聴いてみた 第11回 ニール・ヤング
すでに聴いてないシリーズも60回を突破し、聴いてないアーチストの勉強のため図書館でCDを探すのが習慣になりつつある。
ただ最近、図書館で借りて聴くことにもやはり限界を感じるようになってきた。
行きつけの図書館、たぶん洋楽コレクションだけでも300枚くらいはCDがあると思うのだが、身の程知らずもはなはだしいけど「なんか借りたいものがない・・」と思うことが多くなった。
イエスもクリムゾンもいつも見あたらないが、これ「誰かが借りてる」んじゃなくて「そもそもイエスやクリムゾンのCD自体がM市立図書館にない」のではないか?
まあ税金で運営してる図書館で、しかも洋楽CDなんてそれほど新譜を入荷することがあるとも思えないし。
リクエストする、というテもあるのでしょうけど、そこまでして聴いて良くなかったらガッカリだしなぁ。
やはりご指導いただいたアルバムを聴きたければ、買うなりレンタルCD店で借りるなりしないと、そろそろダメだろうね。
で、前置き長くなりましたが、今回借りたのはニール・ヤング。(やっぱ図書館で借りてますけど)
「Road Rock Vol.1」という2000年発表のライブ盤。
2000年と言えば最近だが、曲はいずれも70年代のものらしい。
ベスト盤ではないが、「見張り塔からずっと」もあるしクリッシー・ハインドも参加してるらしいし、まあこれでもいいか。
ただこれまで聴いてるニール・ヤングの曲って、みんなライブなんだが・・・という点だけ多少気になったけど、とりあえず聴いてみましょう。
・・・・聴いてみた。
・・・・・これは、どう評価したらいいのでしょうか・・・?
フォーク、カントリー調、ブルース、いろいろな曲があり、演奏自体はどの曲もわりと味わい深い。
どの曲にも観客は歓声をあげ、会場も大いに盛り上がっている。
それでも。
ニール・ヤング、どの曲でもやはりボーカルはよれよれに聞こえる。
「オメー何言ってんだよ、そこが彼の持ち味であり、それがいいんじゃねえか」
そう言われる方がたくさんいるのはわかる。
だからこそ何十年も第一線で活躍してきたのだろうし、実際観客も喜んでるし。
それでも。
ニール・ヤング、この声と歌にはやはりなじめない。
自分の感性や好みがもちろんエライとは思っていないが、このアーチストについては、予想以上の高さの壁があると感じる。
仮定は無意味だけど、この演奏に別のボーカルだったら、評価はかなり違ってくると思う。
例えばクラプトン。
例えばトム・ペティ。
例えばロバート・プラント。
例えばスティング。
でもそれじゃニール・ヤングじゃないから意味ないんですけどね。
ライブだからだろうか?
スタジオ音源だともう少し違った(安定した)声になるのでしょうか?
今「Friends & Relatives」という曲を聴きながら書いてますが、ものすごい哀愁に満ちた調べ。
演奏は決して悪いと思いませんが、ボーカルにはどうしても脱力感を覚えてしまいます。
プログレの難しさとは全く違う感覚だが、これもまたかなり難しい状態。
ドアーズやイエスの場合は、アルバムを通して聴いて「飽きた」という感覚があったのですが、ニール・ヤングのこのライブは飽きる感覚はそれほどありません。
いろいろな曲調があるからだろうけど、でもボーカルはニール・ヤングなんだよなぁ。
当たり前だけど。
「見張り塔」では途中でクリッシー・ハインドのボーカルに変わるのだが、正直クリッシーの声になるとほっとしてしまうのです。
あ、決してプリテンダーズも聴いてるアーチストではないんだが。
このライブアルバム、文章を書くために2回聴きましたが、かなり厳しい展開に少々たじろいでおります。
素人が手を出してはいけないアーチストだったんですかね・・・?
ニール・ヤングも長いキャリアの中でけっこういろいろな音にアプローチしているらしく、フォークやカントリーだけでなくテクノやロカビリーやパンクに傾倒してるようなアルバムもあるそうだ。
パンクのニール・ヤングってのも全然想像できないんですけど。
しばらく時間を置いて自分を見つめ直してみたい、そんな気持ちにさせられたニール・ヤングでした。
意味不明なまとめですいません・・・
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コメント
ニール・ヤングは何枚か持ってますし、結構好きです。ただそれは全てフォークの人であるニール・ヤングのものばかりで、ロックの人のものは一枚も持ってません。あのへたれヴォーカルと風体が情けない男の歌を歌うとはまるんですよ。だからフォークの人ニール・ヤングが好きです。僕のオススメは王道ですが『After The Gold Rush』や『Harvest』あたりです。もし、機会があれば聴いてみてください。
投稿: getsmart0086 | 2005.05.29 12:36
ニール・ヤングですか・・・・実は私も通ぶって、何枚か所有していた時期がありました。「mirrorball」は名盤だ!と嘯いていた時もありました。(1曲目で止めてしまった。)でも駄目。SYUNJIさん同様、声が駄目、そしてメロディラインが駄目。ちなみにCSN&Y時代も駄目。「ハーヴェスト」時代も駄目・・・・・・・相性が悪すぎました。
投稿: ぷくちゃん | 2005.05.29 13:15
getsmart0086さん、ぷくちゃんさん、コメント感謝です。
getsmart0086さんからは昨年のニール・ヤングの巻でもコメントいただきましたね。
聴いてみてなんとなくわかったような気がしますが、「フォークのニール」として絞って聴いてみる、というのもひとつの方法かもしれませんね。
ただ、ぷくちゃんさんのご意見にも少しほっとしてるところです。
自分も相性が悪いのかもしれません。
投稿: SYUNJI | 2005.05.29 18:04
こんばんわ、お邪魔します。
>この演奏に別のボーカルだったら、評価はかなり違ってくると思う
実は、ポールウェラーが昨年のアルバムでニールヤングの「Bird」をカバーしたんですが、このバラードがまさに絶品と言える出来でした。
自分もニールヤングは聴いたことがなかったのですが、そんな縁で「Greatest Hits」を聴くことになり、今じゃ結構ハマっています。
今後はgetsmart0086さんも推されていた「After The Gold Rush」「Harvest」あたりに食指を伸ばそうかと思っていたところでした。
・・・ということで、「声がなじめない」の解決にはなりませんが、曲の良さを認識するということで、僕の推薦盤はポールウェラー「Studio150」です(笑)。
「聴いてみた/ポールウェラー」のネタにもなるし、一石二鳥じゃないですか?
投稿: グランテスタ | 2005.05.29 21:00
ハジメマシテ。祥さんのところでこちらを知って以来のファンで、いつももんのすごく楽しみに拝見しております。緊張しつつ初コメントさせていただきます!
と言いつつ私自身はほんと洋楽に疎い人間で、こちらにコメントする資格もあるかどうか…(汗)なのですが、今頃になって大昔の曲にキャーキャー言ってたりして、ニール・ヤングもまさにそんなひとり。みなさんも挙げていらっしゃる「Harvest」の最後の曲「Words」なんか、もー聞くたび卒倒しそうなぐらいのカッコよさだと思ってます。…あ、でもボーカルはもちろんニール・ヤングですが(笑)。ニール・ヤングってほーんとロック・ボーカリストらしからぬフニャフニャ声ですが、それがあのカキカキいうギターと同居してる不思議さが、ハマるとやめられないようななくないような…。CSN&Yの「デ・ジャ・ヴ」の彼も、いいですね。
それにしても、ニール・ヤングに向かって「ボーカルがニール・ヤングでなかったら…」と言う人って初めて見ました!可笑しすぎる~…。ホント、お腹痛くなるぐらい笑わせていただきました。また楽しみにしています。
投稿: moonlightdrive | 2005.05.31 16:29
こんにちは、ご苦労様って感じですか?このライブ自分もあまり好きじゃないです。やはりCrazy HorseとやっているLiveRust の方がいいです。歌はヘタウマですから声が生理的にだめならもうお聞きにならないほうがいいでしょう!もちろん皆さんがいっているフォークってくくりもいいですが、Crazy Horseとのrockも自分は大好きです。NHKホールでもみましたがどの曲も同じ終わり方!前半のフォーク部分がワイヤレスなのに後半のロックはカールコードをマーシャルにつないでぶっといサウンドが最高でした。映画音楽もどうぞ!ジム・ジャームッシュ監督のデッドマンとか笑えますよ!フィアデルフィアのエンディングは思わず涙がでてきます。もし機会があったらどうぞ!
投稿: マルチオーディオ | 2005.05.31 17:34
SYUNJIさん、こんばんは。
>>「そもそもイエスやクリムゾンのCD自体がM市立図書館にない」
あと、有名ミュージシャンの場合、代表作ではなく「なんでこれが?」
という盤をおいてある場合もありますね。結構おもしろいです。
さて、ヤングですが、私もソロ作品を先日初めて聞きました。みなさんが
コメントを付けておられる「After The Gold Rush」です。
SYUNJIさんがおっしゃっている通り、ボーカルが非常に繊細でした。これは
アコースティックなアルバムだからかと思ったのですが、ワイルドな曲でも
頼りなげなんですね。
>>フォーク、カントリー調、ブルース、いろいろな曲があり
そうなんです。この人のすごいところは、いろんなスタイルで演奏し
ながらも、常に第一線になるところですね。ですが、それを気に入るか
どうかがまた別問題というのが、リスナーの立場の難しいところ(^^;)。
「After・・・・」の場合、アコースティックということもあってか、予想して
いた以上によかったです。CSN&Y「デジャ・ヴ」は、他のメンバーの曲
とのバランスがよかったので、これも安心でした。
ですが、最近のワイルドさを強めたサウンドは、聞いたことがないとは
いえ、不安です。
>>しばらく時間を置いて自分を見つめ直してみたい
(笑)、そんなことってありますね。ここが大物でかつ活動歴の長い
ミュージシャンとの接し方で難しいところだと思います。
実際にヤングも、ジミ・ヘンとはまた違う「奥が深すぎ」を感じ、
私もさらにたくさん聞くのは難しいと感じております。
投稿: モンスリー | 2005.05.31 22:40
みなさんコメントありがとうございました。
グランテスタさん、ご指導ありがとうございます。
ポール・ウェラーの声は嫌いではないので、もしかしたらお勧めのアルバムは案外いけるかしれません。(本当か?)
moonlightdriveさん、初めまして。
こんな偏差値の低いBLOGですが、よろしくご指導下さい。
>ニール・ヤングに向かって「ボーカルがニール・ヤングでなかったら…」
>と言う人って初めて見ました!可笑しすぎる~…。
自分、決して笑いをとるつもりではなく、かなり真剣にそう思ったんですけど。
でもよく考えてみたら確かにムチャクチャな言い分ですなぁ・・やはりニール・ヤング聴く資格はないのでしょうかね。
マルチオーディオさん、しばらくです。
>歌はヘタウマですから声が生理的にだめならもうお聞きにならないほうがいいでしょう!
うわ、ばっさり。(笑)
でも克服するのは相当難しいことは確かです。
自分、まだニール・ヤングの多面的な音楽性をほとんど理解できていませんので、1枚聴いて結論を出すのもナンだしなぁ・・とも思いますが。
モンスリー師匠、おばんです。
「After The Gold Rush」の評価が高いですね。
「ボーカルが非常に繊細」ってのがまた師匠特有の微妙な表現(笑)?
>ここが大物でかつ活動歴の長いミュージシャンとの
>接し方で難しいところだと思います。
そうですねえ、自分の場合かなり多くのビッグネームに対してこのザマですから、「聴いてみた」シリーズ、結構勇気いるんですよ。(かなり誇張)
投稿: SYUNJI | 2005.06.01 23:34