聴いてない 第90回 ジャクソン・ブラウン
70年代を代表する詩人タリエシン・・じゃなかったジャクソン・ブラウン。
全然聴いてないのは当然なんですが、実は過去に聴いてないシリーズで一度採り上げようと試みたことがあります。
しかし書きはじめてから「聴いてないこと以外に書くことがない」ことに気づき、できあがった原稿、あたしにしてはとてーも短い文章になってしまいました。
しかも内容があまりにも薄くつまんなくて、とても公開する勇気もなく、ボツ。
急遽REOスピードワゴンに差し替えました。
その時の原稿(テキストファイル)はすでに破棄してしまいましたが、今日はあらためてジャクソン・ブラウンについて書きなおしてみようと思います。
でも依然として聴いてないんですけど。
ジャクソン・ブラウン、聴いたことのある曲はたぶん3曲。
「誰かが彼女を見つめている」「あふれ出る涙」「フォー・アメリカ」が全てだと思う。
アルバムは全く聴いてないので、聴いてない度は3。
実はこの3曲はどれも嫌いではない。
ただアルバムを聴く意欲をかき立てるまでには至らなかった。
「フォー・アメリカ」の頃、アメリカではブルース・スプリングスティーンを筆頭に曲名に「U.S.A.」「America」をつけたものが流行っていた。
レーガノミックスに象徴される「強いアメリカ」が、政治だけでなく音楽や文化にまで波及してきた頃の話だ。
もちろん曲によってテーマやメッセージは様々で、全てが強いアメリカを肯定していたわけではないだろう。
ジャクソン・ブラウンがこの曲で何を語りたかったのか、自分はよくわかっていない。
ファンサイトをいろいろ見てみたが、この曲が彼を代表する曲だと紹介しているサイトはあまりなかった。
素人の自分からすると少し意外。
昔からのファンにとってはそれほど評価は高くないのだろうか?
それ以前にとにかくジャクソン・ブラウンに関する情報があまりにも不足しているあたし。
ジェームス・テイラーやJ.D.サウザーと混同してしまった時期もあったくらい、この人についてはド素人である。
で、今回ネットで少し調べて初めて知ったのが、イーグルスの「Take It Easy」を作ったのがジャクソンだということ。
グレン・フライがひとりで作ったんじゃなかったのか・・
こんなのファンにとっては鉄板で基本でしょうけど、あたしの知的レベルはこんなもんです。
いくつかのサイトに書いてあった話ですが、ジャクソン・ブラウンはこの曲で強盗を降伏させたこともあるそうです。
レコード会社に銃を持って押し入った強盗、実はこの会社をクビになった元社員で、自分が手がけたトラックの返却を求めて人質をタテに籠城。
そこにジャクソン・ブラウン自らがリクエストした「Take It Easy」がFMを通じて流れ、犯人はこの曲の良さや思い入れに心打たれ、銃を降ろして人質を解放し降伏したそうな。
なんだか「太陽にほえろ!」のようなストーリーですが、それくらい人々の心にしみる名曲だと評価されとるわけですね。
そんなジャクソン・ブラウン、本人の人生は決しておだやかだったわけではないそうで、妻が自殺したり親しい友人が死んだりして、そうしたしんどい心境が当時の作品にも影響しているとのこと。
さすがにモメ事の好きなあたしでも、そこまできっつい身の上話にはあまり興味はわきませんが、それでもなんだか人として聴いてみないといけないような気もしてきました。(なんだよそれ?)
キャリアの長いジャクソン・ブラウン、今も活動していて、最近はアコースティックに傾倒したアルバムもあるらしい。
元々暴れたり絶叫したりギターでメンバー殴ったりといったワイルドな話題はない人だと思うので、聴くならまじめに曲に向き合わないといけないと思ったりしています。
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コメント
ジャクソンブラウンは実は何枚か持っています。しかしここもう何年もターンテーブルに(レコードなんだな)乗ったことはありません。当時、オールマンブラザーズやリトルフィート、ドクタージョン、ライクーダーとアメリカ音楽に傾倒していく中でやはり聞いておこうって位置づけでしたかね?日本公演も行きました。それほど好きじゃないというか、この音楽日本の環境にあわなくないですか?自分の生活の中にあまり必要としない音楽のひとつです。でも悪くはない!!
投稿: マルチオーディオ | 2006.06.11 00:33
けむりちゃんことぷくちゃんです。
昔の記事TBありがとうございました。さてジャクソン。私の考えでは今では才能が枯渇したと捉えています。はっきり言って「ホールド・アウト」までです。(このアルバムもかなり怪しい)
それまでのジャクソン、素晴らしかった。特に「プリテンダー」、そして「孤独なランナー」この2枚は絶対におすすめ。表面上はナイーブででも本当は力強い・・・スプリングスティーンとは対極にいる彼の姿がありました。
女優のダリル・ハンナと結婚した頃から才能を吸い取られていったような。ハンナもいまや二流女優だし離婚して心機一転いいアルバムを出すかも?
投稿: ぷくちゃん | 2006.06.11 16:34
マルチオーディオさん、コメント感謝です。
>この音楽日本の環境にあわなくないですか?
どうなんでしょうね?
ジャクソン・ブラウンてロックというよりフォークよりの人ではないかと勝手に考えているのですが・・
>自分の生活の中にあまり必要としない音楽のひとつです。でも悪くはない!!
微妙な評価ですね。
まあ自分も3曲しか聴いてませんが、同じようなもんかな。
あげていただいたアーチストのなかでライ・クーダーを1枚だけ聴いたことがありますが、びよーんというギターがどうもいまひとつなじめませんでした・・
ぷく先輩、コメントありがとうございます。
>私の考えでは今では才能が枯渇したと捉えています。
先輩ならではの辛辣な評価・・
今更ですけど、キンクスもジャクソン・ブラウンもビーチ・ボーイズもELPもイエスもZEPも、ふつうちゃんと聴いてるもんなんですね・・
>表面上はナイーブででも本当は力強い・・・スプリングスティーンとは対極にいる彼の姿がありました。
説得力ある解説だなぁ。
見た感じジャクソン・ブラウンて少し線が細いですね。それでいて力強い・・かすかにですが興味がわいてきました。
あ、そうだそうだ、ジェームス・テイラーはかなり劣化がきついらしいですが、ジャクソンはどうなんでしょう?(←人の話を聞いてない)
投稿: SYUNJI | 2006.06.11 21:47
オジキ、ご無沙汰してしまっております。
ジャクソン・ブラウン?ジェームス・テイラー??、ジェームス・ブラウン???
もう全く区別すらつかないでげす。
ちなみに、ノーブラ、ビーチクポチのおねーさまはどちらの嫁だったのでしょうか??
もしかしたらどちらの嫁でも無いかもしれない…
僕は昔から、ウェストコースト系と言うのでしょうか?イーグルスのお友達?カリフォルニアの青いバカ?
もう全くもって苦手なのです。
ま、僕はダメだ。って事だけなんですけどね。
色んな音楽があって、色んな好みがあって、それこそが音楽なんですよね。
でも、ダメ(笑)
だから、別に無理して聴く必要ないっすよ。
なーんて事しか言えません。
久しぶりな割りに何の含蓄もヘチマも無いコメント失礼致しました(笑)
投稿: V.J. | 2006.06.13 23:26
V.J.若、ご無沙汰です。
>ジャクソン・ブラウン?ジェームス・テイラー??、ジェームス・ブラウン???
もう全く区別すらつかないでげす。
はっはっは、さすがにあたしでもゲロッパJBくらいはわかりますがね。
ジャクソン・ブラウンがウェストコースト系かどうかもよくわかっていませんが、あたしも西海岸系はあんまり聴いてないですな。
イーグルスはなぜか4枚もCD持ってますが、そんなにまじめなファンではありません。
>色んな音楽があって、色んな好みがあって、それこそが音楽なんですよね。
そのとおりです。
でもぷっきーのBLOGに「ジェームス・ブラウンと区別がつかない」と書いたらどうなるんだろう・・やっぱ叱られるんだろうか・・
投稿: SYUNJI | 2006.06.17 08:24
ご無沙汰しております。
80年代の“商業ロック推し”のオッサンです。
ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック以来の2回目のコメントです。
ジャクソン・ブラウンさんの個人的な“推し”アルバムは『愛の使者』です。
1983年の作品。
“商業ロック”に魂を売った素晴らしい作品です。
…眉間に皺を寄せる知的なジャクソン・ブラウン・ファンには申し訳ありませんが。
70年代の曲も嫌いではありませんが…眠くなっちゃうんですよね。
原題は“Lawyers In Love”。
邦題が典型的な“商業ロック”の産物でとってもステキです。
機会があったら是非、ご一聴ください!
投稿: えふまる | 2021.07.25 22:01
えふまるさん、コメントありがとうございます。
>ジャクソン・ブラウンさんの個人的な“推し”アルバムは『愛の使者』です。
>1983年の作品。
>“商業ロック”に魂を売った素晴らしい作品です。
そうですか!
・・しかしながら、タイトルもジャケットも全く見覚えがありません・・
知ってる曲もありませんでした。
83年だとまだエアチェックも夢中でやってた時期ではあるんですが・・
ジャクソン・ブラウンについては、この記事を書いた2年後くらいに93年の「I'm Alive」を聴いてみましたが、悪くはなかったものの定着はしませんでした・・
「愛の使者」、機会があったら聴いてみます。
投稿: SYUNJI | 2021.07.28 21:24