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聴いてみた 第43回 イングランド

以前よりあたくしの音楽的嗜好の狭さ幼さにお嘆きの貴兄におかれましては、今回のエントリには目を疑われたことと存じます。
そう、相手はあのイングランド。
なぜこんなド素人がこんな音楽を・・?
ほとんどの方はそう思われたことでしょう。
そう、相手はあのイングランド。

England

実はこのバンドについては全く知識がありません。
というかバンド名すら知りませんでしたので、聴いてない度は言黙創設以来の最低得点、0です。
イングランドという大胆なバンド名なのに、本当に知りませんでした。
まあアメリカとかジャパンとかベルリンとかエイジアってのもありますから、イングランドくらいあってもおかしくはないよね。
(そういう問題ではない)
こんなバンド名を名乗るのに、イギリス政府に届け出とかいらないんですかね。
UKなんてバンドもあるが、印税が間違って国庫に入ってしまったりしないのだろうか。
ちなみにスコットランドとかウェールズってバンドもあるんでしょうか?

今回このバンドを聴くにあたっては、毎度お世話になっている方からの強力なご指示があっての鑑賞となりました。
そう、相手はあのぷく先輩。
あたしの音楽人生を根底から変えたと言って差し支えないぷく先輩直々のご指示とあっては、断るわけには参りません。
最近は英国フォークの深い森をさまようのがご趣味のようですが、イングランドはプログレだそうです。
果たしてあたしは先輩の期待に応えることができるのでしょうか。

・・・・・聴いてみた。

1. Midnight Madness
サウンドの盛り上がり方や楽器の使われ方、ボーカルの雰囲気などはイエスに似ている。
転調はそれほど激しくないが、けっこういろいろな音がつまった曲だ。
曲の長さが7分近くあるが、長いとは感じない。
ただし曲調が明るいのか暗いのかがよくわからない。
今さらだけど素人な感想。
全然関係ないけど、子供のころテレビで西部劇を見ていて、いちいち父親に「こいつ、ワル者?イイ者?」と聞いていたことを思い出した・・
同名の曲がナイト・レンジャーにもあるが、当然ながら全く別の曲である。

2. All Alone (Introducing)
ピアノだけのバラード。
メロディはクラシックのようだが、ボーカルがちょいと不安定だ。
この先大丈夫なのだろうか。

3. Three Piece Suite
リズミカルなわりに短調でややもの悲しい調べ。
と思ったらやはり転調。
中盤のうねるギターはクラプトンのようでもある。
リズムやスピードはけっこう大胆に変わるので、ついていくのがやはり大変。
ボーカルはやはり不安定だが、ボーカル自体にはあまりアレンジはない。
後半のオルガンやメロトロンのふかふか音は意外にいい感じだ。
13分もの大作なのだが、聴き終えた達成感はそれほどでもなかった。

4. Paraffinalea
ワルツ調のリズム、ギターとキーボード。
どういう曲なのかつかみきれないままフェードアウト。
さすがプログレ、やはり簡単ではないようである。

5. Yellow
イントロで一定の間隔で行き来するギターの音は、波打ち際を想像させるサウンドだ。
このアルバムの中では最もおだやかでオーソドックスな進行である。
この曲は5分くらいだが、思ったより長く感じる。
同じ旋律が繰り返されるからだろう。
申し訳ないが、やや眠い・・・

6. Poisoned Youth
ドラムソロで始まるイントロ。
この曲も17分弱という大作だが、当然転調も多く、何部構成なのかわからない。
聴き終えた後も残念ながらさほど感動はなかった。

感想。
うーん・・・
やはり自分のような素人には少々難しいと感じる。
転調が多い曲だと慣れるのに時間がかかるのである。
実は最近ムリにイエスを繰り返し聴いていて、「好きになった」とはとても言えないのだが、「多少慣れてきた」というあたりまでは来たような気がするのだ。
なのでイングランドも慣れるまでは相当のリピートが必要なのだろう。

全く知らなかったイングランド。
ちらっと事前に予習したところでは、「イエスとジェネシスを足して割ったような音」とのことだったが、まあ確かにそんな感じだ。
・・・なあんて書いてみましたけど、実はジェネシスはフィル・コリンズ時代しか知らないんだけど。
イエスに似ているところは確かにあると思うが、音は少し柔らかいような気がする。
好みの問題になるが、このボーカルだったら、ジョン・アンダーソンのほうが聴きやすい。(本当か?)

聴いてきてずっと気になっていたのが、ドラムの音だ。
「てんてん」「こんこん」と聞こえるこの音、乾きすぎなのである。
バスやシンバルはふつうなのだが、タム(スネア?)だけ軽く反発がきついように思う。
他の楽器に比べて浮いてるように思えるのは気のせい?

このアルバムは77年に発表されたものだそうだが、時代背景としては当時のイギリスはパンク・ムーブメントのまっただ中にあり、セールス的にも厳しかったため、レコード会社から契約を打ち切られ、結果この1枚のみが公式盤ということらしい。
長いことCD化もされず、アナログ盤は希少価値がついて異常な高値だったようだ。
プログレってのはやはりスゴイ世界なのだね。

メンバー表を見たが、当然ひとりも知らない。
プログレに興味がなかったから知らなくて当然なのだが、もしプログレ検定が実施されたら、こういうバンドの問題でもすらすら答えられないといけないってことなんでしょうか。

リーダーはロバート・ウェブという人。
今さらだが、英語名で「ロバートの愛称はボブ」ってのはどうにも納得がいかない。
なぜ本名と愛称がこうも違うのだろうか。
じゃあロバート・プラントはペイジに「ボブ」とか呼ばれたりしてるのか?
ではボブ・ディランは本当はロバート・ディランなのか?
ボブ・マーリーはロバート・マーリーなのか?
ボブ・バックランドはロバート・バックランドなのか?
というと、そういうことではないらしいが・・・

ジャケットにも全く見覚えがない。
francofrehleyさんのBLOGによれば、イギリスでは有名なジャム「Golden Shred」のラベルをパロディ化したものだそうだ。
なおタイトルの「Garden Shed」は、枯れ葉が舞い散る庭という意味らしい。

というわけで、枯れ葉舞い散るイングランド。
イエスですら慣れるために未だに苦労してる素人にとっては、まだハードルはそれなりに高いようです。
プログレ検定受験の際には、ぜひぷく先輩とモンスリー師匠の集中講座を受講してから臨みたいと思います。

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コメント

バンド名すら聞いたことがないバンドでコメントしようがないのですが、ロバートがボブに何故なるのかということろにひっかかったのでコメントします。

実は僕も同じ疑問を持っていましたが10年ほど前にその謎が解けました。

英語で略称に変形させるときにはルールがあって、アルファベットを変更するのです。Rの場合はBに変更します。Robertの先頭3文字を取るとRobですが、これの先頭のRをBに変更するとBobになると言うわけです。

同じようにWilliamのWはBに変更するルールですので、Billとなるわけです。

何かの本で読んだのだと思いますが、どの本なのかさっぱり思い出せないので、そのルール全体がどうなっているのかまでは書くことが出来ませんが、確か上記のような理由だったと思います。

本論から外れたコメントでスイマセン。

投稿: getsmart0086 | 2007.08.11 22:34

getsmart0086さん、コメントありがとうございます。
そういうことだったんですね。
でもロバートの愛称はロブでもよさそうな気がしますが・・
ロブ・ハルフォードは本名はロバートじゃないのかな?
・・と思ったら、素晴らしいサイトを発見しました。

http://mikeneko.net/naming/firstname.html

このサイトによると、ロバートの愛称には「ボブ・ボビー・ロブ・ロビン」があるようです。
難しいなぁ。
ウィリー・ウィリアムスなんて、どっちがどっちやら・・

投稿: SYUNJI | 2007.08.12 10:01

名前の表記にはうるさいぷくちゃんといいます。私はロシア文学に凝っていたいた時期があります。

ロシアにおけるイワンは英語表記ではジョン、フランス語ではジャン、ドイツ語ではヨハンです。よくジョン・マッケンローをジャン・マッケンローとかヨハン・マッケンローと呼んで笑っていました・・・・はっ!自分が押し付けておいて的外れな、それも全く面白くないコメントを残してしまった!

イングランド、SYUNJIさんには今一つだったらしいですね。だからgetsmartさんも聴いた事ないのか・・・(←関係ない)

投稿: ぷくちゃん | 2007.08.12 17:53

ぷく先輩、枯葉舞い散る我がBLOGへようこそ・・・
先輩の指導に従ったせいでしょうか、またはお盆休みのせいでしょうか、お客様がほとんど来ないのですが・・
イングランド、あたしのようなビギナーには少々荷が重すぎたような気がします。
責任をとって先輩もローラーズで1つ記事書いて下さい。

>ロシアにおけるイワンは英語表記ではジョン、フランス語ではジャン、ドイツ語ではヨハンです。

なるほど。
ジョン・レノンはヨハン・レノンですか。
他はパウロ・マッカートニー、ゲオルグ・ハリスン、リカルド・スターキーですね。
そういや先輩、ミドルネームというのは何なのでしょうか?
ジョン・ポール・ジョーンズの「ポール」は何を表すんでしょうか?

投稿: SYUNJI | 2007.08.12 21:53

SYUNJIさん、こんにちは。
ロックのメインストリームは、まぁツェッペリンとドゥービー(?)
だけ聴いていれば何とかなりますが、ここ日本ではプログレと
AORだけはそれでは済まされないのです。いずれも世界に
冠たる一大消費国、解説書をひもとけば、メジャー級は最初の
方にちょろっと書いてあるだけで、あとは名前も知らないB級
のオンパレード、それらが「聴かなければならない」と、異様な
強迫観念をもって迫ってきます。

前置きが長くなりましたが、「B級」ですので、気に入るもの
もあれば、「何だこりゃ」というのも多々あります。
B級プログレの「イングランド」ですが、個人的には「当たり」
でした。77年発表作ということで、すでにプログレが形骸化
していましたが、先達のいいとこどりをしています。ただし、
先達のいいところも悪いところも丸ごと取り入れていますので、

>>この曲は5分くらいだが、思ったより長く感じる。
>>同じ旋律が繰り返されるからだろう。

>>この曲も17分弱という大作だが、当然転調も多く、何部構成なのかわからない。
>>聴き終えた後も残念ながらさほど感動はなかった。

こういうのも当然出てきてしまいます(笑)。
おもしろいのは、コーラスにはイエスを取り入れつつ、ドラムが
ビル・ブラッドードを完コピしたかのようですので、初期イエス、
あるいは「太陽と戦慄」クリムゾン的でもあります。個人的には
ここが気に入りました。

>>モンスリー師匠の集中講座

まずはイタリアのプログレを・・・・(私も聴いたことがありません)。

投稿: モンスリー | 2007.08.13 10:05

モンスリーさん、こんばんは。
毎度お世話になります。

>ロックのメインストリームは、まぁツェッペリンとドゥービー(?)だけ聴いていれば何とかなりますが

うーん・・「パープルとイーグルス」とは言われないところがなんとなく悔しいですね。(←聴いてないくせに)
イングランド、今日もとりあえず電車の中で聴いてみましたが、残念ながら寝てしまいました・・・
ところどころ「お、いい感じ」という旋律はあるのですが、すぐ転調したり終わってしまったり、というあたりはイエスにも似ていると感じます。
B級だから、ではなくやはりプログレだから、でしょうね・・

>まずはイタリアのプログレを・・・・(私も聴いたことがありません)。

ふふふふ(ぷく笑い)、イタリアといえば実はイ・プーというバンドを聴いたことがあります。
でも2曲だけなんですけど。
そのうち記事にするかもしれません(ホントかよ)ので、ご指導下さい。

投稿: SYUNJI | 2007.08.13 21:56

まぁこのヘンってのは、好きな人がハマって聴くジャンルだよね。いつでも取り出して楽しむもんじゃないと思うが…。もちろん聴けば好きなのですが、ね(笑)。

投稿: フレ | 2007.08.14 10:54

ご無沙汰しています。TBありがとうございました。

それにしても思い切りましたね。このバンドはプログレの大御所を聴き込んでいる人にとってはかなりツボですが、そうでない方にはピンと来ないと思います。とても的を得た感想で感心しました。

>「てんてん」「こんこん」と聞こえるこの音、乾きすぎなのである。
確かにそうですね。聴かれたのはマスター起こしの再発版だと思いますが、元々の録音の悪さはどうしようもないですね。発売もままならない当時、機材も相当ひどかったのだと思います。

ロバートのくだりには笑わせていただきました。

投稿: francofrehley | 2007.08.14 14:48

SYUNJIさん、こんばんは。
イングランド、「Garden Shed」はとても気に入っております。
この勢いで「Live In Japan」を購入しましたが、
こちらはちょっといただけませんでした。
30年ぶりに再結成して日本だけで演奏したそうですが、やはり
30年ぶり、憶測ですが、継続して演奏していないメンバーが
集って演奏するのはやや無理があると思いました。
逆に、こういう再結成ライブが行われて、しかもライブ盤まで
出るというところに、日本でプログレがどれほど人気が
あるか、よくわかります。

>>イ・プーというバンドを聴いたことがあります。
名前だけ、紙ジャケ発売日一覧でみたことがあるような気がします。
手元にある音楽之友社刊「ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・
プルグレシッブ・ロック」で予習しておきます。(←読むより
聞きなさい>自分)

投稿: モンスリー | 2007.08.14 22:32

フレさん、こんばんは。

>まぁこのヘンってのは、好きな人がハマって聴くジャンルだよね。

まぁそうなんでしょうね。
自分の身の丈に合わないことくらいは聴いてすぐわかったんですけど・・
自分の場合、たぶんイエスに慣れてからでないとダメなようです。

francofrehleyさん、コメント&TBありがとうございます。
いやーすいません、TBしっぱなしで、また何年たってもド素人で・・

>聴かれたのはマスター起こしの再発版だと思いますが、元々の録音の悪さはどうしようもないですね。

音の悪さまではあまりわかりませんでしたが、言われてみるとイエスやELPの作り込みの精緻さに比べて、ややズサンな音のような気もします。
なんだか免許とりたてなのにすごいレアなヴィンテージカーをムリに運転して故障させてしまったような有様・・

モンスリーさん、コメント感謝です。

>日本でプログレがどれほど人気があるか、よくわかります。

自分もアマゾンで検索して「えっ日本でのライブ盤もあるの?」と驚いてしまいました。
しかも30年ぶりに再結成して日本でだけライブ・・
人気があるっつうかギャラが相当良かったんでしょうかね。
まあ再結成エイジアもそうですが、日本てのはプログレに関しては確実に一定量のCDやチケットがはける国なんでしょうね。

投稿: SYUNJI | 2007.08.15 23:27

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