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読んでみた 第11回 アース・ガーディアン

社会派のSYUNJIです。(冒頭から大ウソ)
この3連休、名古屋に行ってきました。
でもってBLOGでお世話になっているカナさんにお会いしてきました。
サカエチカの喫茶店で1時間半ほどお話させていただいたのですが、とても楽しかったです。
音楽に詳しい方とお話するのが楽しいのは、モンスリー師匠ぷく先輩で実証済みですが、カナさんは書店勤務なので、版元勤務の自分としては大変ためになる業界の話がきけて有意義な時間を過ごすことができました。
カナさん、ありがとうございました。

さて。
少子化や高齢化など、何かとストップさせたい兆候が散見する世の中ですが、最もグローバルな規模で考えなければならないのが地球温暖化ではないでしょうか。
自分は長く関東に住んでいますが、確かに子供の頃に比べ「路面が凍る」「水たまりに氷がはる」という現象は本当に少なくなりました。
これは地球規模での温暖化の現れではなく単に都市化という分析もできそうですが、いずれにせよ人間の生活が気温に影響を与えていることは間違いなさそうです。

温暖化が良くないことはタダの町人である自分でもうっすらとわかります。
じゃあそれを回避する方法として、自分は何をすればいいのか?
これが案外わかりません。
「冷暖房の温度調節」「ペットボトルのリサイクル」「クールビズ」「レジ袋有料化」など、いろいろあるとは思うのですが、果たしてどれだけ効果があるのだろうか?
もしかして全然効果がなかったらどうしよう?
結局ほとんど何もできていないような状態です。

このままではよろしくないので、図書館に行ってみました。(短絡)
そこで見つけたのは環境問題を語る月刊専門誌「アース・ガーディアン」。
コンセプトは「地球を守る人々のライフスタイル&ビジネスマガジン 」だそうです。
「環境新世紀のライフスタイルとビジネスを考え、人と地球の未来を守る人(ガーディアン)の必読書」とのこと。
エコロジーに関する素人向けノウハウ本という雰囲気ではないので、自分が求めているような情報とは少し違うようですが、少しでも何かわかれば・・と思い、借りてみました。

今回借りたのは2006年12月号。
版元は日報アイ・ビー
失礼ながら初めて聞く版元名です。
判型はB5、価格は500円。

Earthg12

紙質は全ページコート紙で、オール再生紙ではないようです。
環境問題の雑誌だからもっと質の落ちる紙を使ってんのかと思ったけど、そうでもない。
まあ当然大豆インキは使ってるんですけど。

目次はこんな感じです。

・【シリーズ】地域と暮らしに根付く自然―(9)
 目指せ 脱・ワースト1
 カワセミとホタルが見守る綾瀬川
 埼玉・蓮田市

・【特集】エコなまち探訪

・【インタビュー】今月のエコロジスト
 全国小中学校環境教育研究会副会長
 綿貫 沢さん

・おうちdeエコ!
 主婦がするなら! エコで節約上手

・ヨーロッパ・リポート 
 ベルギー・ブリュッセル
 戦う環境保護団体 グリーンピース

当然ですが全て環境問題に関する内容。
この雑誌は普段から環境問題に取り組んでいる人、また行政や企業や団体を対象にしていると思われますが、この号では難解な法律や化学式といった専門家限定の記事はありませんでした。
自治体や団体の取り組みで河川がきれいになったり、海外のエコ活動を紹介するといったページが続くのですが、どうもインパクトがありません。
これは自分自身が環境問題に対して意識がまだ希薄なせいでしょう。

さてわりと一般向けな「おうちdeエコ!」というページを見てみました。
「やっぱり正しい 捨てればゴミ・いかせば資源」というテーマで、スタバのマイカップからハイブリッド車購入のメリットなどを紹介しています。
が。
なんだか専門誌にしては実にゆるい内容です。
こんなことは自治体発行のゴミ分別のしおりとかに書いてあるような話です。
自分が知りたかったのは、もう一歩突っ込んだ話なのですが・・・

「もう一歩突っ込んだ話」とはどういうことか。
エコロジー活動、やってみることがもちろん大切なのですが、ものごとには必ずウラがあります。
例えばペットボトルやレジ袋は町中に氾濫し、ゴミの中でも割合を増やしている素材だとは思います。
石油を原料としてることは小学生でも知っていますし、その石油は日本という国では自給率ゼロの貴重な資源です。
とすると無造作に捨てることがいいはずはない。
じゃあリサイクルすりゃいい、となるのですが、このリサイクルの過程で使うエネルギー、つまり粉砕したり溶かしたり再生したりする機械が使う燃料などで換算すると、どの製品になっても原材料(石油)から作るよりもコストがかかってしまうとも言われています。

ココがエコロジーのすんげえ難しいところ。
よかれと思ってやってることが、実はちっとも地球に優しくなんかない、というのはタチの悪い話です。
リサイクルしようという尊い意志を、正しい方向に使えてないとしたら、それこそ「もったいない」。
むしろリサイクルよりも今使っているものをもっと長く使う、というほうが地球にやさしいという考え方もあるようです。
自分がいつも混乱するのはこの点です。

「地球にやさしい」は都市生活や経済原理とは全く相容れないものです。
本当に地球にやさしくしたければ文明を捨てて野生に帰るしかありません。
現実には人類は地球にやさしくすることは不可能。
都市生活をする一方で申し訳なさそうに「すいませんねえ汚しちゃって・・」と思って、時々掃除でもするしかありません。

となると、むしろ言い方は「地球に遠慮」が適当です。
現在の都市生活の中のどこを遠慮すれば、一番効果があるのかを明らかにする必要があるように思います。
感覚的にはペットボトルやレジ袋などは、優先順位としてはけっこう後ろのほうじゃないかと思っているのです。
なのでこの雑誌にもそのあたりを明快にしてもらうことを期待していたのですが・・・

クールビズという動きが昨年あたりから始まりましたが、現場のサラリーマンやファッション評論家からは批判が相次ぎました。
「ダサイ」「だらしない」「政治家に服装まで指図されたくない」という意見が多かったようです。
しかし残念ながら政治家主導で行われた時点でサラリーマンの負けです。
「ダサイ・だらしない」などと言っていられるほど事態は悠長ではないことは理解すべきでしょう。
自ら何の工夫もせず上着ネクタイを年中着用してムダに冷暖房を使っていながら、政治家に指導されて反発しているのでは、子供のわがままと同じです。
比較は無意味かもしれませんが、サラリーマンの真夏の上着撤廃は、ペットボトルのリサイクルよりもはるかに温暖化防止に効果があるように思えてなりません。

この雑誌で仕入れた情報じゃないのですが、つい最近になって知った話があります。

・合成洗剤は環境に悪いので石鹸を使うべき
・割り箸は間伐材を使っているのでむしろ優良なリサイクル品

この2つは比較的長く自分は信じて生活してきたことなのですが、今ではいずれも正しくないようです。
これは正直ショックでした。
割り箸を使い捨てることをやめて箸を持ち歩いている方がいますが、「その箸を毎回合成洗剤で洗ってるんだったら全然意味ねえじゃん」などと実はバカにしていました。
が、バカは自分のほうで、今は合成洗剤も改良が進み、環境に与える影響は少なくなってきているそうです。
日本中で合成洗剤の使用をやめ、全て石鹸に変えたとしたら、むしろ使う量がぐっと増えてかえって川や海が汚れるという話。
また割り箸も確かに以前は間伐材を有効利用したナイスなものでしたが、今日本の飲食店やコンビニで使われる割り箸のほとんどは中国製で、しかも彼の国では「割り箸を作るだけのために木をばさばさ切り倒している」らしいのです。
困ったなぁ。
割り箸や石鹸という日用品レベルであっても、環境に配慮するというのはやはり難しい課題です。

そんなわけでかなりへこんでしまいましたが、「アース・ガーディアン」。
「地球に遠慮する」のは人類の使命でもあります。
自分のような愚かな小市民を増やさないよう、政治経済その他しがらみを超えた真のエコロジー実践方法を開示していただくことを、この雑誌に強く期待したいところです。


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コメント

ども!先日はお世話になりました&おみやげありがとうございました。

更新早いですね(笑)。

こちらも業界の方と仕事の付き合いはあれどプライベートでお話するのは初めてだったので、楽しかったし刺激になりました!

今度は是非、中古レコ屋行きましょう。


ところで、ゴミの分別だけはかなりキッチリやるようにしてます。エコを意識してというより、後から片付ける人のことを考えてですけど。
地球環境を守るため・・・という大義名分よりも、日常のちょっとした気配りを積み重ねていく意識の方が大切なような気がします。

投稿: カナ | 2007.02.13 01:21

>おみやげありがとうございました。

なにぃ!おれはSYUNJIから土産もらっていないぞ!・・・・はっ!考えてみれば、上京したのは私、土産持って行くのは私か・・・自爆!

しかし、考えようによってはSYUNJIさんも上京。(←さりげなく住所晴らし作戦!)

近くのコンビニで買った飲み物の缶はそこのゴミ箱に捨てています。ってこれも悪い事なんでしょうね。

投稿: ぷくちゃん | 2007.02.13 06:35

カナさん、コメント感謝です。
こちらこそありがとうございました。
次回は名古屋の中古CD市場をぜひ取材したいと思います。(←買わないくせに)

>地球環境を守るため・・・という大義名分よりも、日常のちょっとした気配りを積み重ねていく意識の方が大切なような気がします。

そうですねぇ・・
毎朝駅まで歩いていく間に驚くほど多くの人がタバコを側溝に捨てていきます。
温暖化防止以前のレベルですね。
人類の道のりは果てしなく遠い気が・・

ぷく先輩、先日は静岡のおみやげありがとうございました。(直球イヤミ攻撃!!)
カナさんから「会ってみたシリーズってどうですか?」と持ち込み企画があったので、いずれ始めようと思います。
先輩は第2回ですのでお楽しみに。(本気か?)

>近くのコンビニで買った飲み物の缶はそこのゴミ箱に捨てています。ってこれも悪い事なんでしょうね。

側溝に落とすより全然いいと思います。・・って答えになってませんけど。
飲料容器の使い方で一番賢いのはそのまま再利用することらしいですね。
ペットボトルも洗浄すれば3回くらいの再利用に耐えられるくらいの強度はあるそうですが。
ただメーカーや商品ごとに形も違うし、ラベル貼り替えも難しいので現実味のない話ですね。
みんなで常にジョッキを持ち歩いて、コンビニでサーバーから生ビールをついで飲む、という文化が定着すれば、缶ゴミも減るのではないかと・・
あ、そんなこと先輩はとっくに実践済みですか?

投稿: SYUNJI | 2007.02.13 23:38

ども、SYUNJIさん。
ようやく岩手宮古にも雪がうっすらですが積もりましたよ。
雪の少なさは異常です。
温暖化もここまで来たか?という感じですね。

環境問題ですが、恐らく一般的な人よりは興味を持って物事を捉えているつもりの自分ですが、温暖化に対しての考えを少々、、。

温暖化に対して、様々なリサイクルの話題が出ますが、一番本質的な効果のある対策に対しての取組が少ない、、と感じます。
それは、森林減少と対策としての植林です。
特に話題になるのは、アマゾンの熱帯雨林が日々減少している事が大きいようですが、中緯度地域の砂漠化も大きな問題です。

SYUNJIさんが引き合いに出した「割り箸」も中国産は森林伐採した後に、植林をされなければ砂漠になり、二酸化炭素の吸収源を失ってしまうのですね、、。

私が思うに、、一番の温暖化ガスの増加を止めるためには、アマゾンの焼き畑を通じて低コストに生産された食糧を支持しないと言う事が一番効果的かもしれませんよ?早い話が、、

マックを食わない(マッキントッシュではない、、)

低コストジャンクフードを食べないと言う事・意味ですが、これがかなり効果的かもしれません。
後、マックで頭にくるのは、ハンバーガーとか飲物とか、とにかく包む包む。
食べた後はゴミだらけ。紙とプラスティックを必要以上に使用して頭に来るくらいですね。

「地球にやさしい」

これほど、意味を取り違えたような本質無視の言葉は無いと思います。
やさしいと言っても負荷を与えていることは変わりが無い。それで免罪符にしようとしているのでしょうか?、、、

環境に関しては、自分もいろいろ書いていくつもりだったので、これから自分もいろいろ勉強していきますよ。

投稿: だいまつ | 2007.02.14 10:50

ルドルフです。

「アース・ガーディアン」ですか。タイトルが堅いっすね。どこかの国の新聞の名前みたい。でも、内容が「ゆるい」とは・・・今度図書館で見てみます。
地球温暖化・・・自分にはナイスなアイデアはないですね~。結局、
SYUNJIさんが書いているように、

> 文明を捨てて野生に帰るしかありません。

この点に行き着く。さて、どうすればよいのか、という話に落ち着いてしまう。
ただ、(地球温暖化について)何も考えないよりは考えた方がよいのは当然なわけで、そのことを、メディア側から一般大衆に発信することはあってしかるべきでしょうね。1人でも多くの人間が地球温暖化の問題に関心を持てるような・・・。

その役割の一端をこの雑誌が担っているのしょうか? 読者ターゲットが「人と地球の未来を守る人」という点が気になります。このブログ記事を読むかぎり、コンセプトと内容がマッチしていない気が・・・(このピントのズレを面白がってしまうワタクシではあります)

投稿: ルドルフ | 2007.02.15 08:12

SYUNJIさん、こんばんは。
>>日報アイ・ビー

包装業界の業界誌の大手です。私の勤め先でも「包装タイムス」
などの業界紙を購読しております。
こんな雑誌を出版していたとは知りませんでした。包装業界と
環境問題は切っても切れない縁にありますので、当然といえば
当然かもしれません。

>>紙質は全ページコート紙で、オール再生紙ではないようです

おそらくですが、再生紙を使った雑誌は漫画雑誌や週刊誌以外では
難しいかもしれません。それなりに見栄えが必要のようです。
例えばスーパーなどで販売される加工食品の包装。とてもきれい
なデザインと印刷です。味で勝負のはずですが、パッケージの
見栄えが悪いと、消費者が見向きもしてくれないのだそうです。

何となくですが、資源を一番浪費しているのは先進国の中では
日本のような気がします。電気製品の消費電力は昔に比べて
低くなりましたが、電気製品そのものが増えたり「待機電力」
を使ったりしていますし、自家用車の所有台数は増える(多分)、
24時間営業のコンビニやお店が増える。新聞には見もしない
チラシが山ほど差し込まれている。
こんなことを声を大にして言いたいのですが、製造業に
勤めている手前、なかなか言えません(言ってるじゃないか、笑)。
歯切れの悪いコメントになってしまい、恐縮です。

投稿: モンスリー | 2007.02.15 22:02

みなさんコメント感謝です。
今回は自分のBLOGにしては比較的カタい内容ですが、みなさんの環境に対する真剣な想いが伝わってきて、とてもためになります。

だいまつ親分、コメント感謝です。
植林は地球に対する治療のようなものですね。
森林減少が加速している地域は途上国に多いと思いますが、その原因はほとんど先進国が作っているのでしょうね。
ということは、先進国側の資本で植林を行う必要がある・・
割り箸や包み紙の価格に対し、一定の割合で植林に使われるような仕組みができないもんでしょうかね。

>やさしいと言っても負荷を与えていることは変わりが無い。

同感ですね。
自分も同じようなことを書きましたが、「地球にやさしい」は上からの物言いです。

ルドルフさん、コメント感謝です。

>読者ターゲットが「人と地球の未来を守る人」という点が気になります。

自分もこの雑誌に特に戦闘気質を期待したわけじゃないんですけど、ガーディアンのわりに緊迫感がそれほどないというか・・
大企業や政治家をあげつらうばっかりのゆがんだジャーナリズムも困りますけど、もう少し一般人にメディアの責務としてエコの指針を示してほしいと思ったりしました。

モンスリーさん、コメント感謝です。

>包装業界の業界誌の大手です。

そうだったんですか。
全く知りませんでした・・

>味で勝負のはずですが、パッケージの見栄えが悪いと、消費者が見向きもしてくれないのだそうです。

同じような話を聞いたことがありますね。
スーパーでさしみや肉を入れて売るトレーですが、実はあれは白いものしか再生に向かないそうです。
ところが日本人は売る側も買う側も食品ごとに色やデザインを変えるのが当たり前のようになっていて、大して意味もなく再生できないゴミを増やしているんだそうで・・
大手スーパーが勇気を出して「もう白トレー以外はやめます!」と宣言でもしない限り、日本て変わっていかないんじゃないでしょうかね。

>こんなことを声を大にして言いたいのですが、製造業に勤めている手前、なかなか言えません

まあ自分も製造業の一種ですけど、売れない出版物ばかり作ってムダに輸送してムダに再生にむりやり回して再生紙作成コストがかさんで・・という悪循環になっています・・

投稿: SYUNJI | 2007.02.16 00:30

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