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聴いてない 第79回 クラッシュ

ロンドン・パンクの代表的バンド、クラッシュ。
当然ですが余裕で聴いてません。
クラッシュに限らず、パンクはプログレやブルース同様、自分にとってはかなり遠く離れた音楽である。
もちろんピストルズやダムド、PILといったパンクバンドはどれも全く聴いていない。

聴いてない度は2。
「ロンドン・コーリング」というシングルたった1曲だけ、エアチェックの経験あり。
この時に感じたイメージが、その後の展開を支配したという状態。
簡単に言えば趣味じゃなかったということである。
最近日産X-TRAILのCMに使われている曲は結構楽しそうでいいが、これも終わりまで通して聴いたことは一度もない。
ステージ上でまさにギターをたたきつけんとしている写真のジャケットがあるが、例によって「もったいない・・」と感じてしまった。
メンバーで知っているのはジョー・ストラマーだけだ。
ミック・ジョーンズという人がいるそうだが、もちろんフォリナーのミックさんとは別人だろう。

たまたま録音できた「ロンドン・コーリング」だが、調べたら歴史的大作として名高い同名のアルバム収録曲だそうだ。
リアルタイムでエアチェックしたわけだが、その後全く聴く機会はなかった。
この曲はジョー・ストラマーのニワトリのような雄叫びがどうも楽しくなく、テープから消そうかとも思ったのだが、前後に気に入った曲が録音されており、しかたなくそのまま聴いていたという、残念ながら自分としては評価の低い曲である。

パンクに関する自分の知識は極めて貧弱だ。
聴いてないから当然なのだが、怒り・反体制・暴力・叫びといった抑圧から来るエネルギーが昇華した音楽、といったありきたりのイメージしかなく、「なんかうるさそう」「野蛮」という偏見を未だに持っている。
パンクに限らず、本来ロックそのものがそういう音楽のはずなんですけどね。

クラッシュはレゲエやジャズなど幅広いジャンルを採り入れた、パンクではむしろ変わってるタイプのバンドだそうだが、ジョー・ストラマーはどのジャンルにも根底に「抑圧への抵抗エネルギー」があることを知っていて、ジャンル共通のテーマとしてとらえていたらしい。
レゲエなんて音楽は最近日本でもふつうに流行ってて、なんとなくゆるいリズムに乗せてラム酒でも飲みながら楽しくやろうぜベイベーなどというお気楽なイメージになってるような気がする(錯覚?)のだが、源流はそんな生やさしいものではないんですよね。
これはジャズもラップも同じである。
いずれにしろゆるい日本で育った自分にとって、彼らの想いなど理解できるはずもないだろう。
もっとも「源流を理解しなければ聴いてはいけない」などとは思いませんが。

パンクな彼らも売れればセレブ。
レコードがヒットしたおかげでスターバンドとなったクラッシュは、労働者階級の反体制ソングをステージで歌い、ステージからホテル(もちろん高級)まではリムジンで移動という、極めて矛盾した活動を行うはめになったそうだ。
しかもいろいろなジャンルの音楽を採り入れ長く活動した分、太く短くカッコよくが信条のパンクにあっては、かえって厳しい評価を受けることもあるらしい。
これはしかたがないよなぁ。
ミュージシャンだって資本主義の中の職業なんだから、売れた分だけクラスが上がっていって当然なんだが、そうすると本来持っていた反体制のポリシーからはどうしたって乖離してきますよね。
ロックのファンなんて勝手なもんで、ひいきのアーチストが売れてどんどんビッグになると「体制に迎合した」「堕落した」などとこき下ろしたりするのだ。
気持ちはわかるが、こんなのはただのひがみである。

反逆のカリスマ→時代の寵児→暴力・ドラッグ・ヤケクソ→自暴自棄・破滅→早死に→伝説・・・といった流れが、カッチョイイ(死語)ロック・ミュージシャンのエリートコースなんだろうけど、こんな人はそうたくさんはいないよね。
カート・コバーンはこれに近い経歴のような気もするが、持っていたエネルギーの出し方は「反逆のカリスマ」とは少し違うと思いますが、どうなんでしょうね?

ジョー・ストラマーは2002年、心臓麻痺で亡くなったそうだ。
犬の散歩を終えておうちに帰ってすぐのことだったらしい。
「ドラッグの過剰摂取」「猟銃自殺」「自動車事故で激突死」「ニューヨークで凶弾に倒れる」などといった伝説的なパターンとはほど遠く、パンク・ロッカーとしてはあまりにも地味な亡くなり方だが、むしろ人間味にあふれていて、なんとなく興味がわいたりしている。

そんなわけでクラッシュ、自分が思っているよりもかなりバラエティに富んだ音楽のようなので、大作「ロンドン・コーリング」や「サンディニスタ」から試そうと思いますが、より初心者向けのアルバムがあれば教えていただきたいです。

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コメント

SYUNJIさん、こんにちは

>例によって「もったいない・・」と感じてしまった。

貧乏性のSYUNJI・・・

>ミック・ジョーンズという人がいるそうだが、もちろんフォリナーのミックさんとは別人だろう。

えっ?違うんですか?同じ人だと思っていました。(馬鹿)

クラッシュ、思ったより聞きやすくポップです。ピストルズとは全く違うような。やはり「ロンドン・コーリング」から聞いてください。多分、Junk、カナ両名も数日中にコメント来るでしょう。(予言攻撃!)

>気持ちはわかるが、こんなのはただのひがみである。

そうだよな・・・少数の選ばれた人しかわからない先鋭的なロック、プログレ。でも「ウォール」が2000万枚も売れたというこの矛盾・・・ひがむよなあ・・・・

投稿: ぷくちゃん | 2005.12.17 13:49

SYUNJIさん、こんにちは。

ぷくさんの予言攻撃!当たるなぁ、と一人感心しているJunkです(笑)。

パンク色が強いのが苦手なら、ぷくさんが言われるように、やはり最初は『ロンドン・コーリング』が良いと思います。曲もバラエティに富んでいるし、パンク色も弱いので聴きやすいと思います。

投稿: Junk | 2005.12.17 16:43

ぷく先輩、毎度コメントありがとうございます。

>貧乏性のSYUNJI・・・

「モノを大切にする人」と言ってほしいなぁ。
ジミヘンがギターに火をつける映像を見たのは学生の頃なのですが、その日の300円の学食にも躊躇するくらいで、「ギターに火をつけるなんて・・不良よ!不良だわ!」と思っていました。(なぜかオカマ言葉)
・・・貧乏性じゃなくて貧乏そのものじゃねーかよ・・

>クラッシュ、思ったより聞きやすくポップです。

なるほど、多少安心しました。
ではガウンを着て高級オーディオで鑑賞してみます。(しつこい)

>ぷくさんの予言攻撃!当たるなぁ、と一人感心しているJunkです

予言という名の「強制」なのではないかと不安ですが・・
以前カナさんのBLOGでクラッシュ祭りが開催され、Junkさんをはじめぷっきーやだいまつ親分も入り乱れてのコメントの応酬に、参加できない自分をくやしく思いました。(8割誇張)
あ、でもだいまつ氏は聴いてなかったんだっけ。

いずれにしても「ロンドン・コーリング」がよさそうですかね。
図書館にあることを期待しています。(買うと言えない貧乏人)

投稿: SYUNJI | 2005.12.18 09:45

こんばんは。
ぷくさん予言成就ですね。

クラッシュに関しては、わたしんとこの「クラッシュ祭り」で語りつくしてしまったので。詳しくはそちらを読んでいただければ・・・(手抜き攻撃!)

SYUNJIさんにオススメするのは、「ザ・シングルズ」です。クラッシュの音楽的変遷が手に取るようにわかりますよ。日産XトレイルのCM曲「アイ・フォウト・ザ・ロウ」も入ってます。

投稿: カナ | 2005.12.19 01:45

追伸

いきなり「サンディニスタ!」から入るのは絶対に止めたほうがいいと思います。
最後でいいです、最後で。

投稿: カナ | 2005.12.19 01:48

ども、更新してないですが、コメント参戦のだいまつです。
私も聞いていないですが、、

>「もったいない・・」と感じてしまった。
私もですね、、子供の頃お小遣いがゼロの私にはなんで?と思っていました。

壊してばかりではなく、、パンクやロックで逆に木工でギターを作るのがジャケットのアルバムとか無いんですかね、、。破壊だけじゃなく生み出さないとダメ(偽エコロジストだいまつ)。

あと、壊すにしてもギターを床に敷いてその上で、ハイジャックパイルドライバーを炸裂させて壊すと言うような「芸」を期待したいものですが、、。
パワーボムでも「可」。
こんな音楽観の私って、、。

投稿: だいまつ | 2005.12.19 14:23

SYUNJIさん、こんばんは。
クラッシュを含めて、パンクは全く知りません。
「ロックは死んだ」と発言したのは、ジョン・ライドン(ジョニー・
ロットン?)でしたでしょうか?

パンクはどちらかといえば、80年代後半から90年代前半に、日本で
ファッションとして流行ったのを覚えています。
なぜか、日本は音楽から派生したファッションを流行に乗せますね。
ヒップホップとか。SYUNJIさんがコメントされているレゲエも
そうですね。

>>気持ちはわかるが、こんなのはただのひがみである。

全くおっしゃる通りだと思います。
私の好きなミュージシャンではブルース・スプリングスティーンや
イーグルスあたりがそれになります。
スプリングスティーンの「明日なき暴走」は、いつ聴いても素晴らしい
メッセージにあふれているのですが、金持ちになったあとは批判の
対象となることがあります。
歌に普遍性があり、多くの人に好まれたからこそ売れたはずなのですが。
パンクも同じだと思います。

投稿: モンスリー | 2005.12.19 22:03

カナさん、毎度です。
ご指導ありがとうございました。
クラッシュ祭りを見て勉強します。
「ザ・シングルス」ってベスト盤ですよね?
確かにベストから入るのがいちばん良さそうだなぁ・・

>いきなり「サンディニスタ!」から入るのは絶対に止めたほうがいいと思います。

え、どうしてだろう・・・?
でもこのアルバムは2枚組でちょっとハードかもしれませんね。

だいまつさん、聴いてないのにコメント感謝です。

>パンクやロックで逆に木工でギターを作るのがジャケットのアルバムとか無いんですかね、、。

わははっ!
そんなジャケットじゃパンクはムリでしょうな。
カントリーなんかでありそうな気はしますが・・
ロック界で唯一やってくれそうなのはブライアン・メイだけでしょう。

>ギターを床に敷いてその上で、ハイジャックパイルドライバーを炸裂させて壊すと言うような「芸」を期待したいものですが

もったいないっつうの。
マット界ではあまりギターは小道具に使われませんね。やはりパイプイスより高いからだろう・・・

モンスリーさん、コメント感謝です。

>なぜか、日本は音楽から派生したファッションを流行に乗せますね。

そう言われればそうですね。
グランジってのも音楽そのものよりもカッコウが流行っていたような気がします。

「売れれば批判の対象」ってのは気の毒ですけどね。
パンク・ロッカーは反体制色が強い分、よけいにそう見られるんでしょうね。
あの大泉洋でさえ「札幌を捨てた」などと批判されるんですから、ファン心理ってのもやっかいですね。(←パンクと全然関係ないじゃん・・)

投稿: SYUNJI | 2005.12.21 22:43

僕もクラッシュちゃんと聞いている度、は「2」くらいです。
ここで話題に上っている「ロンドン・コーリング」しか聴いていない。

これに限って言えば、いいっす。
リアルタイムでは僕もタイトル曲しか知らず、もう、ええ大人になってからアルバムを買いました。

音がちゃっちいかんじでかわゆいです。
とパンクにあるまじき評。
で、彼らの反骨精神、などもリアルに感じるには、ちとすれっからしになっていて、おお、坊やかわいいのう、とすっかり、孫とは言わないが元気のいい甥っ子を見るような気持ちで聴いていた。
でも、ええですよ。
鋭角的なエネルギーがぼんぼん放出。
でも、縦のりビート一辺倒では、もうやっていけないバンドの姿がリアルに映し出されている。
その進化/深化の具合がまたいとおしい。

ジャムからスタカンへと発展していったポール・ウェラーといきそこなったジョー・ストラマー、という同期の二人。
どっちも好きだけれど、シンパシーを感じるのはジョーかな。

投稿: いしはらかっぱ | 2006.10.28 12:44

これまたずいぶん前のエントリにコメント感謝です・・・が、いしはら意外に聴いてなかったのね。

>鋭角的なエネルギーがぼんぼん放出。
>でも、縦のりビート一辺倒では、もうやっていけないバンドの姿がリアルに映し出されている。
>その進化/深化の具合がまたいとおしい。

さすがミュージシャンならではの深いコメント。
本文にも少し書いたけど、コアなパンクのファンからの評価は厳しいことも多かったみたいですね。

>ジャムからスタカンへと発展していったポール・ウェラーといきそこなったジョー・ストラマー、という同期の二人。

おお、この二人は同期だったのか。
どっちも聴いてないんですけど。
今年に入ってもインギーとかツェッペリンとかザ・フーなんかを聴いてて、クラッシュが宿題だったこともすっかり忘れてしまっていました・・
ベスト盤だけでも早めにおさえておかねばなりませんね。

投稿: SYUNJI | 2006.10.28 18:47

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