聴いてない 第72回 トーキング・ヘッズ
72回も聴いてない自慢をしておいてナンですが、やはり「聴いてない」ことを白状するのは、どのアーチストも結構後ろめたいものです。
今回採り上げるトーキング・ヘッズも、実はできればあまりふれずに通り過ぎたいアーチストである。
ロックが好きな人たちと楽しく談笑してて、トーキング・ヘッズの話題になったら、一応聴いてるフリして適当に相づちは打つが本音は「あー早く他の話題に移りたい・・」と感じてしまう、そんな位置づけだろうか。
トーキング・ヘッズの名前は80年代から一応知ってはいた。
ただFMで彼らの曲をエアチェックしたことは一度もない。
「Road To Nowhere」1曲しか聴いてないので、聴いてない度は2。
しかもこの曲、発売は85年だそうだが、聴いたのは93年になってからである。
どことなくエスニックな雰囲気の、行進曲調のサウンドだ。
自分は昔録音したテープをMDに複製したものを毎日の通勤時に聴くのだが、今日選んだMDに偶然この曲が入っていた。
93年当時にMTVから音声だけテープに落としたものだ。
悪くはないがそれほどの感動もない。
バンドから派生したトムトム・クラブのアルバム「おしゃべり魔女」は、その昔姉が貸しレコード屋で借りてきたが、音もヘタウマ調(死語)のジャケットもちっともいいと思えなかったので、テープにも録らなかった。
姉も特に入れ込んだ様子もなく、その後もトーキング・ヘッズが我が家に流れる機会は全くなかった。
もちろん当時のFMでも流れてはいただろうし、おそらく貸しレコード屋にも在庫はあったはずだ。
自分の聴く分野とは違うと早くから決めつけてしまっていたのかもしれない。
自分はとにかくチャート指向だったので、トーキング・ヘッズのような「そんなにばんばんチャートには登場してこないアーチスト」に弱い。
聴いてないから勝手なイメージでしかないが、「聴いてるとステージのあがりそうなアーチスト」という感じだ。
コステロとかスティーリー・ダン、アラン・パーソンズ・プロジェクトやロキシー・ミュージックなんかもそんなイメージ。
知的でアーティスティックな雰囲気を持った偏差値の高そうな人たち、というところでしょうか。
たぶんそれぞれの音楽性は全然違うんでしょうけど。
「どんなの聴いてました?」と聞かれて、
「トーキング・ヘッズなんか好きでしたねぇ」
という答えと、
「エア・サプライとか・・」
という答えでは、やはり受け取られ方・見られ方が違ってくるんじゃないでしょうかね?
いいんだけどさ、あたしゃエア・サプライでも。
聴いてなくてもメンバーの情報を多少でも知っていればいいのだが、残念ながら全くわからない。
しかたがないのでネットで調べてみました。
トーキング・ヘッズ、「ニューヨークのインテリパンクバンド」などという説明があちこちのサイトにあります。
アートデザインスクール出身のデビッド・バーンが中心となって70年代後半に結成。
・・・はぁ。デビッド・バーンの名前は聞いたことがあるようなないような・・
パンクと言ってもロンドン・パンクとはだいぶ趣が違うようだが、どっちもあまりよくわからない。
ラモーンズやイギー・ポップといったバンドも同じようなポジションに扱われるらしい。
エイドリアン・ブリュー、ジョージ・クリントン、ブライアン・イーノなどのアーチストとも親交があるそうだ。
・・・ますます困ったことにこれらの名前も「聞いたことはある」程度の知識しかない。
ラモーンズもイギー・ポップも全く聴いてないし。
ブライアン・イーノの名前はあちこちで聞くけど、自分の中では「Windowsの起動音を作ったヒト」くらいの低レベルな教養しか持ち合わせていないのである。
「ロックは人から」を自認するワタクシですが、その「ヒト情報」すら貧弱だとどうしようもないですね。
トーキング・ヘッズの話題で盛り上がることを恐れるのは、こんな状態だからだ。
このテのアーチストって、好きな人はいったん話始めると長そうだし。(←偏見)
さらに驚いたことに、トーキング・ヘッズは2001年にはロックの殿堂入りも果たしている。
そういえばこないだ乗った飛行機の機内音楽プログラムで、殿堂入りしたアーチスト特集をやっていた。
プレスリーやエディ・コクラン、ツェッペリン、プリンスやプリテンダーズなどの曲を流してたけど、トーキング・ヘッズもあったはずだ。(覚えてないからたぶん寝てたんだろう)
25年以上のキャリアが殿堂入りの条件だそうだが、それだけ音楽界に貢献してきたってことですよね。
聴いてる方々にとっては「んなのあたり前だろうが」だとは思いますが。
あーなんか書いててどんどん居心地が悪くなってきたぞ。
殿堂入りまでしているのに聴いてないのはやっぱマズイかなぁ?
プリンスは聴いてなくてもあんましマズイとは思ってないんだけど。
そんなわけで、実は今でもものすごい切迫感というのはないのだが、まあ適当に相づちが打てる程度にはなっておいたほうがいいのかなぁ・・・などとうっすら感じているので、「最低限これだけは聴けよまったく」というアルバムがあれば、ご指示いただきたいと思います。
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