年も公私それぞれ2回ずつ来ていますが、中古CD店めぐりは初めてです。
あたしゃあまりCDは買わないのですが、店でCDを探すのはかなり好きです。
なので大阪での中古CD店めぐりは悲願でもありました。
そんな中、とある店でふと目に止まったのがバーズ。
バーズ・・・?
バーズのCDを手に固まる自分に、師匠は「バーズはフォークロックだ」と指導されました。
フォークロック・・・?
ぷっきーが最近はまっているというあの音楽か?
・・・あたしはそのままバーズを棚へ戻しました。(結局買わねえのかよ)
いえ、決してぷく先輩がどうのこうのではなく(しどろもどろ)、フォークロックと言われてもあまり興味がわかなかったものですから・・
で、CD店を10軒近く回ったと思いますが、買ったのは2枚でした・・・
ええ、バーズ結局買いませんでした・・・
というわけで、バーズ。
全く聴いておりません。
だいぶ前に何かのCMで「ミスター・タンブリンマン」という曲のサビだけ聴いたことがあるけど、それがバーズの演奏によるものなのか不明です。
おうちに帰ってからなんとなく「やっぱバーズ買っておけばよかったかなぁ」などとぼんやり考えました。(軟弱)
で、予習の意味もこめて少し調べることにしました。
バーズはロジャー・マッギンを中心として結成されたアメリカのフォークロック・バンドで、ビートルズとディランの要素を融合させたサウンドで有名とのこと。
ヤードバーズやランディ・バースとは無関係である。
「ミスター・タンブリンマン」はディランの曲だが、バーズはこれをコーラスを重ねてビートルズ風にアレンジしたという名曲だそうだ。
メンバーには後にCSNを結成するデビッド・クロスビーもいる。
・・・といったあたりが一般教養だと思うが、どのサイトでも「ビートルズとディランの融合を試みたバンドであるが、評価は両者には遠く及ばないまま解散」のようなことが書いてある。
ビートルズとディランのフォロワーとしての方向性は間違いではなかったんだろうけど、どっちも本家があまりにも偉大すぎたためだろうか、世間にその名をとどろかすような評価にはならなかったつうことでしょうかね。
わざわざフォロワーと宣言しなくても、当時の音楽界にはそんな人たちがきっと他にもたくさんいたんだと思いますが・・・
ディランの曲とビートルズのサウンドを融合させるという企画はアタマいいとは思う。
聴いてない自分でもなんとなく期待がもてそうである。
ただし、バーズも例にもれずメンバーチェンジが激しく、最初から最後まで在籍した唯一のメンバーがロジャー・マッギンだそうだ。
このためアルバムごとに全てメンバーが異なり、サウンドも様々だという。
このパープルっぽさがバーズの最大の魅力でもある。
いや、今勝手にそう思ったんですけど。
ちなみに、「ミスター・タンブリンマン」て、ディラン版は発売されとるんでしょうか?
バーズが歌うことになったきっかけは、ディランとジャック・エリオットという人がこの曲を録音したが二人とも酔っていて歌詞も忘れており、とても売り物にできなかったのがデモ盤としてバーズの手に入った・・ということらしいのですが。
でもディラン版があってもたぶん買わないですけど・・・
バーズ関連のサイトをよろよろながめていて目にとまったのが、「バーズの初期の頃の声にそっくりなトム・ペティ」という記述。
トム・ペティは実は嫌いではなく、アルバムも3枚くらい聴いておるのだが、決して声のきれいな歌のうまいヒトではない。
とすると、自分が以前聴いた「ミスター・タンブリンマン」は、かなり美しいコーラスがあてられていたので、あれはバーズのものではなかったのか?
いずれにしても1回聴いて解明しておく必要がありそうです。
そんなわけで自ら聴く機会を今回放棄してしまったバーズ。
ロックの歴史にその名を刻んだアーチストであることは間違いなさそうです。
「ミスター・タンブリンマン」、たぶん都内の中古CD屋にもあるとは思いますんで、見つけたら買ってみようかと思います。
それにしてもこのタイトルでどうしても想像してしまうのが次長課長の河本・・・
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コメント
>で、CD店を10軒近く回ったと思いますが、買ったのは2枚でした・・・
モンスリーさんの苦悩がこの一文にて感じられたぷくちゃんといいます。きぃー!モンスリーさん。私なら10枚は買うよ!もちろん紙ジャケオンリーですが。
さてバーズ。私が好きなのはあくまでも英国トラッド・フォークです。バーズは一枚目以外余り好きではありません。
コーラスは美しいと思いますので、多分SYUNJIさんが聴いたのも本家だと思いますよ。図書館へGO!
投稿: ぷくちゃん | 2007.10.20 21:53
「ハローキティタンバリン」に萌え萌えのルドルフです。
グッジョブですよ、SYUNJIさん(笑)
さて、「ミスター・タンブリン・マン」は、ロック名盤100選みたいな企画があると、選ばれることが多いですよね(そうでもないか?)。
20数年前、私このアルバム買いました。それというのも、名盤であるという評判と、表題曲および「ターン・ターン・ターン」が好きだったからです。でも、ステレオのターンテーブルに乗せたのは数回・・・私にはメチャメチャ古臭く感じました。その当時は、「これが名盤か?」と思いました。いまは若干この考えは変わりつつありますが・・・
ビートルズ風というのは合っているような合っていないような・・・ただ、その空気感は1960年代のUKロックグループを模してものであることは間違いないと思います。
ちなみにこのアルバムの制作に当たっては、全然メンバーが揃わず、ロジャー・マッギン+スタジオミュージシャン(レオン・ラッセル、グレン・キャンベル、ラリー・ネクテルなど)の構成でほぼ全編が作られたのだそうです。
投稿: ルドルフ | 2007.10.20 23:28
紙ジャケセレブなぷく先輩、おはようございます。
>モンスリーさんの苦悩がこの一文にて感じられたぷくちゃんといいます。きぃー!
やっぱそうスよね・・
きっと師匠も「せっかく案内してやってるのに、こいつちっとも買わないやんけ!きぃー!!」と思われたことでしょう・・師匠すいません・・・
そういや先輩と渋谷行った時もあたし2枚しか買いませんでしたね・・
なんかガバガバCD買うって習慣や文化が身についてないので、いつもおそるおそる買ってます。
>さてバーズ。私が好きなのはあくまでも英国トラッド・フォークです。
そのあたりの違いすらよくわかっていないド素人。
この点が世の中の洋楽マニアな方々の指導精神を刺激して、4年も続いているのが当BLOGです。
世界で最も水深の浅いBLOG・・
ルドルフさん、浅いBLOGへようこそ・・
あ、キティタンバリン、気に入られました?
富士宮まで10セットほど持っていきますから、焼きそば屋で代金をお支払い下さい。(悪徳)
>「ミスター・タンブリン・マン」は、ロック名盤100選みたいな企画があると、選ばれることが多いですよね(そうでもないか?)。
あ、イメージとしてはそんな感じです。
なので名前だけは知ってるんですけど。
>その空気感は1960年代のUKロックグループを模してものであることは間違いないと思います。
なるほど・・
キティタンバリンを携えながら、図書館に行ってみます。(ものすごく怪しい中年)
投稿: SYUNJI | 2007.10.21 09:38
SYUNJIさん、こんばんは。
>>せっかく案内してやってるのに、こいつちっとも買わないやんけ!
あーいえいえ、中古屋巡りというのは、なかなかお目当てが見つからず、
1,2枚でも収穫があれば十分という世界です。どうぞ気になさりませぬ
よう。私も、あのとき1,2枚ほしいのがありましたが、年末年始の
新譜ラッシュに備えて1枚も買いませんでしたから(^^;)。
さて、バーズですが、4年前に「Mr.タンバリンマン」を聞いており、
感想を自分のHPに掲載しました。
http://homepage2.nifty.com/rockyota/20thboy04.htm
このとき、買わずにレンタルですませたのです。今回聞き直そうと
思って探したのですが、どうも処分してしまったようでした。しかも
感想の内容を全く覚えていません。「今後の自分の課題としたい」
などと偉そうなことを書いたにもかかわらず、です。
また、ウェストコーストロック勢=イーグルスやドゥービーが
コーラスとロックの融合を手本にしたはずですが、そこを研究
すべく本来は私こそ聞かなければならないのですが、どうしても
60年代サウンドに積極的に手を出せず、今に至っております。
バーズですが、SYUNJIさんもおっしゃっているとおり、メンバー
チェンジが激しく、アルバムによって音楽の指向もかなり異なって
いるようです。評論本で見る限り、フォーク、ロック、フォーク
ロック、カントリー、ソフトロック、サイケと多岐にわたって
います。果たしてどのアルバムがどうなのか、難しそうです。
>>「ミスター・タンブリンマン」て、ディラン版は
調べましたら、65年の名盤「Bringing It All Back Home」に収録
されていました。
投稿: モンスリー | 2007.10.21 21:33
モンスリー師匠、この度はお世話になりました。(もみ手)
>1,2枚でも収穫があれば十分という世界です。
そうですか・・・きっとぷく先輩と梅田に行ったら「そんなに買うんかい」となるかもしれませんね・・
>そこを研究すべく本来は私こそ聞かなければならないのですが
素晴らしい探求心に感服いたします。
あたしの場合なんせ公開しているだけで宿題が100件以上ありますから、たぶん一生かかっても聴ききれないと思いますが・・
>評論本で見る限り、フォーク、ロック、フォークロック、カントリー、ソフトロック、サイケと多岐にわたっています。
これはロジャー・マッギンという人にあまりポリシーがなかったんでしょうかね?
好奇心旺盛と言えなくもないんでしょうけど。
>ディラン版は調べましたら、65年の名盤「Bringing It All Back Home」に収録されていました。
情報ありがとうございます。
でもディラン版はコーラスでなくディランのあの声なんですよね。(当然か)
チカラいっぱい失礼な話でしょうけど、ディランて人は自分の声とか目つきをどう思ってるのか、本人に聞いてみたい気がします・・
投稿: SYUNJI | 2007.10.21 22:42
コンニチハ~。ああ、やっとじゃじゃ麺以来の絡める話題が…!SYUNJIさん、バーズは聴いたほうがいいですよ(姉的圧力)!って嘘です、すみません、私もじつはそんなに詳しくありません…。私もずっと「バーズ=Mr.タンブリンマン」という認識しかない平均的日本人だったのですが、でも、「その先」をちょっと聴いたら「へええ」と思いました。「Mr.タンブリンマン」や「ターン!ターン!ターン!」も美しくてよいけど、“バーズがいよいよロック・バンドとしての姿勢を前面に打ち出した”(と、レココレ増刊に書いてある…)4作目以降とかのほうが、もしかしたらSYUNJIさん好みかもですよー。(過去記事TBさせていただきました~)
>このパープルっぽさがバーズの最大の魅力でもある。
わはは、言い切ってるし!バーズとパープルの名前を並べてる音楽BLOGなんてたぶんSYUNJIさんとこだけですよ…。でも、昼メロ並の修羅場愛憎劇が大好きなSYUNJIさん、ここから(どこから?)入るのもいいかもしれませんね~。5枚目の『名うてのバード兄弟』なんか、デヴィッド・クロスビーがアルバム製作途中で解雇されたために、クロスビーの曲(ボーカル曲まで!)はあるのに、ジャケには彼はいない、とかいう話、悶えません?(と、SYUNJIさんのキャラを勝手に規定)
投稿: moonlightdrive | 2007.10.22 13:27
moonlightdrive姉さん、コメント&TB感謝です。
>SYUNJIさん、バーズは聴いたほうがいいですよ(姉的圧力)!
うっ、久々に出た姉的圧力!
これで来られるとチカラなく聴くしかない弟。
早速聴いてみます・・(生返事)
>バーズとパープルの名前を並べてる音楽BLOGなんてたぶんSYUNJIさんとこだけですよ…。
そうでしょうね・・
聴いてもいないくせしやがって、「パープルっぽさがバーズの魅力」ってよくもまあ・・
たぶんこんなこと言ってるのは世界中で自分だけです。
>デヴィッド・クロスビーがアルバム製作途中で解雇されたために、クロスビーの曲(ボーカル曲まで!)はあるのに、ジャケには彼はいない、とかいう話、悶えません?
いやあ、いい話ですねえ。(涙をふく)
今風に言うと萌え萌えです。(←勘違い)
マッギンさんはクロスビーにはギャラのお支払い、ちゃんとしたんでしょうか?
なんだか姉さんのおかげでバーズが急激にお楽しみバンドに思えてきました。
バーズの本でも探そうかと思います。
投稿: SYUNJI | 2007.10.22 23:41
SYUNJIさん、こんばんは。
>>ディランて人は自分の声とか目つきをどう思ってるのか、
>>本人に聞いてみたい気がします・・
ディランの熱烈なファンであるジャズ評論家の中山康樹氏の
ディラン解説本を読みましたが、歌に託されたとされる
メッセージ、めったにインタビューに答えない神秘的な
たたずまいが取りあげられますが、実は当人、「歌うこと
以外、何も考えていない」のだそうです。
これが端的現れているのがジャケットで、何のコンセプト
もなく、かっこよくもありません(中山氏評)。また
コンサートでは唐突に変わったカバー曲を披露しますが、
これも「歌いたいから」というのが理由だそうです。
数年前にディランの自伝が出ましたが、ほぼ同じようなこと
を言っていました。
ディランのファンの方に「ディランは天才だ」というと
怒られてしまいそうですが、こういうのを読みますと
いい意味で天才ミュージシャンだなあと思います。
それからロジャー・マッギンですが、バーズのCDは
手元にありませんが、ビーチボーイズのベスト盤
「Made In USA」に特別に収録された曲「California
Dreaming」で12弦ギターを披露しているのがマッギン
でした。このギターは貫禄があってかっこいいですよ。
投稿: モンスリー | 2007.10.23 23:09
モンスリーさん、ディラン情報感謝です。
>実は当人、「歌うこと以外、何も考えていない」のだそうです。
はあぁ・・そうなんですか。
声がヘンだろうと目つきが悪かろうと「そんなの関係ねぇ!」ということですかね。
>これが端的現れているのがジャケットで、何のコンセプトもなく、かっこよくもありません
そういえばディランのアルバムジャケットで印象に残るのがあまりないですね。
>ビーチボーイズのベスト盤「Made In USA」に特別に収録された曲「California Dreaming」
これはママス&パパスで有名なあの曲ですよね。
ビーチ・ボーイズとも交流があったんですか・・
ますますバーズの本、探してみたくなりました。
(あるのか?)
投稿: SYUNJI | 2007.10.25 23:09
お世話になります。
また3泊ほどエドモントに泊まってきました。
バーズと聞いて黙っているわけにはいきますまい。
バーズもメタル界並にメンバーの入れ替わりの激しいバンドですが、わたしが好きなのは初期のフォーク・ロックよりも、デヴィッド・クロスビーが抜けて、バンドにグラム・パーソンズというカントリー男が入ってきて、ロジャー・マッギンはバンドを完全に乗っ取られてしまい、カントリー・ロックを渋々やっているという、情けない「ロデオの恋人」というアルバムが一番好きです。
しかもこのグラム・パーソンズという男、主要メンバーだったクリス・ヒルマンを誘って1枚だけで脱退して(追放されて)しまい、残ったロジャー・マッギンはどうしてよいか分からず、結局カントリー・ギターの名手だったクラレンス・ホワイトに頼ってカントリー・ロックのアルバムを作り続けます。
そんなクラレンス・ホワイトの大活躍する「名前のないアルバム」というアルバムも大好きです。
投稿: カナ | 2007.10.27 01:11
カナさん毎度です。
TB拝見しました。
おお、このエントリでmoonlightdrive姉さんと初めて出会っておられますね!
>また3泊ほどエドモントに泊まってきました。
あら、連絡いただければエドモントの中華料理店に席をリザーブさせていただいたのに・・交際費で・・(ウソだけど生々しい)
>ロジャー・マッギンはバンドを完全に乗っ取られてしまい、カントリー・ロックを渋々やっているという
あああいい話ですねぇ(←新しいタイプの変態)
いやあホントこういう話大好きです。
>残ったロジャー・マッギンはどうしてよいか分からず
(裏声で)楽しそうだ・・マッギン最高です。
いろいろなジャンルをやってきて、しかもメンバーチェンジだらけという「フォークのパープル」「カントリー界のサバス」と異名をとるだけのことはありますね。(全部デタラメ)
半生を綴ったバーズ本、出てないスかね?
投稿: SYUNJI | 2007.10.27 10:03
バーズならば。
なんといってもラストアルバムの
「ファーザー・アロング」。
これは素晴しくよいです。
もののあわれ、がありますよ。
投稿: いしはらとしひろ | 2007.12.13 00:09
お久しぶり、コメント感謝です。
>なんといってもラストアルバムの
>「ファーザー・アロング」。
なるほど。参考にいたします。
でも「もののあわれ」ってのはどういうことだろう?
あ、あとちょっとご相談事があるんで、後でメールしますね。
投稿: SYUNJI | 2007.12.15 09:54