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聴いてない 第63回 ジョージ・ハリスン

久々の大物登場に身の縮む思いです。
結局リンゴ、ジョンに続いてジョージまで採り上げてしまうはめになりました。
なおハリスンなのかハリソンなのか、表記が文献によりまちまちですが、持ってるCDでは「ハリスン」となっていますので、それに準拠。
発音に忠実なのはむしろハリスンだよね。
でもハリスン・フォードとは言わないのはなぜ?
ジョン・アンダースンともマイケル・ジャクスンとも言わないよなぁ。

鑑賞履歴は以下のとおり。
・シングルを数曲エアチェック
・日本公演のライブ盤CD2枚組を購入
・トラベリング・ウィルベリーズのアルバム2枚をレンタル

以上。
従ってオリジナルアルバムは全く聴いておりません。
ジョンはベスト盤しか聴いてないので、聴いてない度はジョージもあまり変わらない。

これまで内外のビートルズ本をけっこう読んだ(当然海外モノは訳本です)が、さすがにジョージのインド趣味については、賛同しかねるといった意見が多かった。
「ムダな回り道」などの厳しい評価もあった。
確かにジョージのインド系の曲については、もし全く発表されなかったとしても、ビートルズの評価になんら影響はなかったんじゃないか?とも思う。

コンセプトアルバムの最高傑作と呼ばれる「Sgt.Pepper's」に、「Within You, Without You」という全面インドな曲があるが、どう聴いてもこの曲だけは雰囲気違いますよね。
ポールがよくこの曲を入れることを承諾したなぁと、今更ながら思います。
ただ、よく考えるとジョージ作品の中でモロにインド調な曲って、実は2曲くらいしかないんじゃないか?
あまりにもインドインドと言われてるけど、発表した曲数から言えばわずかなものだ。
シタールを効果的に使った「ノルウェイの森」などは、むしろ評価が高いですよね。

聴いてない理由は、そもそもビートルズ時代のジョージの作品にあまりなじめなかったことが大きい。
ビートルズ末期からはインド色もなくなっていくのだが、それでもジョージの曲にはなじめないものが多かった。
「Taxman」は歌詞はおもしろいが、サウンドとしては少し神経質だ。
「Blue Jay Way」なんてプログレ風のくっらい曲もあるし、「Only A Northen Song」も楽しい曲ではない。
「I Me Mine」という曲は、自己主張の強すぎるポールを皮肉った曲らしいし、美しい名曲「Here Comes The Sun」も「ポールがいなくなってせいせいした」という意味が込められてる、なんて説もあるらしい。
まあどこまでがホントかわからないけど、グループ内で常にナンバー3を強いられ、作った曲もなかなかアルバムに入れてもらえなかった境遇は、多少なりともジョージの心を屈折させたとしても不思議ではなさそうだ。

そんなジョージ作品のなかでは「It's All Too Much」という曲は結構好きである。
この曲もエンディングのポールのバックコーラスが前に出過ぎという印象はあるけど。
なんとなくかわいそうなジョージ。

エアチェックによって仕入れたソロ曲は「All Those Years Ago(過ぎ去りし日)」と「オライナエ」「Set On You」の3曲である。
どれもほとんど義務感から聴いている。
曲自体にそれほど引きつけられるものはなく、アルバムまで聴こうとは思わなかった。

その後クラプトンとともに来日し、結局最後となった日本公演が行われ、これが2枚組CDになって発売された。
珍しくこれは買ったのだが、正直クラプトンがいなかったら買ってなかったと思う。
公演ではクラプトンも自分の曲をいくつか歌ったようだが、権利関係の理由からだろうか、このライブ盤には収録されていない。
買ってから気づいたのだが、これは少し残念である。

あとジョージで覚えているのは、ボブ・ディランのデビュー30周年記念コンサートのステージである。
ちょうどトラベリング・ウィルベリーズなんかやってた頃で、日本でもNHK地上波で放送された。
音声は今でもテープに残っている。
ディラン本人が登場するときのMCをジョージがつとめていた。
この頃ジョージはディランのことを「ラッキー」と呼んでいたそうだ。
この名前はウィルベリーズ兄弟としてのディランの覆面名?としても使われている。

トラベリング・ウィルベリーズもメンバーにひかれて聴いてみたのだが、自分にとってのキーマンは実はジェフ・リンとトム・ペティである。
この組み合わせが作る音がわりと好きだったりするのだ。
ディランもロイ・オービソンもソロは未だに聴いたことないし。
でもこのバンドではボブ・ディランとトム・ペティという声の濁ったボーカルが二人もいるせいか、ジョージの歌声がとても美しく聞こえるのです。
2枚しかアルバムを出してないが、2枚ともよかったです。
もちろんインド調な曲はありません。

そんなわけでソロアーチストとしてのジョージ・ハリスンについて、あたしの扱いはかなり冷たいですね。
ポールのソロを全部聴いてるわけではないんだが、やはりポールばっか聴いてきたんだと改めて実感。
ソロになってからのジョージは解放感あふれる明るい曲も多いと聞いてますし、それほどの拒絶感はないだろうとも思います。
「All Things Must Pass」「Cloud 9」あたりから試そうかと企てておるところです。

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コメント

SYNJIさん、こんにちは。

>ジョージのインド系の曲については、もし全く発表されなかったとしても、ビートルズの評価になんら影響はなかったんじゃないか?とも思う。

ホントにそうですね!激しく同意します(笑)

僕もジョージが嫌いってわけではないのですが、ほとんど聴いたことありません。『All Things Must Pass』だけは聴きましたが、残念ながらあまり気に入りませんでしたね。

個人的にジョージの曲で一番好きなのは、「Savoy Truffle」です。

投稿: oshinko_99 | 2005.06.04 12:04

SYUNJIさん、こんばんは。
ビートルズ時代のジョージの曲では、自分も「イッツ・オール・トゥ・マッチ」は好きですね。ちょっと長い気がしないでもないですが(笑)。
個人的には、ソロになってからの曲は、聴き込むうちに味が出てくるスルメのような楽曲が多いですね。

投稿: Junk | 2005.06.04 19:12

SHUNJIさん、いつも楽しく読ませていただいています。ジョージですか・・・・・実は私もほとんど聞いていない。見た目に騙されて「オール・シングス・マスト・パス」を買ったけれど、最後まで聞ききれず沈没。晩年、なんだか海の向こうではヒットしていたような気がするけれど、フォローしていませんでした。私の結論、30曲のうち1曲くらい質の高い曲を書ける人。その他は趣味の域を出ない・・・・ジョージ・ファンに怒られるでしょうね。

投稿: ぷくちゃん | 2005.06.05 16:06

ごめんなさい、「SHUNJIさん」ではなく「SYUNJIさん」でしたね・・・・・トホホ

投稿: ぷくちゃん | 2005.06.05 16:07

oshinko_99さん、こんばんは。

>個人的にジョージの曲で一番好きなのは、「Savoy Truffle」です。

おっと、曲が頭に浮かばない・・
たぶん聴けば「あーこれね」とわかると思うのですが、すでにこの状態から自分のジョージ度が低いことは明白であります。

Junkさん、こんばんは。
「It's All Too Much」、イントロもアウトロも少し長いですよね。
イントロの妙なノイズっぽい音から一転賛美歌のようなキーボード。このあたり4人の中で最もプログレ度の高いジョージ、本領発揮といった感じです。(←いや、勝手にあたしがそう思ってるだけですけど。)
でも不思議にこの曲はいいんだよなぁ。
旋律そのものは暗くないですしね。

ぷくちゃんさんもあまりジョージは聴かれていないようですね。
みなさん同じような感じで、自分も少し安心。

>私の結論、30曲のうち1曲くらい質の高い曲を書ける人。その他は趣味の域を出ない

でぇーすごいぶっちゃけたご意見。
でもおっしゃることには多少共感するのも確かですな。
質が高いかどうかはアレですけど、自分の感覚には30曲中1曲くらいしか合わない、という状態でしょうかね。
でも30曲もジョージの曲知らないんですけど・・・(じゃダメじゃんか)

投稿: SYUNJI | 2005.06.05 23:29

SYUNJIさん、こんばんは。
>>・日本公演のライブ盤CD2枚組を購入
これ、見に行きました。もちろんクラプトン目当てです(^^;)。ライブで
演奏されたクラプトン曲は、「Pretending」「Badge」「Old Love」
「Wonderful Tonight」です。最終日は「Layla」も演奏するという噂も
ありましたが、なかったようです。
とはいえ、コンサートが終わる頃にはすっかりハリスンに魅せられました。
ロックな「What Is Life」、名曲「My Sweet Load」、
壮大なアレンジになった「It Isn't A Pity」、楽しい「セット・オン・ユー」。
最初の3曲は「All Things Must Pass」に収録されていますので、すぐにCDを
買いに行きました。
もちろんビートルズ曲「Here Comes The Sun」や「My Guitar Gently Weeps」も
よかったです。これらは、ライブ盤をお聞きのSYUNJIさんもよさを把握しておられる
ことと思います。「My Guitar・・・・」で、クラプトン、ハリスンがそれぞれソロ
を取るところで観客の歓声が一段と大きくなるところは、何度聞いても
ゾクゾクしますね。

いろいろ書きましたが私も聞いていない度は極めて高いです。それでも次回は是非
「All Things・・・・」を。他に私が聞いてよかったのは「クラウド9」(確か
ジェフ・リンがプロデュース)と「慈愛の輝き」です。

>>ジョージの歌声がとても美しく聞こえるのです
ハリスンの声もどちらかと言えば弱い方かもしれませんが、個人的にはニール・
ヤングより聞き易く親しみがあります。

投稿: モンスリー | 2005.06.06 22:06

こんにちはジョージはリアルタイムでした。サムシングも恋におちたらも大好きだったし、LET IT BEのジャケットみたらジョージが一番かっこいいと思った中坊だったしなあ!もちろんマイスイートロードがシュレルズのHe`s so Fineでもいいじゃん!美しき人生も、アップルスクラッフスもかっこいいし、なによりバングラデシュ救済のシングルバングラデシュ、今聞いてもなけてくるよ!ライブは最悪だけどね!アルバムも4枚ぐらいもってるかな!どれが好きはない!この曲は好きって音楽家のひとりです。声は哀愁とせつなさの一言!女房を友人にとられちゃうんだもの!ああ、でもすきかな!

投稿: マルチオーディオ | 2005.06.06 23:35

モンスリーさん、マルチオーディオさん、コメント感謝です。

>演奏されたクラプトン曲は、「Pretending」「Badge」「Old Love」「Wonderful Tonight」です。

ありゃ、そんなもんだったんですか?
でもクラプトンは「ジョージのバックバンドの一員として来た」のような発言もあったらしいし、あくまで「ジョージのコンサート」としての開催だったんでしょうね。

>他に私が聞いてよかったのは「クラウド9」(確かジェフ・リンがプロデュース)

そうそう、この頃からウィルベリーズのメンバーは互いにプロデュースやサポートしあってましたね。

>女房を友人にとられちゃうんだもの!

この二人のスゴイところは、そういう経緯がありながら、その後も仲良く来日してコンサートもしてるところですね。

投稿: SYUNJI | 2005.06.09 23:42

SYUNJIさん、こんばんは。
ふう〜。来ましたね、ジョージ・ハリスン…。

ソロになってからの聴いてない度は、たぶんSYUNJIさんと同じくらい。でも中学の頃に同級生がハマってて「33・1/3」とか「ダーク・ホース」とかはちょこちょこ聴いてました。

でもその同級生の浅野君が「さんじゅうさんかさんぶんのいち、貸してやるぞ!」としつこくて、なんかロックのレコード借りる感じがしなくてイヤだった記憶があります。

その当時(1977〜79くらい)、「My Sweet Road」や「Give Me Love」あたりがけっこうヒットしていたと思うのですが、同じころに「USAライヴ!」なんかを出して絶好調だったポールに比べ、ジョージはとにかくマイペースで、相変わらず職人らしい仕事しよる…というのが印象でしたね。

僕的にビートルズ時代のジョージ曲は、不思議に嫌いな曲がありません。インド調の2曲も割と好き(浮いてるけど)。

というか、インドっぽい曲って、生まれてこのかた、あの2曲(「Love You To」と「Within You, Without You」)、そして「ムトゥ/踊るマハラジャ」のサントラしか聴いたことないし。

ただ、最初に「Think For Yourself」を聴いたときは、けっこう衝撃を受けました。
まだろくにビートルズも聴いたことがなかった中学1年のころ、本などで見る「Rubber Soul」の曲目が「愛のことば」だの「浮気娘」だのヘンなのばかりなんで、「嘘つき女」という、これまた妙な邦題が与えられていた「Think For Yourself」にもまったく期待していなかったわけです。

ところが聴いてみたらやたらにカッコイイ。
メロディーの入り方も今までのビートルズとは違う!
ってな感想を持ったことをよく覚えています。

実は、僕もoshinko_99さんとまったく同意見で、ビートルズ時代の曲でいちばん好きなのは「Savoy Truffle」。これはもうダントツです。入り方も音も詞も、すべてイイ。まさに「ジョージ本領発揮」という感じ。

ちなみにこの曲、虫歯があってもチョコレート好きのエリック・クラプトンがジョージの家に遊びに来ていたときに、チョコレートの詰め合わせの中にあった一品の名前がヒントになって生まれたそう。「サボイのトリュフチョコレート」って意味らしいです。
で、歌詞をひもとくと
「冷たいチェリークリームに美味しいアップルタルト。離れていても、おまえの味は忘れない。ココナッツ・ファッジ、ブルーな気分もどこかに吹っ飛んじゃうさ。でもサボイ・トラッフルを食べたあとじゃ何もいらなくなっちゃうよ」
と、言ってみりゃ「スイーツ讃歌」みたいなメチャクチャな内容なんだけど、なんでこの詞で、あんな派手なホーンセクションを入れる? みたいな、そのギャップが素晴らしいんですよね。
あそこまで本格的にサックスの音がフィーチャーされた曲は、ビートルズのナンバーではこれだけだと思います。

それと、何かの本で「ジョージは“She”とか“Thing”といった単語の発音が素晴らしい」と書いてあったのを読んだことがあります。そう言われて聴いてみると「なるほどなあ」と思います。「Roll Over Beethoven」とかも、なんか発音が素晴らしいもんなあ。

もひとつ。
これはすっげー余計なことなんですが、やっぱり「ジョージ」というと「マイケル」でも「ベンソン」でもなく「ハリスン」ですよね。まあ「リンゴ」は別にして、ビートルズのメンバーはファーストネームがすでに人格化しているところが、しみじみすごいなと思うわけです。「ポール」はやっぱり「マッカートニー」のことであり「ヤング」とか「ウェラー」じゃないもんね。

ちなみに僕は以前からよく、友人や知人に「ジョン!」とか「ポール!」と叫んで、次にその人が何と答えるかで、その人の趣味やら人となりを判断してました。
「ジョン!」「マッケンロー!」、
「ジョン!」「ポールジョーンズ!」
「ジョン!」「万次郎!」
てな感じです。
けっこうおもしろいので、ぜひやってみてください。

投稿: 富美男 | 2005.06.11 02:55

富美男さん、夜遅くにコメント感謝です。

予想どおりというか、たぶん富美男さんジョージは結構好きなんじゃないかと思ってました。
「Think For Yourself」のようなサウンドは自分にとっては苦手かもしれません。
「Rubber Soul」のジョージ曲と聞いて思い出すのはやはり「If I Needed Someone」になります。

「Savoy Truffle」、そんな歌だったんですか。
全然知らなかった。
ホワイトアルバムの曲だということも、さっき調べて知りました。
このアルバムはかなり聴いてるはずなんですけど、どんな曲だったっけ。

>友人や知人に「ジョン!」とか「ポール!」と叫んで、次にその人が何と答えるかで、
>その人の趣味やら人となりを判断してました。

あー似たような遊びは幼少の頃あたしもやりましたね。
わりとヒネた仲間が多かったんで、「ポール牧」とか「アイ・ジョージ」なんてのが出たりしました。
今だったら「ポール・スタンレー」とか「ジョン・オバニオン」とか、かなり深い名前をひりだして来そうです・・・

投稿: SYUNJI | 2005.06.11 09:20

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