« 見ていない 第4回 機動戦士ガンダム | トップページ | 聴いてみた 第28回 アラン・パーソンズ・プロジェクト »

聴いてない 第88回 プロコル・ハルム

洋楽にも、誰もが一度は耳にしたことのある曲というのがある。
「ホテル・カリフォルニア」「イエスタディ」などがそうだが、「青い影」もそんな曲のひとつ。
もはやスタンダードなナンバーとも言える名曲だが、そのわりにバンドの知名度がいまいち追いつかない気がするプロコル・ハルム。
やはり聴いてません。

聴いてない度は4。
ベスト盤を持っているので、それだけですっかり安心してしまい、オリジナルアルバムは全く聴いたことがない。
思ったより長い歴史があり、アルバムも10枚以上出しているそうだ。
あやうく一発屋扱いするところだった・・・

まずプロコル・ハルムというバンド名の意味を知らない。
英語ではなくラテン語らしいが、詳しいことはわからない。
時々「プロコル」なのか「プロコム」なのか自信がなくなる時もあります。

メンバーはゲイリー・ブルッカーとロビン・トロワーの名をかろうじて知っている程度。
CD持ってますが、ジャケットの誰がゲイリーでロビンなのかはわからない、という状態。
活動中にかなりメンバーが入れ替わっているらしく、プログレバンドのように「第*期」と呼ぶようだ。
・・・というか、彼らもプログレなんですよね?

ドラマーにB.J.ウィルソンという人がいるが、プロコルの前身であるパラマウンツというバンドのメンバーであり、プロコル加入前にはツェッペリンからも加入のお誘いを受けていたほどの実力者らしい。
プロコルとツェッペリンて素人のあたしにゃ全然結びつかないんですけど、そういう話のようです。
ベスト盤を聴く限りではそんなにすごいドラムプレイはなかったのだが、もしかしたらツェッペリンのドラマーとして伝説を作っていったかもしれないほどの高い演奏レベルを持っていたということですね。
そんな話を聞くと曲の聴き方も変わってくるなぁ。
残念なことにB.J.ウィルソンは1990年に交通事故で亡くなっているそうだ。

代表作「青い影」はキーボードの調べが美しい名曲である。
この印象的なメロディはバッハのカンタータをモチーフにした、という記述があちこちのサイトで見つかるが、バッハの原曲は聴いたことがない。
歌詞は難解だが実は深い意味はなく、しかも作った本人もよくわかんないなんて説もあり、確かに訳を見ても何を言ってんのかよくわからない曲だ。
いくつかの音楽サイトで「ウィットに富んだ歌詞」などという評価が書いてあるけど、ホントにそうなの?
いったいどこの影が青いのか、ずっと不思議だったのだが、原題の「A Whiter Shade of Pale」はだんだん白くなっていく顔色を指すらしい。
男女が船の中で話し込んでいて、男の話が延々続いたので、女の顔色がどんどん白くなってきた、といった内容とのことだが、それは単に船酔いなのでは・・・
ということでこの曲は「間奏だけを楽しむ曲」という評価もあるそうだ。
それもまたひどい評価だけど、言われてみれば自分もずっとそう聴いてきたのでした。

ベスト盤を買ったのはもちろん「青い影」が聴きたかったからだ。
ただベスト盤だと中途半端にフェードアウトしていて、どうも曲が編集されて短くなっていると思われる。
(ベスト盤買うからこういう目にあう)
他には「Shine On Brightly」「Homberg」など同じような路線の曲が好きである。
全編こうしたキーボード主体の叙情サウンドではなく、ギターが前面に出てくるブルージーな曲もあったりする。
70年代には一時期AORに傾倒したり、音楽性にもいろいろ変遷があるようだ。

歴代のアルバムを見て思ったのだが、ジャケットがどうもヘンだ。
プログレのわりにはイエスやフロイドのように凝ったところがなさそうだし、カネかかってるのかどうか全然わからないような絵ばかりである。
「ホーム」というアルバムのジャケットはある意味相当すごいと思う。
すごろくをデザインした絵にメンバーの顔写真がコラージュされてるジャケットなんだが、なんつーか小学生の工作っぽい雰囲気。
こういうのがアートとして評価されとるんでしょうかね?

というわけで謎に満ちたバンド、プロコル・ハルム。
勝手にあたしが謎にしてるだけですけど。
「青い影」だけで喜んでいるようでは修行が足りないのは明白なのですが、果たしてどの時期の作品が評価が高いのか、また他のバンドとの楽しい人間模様などもご指導いただければと思います。


| |

« 見ていない 第4回 機動戦士ガンダム | トップページ | 聴いてみた 第28回 アラン・パーソンズ・プロジェクト »

コメント

そうですね!確かに青い影しか知りませんね。この曲はクラシックの曲をベースに作られたもの中では秀逸なものでしょう!パーティーのチークタイムの選曲にもよく使わせてもらいました。70年代初めのミュージックライフでテンイヤーズアフターとプロコルハルムが対で特集になっていたのを見た覚えがあります。テンイヤーズはさらに聴いたことないですが。青い影はいかにも日本人がすきそうな曲です。海外ではどうなんだろう?

投稿: マルチオーディオ | 2006.05.14 10:53

このバンドの事を語らせたら右に出るものないというぷくちゃんといいます。(←大嘘)

>それは単に船酔いなのでは・・・

オーノー!・・・でもそうなのかな。プログレの歌詞なんて大抵意味ありげで意味が全くないのが多いのです。だから気にせずに・・・

>歴代のアルバムを見て思ったのだが、ジャケットがどうもヘンだ。

「ソルティ・ドッグ」はメンバーの彼女が書いた絵だそうです。秀作?いたずら書き?

>ベスト盤を買ったのはもちろん

ベスト盤って写真のヤツでしょうか?今日図書館で見ました。その中にスタジオで演奏している写真がありましたが、キーボードが二人。(ピアノとオルガン)ピアノがブルッカーでオルガンがマシュー・フィッシャーと思われます。この二人とギターのトロワーで音楽の主導権争いをしており、イニシアティブを握った者によって曲の雰囲気ががらりと変わってしまうような気がしました。

そのため「ソルティ・ドック」を機にフィッシャーが脱退。よって3人の個性が一番ぶつかったこのアルバム、「ソルティ・ドック」とブルッカーの趣味全開、コンセプトでありながらポップな「グランド・ホテル」をおすすめします。

あーたまに真面目なこと書くと疲れるよ。自分の「ソルティ・ドッグ」の時より真剣に書いてしまいました・・・

投稿: ぷくちゃん | 2006.05.14 20:11

マルチオーディオさん、コメント感謝です。
日本ではとにかく「青い影」だけが突出して有名ですね。

>パーティーのチークタイムの選曲にもよく使わせてもらいました。

チークタイム・・そういうイベントに参加しなくなって久しいですが、この曲って確かに向いてますね。
ちなみに学生時代にチークタイムを停電だと思った友人がいました・・
自分もテンイヤーズアフターは聴いてません。

ぷく先輩、コメント感謝です。
さすがにプロコル、詳しそうですね。

>「ソルティ・ドッグ」はメンバーの彼女が書いた絵だそうです。秀作?いたずら書き?

微妙だなぁ・・
なんかどのアルバムもジャケットが非常に微妙なんですけど。

>ベスト盤って写真のヤツでしょうか?

そうです。メンバーの集合写真ですね。

>イニシアティブを握った者によって曲の雰囲気ががらりと変わってしまうような気がしました。

ベスト盤にもキーボード中心の曲とギター中心の曲があり、自分が聴いても確かに雰囲気はかなり違うと感じます。

>「ソルティ・ドック」とブルッカーの趣味全開、コンセプトでありながらポップな「グランド・ホテル」をおすすめします。

持ってるベスト盤には「グランド・ホテル」収録曲がないので、こっちから聴いてみようかと思います。(生返事)

>あーたまに真面目なこと書くと疲れるよ。

先輩は実は相当プロコルのファンとお見受けします。
「プロコルを語るのにおちゃらけるなんて・・」という隠れた信念のようなものを感じましたが・・(勘違い?)

投稿: SYUNJI | 2006.05.14 23:15

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 聴いてない 第88回 プロコル・ハルム:

» ソルティ・ドッグ / プロコル・ハルム [eclipse的な独り言]
 大食いの常識を覆すギャル風ファッションの新星が登場!ってまた大食いの番組復活し [続きを読む]

受信: 2006.05.14 07:46

« 見ていない 第4回 機動戦士ガンダム | トップページ | 聴いてみた 第28回 アラン・パーソンズ・プロジェクト »