聴いてない 第58回 ヒューマン・リーグ
つい「懐かしい」と言ってしまいますが、今も活動中だそうで、ヒューマン・リーグ。
聴いてない度は3、流行った時期にちょっと聴いた程度です。
テクノポップ・エレクトロポップなどといった言葉が吹き荒れていた80年代前半、自分も洋楽に目覚めエアチェックに没頭していた。
ただしテクノやエレポという分野に特に傾倒はしてこなかった。
なんてったってあのポール・マッカートニーですらテクノサウンドに傾いた時代。
流行っていた中で気にいったテクノ系の曲はあったが、「テクノだから」というこだわりなんか全くなかった。
友人がMのレコード(輸入盤)を自慢げに学校に持ってきたりして、とりあえず借りてはみたが2曲くらいで飽きてしまった。
曲の感想よりも輸入盤のくさーいニオイが印象に残っている。
日本でもYMOを筆頭にランドセルとかPモデルとかヒカシューとかプラスチックスとかジプシー・ジョーとかトーア・カマタとか(すいません、後半少しデタラメです)、いろいろテクノポップバンドがいたけど、こっちのほうは全く興味がわかなかった。
YMOは意識しなくても勝手にFMでザーザー流れてたし、テレビや雑誌でも目にすることが多かったので、意欲的に聴いてはいなかったが、覚えている曲はいくつかある。
が、坂本教授には悪いが、学校の中でYMOに夢中になってるヤツらの雰囲気がどうにも好きになれず、「自分とは人種が違う」と線を引いてしまっていた。
「増殖」はリアルタイムだったが、連中が学校で聴いていたのを横で聴いてた程度である。
スネークマンショーもおもしろかったんだけど、そいつらといっしょになって楽しむことにすごく抵抗があって、あえてYMOには進まなかったのだ。
なんだか心がすさんだ学生だなぁ。
この線引きは「サイモン&ガーファンクルを好きな連中」に対しても「オフコースを好きな連中」に対してもやってしまい、結局S&Gもオフコースも未だに聴いてないんですけど。
脱線しますが、学生のころみんなから嫌われていたヤツが、免許をとってシルビアを買ったとたん、仲間うちでシルビアの評価がものすごく下落したことがあった。
若いころはこういうくだらない理由で罪のないクルマや音楽を遠ざけてしまうことがあるのですね。(自分だけか?)
で、ヒューマン・リーグ。
オリジナルアルバムは全く聴いていない。
最初に聴いたのは「Mirror Man」、次が「Fascination」「Don't You Want Me(愛の残り火)」という順序だ。
「Human」は名曲である。
テクノやエレポといったサウンドではなく、かなりの直球バラードである。
歌詞も実にすばらしく、訴えるものがありますね。
それまでオンナを従えて低ーい声で「ヘイヘイヘイヘ~イ」とやっていた定格ワット数の高そうな曲しか聴いてなかったので、よけいに感動したもんです。(←単純)
で、この曲で感動したあたしは、90年代になってやっとベスト盤を借りた。
しかし。
借りたはいいが、その時に空の46分テープ(懐かしいね)の在庫が1本しかなかった。
だがその時はヒューマン・リーグの他にMr.ミスター(懐かしいね)も同時に借りてしまった。
返却期限がせまっていたので、あろうことか46分テープのA面にヒューマン・リーグ、B面にMr.ミスターをそれぞれ選曲して録音するという行動に出たのである。
「もう1本46分テープを買ってくる」ことはなぜかしなかった。
なのでベスト盤を借りておきながら、半分くらいしか聴かず返してしまったのだった。
何やってんだか。
ちなみにその時選んでダビングしたのは以下である。
「Mirror Man」
「Fascination」
「Human」
「Don't You Want Me」
「Together In Electric Dream」
時はすんごい流れて2004年。
人並みにBLOGなんぞ始めてしまった自分は、同じココログ(NiftyのBLOGサービス)でBLOGを綴るhello nicoさんのあるエントリで衝撃の事実を知る。
「私が好きなヒューマン・リーグに女はいない!」
・・・・知らなかった・・・
ヒューマン・リーグって、女がいない時期があったんですね。
元々は男所帯だったバンドが分裂し、ヒューマンに残った側がガールフレンドを誘って混声バンドになったそうだ。
ちなみに分裂したもう一方はヘヴン17というバンドだそうだが、全く聴いていない。
そんなわけでファンのみなさまからすれば、非国民とのそしりを受けても致し方ないほどの聴いてなさぶり。
「Human」のような美しいバラードは、他にもあったりするのでしょうか。
とりあえずは80年代のエレポ時代から固めて、その後女のいないヒューマン・リーグがどんな音なのかも確かめたいと考えております。
| 固定リンク | 0
コメント
テクノ自体は好きではなかったけどテクノをモチーフに使ったものはそんなにはきらいではなかった。いわゆるテクノはクラフトワークは数枚もっているけどこのヒューマンリーグやその周辺は一枚ももっていません。YMOに関しては細野さんのファンであったため、当時細野さんがFMでやっていた番組のおかげで、デビューしてすぐ聞いていたので1年後にあんなに爆発的にうれるなんて少しもおもわなかった。YMOのデビュー盤より坂本氏のデビュー盤「千のナイフ」のほうが好きだしね!シンセサイザーつながりでプログレからテクノに流れた人でいるんでしょうか?自分は全く違うものとして感じ、音の表現としてのみ興味はもちましたけど!今の音楽では、このテクノ音楽とともに発達したコンピューターミュージックが音楽制作の当たり前の状況になっているのが、テクノの存在意義だと思っています。
投稿: マルチオーディオ | 2005.04.02 12:14
マルチオーディオさん、コメントありがとうございます。
>今の音楽では、このテクノ音楽とともに発達したコンピューターミュージックが
>音楽制作の当たり前の状況になっているのが、テクノの存在意義だと思っています。
さすが、鋭い評論です。
音楽制作現場の実態をあまりよくわかってませんが、コンピューターを使った音響効果は、いまやどんなジャンルでも普通に使われてるんでしょうね。
一時期テクノの反動からか、アンプラグドがブームになったりしてましたが・・
最近はテクノもアンプラもあまり聞かない言葉になったような気がします。
投稿: SYUNJI | 2005.04.02 21:32
ヒューマン・リーグでハッキリと憶えているのは「Don't You Want Me」だけです。たぶん、中学の時にラジオの洋楽ヒットチャート番組で聴いていたんだと思います。「Mirror Man」は、かすかに憶えているくらいです。屁の突っ張りにもならないコメントでスイマセン。
投稿: getsmart0086 | 2005.04.02 22:55
こんにちは。
ヒューマンリーグ
80年代当時は、それほど好きではなかったのですが、最近、itunesで良くかかるこの曲聴いて、
Don't You Want Me
いい曲じゃないって自分で後悔している最近です。
今になって凄くいいですね。
46分テープで半分ずつは痛かったですね。
しかもMr.ミスターと半分とは...
投稿: CLUBYY | 2005.04.03 17:19
getsmart0086さん、CLUBYYさん、コメントありがとうございます。
お二人ともヒューマン・リーグ、思ったほど聴かれてないようですね。
「Don't You Want Me」が一番ヒットした曲なんでしょうか。
自分はやはり「Human」のほうが好きですが。
>46分テープで半分ずつは痛かったですね。
>しかもMr.ミスターと半分とは...
そうですねえ、Mr.ミスターも結局この時聴いたアルバム「Welcome To The Real World」しか聴いてないので、どちらも全編聴きなおさねばいけませんね。
Mr.ミスターは以下の曲だけ残っています。
・Is It Love
・Kyrie
・Broken Wings
・Tangent Tears
・Welcome To The Real World
ところでCLUBYYさん、ご結婚おめでとうございます。
またそちらのBLOGにもおじゃましますんで、よろしくお願いします。
投稿: SYUNJI | 2005.04.03 21:23
SYUNJIさん、こんばんは。
ヒューマン・リーグ、名前しか知りません。もちろん、女性がいる時代、
いない時代があることも、果たして何人グループだったのかすらも
知りません。80年代前半にヒット曲があることだけは知っていましたが。
>>ちなみに分裂したもう一方はヘヴン17
これも初耳でした。こちらはMTV番組で見た記憶がありますが・・・・。
同傾向(?)のクラフトワークも聞いたことがありません。
ないないづくしになってしまいました(^^;)。
ちょっとだけ脱線をお許しください。
>>日本でもYMOを筆頭に
ヒューマン・リーグがYMO系ということは知っておりました。私は
ちょうど小6の頃に「ライディーン」が爆発しましたので、ファンとは
とても言えませんが、未だにちょくちょく聞いております。
これは友人に教えてもらったのですが、当時のYMOはテクノといって
もアナクロ人力テクノで、私のようにテクノが苦手な者でも結構
いけます。特にライブ盤。私は83年のライブ盤を愛聴しております。
>>オフコースも未だに
(笑)、これも未だに聴いております。先日再発されましたので、
3枚ほど買っちまいました。中学の頃、同級生の間でブームに
なりまして、それ以来です。
思えば、オフコースが洋楽ロックの扉を開けてくれたようなものです。
ボストンやTOTOのパクリ、はたまたスティーリー・ダンやマイケル・マクド
ナルド(時代のドゥービー)に影響を受けた曲が結構あります。
脱線ばかりで本当に恐縮です。m(__)m
投稿: モンスリー | 2005.04.05 23:01
モンスリーさん、お久しぶり?です。
YMOやオフコースを聴いておられる?
敵だ。(笑)
いやー音楽そのものは自分も全然否定はしないですよ。
「愛を止めないで」なんてのはいい曲ですよね。
しつこいようですがライブ・エイドの時の小田和正の態度が未だに許せず・・・(←もうええやんけ)
クラフトワークは自分も聴いてません。
名前以外に全く情報を持ち合わせていないので、聴いてないシリーズでも採り上げることはできないアーチストになります。
投稿: SYUNJI | 2005.04.07 22:46
こんばんは
こちらに伺うと、つい挨拶してしまいます。
テクノポップはP-MODELで目覚めました、当時はとても新鮮でした。YMOについては苦い思い出があって、学校にラジカセを持って行って流したら、男の子に「うるさい」と怒鳴られ、それ以来ひっそりと聴いてましたので、周りにYMOが好きな人がいたかどうかも知りません。クラフトワークは大好きでした。
テクノポップと言いながら、ポップではない硬質な感じのチューブウェイ・アーミーとか好きだったので、ヒューマン・リーグも初期の方が好きです。
しかし、女性のいるヒューマン・リーグも聴いてます。アナログはかけるのが面倒なので、今日ベスト盤CDを聴きました。身体が勝手に動いちゃうんですよ、歌も歌っちゃったりしてノリノリ。何しろディスコ世代なもので…
その後聴いたのはチープ・トリック、プリテンダーズ。カーズも聴きたかったけど、甘くないスクリッティ・ポリッティの方を聴きました。
ビバ! 80年代。
「Human」いい曲ですね、ヘヴン17はCD持ってますけど、あまり聴いてません。Mr.ミスターもヒット曲を聴いた事がある程度です。
投稿: hello nico | 2005.04.08 00:49
SYUNJIさん、こんばんは。
>>敵だ。(笑)
爆!
>>しつこいようですがライブ・エイドの時の小田和正の態度が未だに許せず
これはファンとしても忘れ去りたい事実ですので(笑)。
番組の最後で「腰が痛くなりました」と言ったとか言わなかったとか。
>>「愛を止めないで」なんてのはいい曲ですよね。
はい。いい曲で私も大好きです。
洋楽ファンの間ではボストン「A Man I'll Never Be」にそっくりという
のがもっぱらの噂です(^^;;)。
投稿: モンスリー | 2005.04.08 21:57
nicoさん、いらっしゃいませ、お待ちしておりました。
さすがnicoさん、ヒューマン・リーグはオンナのいない時期もいる時期もおさえてありますね。
>その後聴いたのはチープ・トリック、プリテンダーズ。
>カーズも聴きたかったけど、甘くないスクリッティ・ポリッティの方を聴きました。
おおーいかにも80年代なラインナップ。
自分がこの中で一番聴いてたのはカーズですね。
モンスリーさん、おはようございます。
>洋楽ファンの間ではボストン「A Man I'll Never Be」にそっくりというのがもっぱらの噂です(^^;;)。
これ、あらためてサウンドを思い浮かべてみたら・・・・ホントだ!あっちこっち似たようなメロディだらけやんけ!
どっちの曲も発売当時から知ってますが、この説は初めて知りました。
ボストンが確か78年、オフコースはその翌年くらいの発売ですよね。
いやーこれでますます小田和正が許せなくなりましたよ。(大笑)
このBLOGでオフコース語るヤツは敵だと認識しますから。(さらに笑)
投稿: SYUNJI | 2005.04.09 07:14
SYUNJIさん、お邪魔します。
>曲の感想よりも輸入盤のくさーいニオイが印象に残っている。
(笑)
えっ!あれダメですか!?
何とも言えない甘いやつですよね?
国や製造元で違いはあるんでしょうけど
自分は好きなんですけど(笑)
>「Human」は名曲である。
そうですね。
確かに名曲ですね!
ですが。。。
作詞・作曲もPro.も含め同じ方々がやっってるし
まともですし(笑)
もう、これはヒューマン・リーグじゃ無いというかヒューマン・リーグじゃ無くても良かったんじゃないかと。。。
>オンナを従えて低ーい声で「ヘイヘイヘイヘ~イ」とやっていた定格ワット数の高そうな曲
(笑)
「Fascination」ですね。
そうそう、そう言う変なところが欲しいのです。(笑)
自分はニュー・ロマンティック周辺も好きですし。
「Don't You Want Me(愛の残り火)」が入った”Dare!”とかその後の「Mirror Man」「Fascination」ら辺も好きですが、やはり初期2作が好きです。
実験的と言うか前衛的と言うかでアングラでドタバタ感、踊れるような踊れないような座りが悪くぎこちないんですが音はポップ。。。
そこがたまらーんって感じで魅力です。
1stでブルーアイド・ソウルの名曲、ライチャス・ブラザーズの”ふられた気持ち”をカバーしてたりするのでポップス好きなんですね、きっと。
ノンミュージシャンってのも強みで、PunkのDIY精神を継承・自由で従来の規制にとらわれずシンセサイザーってのも演者として敷居が低くなったんでしょうね。
ヒューマン・リーグと分裂したヘブン17も好きです。
後半になって自家中毒と言うか生音が多くなったり本物のファンクに接近しすぎて、ファンクなミュージシャン達も打ち込みが増えたりもありで、その境が曖昧になったり初期の良さが無くなって面白くなくなってしまいました。
ヘブン17と並行してやっていたサイドプロジェクト?なB.E.F.も面白くてゲストヴォーカリストに往年の名曲をエレクトロな味付けで新解釈した感じでしょうか。
ボーイ・ジョージもザ・ストゥージズ”I Wanna Be Your Dog”をやっています。
そしてB.E.F.の功績の一つしてディナ・ターナー、奇跡の復活に一役かってます。
B.E.F.とティナでカバーしたテンプテーションズの「Ball Of Confusion」が足がかりになり、ルパート・ハインらとプロデュースでも関わった復活の一作”Private Dancer”が大ヒット。
オススメは
ヒューマン・リーグ初期2作
・Reproduction
・Travelogueと
ヘブン17の1st、2ndと
B.E.F. (British Electric Foundation)
投稿: tatsuroman | 2018.07.04 14:40
tatsuromanさん、こんばんは。
この記事も書いてから13年もたってることにクラクラしますけど、ヒューマン・リーグもやはり13年放置したままです・・
>国や製造元で違いはあるんでしょうけど
ああーそうかもしれませんね。
Mのレコードはたぶんドイツ盤でしたけど、強烈でした。
もう輸入盤レコードそのものを手にする機会も全くありませんけど。
>もう、これはヒューマン・リーグじゃ無いというかヒューマン・リーグじゃ無くても良かったんじゃないかと。。。
その昔パソコン通信でもそういうご意見はよく目にしましたね。
全然マジメに聴いてないのでよくわかりませんが、たぶん「Human」は彼らの曲の中では少し変わってるんじゃないかと思います。
名曲ですけど、より大衆的というかそういった感じなんですかね。
>やはり初期2作が好きです。
>実験的と言うか前衛的と言うかでアングラでドタバタ感、踊れるような踊れないような座りが悪くぎこちないんですが音はポップ。。。
なるほど・・やはりファンであるほど初期作品を推すのがヒューマン・リーグなんでしょうか。
おそらくは「Human」とは全く違う音楽性や世界観だとは思いますが・・
ご説明の限りでは自分がなじめそうな音楽ではないように思えますが、一度学習してみたほうが良さそうですね。(13年放置してたくせに)
投稿: SYUNJI | 2018.07.08 20:58