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読んでみた 第7回 あるじゃん

お金にあまり縁のない自分だが、社会人として生きる以上、経済に全く無縁な生活を送るわけにもいかない。
カネはないよりあったほうがいいに決まってるし、黙っていてもサイフの中身が2倍になるなんてことはあり得ないのである。
かといって金利は冗談みたいに安いし、株で儲けるには知識もないし、そういや生命保険はどうだったかしら、固定資産税って払ったっけ、お墓っていくらかかるのかなぁ、などなど、現代人の悩みは尽きない。
またある程度長くサラリーマンで生きておれば、経済問題にも詳しくなっていて実は当然なのだが、未だに日経新聞に書いてあることは半分もわからない。
「今はリートが注目されていて・・」
「昨日の相場はどうも仕手筋が少しからんだようだが・・」
「FXの魅力は手続きも簡単なところにあって・・」
「終値は1円ドル安、原油価格高騰の影響もあって・・」
ああああ何を言っているのかさっぱりわからない・・

そんな身近な問題から世界経済情勢までを解説、数ある経済誌の中で最も初心者向けでわかりやすいのが「あるじゃん」である。

Arujan

発行はリクルート
判型はB4(だと思う)、定価400円。
コンセプトは「投資初心者向けに、金融の基本知識や商品情報、プチ投資のノウハウなどを提供する総合マネー情報誌」である。
ちなみに関西版は「あるやんけ」だ。(←ウソです)

この雑誌も今まで全く手にとったことがなかった。
サラリーマンなのに円相場もダウ平均も投資信託もローソク足チャートも上田ハーローもダイナマイト・キッドも知らないのはさすがにまずかろう・・・
そんな恐怖感(大げさ)にかられて買ってみました。
買ったのが日本橋兜町にほど近い書店だったんで、よけいにそう思ったのかもしれないけど。
でも兜町近くで「あるじゃん」買ってる時点でド素人丸出しです。

これより簡単な経済情報誌はないと言われる、エコノミック・デッドラインマガジン。(適当な英語)
果たしてあたしは億万長者になれるのでしょうか。(飛躍しすぎ)

・・・・・読んでみた。

9月号の見出しはこんな感じだ。

・プロが厳選したおトク銘柄を一挙公開!
 株主優待セレクト80

・手数料、会社によってこんなに違う!
 [あるじゃんが徹底調査]人気の投資信託
 どこで買うのが一番オトク?

・地震保険だけでは家の建て替えには資金不足!?etc……
 知らないとソンする!保険の落とし穴

・マイル、ショッピング、ガソリン代でトクする!
 カード達人の裏テク

・買った!売った!儲かった!
 10万円でFX初体験
投資・金融商品・保険といったテーマごとに、話題の商品やトクする知恵を紹介するスタイルである。
一般的な説明があって、ページをめくるとその後はしっかり商品広告になっており、このあたりはさすがにリクルートだ。
結局はアルバイト誌や不動産情報誌と同様、広告主体の雑誌なのだが、説明はどれも初心者向けでわかりやすく、専門用語の解説も充実しているので、「広告を見せられている」という感覚はそれほどない。
当たり前だが、ビールやクルマやイタリア靴や育毛剤や精力剤の広告はない。(何を期待していたのだろうか・・)

おもしろいと思ったのは株主優待の記事である。
株主優待と言えば企業の商品などがタダでもらえたりするので、ついそっち目当てに株を買ってしまいそうだが、もらっても使える店が近所にないとか、もらう権利獲得にはきちんとした日付設定があるのを知らなかったりとか、初心者が陥りやすい失敗も含めて説明されている。
株は売買による利益追求が目的ではあるが、こうした優待も魅力のひとつではあるのですね。

保険というのも普段気にしてないのでなかなか知識のたまらない分野だ。
だいたい保険金なんてそうしょっちゅう受け取るもんじゃないし。
もらえるもんだと思っていた保険金がおりなかった、というのはよく聞く話だが、具体的にどういうケースがまずいのか、意外に知らないものである。
こういった失敗しやすい事例を、生保・損保それぞれで「ハマリやすさ度」も含めて紹介している。

例えば、クルマのもらい事故でもこちらのクルマが少しでも動いていれば、こちらの過失もいくらかは問われることになるので、修理代全額が下りないことが多いらしい。
感覚的には納得いかないけど、損害保険てそういうもんなんだそうだ。(これはなんとなく知ってはいた)
また400万円で買った新車を、1ヶ月後にもらい追突事故で全損しても、相手(の保険)から400万円はもらえないのだ。
1ヶ月間でクルマに対して償却が始まっているので、当然資産としての価値は日々下がっており、全損しても保険で満額支払われることはあり得ない、ということ。
よく考えればその通りなんだが、こういうことをよく知らずに保険金払ってることも多いですね。

カードのポイントやマイルについては、自分はほとんど興味がない。
飛行機は年に1度乗るかどうか程度だし、またDCカードのポイントでもらえる景品があまりにも貧相なので、先日ポイントの付かないクレジットカードに切り替えてしまったくらいである。
ところが。
そんなカード仙人な生活をしていたんであまり知らなかったのだが、最近は様々なポイントが交換できるしくみになってるようなのだ。
これはクレジットカードに限らず、チェーン店の会員カードで得られるポイントも対象となってきているらしい。
例えばレンタルビデオ店の会員として得たポイントが、航空会社のマイルに換えられる、といった話。
しかも今こうしたポイント交換の輪がどんどん拡大しているとのこと。
自分が利用したい店のポイントに交換できるなら、こういう情報は知っていたほうがトクである。
今回のあるじゃんの記事はポイント交換についてではなく、カード利用におけるお得テクニックの紹介だったので、いつかポイント交換の特集が組まれたら読んでみようと思う。

その他、金(ゴールド)の地金貯蓄から和牛のオーナー制度まで、様々な利殖方法とその商品をこまかく紹介。
巻末には金融に関する専門用語の解説ページもある。
けっこうありがたいのは商品ごとの利回り比較。
100万円を預けた場合の商品ごとの期間別利回りが一覧表になっている。
為替や株価連動型商品は当然変動するので、単純な比較は危険だが、個別に検討するよりもわかりやすいのは確かだ。

この雑誌の最大の特徴は、「とにかく初心者向け」に軽いノリで作られていることだ。
カネの話なんで本来誰でも真剣にせっぱ詰まって考えるもんだが、やはり金融の話は難しいものが多い。
それをできるだけわかりやすく、危機感も悲壮感もなく案内するのが「あるじゃん」である。
この本で理解できなかったら、その商品には手を出さないほうがいいってことだね。

製本の感触はいかにもリクルートだ。
ページ数は230くらいだが、表紙も本文も薄い紙を使っていて軽い。
紙質のわりには全編ほぼオールカラーで、図や絵や写真も多く、飽きさせない編集である。
見出しがゴシック・本文が明朝という書体使いは、オーソドックスではあるが、これはやはり基本だろう。
本文も全部ゴシックでもいいとは思うけど。
あと数字が多く出てくるので、横打ち(横書き)編集でもいいのではないだろうか。

そんなわけで初めて読んでみた「あるじゃん」。
かなり勉強になりました。
今回特に目的はなかったのですが、例えばローンを組むとか株式投資を始めるとか、知りたい項目があった上で読んでみると、さらにこの本の価値がよくわかるのではないでしょうか。
とりあえず毎月買って読むつもりはありませんが、何かあった時にはまず「あるじゃん」から読んでみることになると思います。

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コメント

おー、今出ている「あるじゃん」にはそんな事(自動車保険)も書いてあるのですか!!

あ、私、そういう関係の仕事を副業にしているので興味津々です。
テレビや新聞で保険の事が取り上げられると、翌日問い合わせの電話がかかってきたりするんですよ。
雑誌ではそれ程でもないけれど、「全損しても全額出ないってホント?」なんて電話、かかってきそうですねぇ。
どう答えるか考えておこうっと。

「あるじゃん」では、
「だから相手の保険に頼らず、自分も車両保険付けておくべきですよ」とか、勧めているのですか?

投稿: YAGI節 | 2006.09.02 16:29

ども、SYUNJIさん。

どうも、この手の雑誌は苦手ですね。
だって「この株がお勧め!」って言ったって、それでみんなが買ったら、、ハイ。

自分の場合、小額ですが投資信託を買って、株はほんの僅かですが買って置いてます。
そうなると、結構興味を持って経済を見るようになるんですよ。
やはり、損得が絡まないと、人間勉強しませんね。(笑)

自分は結構経済の事をブログに書こうかと思うのですが、それをやったらみんなして引くのかな、、?という危惧はありますね。
でも、たまにはそういう事書いていきますよ。

ま、これからは株・土地よりも物モノMONOでしょうか。
4年前はWTIが何処まで上がるか?なんて事が気になってましたね。
後、金相場とか。

YAGI節さんの副業が気になりますね。(笑)

投稿: だいまつ | 2006.09.02 19:43

今後輩の業務中の事故での後処理に悩んでいるぷくちゃんといいます。

なんとその後輩、道路の真ん中でUターンしようとして後続の車に衝突させられたのですが(後続の車はその後ろの車に衝突させられ滅茶苦茶)、Uターン禁止の場所でないので、後輩の車が非接触なら全くお咎めなしなのだそうです。

うーん、私がもし後ろの車だったら本当に怒ってしまうだろうな。保険について話が脱線しました。

私はこういう金儲けのハウトゥー本嫌いです、っていうかこうやって出版されたら全く秘密でも何でもないじゃん!てな感じです。そう考えると出版物として出た時点でその情報は全く価値のないものとなってしまう・・・もう出版社はいらない!(←こっそり過激攻撃!)

投稿: ぷくちゃん | 2006.09.03 00:34

YAGI節さん、コメント感謝です。

>そういう関係の仕事を副業にしているので興味津々です。

そうですか!
保険に詳しい方って、頼りになりますよね。
あたしは最近自動車保険も以前から加入していた生命保険とセットに組み替えてしまいました。
でもどんな設定だったかちゃんと把握してません・・

>「あるじゃん」では、「だから相手の保険に頼らず、自分も車両保険付けておくべきですよ」とか、勧めているのですか?

保険に限りませんが、あるじゃんは説明→広告というページ構成なので、保険の知識ページのあとは各社の広告でした。
(でも広告はすっ飛ばして見ていた)
特に車両保険を勧めているような論調ではなかったです。

だいまつ親分、コメント感謝です。

>やはり、損得が絡まないと、人間勉強しませんね。(笑)

そうですねえ・・
かなり前に証券会社のすすめで、とあるファンドものを買ったんですが、バブル崩壊で見事に3分の2に目減りしてしまい、「この賭場は怖い・・」と思い知りました。
それでも未だにあまり学習できていませんけど。

>自分は結構経済の事をブログに書こうかと思うのですが、それをやったらみんなして引くのかな、、?という危惧はありますね。

いや、親分が「儲かった」とか書けば、みんな急に親しそうに寄ってきますから大丈夫です。(何が?)

ぷく先輩、コメント感謝です。

>Uターン禁止の場所でないので、後輩の車が非接触なら全くお咎めなしなのだそうです。

うーん、確かに大破した方にはお気の毒ですが、法的にもそういう判断になるんでしょうね。
追突は前車に相当の過失や違反がない限り、後車の「前方不注意」となるようですし。

>こうやって出版されたら全く秘密でも何でもないじゃん!てな感じです。

なんだかだいまつ親分と感想が似てますね。
まあ出版社の考えることなんてタカが知れてます。
「ビッグ・トゥモロウ」の言う「秘密のテクニック」なんて、読者全員が実行したら秘密でもなんでもないやんけ!ってとこですから。

関係ないけど先週の文春と新潮、揃って「亀田家と斎藤家(ハンカチ王子)の違い」を書いてるのを見て、同業ながらココロの底から「こいつらバカだ・・」と思いました。
このIT時代にあって、残念ながら放送業界以上に危機感のないのが出版業界です。

投稿: SYUNJI | 2006.09.03 10:11

SYUNJIさん、こんばんは。
実はマネー関係については、完全に負け組意識を持っております。
蓄えがほとんどないのも事実ですが、「運用」とか「殖やす」
など、そういったことを調べて実行するのがとても苦手です。
「使わずに貯めるのが一番安全」と、郵便貯金に預けるだけ。
ですので、会社の同僚が株式や投資信託でうまくやっているの
をみると、「すごいなあ」と羨望のまなざしになります。いや、
こんなこと、今では誰でもやっているのですが・・・・。

話がそれますが「株主優待」。とても人気ですが、実際のところ、
株式会社が株主に報いるのは利益による配当が一番なんですが、
優待制度が人気がでたおかげで、これを期待する株主が増え、
株式会社としては痛しかゆし、といったところです。
ただ、株式会社としても個人株主増加策として、または商品の
アピールとして利用することも出来、力を入れている企業も
多いのが実情です。

ちょっと変わった優待といえるものとして、エイベックス社の
株主総会後の株主懇親会があります。これは株主総会に来場した
株主だけが観ることができるスペシャルライブの招待券で、同社の
浜鮎をはじめとする看板ミュージシャンがずらり勢揃いする
ライブをみることができます。
おかげで、同社の株主総会に入場することが出来る「議決権行使書」は
ネットオークションで高値になります。

ちょっと自分の担当業務に近い話でしたので脱線が過ぎました。
うーん、これからはリスクテークして殖やさなければならない時代だ
とは思いますが、まだまだこの雑誌を手にとって実行する勇気は
ありません。

投稿: モンスリー | 2006.09.04 23:13

モンスリーさん、コメント感謝です。

>実はマネー関係については、完全に負け組意識を持っております。

いや、自分も勝ち組意識は全くありません。
だから初めて「あるじゃん」買ってみたんですけどね。

>会社の同僚が株式や投資信託でうまくやっているのをみると、「すごいなあ」と羨望のまなざしになります。

あたしもたぶん同じ感覚を持つと思うんですが、同僚にうまいことやってるヤツがいないんで・・社内まるごと貧乏人・・

>エイベックス社の株主総会後の株主懇親会があります。

これ、毎年総会の季節になるとテレビで採り上げてますよね。
この機会でないと見られない組み合わせの競演で、人気が高いようですね。

投稿: SYUNJI | 2006.09.06 21:53

SYUNJIさん、こんばんは。
>>これ、毎年総会の季節になるとテレビで採り上げてますよね

世の中のお父さん族が娘からラブコールを送られるのがこのときだけ
だそうです。
つまりお父さんがエイベックス社の株式を持っている→株主懇親会に
出席できる→当然娘が同伴する。
普段は「うざい」などと言われているお父さんが娘さんからモテモテ
になる唯一の日。娘さんからは「絶対にエイベックスの株式だけは
売らないで」と懇願される日。
なんだか哀しいなあ(^^;;;)。
エイベックス社も、おじさん株主引き留め策として株主懇親会を
利用しているのかもしれませんね。
ちなみに同社の2005年の有価証券報告書には、こんな用語がばしばしと
記載されております。
V6の「LOVE&LIFE~V6 SUMMER SPECIAL DREAのM LIVE 2003~」
浜崎あゆみの「ayumi hamasaki COUNTDOWN LIVE 2004-2005 A」
浜崎あゆみの「MY STORY」
BoAの「BEST OF SOUL」
EXILEの「PERFECT BEST」
大塚愛の「LOVE JAM」

投稿: モンスリー | 2006.09.07 23:27

モンスリーさん、エイベックス情報感謝です。
もしかして、エイベックス株持ってるんですか??

>世の中のお父さん族が娘からラブコールを送られるのがこのときだけだそうです。

なるほどなぁ。
しかし株主のオヤジ心理を巧みに利用するエイベックスってのもすごい会社ですね。
きっと実の娘だけでなく、他人の娘の攻略に使ってるお父さんもたくさんいるんだろうなあ・・

投稿: SYUNJI | 2006.09.08 08:52

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