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聴いてない 第107回 ケイト・ブッシュ

自分にしては非常に珍しい題材ですが、ケイト・ブッシュ。
聴いてないことに変わりはありません。
あたしが洋楽のエアチェックによるオムニバステープ作りを始めたのは79年ですが、その記念すべき1本目に早くもケイト・ブッシュは登場しています。
録音したのは「Hammer Horror」という曲。
そういう意味ではつきあいの長いアーチストである。(知り合いかよ)
ちなみに朝吹ケイトはケイト・ブッシュのファンだったので芸名に使ったんだそうです・・・

知ったのは早いが、その後ほとんど聴くこともなく、結局聴いてない度は3。
上記の「Hammer Horror」の他「嵐が丘」、あとはエルトン・ジョンのトリビュートアルバムで「Rocket Man」を聴いているくらいである。
「嵐が丘」は今も日本テレビ系の「恋のから騒ぎ」のオープニングに使われているので、イントロくらいは知っている人も多いだろう。
アルバムは一枚も聴いてない。

非常に声の高い歌手だが、どこか人工的なニオイのする舞台調のちょっと変わった声である。
「嵐が丘」のビデオをネットで初めて見たが、振り付けもラジオ体操と民族舞踊がまざったような妙な動きだ。
「嵐が丘」は悪い曲ではないが、やや演出過剰なところはあまり好みではない。
アルバム全編がこんな感じだったら、A面ラストあたりできっと飽きると思う。

他に彼女の歌声にふれたことがあるのがピーター・ガブリエルの「Don't Give Up」である。
この曲でケイトはピーターとデュエットしているのだが、非常に雰囲気のある印象的な曲で、デュエットではあるがかけ合いなどはなく、ゆったりとした流れの中でピーターとケイトが思い思いに歌う、という感じである。
実はピーター・ガブリエルも2曲くらいしか知らないのだが。

ケイト・ブッシュを検索するとしょっちゅう名前が出てくるのがデイヴ・ギルモアである。
そもそもケイトはギルモアに見いだされてレコードデビューしたそうだ。
モーニング娘とつんくみたいな関係なのだろうか。
で、つんくギルモアのバックアップを受けたわりには、その後は思ったほど順調でもなく、激太りとか精神を病んで入院とか痛い噂が飛び交っていたらしい。
ギルモアは本気でケイトに言い寄っていたこともあったそうだ。
ケイトにその気がなかったらチカラいっぱいセクハラだよなぁ。

そんなわけで、どちらかというとケイト・ブッシュよりもピーター・ガブリエルを聴いてみたいという意欲のほうが今は強いですが、もしケイトのソロ作品で「Don't Give Up」調の曲ってのがあれば、教えていただければと思います。

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聴いてない 第106回 ジューダス・プリースト

どーん!!
ジューダス!!
プリースト!!
ばばばばば(ハーレー)
キャー!!(歓声)
・・・というイメージのジューダス・プリーストですが、全然聴いてません。
こんな極東の貧相なリスナーのあたしが聴いてなくて当然なんですけど。
そもそもジューダス・プリーストってどういう意味なんだろう・・・

ジューダス・プリーストの音楽(というかバンドそのもの)にふれたことがあるのは生涯でたった一度。
80年代半ばだったと思うが、「ウッドストック・アス・フェスティバル」というライブ・イベントがあり、U2やトム・ペティ、クワイエット・ライオット、ヴァン・ヘイレン(ボーカルはデイヴ)などが出演。
日本でも小林克也の司会でテレビ番組が放映された。
このイベントにジューダスも登場したのである。
鋲のついた革ジャンにハーレーという、これ以上ない金属な演出でステージに現れたロブ・ハルフォード。
歌っていたのは「You've Got Another Thing Coming」だった。
これが自分にとって唯一のジューダス体験である。(テレビ見ただけじゃねえかよ)

メタリカの巻でも相当書いてしまったが、自分はとにかくメタルというジャンル自体に非常に疎い。
なので、この1曲だけで彼らを鑑賞の対象外に持っていってしまい、現在もそのまんまである。
ただしなぜかロブ・ハルフォードの名前はすぐに覚えてしまった。
他のメンバーの名前は全然知らない。
ジューダスってロブが作ったバンドなのかと思っていたのだが、実は結成時のメンバーではないそうだ。
他のメンバーもかなり入れ替わっており、このあたりはハードロック・バンドの法則を踏襲していると言える。

ロブ・ハルフォードは4オクターブの声域を持つと言われるハイトーン・ボイスなボーカリストだそうだが、1曲聴いた限りではそういう印象は残らなかった。
そもそもあまりなじみがなかった人であり、興味を持って映像を見てたわけでもないので、記憶に残らなかったというのが正しいかもしれない。
顔は知ってるつもりだったのだが、ネットで若い頃の写真を見たら、どこかドリー・ファンク・ジュニアを思わせるお顔だちである。
けっこうベビーフェイスだったりしてますね。

ということで聴いてもいないし知ってもいないジューダス・プリースト、最近の活動をリサーチしてみました。
ネットで検索しただけですけど。
90年代末に一度脱退したロブが2003年にバンドに戻り、2005年にはロブ入りジューダスで来日公演も行われたそうである。
長寿なメタルバンドってのもどうなのかとは思うが、驚いたことに今でもロブのハイトーン・ボイスは健在らしい。
メタル・ボーカリストで30年以上のキャリアがあるってのもスゴイことではないだろうか。
自分はロバート・プラントで声変わりボーカリストには懲りているので、年をとっても高音な声を維持できているシンガーは尊敬に値すると思っている。
クワイエット・ライオットのケヴィン・ダブロウなんて、今はきっと日常会話にも不自由するくらい声が出てないんじゃないかと思うんだが、どうなんだろう?

中年にさしかかってからのメタルなんて無謀なのかもしれないのだが、これまでの「聴いてみたシリーズ」では、どういうわけかハードロック路線が完全に優勢である。
プログレやボブ・ディランジョージ・ハリスンニール・ヤングなどに比べ、レインボーシン・リジィガンズインギーなどハードな人たちの音楽のほうが断然楽しいのである。
そんなわけでもしかしてジューダスも意外にイケるクチなんじゃなかろうかと気安く考えてみたりしてるのですが、もしおすすめの初心者向けアルバムがあれば、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いしたいです。

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読んでみた 第14回 Straight,

男性誌を全然読まない中年サラリーマンのSYUNJIです。
各社とも苦戦の色濃い男性誌ですが、今日読んでみたのも中年おじさん向け雑誌「Straight,」。
「自分のスタイルで24時間を愉しむ男の月刊誌」がキャッチだそうだが、系統としては「BRIO」「Uomo」「ゲーテ」あたりと同じと見ていいだろう。
でも実は読むのは初めてである。
ちなみにタイトルには「Straight,」というように「,」が付けてある。
付けてる意図は不明。
「モーニング娘。」と同じようなもんかな?

Straight

「Straight,」、版元は扶桑社
2005年9月創刊の月刊誌で、発行部数は50,000部。
今回読んでみた2007年6月号は680円。
判型はA4、総ページ数は160くらいである。
創刊当時に書店に山積みになっていたことは知っていたが、全く興味がわかず手にとったこともなかった。
どーせまたバカ高い店とバカ高いお洋服と高飛車な人生訓でも書いてあんだろ?と、ややすさんだ気持ちで構えていたのだが、果たしてどうなのでしょうか。

・・・・・読んでみた。

今月号の目次はこんな感じである。

・クルマをめぐる噂66を検証する!
・重森三玲の世界 「永遠のモダン」を往く
・アラン・シルベスタイン 20年の軌跡
・新丸の内ビルディング GRAND OPEN!!直前情報
・各国大使館御用達レストランpart4

他にコラムや連載ものが20本くらい。
記事の数は思ったより少ない。
まず思ったのは、記事によってかなり様々な方向を向いているということ。
総合誌なので当然とも言えるが、記事の雰囲気や文体も様々なのである。

「クルマをめぐる噂66を検証する!」という特集は、フェラーリやベンツなど自分には縁のない高級なクルマの話が多いが、文面は案外柔らかく、「ベストカー」や「Tipo」、または同じ版元の「SPA!」を思わせるノリである。
また新丸の内ビルや各国大使館御用達レストランの記事は、さすがに高い店ばかりが紹介されていて、ややスカした印象。

一方「重森三玲の世界」は、昭和の作庭家である重森氏の残した数々の庭を紹介するシブイ内容。
「サライ」とかに載っていそうな感じの記事だ。
重森庭園美術館、岡山の「友琳の庭」などが紹介されている。
重森氏の作品の中で最も有名なのは、京都の東福寺の方丈庭園だろう。
東福寺は紅葉で有名な寺だが、庭園にも非常に特徴があることで知られている。
初めて東福寺の庭園を見た時は「変な庭だなぁ・・」と思ったのだが、順番に見ていくと結構おもしろいと思えるから不思議だ。
それを知っていたこともあってか、この記事は意外に楽しめた。

「アラン・シルベスタイン 20年の軌跡」は、フランスの時計デザイナーであるアラン氏の20年に渡る作品の紹介。
この人を発掘してマーケットに紹介したのは日本人だそうだが、非常に特徴のあるデザインで、これも見ている分にはおもしろい。
ただし限定モデルが多く、値段は自動車並だったりなので、実用道具としての時計の紹介ではなく、芸術品としての鑑賞と割り切る必要がある。

このようにそれぞれの記事が向いている方向が様々なので、よく言えばバラエティに富んでおり、悪く言うと統一感がなく散漫な印象、となる。
男性誌はこういうことも多いだろうが、これをどうとらえるかは好みの問題だ。
ただこの散漫な印象が前に出てしまうと、戦略的にはかなり厳しいのではないかと思う。
この雑誌のスタンスだと、ヒマつぶしにはいいかもしれないが、意欲を持った購買につながっていくかどうかは疑問である。
個人的には「BRIO」のような「全体的にスカしてる」雑誌なんかよりはいいんじゃないかと思うけど。

ページデザインなどはまあふつうの範疇だ。
写真もきれいだし、紙質も特に気になる点はなかった。
書体はゴシック体が基本なので柔らかいイメージではある。
ただ写真にかぶる文字の処理が、一部美しくない箇所はあった。
一応処理を施したつもりなのだろうが、読みやすくなっているとは言えない状態だった。
この点は残念である。

表紙は石井竜也。
地色は白で、見出しを表紙にも載せているスタイル。
文字は多いが背景が無色なのでうるさいという印象はない。
あまり男性誌っぽくない表紙である。
やはり表紙は女性タレントを起用したほうが売れるのではないかと思う。

ページ数がそれほど多くない雑誌だが、広告がかなり少ない。
この手の男性誌にしては珍しい状況だ。
読む側にとっては好ましいことであるが、これは編集方針なのか営業結果なのかを知りたいところである。

感想。
記事内容そのものは思ったよりもおもしろい。
ただ他の雑誌でも読めそうな内容なので、とりたててこの雑誌を次回も買おうという意欲をかき立てるものではなかった。
多面的な紙面づくりは悪くはないとは思うが、無難なところで落ち着いてしまっており、個性が希薄になっている。
専門誌じゃないからしかたがないのだが、少なくとも雑誌名を聞いてイメージがわくところまで浸透してはいないだろう。
比較は少しムリがあるけど、「LEON」のように宣伝戦略に長けた雑誌には勝てないんじゃないだろうか。

そんなわけで初めて読んでみた「Straight,」。
1回だけではこの雑誌の本当の魅力を理解できるとは思えないので、興味のある記事があればまた手にとってみようかと思います。
・・・・・と締めくくろうかと思ったら、巻末にて衝撃の告知を発見。

Straight,はこの2007年6月号をもって休刊いたします。

初めて買ったのに休刊かよ・・・・
これまで雑誌の創刊号を買ったことはあるが、休刊の号を買ったのは初めてである。
男性誌をとりまく厳しい現実を、図らずも体感してしまう結果となってしまった。
やっぱ売れなかったんだろうなぁ・・・広告がこんなに少ないとやっていけないんだろうなぁ・・・
ちょっと入ってみた定食屋が意外にうまかったので「おばちゃんここって定休日いつ?」と聞いたらとても寂しそうな顔で「ウチ今日で店じまいなのよ・・」と言われて絶句してしまった三流サラリーマン・・・のような心境。
三流サラリーマンは事実ですけど。

というわけで、おそらく二度と読むことができないであろう「Straight,」。
まあ版元はフジサンケイグループの扶桑社なので、この休刊、さほど深刻ではないだろう。
勝手な想像ですが、たぶん当たりでしょう。(ひがみ)
編集のみなさんもこれに懲りずまたおもしろい雑誌を作っていってほしい・・とよくわからない感想を思い浮かべました。

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見ていない 第14回 いかすバンド天国

90年代に突然巻き起こったバンドブーム。
そのきっかけともなったのが「いかすバンド天国」、通称「イカ天」である。
正確には「平成名物TV」という番組の「三宅裕司のいかすバンド天国」というコーナーだそうだが、ほとんど見ていない。

「イカ天」は89年から90年にかけて2年弱の間放送されていた。
関東ではTBSで土曜深夜の放送だったが、他に見る番組がないような時にぼんやりと見たことがある程度で、コーナー全編を通して見たことは一度もなかった。
基本的に洋楽にしか興味がない自分にとって、日本のバンド(しかもアマチュア)を追うような行為は考えたこともなかったのである。

ところが当時自分の周りではこの番組に夢中になっていたヤツが多かった。
デビュー前の時点でバンドを知り、どこまで勝ち抜くかを見届けるのが楽しいらしい。
実際早くから目をつけたバンドがイカ天キング・グランドキングと進み、メジャーデビューしたりすると「育てた」ような気分になったそうだ。
このあたりが番組の人気の秘密でもあったのだろう。

見ていない自分でも、いくつかのバンドの名前は知っていたりするので、当時のヤングの音楽文化にかなり強い影響力を持っていた番組であったことだけはわかる。
カブキロックス、BEGIN、人間椅子、マルコシアス・バンプ、宮尾すすむと日本の社長・・・
歴代のキングの行く末はそれぞれだと思うが、その中で実際に彼らの音楽に少しだけふれたことがあるのが「たま」だ。

たまはイカ天出身の中でも最も出世したバンドだろう。
友人にも夢中になっていたヤツが多く、当時そいつらと軽井沢や伊豆あたりにクルマで出かけたことがあったが、車内でも延々たまのテープをかけていた。

自分の印象ではコミックバンドの一種だと思っていたが、詞にしても歌や音にしてもそのセンスがいまいちピンとこなかった。
「オゾンのダンス」「学校にまにあわない」「さよなら人類」といった、歌詞もコンセプトもバラバラで意味不明な曲をずうっと聞かされたが、残念ながら自分の好みではなかった。

その後も目的意識を持ってイカ天を見たことは一度もなく、知らない間に終了していた。
見る気があまり起きなかったもうひとつの理由に、三宅裕司があまり好きではないというのもあった。
今でもふつうにテレビで見られるタレントなのだが、言ってることにいまいち笑えないのである。
劇団の座長だということはわかるのだが、テレビ番組でもそのスタンスがあまり変わらず、笑いをとるのに徹しきれていないところがどうにも不満なのだ。

番組の中で歌っている姿はあまり覚えていないが、イカ天出身の中でもう一人印象に残っているのが池田貴族である。
「remote現象」というバンドのボーカルだった貴族は、その不敵な態度や言動がかえって反響を呼び、その後コアな霊感タレントとしてテレビに時々出ることになる。
深夜の超常現象やオカルト特番などで時折見ることがあったが、番組進行や共演者との対話なんか無視したような発言に、「ナマイキなヤツ」と思いながらもなんとなくひかれるものはあった気がする。
(ナマイキとか言ってますけど、実はあたしより年上です。)

しばらくして貴族は全く別の話題によって再びメディアへの露出が増えることになった。
ガンにかかっていたのである。
しかも相当進行が早く、余命宣告をされたことも公表していた。
大槻ケンヂの本に貴族の闘病の話が書いてあったが、ガンのステージが末期まで進んだことを大槻ケンヂやみうらじゅんに自慢したりしていたらしい。
しかし闘病を境に貴族のキャラクターは大きく変わっていく。
生まれたばかりの娘のために延命を決意して4度も手術を受け、生前葬と銘打ってコンサートを開き、娘に捧げる歌を歌い、多くの人の支持を集めていた。
そこにはナマイキな霊感タレントの貴族の姿はなく、実は人一倍純粋で、生きることに貪欲で誠実なミュージシャンであり父親でもある池田貴がいた。
このあたりはテレビでドキュメンタリー番組として放映されたので、ご存じの方も多いだろう。

残念ながら池田貴族は21世紀を待たずに亡くなった。
今でもネットのあちこちで彼の残した文章を見つけることができる。
自分は貴族の曲はほとんど知らないが、曲よりも本人の生き様が人々の記憶に残った珍しいミュージシャンだと思う。

というわけで、いかすバンド天国。
DVDなどが出ているのかどうかわからないが、イカ天はドラマと違ってリアルタイムで楽しむべき番組だったと思うので、仮に今映像があって見直したとしても、あまり意味はないかもしれない。
音楽や映画は後追いでも楽しめることも多いが、テレビ番組(特にバラエティ)は、やはり進行形で楽しむものなんだということを、このシリーズを始めてみて痛感している次第です。
おそらく熱心に見ていた方も多いと思われますが、当時の思い出や応援していたバンドなど、コメントいただければ幸いです。

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