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聴いてない 第99回 カーズ

トッド・ラングレンを調べていて行き当たったカーズですが、オールド・カーズのほうも実はそれほどまじめに聴いてません。
聴いてない度は4。
もともとそれほど多作なバンドではないのだが、その中でオリジナルアルバム「ハートビート・シティ」とベスト盤しか聴いていない。
今日調べて初めて知ったんですが、「ハートビート・シティ」ってジョン・マット・ランジがプロデューサーだったんですね。
それにしても今「カーズ」で検索すると映画の話ばっかりである。

初めてエアチェックしたのは「Let's Go」である。
その昔NHK横浜放送局は土曜の午後3時からオリジナル番組をやっており、リクエストのコーナーでこの曲がかかったのだ。
なぜそこまで細かく覚えているかというと、この番組は公開生放送で、曲がかかる直前の会場のパイプ椅子の音まで録音してしまったのだ。(ほんの一瞬なのだが)
再生して聴くたびにパイプ椅子の「ガタン」という音が聞こえ、あの番組の臨場感がよみがえるのである。

カーズを聴いていれば、フロントマンのリック・オケイセクは多くの人が知っているだろう。
異様にひょろ長い顔と体型、独特の歌い方など、奇人変人の香りが充満してるミュージシャンだ。
基本的にこの人もメディアに登場する時は笑顔がほとんどないような気がする。
笑ってるリックも不気味だろうなぁ。
岡安由美子というタレントがいたが、彼女をいったん胃潰瘍か伝染病か何かにして衰弱させ、さらに鮎川誠と混ぜて男にするとリック・オケイセクである。(ムチャクチャ)

他に知ってるメンバーにはベンジャミン・オール、エリオット・イーストンがいる。
聴いてる範囲ではベンのボーカルのほうが好きだ。
「Let's Go」もそうだし、「Drive」「Just What I Needed」なんかもそうじゃないかな。
カーズのゆがんだテクノサウンドには案外合っていて、ベンのボーカルが聞こえると少しほっとするのだ。
まあリックの歌も嫌いではないのだが。

カーズは結局80年代末には解散してしまい、リックとベンのソロをエアチェックしたが、やはりベンの曲のほうがいい。
「Stay The Night」「Hold On」の2曲を聴いたが、ベンをよく知らない人だったらこの曲からカーズを連想することは難しいだろう。
残念ながらベンは数年前に亡くなってしまった。
全然ファンでもなかったのだが、新聞の訃報欄で知った時は、ジョン・レノンの死以上にショックだった。
悲しいというより「がっかり・・」という感情と言ったほうが正しい。
コージー・パウエルやジョージ・ハリスンが死んだ時もかなりショックだったが、こういうスターの訃報は自分が歳をとればとるほどきついものになっていくのである。

さてカーズと言えばビデオ・クリップが凝ってることでも有名だが、実は凝った映像はあまり記憶にない。
MTV年間最優秀ビデオクリップ部門で大賞に輝いたのは「You Might Think」だが、ほとんど覚えていない。
「Since You're Gone」という曲はリックが歌いながら部屋を歩き回る映像だが、ベッドをめくるとピンク(だったと思う)のギターが寝ていて、リックはそれを弾きながら歌い続ける・・・といった内容だった。
「Let's Go」のビデオはふつうの演奏場面だったし、「Magic」はプールの上でなぜか水に落ちずにリックが歌う、という内容だった。
覚えているのはその程度である。
なので「凝った映像のカーズ」と言われても、実はあまりピンと来ないのである。

そんなわけでそれほどの危機感はなかったカーズだが、トッド参加のニュー・カーズとともに、わずかにだが興味はわいている。
一応どのアルバムにも知ってる曲はあるので、どこから聴いてもさほど問題はなさそうである。
それにしてもなぜリックはニュー・カーズに参加しないのだろう?

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コメント

オジキ
ご無沙汰しておりやす(いつも書き出しはこればっか)
今回のカーズですが、オジキにしちゃぁ、とっても、「知ってる」「聴いてる」にほひがします。

>岡安由美子というタレントがいたが、彼女をいったん胃潰瘍か伝染病か何かにして衰弱させ、さらに鮎川誠と混ぜて男にするとリック・オケイセクである。(ムチャクチャ)
もうね
これ以外表現しようが無い位的確なおたとえ。(大爆笑)
さすが、
オジキの慧眼に頭が下がる思いでいっぱいです。

僕も、ちなみにカーズは熱心なファンではなかった(オジキと聴いてきた歴はほぼそんなもん)ですが、とっても、「ひっかかる」曲と姿に、当時のバンドとは違う「異物混入感」を常に感じ、「気になるあいつ。」でした。とっても英国的。そんなトコが、とっど・ラングレンの眼に留まったんですかね?
「ドライブ」みたいなめちゃくちゃセツナイ曲つくっておいて、出来損ないの鮎川+岡安女史ですからねぇ~

で、再結成に、リックは参加しないんですか(っていうか、再結成した事すら知らなかった)なんか、キース・リチャーズのいないSTONESみたいですねぇ。(ロジャーディーコンがいないQUEEN程とはいえない)

投稿: V.J. | 2006.10.28 12:27

V.J.若、コメント感謝です。

>オジキの慧眼に頭が下がる思いでいっぱいです。

我ながらあたしの文章、少しぷく臭がしますね。
岡安由美子とリックの双方のファンから苦情が来るかも・・
鮎川誠単体でもリックに似てるといつも思いますが。
・・・岡安由美子って、今なにしてるんでしょう?

>当時のバンドとは違う「異物混入感」を常に感じ、「気になるあいつ。」でした。とっても英国的。

あーわかるわかる、その感覚。
本人達はボストン出身らしいですけど、当時の英国エレポを上手に利用してチャートを賑わせていたと思いますね。
でも聴いてる範囲だけでもリックとベンは音も見た目も全然違うんだよなぁ。
このカーズの多面性も、受けた理由のひとつでしょうかね。

>再結成に、リックは参加しないんですか

あたしも理由はよく知らないんですが、最近のリックはプロデュース業のようなことに興味が向いてるらしいです。
カーズに未練はもうないのだろうか・・
あ、ちなみにクイーンに不参加なのはジョン・ディーコンね。
久米宏に似てる人。(←ぷく系コメント)

投稿: SYUNJI | 2006.10.28 18:33

>コージー・パウエルやジョージ・ハリスンが死んだ時もかなりショックだったが、こういうスターの訃報は自分が歳をとればとるほどきついものになっていくのである。

おお、厭世観に包まれていくSYUNJI。こちらの世界においで♪

さてカーズ。何だか聞いているとセンスが良いと思われそうなアーチストの筆頭だと思います。フォリナー好きだとダサいけれど。カーズだと格好いい。ビリー・ジョエル好きだとダサいけれど。ランディ・ニューマンだと格好いい。

>我ながらあたしの文章、少しぷく臭がしますね。

なにおお!匂いには気をつけています。あっ、SYUNJIさん「8×4」買ってくるのでまた明日!(ぴゅー、走り去る音)

投稿: ぷくちゃん | 2006.10.28 19:43

ぷく先輩、コメント感謝です。

>何だか聞いているとセンスが良いと思われそうなアーチストの筆頭だと思います。

うーん・・微妙なところですが、そうかもしれませんね。
エア・サプライだとダサイけど、スティーリー・ダンだと格好いい・・(主旨を理解していない)
先輩、そろそろ「同一DNA選手権!!」とか、またやりません?(話を聞いてない)

あ、8×4はどうでもいいんですが、先輩はカーズ聴いてるんでしょうか。

投稿: SYUNJI | 2006.10.28 21:56

あ、先輩、大事なことを忘れてました。
大木金太郎、亡くなりましたね・・・(合掌)

投稿: SYUNJI | 2006.10.28 21:59

大木さん、寂しいです。何でかな?人が亡くなるたびにため息をついています。(SYUNJIさんの気持ちがわかるような・・・)

近頃、リンク先のとある人と電話で話しました。凄く感動しました。いつかSYUNJIさんとも一つに・・・いや、お話できれば面白そうですよね。

ちなみに私と話したリンク先は、私があまりにも話しベタなので驚いていたような気がします。

投稿: ぷくちゃん | 2006.10.28 23:22

先輩、コメント感謝です。
あたしも実は話ベタですよ。
最近特に自分のトークのチカラが落ちていることを痛感します。
電話も苦手。
そんなあたしでよければ・・(気持ち悪い)、まあ上京の際にでもお会いできれば・・と思いますんで、気が向いたら連絡でも下さい。
もしお会いできたら大木金太郎をしのんでお話でもしましょう。
はっ!カーズのことを聞くの忘れている!(お約束)

投稿: SYUNJI | 2006.10.29 00:21

SYUNJIさん、こんにちは。

カーズいいですね。
私もカーズにハマったのは「レッツ・ゴー」だったと思います。もう遠い昔なんで正確かどうかは?ですが、今でもカーズでは大好きナンバー1、2を争うナンバーです。
米国のバンドなのに、英国的なヒネた感覚を持ったバンドで好きでした。

「ユー・マイト・シンク」は、楽曲以上に、あのハチャメチャ・ヘンテコなPVのイメージの方が強く残っているJunkです。
そのPVのおかげで大ヒットしたと揶揄されていたのを覚えています。

>今日調べて初めて知ったんですが、「ハートビート・シティ」ってジョン・マット・ランジがプロデューサーだったんですね。

確か最初の頃はクイーンで有名なロイ・トーマス・ベイカーだったと思います。
SYUNJIさんの好みに合うと思われます。

投稿: Junk | 2006.10.29 13:35

Junkさん、コメント感謝です。

>「ユー・マイト・シンク」は、楽曲以上に、あのハチャメチャ・ヘンテコなPVのイメージの方が強く残っているJunkです。

この曲の映像はほとんど記憶にないのですが、アニメじかけでリックの首がくるくる回るようなシーンてありましたっけ?
確かにビデオのおかげでヒットした、という批判はありましたね。
もっとも当時のチャートのかなりの曲が、プロモ・ビデオを戦略的に利用していたと思いますが・・

>確か最初の頃はクイーンで有名なロイ・トーマス・ベイカーだったと思います。

この人の名前もよく聞きますね。
ジャーニーやフォリナーもこの人のプロデュース作品があったと思います。
カーズのサウンドがやや英国風なのはプロデューサーの戦略もあるんでしょうかね。

投稿: SYUNJI | 2006.10.29 18:38

オジキ
すんません…
どうにもこうにも、間違えました(笑)
QUEENへの思いいれの無さ炸裂ですね。
お恥ずかしい…

ちなみに、最近あっしがからんでない、某キノコブロガーとは1ミクロンも似てないと思います(核爆)

投稿: V.J. | 2006.10.29 22:14

V.J.若、反省文提出感謝です。(教師?)
あっしはジョン・ディーコンけっこう好きなんですけどね。
最大のヒット曲「地獄へ道連れ」が実はジョンの作品というのも痛快ですね。

>某キノコブロガーとは1ミクロンも似てないと思います(核爆)

明日にでもくやしまぎれにキノコブログで「○○さんが胃潰瘍になったら××さんに!選手権」が始まることでしょう。

投稿: SYUNJI | 2006.10.30 23:33

SYUNJIさん、こんばんは。
カーズ、MTVでものすごく人気が出たにもかかわらず、なぜか
当時はほとんど見ません&聞いていません。一番有名なビデオ
は「You Might Think」でしたでしょうか? ボーカルの人がハエ
になって飛び回るという。この場面しか覚えていません。肝心の
曲の方はさっぱりです。
この曲を収録したアルバムが「ハートビート・シティ」。
80年代の名盤?でしょうか、チープアメリカンなイラストがとって
もいかしていますが、これまた聞いたことがありません。

MTVを見てエアチェックするのを決めていた頃にもかかわらず、
全く記憶にない。おそらく、ちらっとみて「色モノだ」(←ファンの方、
申し訳ありません)と思っか、はたまた、上でみなさんが
上げられているように、ひねったイギリス系ポップセンスが苦手
だったのかもしれません。

>>ジョン・マット・ランジがプロデューサー

この人、ハード系で人気のプロデューサーでしたでしょうか。ブライアン・
アダムスも、この人がプロデュースするようになってから、音が変わって
しまいました。こう、「若すぎる音」といいますか。

投稿: モンスリー | 2006.10.31 23:01

モンスリーさん、コメント感謝です。
なんとなくモンスリーさんはカーズ聴いてないんじゃないかと思ってました。
まあ「イロモノ」っぽいところは確かにあったかもしれません。
リック・オケイセク、見た目も歌い方もヘンですから・・
(でも嫌いではない)
ビデオに凝ったバンドって、当時はなんとなく批判的な意見も多かったように思いますね。

ジョン・マット・ランジは確かにブライアンのプロデュースもしてましたね。
以前もこの話しましたが、同じ頃デフ・レパードのプロデュースもしていて、「Thought I'd Died And Gone To Heaven」ではブライアンのバックにデフ・レパードばりのコーラスがついており、月刊炎にも「音が同じ」と書かれていました。
あのサウンドとカーズとは自分の中ではあまり結びつかず、ランジのプロデュースと聞いて意外な感じがしました。(勝手なイメージですが)
で、ブライアンもデフレパも結局聴いてないんですけど。

投稿: SYUNJI | 2006.11.03 09:12

SYUNJIさん、こんにちは。

「ユー・マイト・シンク」のPVですが、
リックのUPに始まり→お姉ちゃん登場→バスタブシーン(潜望鏡でリック覗く)→お姉ちゃん映画館(リック宇宙人になる?)→お姉ちゃん歯医者(リックドリルで穴を)→リックお姉ちゃんを連れ去り、キングコングのパロディシーン→リック蝿になり飛び回る→リックお姉ちゃんと2人で座っていると、首が外れて入れ替わる→リックがサングラスを外すと水が流れ出てTHE END・・・そんなPVでした。
記憶に残っていますか?

>もっとも当時のチャートのかなりの曲が、プロモ・ビデオを戦略的に利用していたと思いますが・・

MTV全盛でしたからね。PVの方が記憶に残り、楽曲は二の次っていう作品がけっこう多かったです。
この曲もそうですが、ダイアー・ストレイツの「マネー・フォー・ナッシング」もPV効果でバカ売れした1曲だと記憶しています。

あの頃、確かにそんな時代でしたね。(しみじみ)

投稿: Junk | 2006.11.03 11:48

Junkさん、ビデオ情報ありがとうございます。
アニメじかけっぽかったことだけは覚えてるんですが、でもやっぱりほとんど記憶にありません・・
でも「Magic」や「Since You're Gone」「Let's Go」のビデオはそれほど凝った作りではないので、カーズが特に「ビデオに凝ったバンド」というわけではなかったんですよね。

>MTV全盛でしたからね。PVの方が記憶に残り、楽曲は二の次っていう作品がけっこう多かったです。

突出してチカラを入れていたマイケル・ジャクソンは別格として、なぜかよく批判を受けていたのはデュランやカルチャー・クラブだったと思います。
でも彼らの楽曲の質が悪いとはあまり思わなかったですけど。

ダイアー・ストレイツはそんなMTV時代を批判した曲だそうですが、そのアニメ調ビデオも結構話題になって曲も大ヒットしてしまったというおかしな展開でした。
いったいどこまでが事務所やレコード会社の戦略だったのか・・

投稿: SYUNJI | 2006.11.03 23:10

お久です。お世話になってます。

>MTV年間最優秀ビデオクリップ部門で大賞に輝いたのは「You Might Think」だが、ほとんど覚えていない。

「凝った映像のカーズ」と言われる所以はこのビデオクリップですから、そりゃあピンとこないはずです。

ちなみに、わたしもV.J.さん同様、再結成の話は全く知りませんでした・・・

投稿: カナ | 2006.11.04 03:41

カナさん、毎度です。
カナさんも「リック=鮎川誠」だと思ってましたか。
やっぱ似てるよなぁ、あの二人。
あ、でもグラサン姿は鮎川誠ですが、素だと岡安由美子ですよ。(くどい)

>「凝った映像のカーズ」と言われる所以はこのビデオクリップですから、そりゃあピンとこないはずです。

まあそうですよね。
どうやらあの曲のビデオだけが妙に凝った映像だったみたいですね。

カーズ再結成、メンバーもだいぶ違うんで、別のバンドと思ったほうがいいようです。
リックもベンもいないのにカーズ再結成と言われても・・

投稿: SYUNJI | 2006.11.04 09:13

いつも冷やかすだけ冷やかして、商品を買わない客に似ているコメンテイターの私です。(part2)

>あ、8×4はどうでもいいんですが、先輩はカーズ聴いてるんでしょうか

実はリアルタイムで2ndまで聞いています。「キャンディOに捧ぐ」(←うろ覚え←調べてから書け)は好きなアルバムでした。(←疑惑)

パンクの熱い盛り上がりが納まる中でクールなカーズ。汗かかないで演奏しそうなところが好きでした。ちなみにMTVの時期は洋楽聞いていないので全くわかりません。

はっ!コメント数増加に力を貸してしまった!

投稿: ぷくちゃん | 2006.11.04 21:50

先輩、組織票ありがとうございます。(何の?)

>「キャンディOに捧ぐ」(←うろ覚え←調べてから書け)は好きなアルバムでした。(←疑惑)

あのエロいジャケットですね。
すぐに納得しました。(偏見)
ファーストからきちんと聴いていて、MTVで人気が出た時には離れている、そんな姿に先輩の「大衆には迎合しない」という信念を感じます。(←誉め殺し)

投稿: SYUNJI | 2006.11.05 09:54

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