聴いてない 第102回 モトリー・クルー
聴いてないシリーズ、102回目も特に構えることもなく粛々とモトリー・クルー。
もちろん全然聴いてない。
自分の好みから言うとボーダーライン上にいるような印象である。
モトリー・クルー、全然聴いてないけどヴィンス・ニールとニッキー・シックス、トミー・リーの3人の名はかすかに知っている。
またアルバムジャケットも案外見覚えのある絵が多い。
「シアター・オブ・ペイン」は変なお面のジャケット、 「ドクター・フィールグッド」は薄緑のタイル地に鷲や蛇をあしらったデザインである。
このアルバムはたぶんすごく売れたはずなので、目にすることが多かったのだろう。
(目にしただけですけど)
聴いてる曲は「Girls,Girls,Girls」「Dr.Feelgood」の2曲だけだ。
従って聴いてない度は3。
あとはヴィンス・ニールのソロ「Can't Change Me」をなぜか聴いている。
2曲しか聴いてないが、この2曲は嫌いではない。
メタルの範疇にくくられる彼らだが、デフ・レパードをヤケクソにしたようなボーカルや、思ったよりヒネリのないサウンドは、自分の好みの枠ギリギリいっぱいという感じだ。
これ以上ハードになるとたぶん聴けない、というライン上にある。
ヴィンスのソロは「これがモトリーのボーカルの人なのか?」と思うくらい甘いメロディである。
聴いてる範囲でのサウンドと、聞いてる範囲でのメンバーの品行から来るイメージは、「いかにも素行の悪そうな人たちバンド」である。
実際メンバーは揃って薬物中毒にもなり、脱退やら衝突やらも繰り返されるという、かなりわかりやすいバンドのようだ。
ところが。
モトリー・クルー、イメージどおりのバンドだったはずなのだが、かなり意外な展開になっているようだ。
調べていくうちにわかった話なのだが・・・
かろうじて聴いている「Dr.Feelgood」、タイトルは「イイ気持ちにさせてくれるお医者さん=違法なドラッグの処方箋を書いてくれる医師」のことで、転じて麻薬密売人のことを指しているらしい。
「二つの顔を使い分けてうまいことやってる売人ジミー」を歌っているそうだ。
ただし決してドラッグ賛歌ではなく、最後は「売人ジミーは刑務所行きが決定」という内容で、曲を通して微妙にドラッグ反対のメッセージを送っているとのこと。
メンバーはこの曲を作る頃は真剣に麻薬からの脱却を目指していて、揃って薬物中毒リハビリ施設に入所したりしていたらしい。
なんだかちょいとイメージ変わりますね。
ドラッグ漬けで相当ヤバイ状態にまでなったことはうっすら知ってはいたけど、今では立派に立ち直ったということでしょうか。
ちょうどヴィンスが脱退してメンバー間の仲がものすごく険悪な時期に、月刊炎でモトリー・クルーの記事を読んだ。
記事では確かヴィンスとバンドに残ったメンバー双方にインタビューしていて、互いの悪口を言い合っていたような内容だったと思う。
この後ヴィンスはバンドに復帰・脱退を繰り返していたのだが、ここ数年は驚くほど安定しているようだ。
2000年以降もけっこう来日してて、まめにコンサートもしており、昨年は特に好評で追加公演もあったらしい。
昨年は他にもあの「Live8」や、ハリケーン「カトリーナ」被害者救済チャリティーテレビ番組にも出演している。
なんだかすんごくいい人たちだ。
もともと聴いてないので当然だが、こんな話は全然知らなかった。
まめに来日してるってことは、過去の薬物中毒歴についても日本政府(入管?)は特におとがめもしてないってことですよね。
まあイザコザマニアのあたしとしては、更正してもらうとなんとなく魅力も薄まるような気もするのですが(他人事)、せっかくなので楽曲も少し勉強してみようかなどと考えるようになりました。
このトシであらためてモトリー・クルーとはかなりハードな学習になりそうですが、まずはアルバム「Dr.Feelgood」から聴いてみようかと思っています。
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コメント
こんばんは。
モトリークルーですか、全然聴いてません。ベストヒットU.S.A.でPVを何度か見たことがあり、「Smokin' in the Boys' Room」を覚えているくらいです。いわゆるLAメタルってやつですよね。
「シアター・オブ・ペイン」のジャケットを見たとき、アート・オブ・ノイズの『Whos-Afraid-Art-Noise』のパクリだと思いました。
http://www.amazon.co.jp/Whos-Afraid-Art-Noise/dp/B000001FTN/sr=1-4/qid=1169899904/ref=sr_1_4/250-0928874-0135461?ie=UTF8&s=music
当時この手のお面が西欧世界では流行っていたのでしょうか?
投稿: getsmart0086 | 2007.01.27 21:21
getsmart0086さん、コメント感謝です。
モトリー・クルーにgetsmart0086さんが一番コメントとは意外な気がしましたが、やはり聴いておられませんでしたね・・
>アート・オブ・ノイズの『Whos-Afraid-Art-Noise』のパクリだと思いました。
そうだそうだ、どっかで似たようなジャケットあったような・・と思ったら、「誰がアート・オブ・ノイズを・・」というアルバムでしたね。(当然こっちも聴いてませんが)
アートが84年、モトリーは翌年ですから、もし疑惑が真実であればモトリーが真似したことになりますね。
彼らの他のジャケットを見てみると、「Too Fast For Love」というアルバムは、ストーンズの「スティッキー・フィンガース」に似てると思いました。
投稿: SYUNJI | 2007.01.27 21:45
SYUNJIさんお久ぶりです。
かなり久しぶりにコメントします(笑)
私も最初は見かけがKISSみたいで真似してんのか?と思って抵抗を感じ、聞こうとすら思いませんでした。
しかしその後LAメタルに興味を持ち、当時好きだったRATTと仲が良い&彼らのPVに出演しているということがきっかけとなり(一時的ではありましたが)はまりました。
1985年の「シアター・オブ・ペイン」リリース後に初来日したときにライヴを見ています。あ、一昨年も行きましたけど。
「シアター・オブ・ペイン」のジャケパクリ疑惑ですが、これは「The Comedy and Tragedy Masks」という古代ギリシャの劇場発祥がもととなった劇場のシンボルみたいなもので、日本では知名度低いですが外国ではポピュラーなものらしいですよ。
それをモトリー風にアレンジしたものです。泣いてるほうの仮面の額にあるのはモトリーのシンボルでした。
音は見かけのイメージと違い聴きやすい普通のアメリカンロックです。
個人的意見ですが、プログレよりは入りやすいと思いますよ。
好きかどうかは別としてたぶんすんなり聴けると思います。
私ですか?好きな曲と嫌いな曲に分かれるんですよねぇ彼らの曲は(汗)。
どちらかといえば好きな方ではあるんですが。
あまり歌詞とか彼らの素行とか気にしたことなかったんで、逆に勉強になりました(笑)
健闘を祈ります。
投稿: Saki | 2007.01.28 01:48
Sakiさん、ごぶさたしてます。
モトリーならきっと来ていただけると思っていました。
>1985年の「シアター・オブ・ペイン」リリース後に初来日したときにライヴを見ています。
>あ、一昨年も行きましたけど。
最近のライブ・レポートをいくつかのサイトで見ましたが、かなり評価が高いですね。
ショウとしての完成度が高いという感想が多かったです。
勝手に過去のバンドだと思ってました・・すいません。
>日本では知名度低いですが外国ではポピュラーなものらしいですよ。
そうですか、知らずに勝手なことを書いてしまってすいません・・
アート・オブ・ノイズ以前にもっと古くから源流があったということですね。
>個人的意見ですが、プログレよりは入りやすいと思いますよ。
はい、実は自分もそう思っています。(場内騒然?)
聴いてみたシリーズ、これまで36回くらいやってみましたが、今んとこシン・リジィやガンズ、インギーやレインボーといったハードロック系が自分にとっては断然優勢です。
>あまり歌詞とか彼らの素行とか気にしたことなかったんで、逆に勉強になりました(笑)
そんな、滅相もありません。
歌詞はもちろん聴いただけでは全然意味はわからないんで、本に訳と解説が載っていたのを見たんですけど。
素行で言えばニッキーさんはエドワード・ヴァン・ヘイレンやマルコム・ヤングに噛みついた(本当に歯で)こともあるそうですが・・・
投稿: SYUNJI | 2007.01.28 11:02
SYUNJIさんコメントありがとうございました。
前からファンだったのでとても感動しました!
ところでモトリーは自分大好きだったりするのでついコメントをしたくなりました。
SYUNJIさんの聴いた事ある2曲はもちろんですが、他にも名曲たくあさんあるので是非『ドクター・フィールグッド』をアルバム事聴いてみて下さい!
では又遊びに来ます!!
投稿: OZZY | 2007.01.28 12:47
OZZYさん、コメントありがとうございます。
こんな偏差値の低いBLOGにようこそ。
>他にも名曲たくあさんあるので是非『ドクター・フィールグッド』をアルバム事聴いてみて下さい!
はい、聴くならたぶんコレからではないかと思ってましたんで、試してみます。
聴いたあかつきにはまたご報告いたしますんで、他のアーチストについてもご指導よろしくお願いします。
投稿: SYUNJI | 2007.01.28 14:29
メタルには抵抗のないアタシですが・・・モトリー・クルー聴いてません。つーか、この頃に流行った「LAメタル」というのが何となく肌に合わないんですよねー。音も見た目も過剰なところとか。あまり大きな声では言えませんが、(モトリーとは毛色は違うけど)ボン・ジョヴィとかも・・・
モトリーの場合は、ヴォーカルの声質も苦手な点なんですよ。でも、「ホーム・スイート・ホーム」とかは好きな曲だったりします。私なら、真っ先にトライするとしたら「シアター・オブ・ペイン」を先に聴きますね~。それから「Dr.フィールグッド」の順かな。
投稿: ルドルフ | 2007.01.28 22:11
ルドルフさんこんばんは。
LAメタルが他にどんなバンドがあるのかすらわかってませんが、ヴィンスの声質はモトリーとソロではかなり違って聞こえます。
たまたま聴いた曲がそうなのかもしれませんが。
ジョン・ボン・ジョビにも似てますが、どっちかっつうとアクセル・ローズを少し意地悪にしたような声ですね。(なんじゃそりゃ)
今日中古CD屋でモトリー探したら1200円くらいで「Dr.Feelgood」があったんですが、「カキコミあり」とかシールが貼ってあって・・コイツCDになに書いてんだよ!と思って結局買いませんでした・・
投稿: SYUNJI | 2007.01.28 23:25
SYUNJIさん、こんばんは。
モトリー・クルーですが、私の知っているところでは、
1.メタル系である。
2.80年代から活動をしている。
3.日本で人気があり、ここ数年も来日している。
以上です。
あまりにも知らなすぎてコメントができません(笑)。いつもの
「余談ですが」「話が変わりますが」戦法も使えません。
玉砕です(^^;;;)。
投稿: モンスリー | 2007.01.29 22:10
オジキ
どうもです。
オジキが、「じゃぁ、聴いてみるか」と、Dr.Feelgoodを、モトリーぢゃなくて、FeelgoodのCDを間違って買う(とてつもなくややこしいですが、これはバンド名です。あっしが溺愛しているバンドです)そんな5流コントを密かに楽しみにしているのでした。
ちなみに、トミー・リーは好きです♪
ROCK=バカの見本です♪
投稿: V.J. | 2007.01.29 22:48
モンスリーさん、コメント感謝です。
モトリー・クルーはよく聴いてるか全く聴いてないか、はっきりしてるバンドじゃないでしょうかね。
モンスリーさんはおそらく聴いてないだろうとは思いましたが。
自分が知っていたのは1と2ですが、3が意外でしたね。
90年代のもめていた彼らしか知らない(しかも聴いてない)ので、最近も仲良く日本に来て内容の高いステージをやっとるってのがスゴイよなあ。
という話を実は昨日ぷっきーと渋谷の居酒屋でしていました・・
詳細はそのうちあっちのBLOGで公開されるでしょう・・
投稿: SYUNJI | 2007.01.29 22:59
V.J.若、コメント感謝です。
やっぱそっちの話になるのね、フィールグッド。
バンドのほうの「ドクター・フィールグッド」ですが、名前は知ってますがこっちも全然聴いてません。
モトリー以上に情報が希薄・・というかゼロだ。
ぷっきーに低い声で「どっちが先ですか?」とか聞かれたんで「さあ・・モトリーじゃないスか」などと選手の出身もエンジンもチルトもよく知らないで初めて船券買ってしまったサラリーマンのようなデタラメ回答をしました・・
調べたらバンドのDFG(勝手に略記)は71年に結成されパブ・ロックの代表とも言われたバンド、だそうで。
モトリーは81年デビューだそうなので全然世代が後ですな。
両者の間に何か関係はあるんでしょうか?
>ちなみに、トミー・リーは好きです♪
>ROCK=バカの見本です♪
モトリーのメンバーではヴィンスが一番ヤバイのかと思ったら、みんな同じくらいヤバイみたいですね・・
バンド内はともかく、他校の生徒さんとも非常に仲が悪く、ケンカ上等バンドだったみたいで。(楽しそう)
トミーは奥さんをリッチー・サンボラに盗られたそうですが・・
投稿: SYUNJI | 2007.01.29 23:20