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聴いてない 第52回 ジャミロクワイ

時代は猛烈に下って、90年代。
自分にとってジャミロクワイなんてホントつい最近の音楽なんですけど、デビューしたのはもう10年以上前。

ジャミロクワイ、全然聴いてません。
聴いた曲は「Virtual Insanity」だけなので、聴いてない度は2。
他にも1~2曲聴いてるはずだが、タイトルすら覚えてません。
「Virtual Insanity」はMTV年末特番のような番組から拾いました。
CMにも使われたんで、ご存じの方も多いと思います。

毎回このシリーズで恥の上塗り厚塗りを塗りたくる自分ですが、ジャミロクワイ、さっきまでピン芸人だと思っていました。
・・・・バンドだったんですね。
そーいやフロントマンはジェイソン・ケイという白人のお兄さん。
あーなんとなく思い出したかなぁ・・・という意識レベル(←知識です)。

いや、一応デビューした時からジャミロクワイの名前は知ってたんですよ。
お店にCDたくさん並んでたし、何かかぶってるペンギン風のシルエットが印象的なジャケットも目に止まりましたし、ジェイソン・ケイのかぶってる暑苦しい帽子は、ブルーザー・ブロディのブーツの生地に似てるし(←わかんねえよ)。

「Virtual Insanity」聴いた時、なんだか不思議なサウンドだなぁと思ったんで、ライブを見たという会社の後輩に「どういうジャンルなんだ?」と聞いたことがあります。
そいつ曰く、「アシッド・ジャズ」。
・・・なにそれ?

アシッド・ジャズとは、リズム重視のダンス・ミュージックで、ファンクとかヒップホップとかのいいところを取り込んできた、ノリのいい音楽。
ソウルやハウスといった分野ともクロスする部分も多く、80年代にはレーベル名にもなっているらしい。
・・・・すいません、全然わかんないんですけど。
出てくるカテゴリーでまともに聴いてるのがひとつもないので、ムリもないのだが。

話はズレますが、中学生のころ友人が読んでいた「現代ジャズの奔流」という本を見せてもらい、当然ながら強烈な専門的内容がゆえ、あまりのわからなさに大笑いしてしまったことがある。
実は今でもその一文は覚えているのだ。

「このピアノレス・コンボは、二人のソロイスト、マリガンとチェット・ベイカーをフィーチャーした、ゆるいスイング感を持っていた。」

今読み返すと、何を言っているかは多少わかるのだが、それにしても日本語少なすぎ。
マリガンて誰よ?ブラックジャック・マリガンか?(←古い。しかも違うっつうの)
ゆるいスイング感て何?
こんなの中学生にわかるわけないだろ。
その友人もジャズが好きで読んでいたというわけでもなく、親の書棚にあったものを見栄で持ち歩いていたらしい。
そいつだって中身ほとんどわかってなかったし。

・・・・なんだっけ、ジャミロクワイの話だ。

えーとジャミロクワイですが、さらに説明によると、様々な音楽を巧みに採り入れながら、絶妙なバランスでかつてないジャンルとしての地位を確立した、とのこと。
よくわかんない・・・
確かに「Virtual Insanity」だけ聴いても、どのジャンルに属するのかわからないような音ですね。
わかってないのは自分だけか?
悪くはないが、特に自分の好みというわけでもなく、ジャズって聞いただけでなんとなく遠ざけてしまい、結局「アシッド・ジャズ」の意味も未だよくわからず。
ジェイソン・ケイによれば、ジャミロクワイは「エレクトロ・ファンク・ロック」だそうだ。
やっぱりよくわからないス。

90年代は音楽が一気に多様化していった時代だと思うが、ジャミロクワイは本人達もリスナーも「そんなジャンルなんかどうだっていいじゃん」と思ってるんでしょうかね。
比較は毎回無意味だけど、ビートルズ命でサンプリングまでしてしまい「ジョン・レノンになりたい」とまで言うオアシスなんかとは、ある意味対極に位置するような、そんな存在なのでしょうか。

同じアルバムの中でも曲はいろいろあってバラエティに富んでいるそうだ。
ディスコ・サウンドありインストあり、サンプリングからアボリジニの楽器まで、何でもやるらしい。
それこそがまさにアシッド・ジャズということか?
まあジャズやダンス・ミュージックそのものに疎いので、それなりにハードルは高そうだが、同じようなサウンドを40分以上聴くと飽きる自分のような人間には、むしろいいかもしれない。


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聴いてない 第51回 REOスピードワゴン

「アールイーオー」でいいんだよね。
時々本やネットで「れ」の項に分類されたりしてるんですけど。
もしかして「れお・すぴーどわごん」なのか?

実は51回目はジャクソン・ブラウンをとりあげて途中まで書いてみたのですが、あまりの聴いてなさに「聴いてない」こと以外何も書けず、ジャクソン・ブラウンはボツ。
急遽差し替えの結果、REOスピードワゴンとなりました。
たぶんジャクソン・ブラウンは今後も書かないと思いますんで、ファンの方申し訳ありません。
ジェームス・テイラーやJ.D.サウザーと混同してるくらいよくわかってませんので・・・

で、REOスピードワゴンなのだが、非常に微妙な位置づけ。
自分にとっての「聴いてない」は、
・鑑賞アルバム1枚以下
・ベスト盤はカウントしない
と一応定義してるのですが、REOスピードワゴンも確かに該当はします。

ただし鑑賞履歴としては、
・ベスト盤を聴いている
・80年代のヒットシングルはおおむねエアチェック済み
・ライブ番組を2度録音している
という状況。
知ってる曲をかき集めれば10曲は超えると思うので、「聴いてない」とはあまり言いたくないのだが、「じゃあ聴いてきたのかよ」と言われると、YESとも答えられない。
痛いのは「Hi Infidelity(禁じられた夜)」「Good Trouble」「Wheels Are Turnin'」といった80年代前半の大ヒットアルバムをいずれも聴いてないことである。
やっぱ聴いてないです。

なぜ上記の3枚とも聴かなかったのかよくわからない。
サウンドはモロ80年代で好みだったんで、「禁じられた夜」借りりゃあよかったなぁ。
たぶんカネがなかったとかどうでもいい理由だったんだろう。
位置づけとしてはジャーニー、スティクス、トト、ボストン、カーズなどと同じく80年代を代表するバンドだと思っている。
大ヒットの頃は超リアルタイム。
なので「なんで聴いてないの?」と言われても返事に窮するバンドだ。

とにかくこのバンド、歴史が長く、結成から大ヒットまで10年以上かかっている。
ボーカルのケヴィン・クローニンを語るのに必ず「ケヴィン・苦労人」と言われるほど下積みが長かったらしい。
年間300ステージをこなしたこともあるそうだ。
彼の80年代の風貌はブライアン・メイに少し似ている。

ライブ番組を2度録音しているが、いずれもアメリカでの公演である。
1つはFMでオンエアされたインディアナポリスでの公演、もう1つはNHKテレビで放送されたものである。
公演場所がはっきりしないのだが、おそらくもはや入手しづらい音源だと勝手に思っている。
録画でないのが残念ではありますけど。

ベスト盤もけっこういろいろ出ていて選曲が少しずつ異なるのだが、なぜか「In Your Letter」が収録されてるのは意外に少ない。
自分が聴いたベスト盤「Hits!」にも入っていない。
なんで?

彼らのヒット曲には「Keep Pushin'」「Keep On Loving You」「Keep The Fire Burnin'」など「Keep ~ing」というタイトルが多い。
「継続は力なり」を地でいく、下積みの長い彼らを象徴するようなタイトルだ。(少しこじつけ)

ヒット曲はどれも好きですが、一番好きなのは87年の「In My Dreams」という曲である。
それまでのかなり大げさなヒット曲とは少し趣が違い、とてもおだやかなサウンド。
深夜にAMラジオで聴くといいかもしれない、という雰囲気である。
勝手なイメージだが、REOスピードワゴンて全般的に夜聴くのが似合うと思う。

聴いてはいないが、比較的土台のできている状態なので、どのアルバムを聴いても問題はなさそうである。
とりあえず80年代のヒットアルバムから始めて、70年代のものにも手をのばしていこうかと考えている。
80年代洋楽にまみれたことを自負するワタクシとしては、「実は聴いてない」ことをバレないうちに素早くこっそりと解消させておきたい、そんなバンドです。


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聴いてない 第50回 クリストファー・クロス

とうとう聴いてないシリーズも50回となってしまった。
今回はミスター・フラミンゴ、AOR界の北の湖親方ことクリストファー・クロス。
少しすべってます。

例によって「ベスト盤のみ聴いてるアーチスト」に該当。
オリジナルアルバムは1枚も聴いてません。
流行ったシングルを適当にエアチェックしてきただけ、という鑑賞履歴である。
デビューアルバム「南から来た男」は姉が貸しレコード屋で借りたりしていたので、聴くチャンスはあったんだが、なんとなく「まあいいや」という感じで聴かずじまい。
時期としてはちょうど洋楽入門の頃である。

あれだけ大ヒットでデビューしながら、80年代後半以降はチャートにもあまり登場しなくなってしまった。
聴いてない最大の原因もここにある。
また彼を語る際ははずせない「声に似合わぬ風貌」。
美しい歌声と巨体のギャップに驚いた方も多いことでしょう。
自分も「ギターが腹に乗っている」姿に笑ったりしたもんです。
別にカラダで歌うわけでもないんですけどね。

当時のFMステーションの記事で、このヒトはカーレースが趣味であることも知った。
しかも普通車やラリーでなくF2クラス。
誰もが「コクピットにカラダ入るのかよ?」と突っ込んだことだろうが、声やサウンドとますます乖離する情報にとまどいを覚えました。

熱心に聴いてはいないが、ヒットした曲はどれもいい曲だと思う。
一番好きなのは「Think Of Laura(忘れじのローラ)」なのだが、自分が聴いたベスト盤にはなぜかこの曲が収録されておらず、非常に不満だった。
この曲が収録されたセカンドアルバム「Another page」には、スティーブ・ルカサーやドン・ヘンリー、マイケル・マクドナルドなど豪華なメンバーが参加していたそうだ。
今ネットで調べて初めて知りました。

今回なぜクリストファー・クロスを思い出したかというと、先週FMを聴いていたら「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」の、「ニューヨーク」を「トーキョー」に変えた歌を聴いたからである。
調べてみたら、これは佐藤竹善という人が歌っていて、テレビドラマにも使われたとのこと。

で、ついでにネットで検索したら、結構いろいろな話が出てきた。
・オフコースの「さよなら」をカバーしている。
まあキーは小田和正と同じくらいだろうから、あまり違和感はないのかもね。

・「Sailing」という名曲は、「友達と船に乗っていて、それが楽しかったから」という理由で作られた。
じゃあもし友達とボウリングしてたら「Bowling」になってたのだろうか?と愚かなことを考えてしまいました。

・90年代以降もかなりの回数で来日しており、昨年秋にもブルーノート東京で歌っている。
西日本のジャズクラブでは毎年常連で出演してたそうです。
全然知りませんでした。
ペット・ショップ・ボーイズ同様、勝手に「懐かしいヒト」の類だと思ってたんで、結構驚き。

・幼少の頃、東京で暮らしたことがある。
東京のどこ?やはり広尾とか高輪だろうか。
小岩や亀戸じゃなさそうですが。

・ヴァン・ヘイレンの「Jump」はクリストファー・クロスの「All Right」のパクリらしい。
本当か?とも思ったけど、言われてみればリズムは確かに同じである。
そうだったのか・・・まあどうでもいいことですけどね。

・・・・てなわけで、どうでもいいトリビア情報ばかり調べてしまいましたが、あらためて聴くとしたら、やはりリアルタイムの「南から来た男」「Another page」の2枚からになると思う。
バンドじゃないんで、同じボーカルに少し飽きるかもしれないが・・・


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ロック栄光の50年

講談社が「Rock In Golden Age」という分冊百科を出すそうだ。
業界紙を読んでいて、講談社の新年の挨拶があったので読んでみたら、3月創刊とのこと。
どこかの版元がしかけて来るだろうと思っていたが、講談社でしたか。

採りあげるのは主に60年代・70年代に活躍したアーチスト、ターゲットは団塊世代だそうだ。
確かに80年代のアーチストはプリンスやマドンナなどわずかである。

リストを見てみると、やはり買いたくなる号もありそうだ。
ビートルズはたぶん買ってしまうだろうし、ディープ・パープル/レッド・ツェッペリンなんてベタなカップリングもつい手にとってしまうだろう。
クイーン/キッスもおもしろそうだし、聴いてないくせにキング・クリムゾン/イエスも読みたい気はする。

分冊百科としては少し単価が高い。
全部揃えたら2万円を超える。
音楽モノは版権や肖像権の関係で出版するのは結構大変なのだが、価格にも多少影響しているのかもしれない。

今さら分冊百科というのも少し遅れてるような気もするが、採算部数はどのくらいなんだろうか。
分冊百科は単価のわりに場所をとる企画(立体的なおまけがついてるようなヤツ)もあって、書店側も結構売るのが大変らしい。
デルプラドの件なんかもあって、あまり明るい話題もないところに、よくこの企画通したね、講談社。
この企画が当たれば、80年代モノも登場するのだろうか?

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聴いてない 第49回 ジェネシス

新年あけましておめでとうございます。
本年もこの貧弱なBLOGをよろしくお願いします。

2005年最初のエントリは、久々にプログレに戻ってジェネシス。
キング・クリムゾン、イエス、ELPほど聴いていないわけではないが、やっぱ聴いてません。

ジェネシスは「That's All」からがリアルタイムであり、フィル・コリンズ時代しか知らない。
アルバム「Invisible Touch」は妻が買ったので家にあり、フィル・コリンズのソロはアルバム2枚ほど聴いているので、フィル・コリンズを中心にソロとバンドを聴いてきた状態である。
ちなみに「But Seriously」のCDは香港旅行中に買いました。
従って聴いてない度は4です。

主なメンバーの名前は知っているが、もちろんピーター・ガブリエル時代のジェネシスや、フィル・コリンズ以外のソロは聴いていない。
80年代にはピーターのソロもマイク&メカニックスも大ヒットしていたはずだが、なぜかエアチェックする機会に恵まれず、これらも未だに聴いていない。

フィル・コリンズ中心に聴いてきたのは、単純に流行っていたからである。
スティング、エリック・クラプトン、フィリップ・ベイリーなどとの共演や、バンド・エイド参加やライブ・エイド出演などもあって、フィル・コリンズのメディア露出度は突出して高く、必然的にフィル中心のエアチェックコレクションを重ねることになる。

当時深夜のテレビで「Easy Lover」の映像を見ていて、チャンネルを変えたら全く同じ映像の同じ場面が映っていて非常に驚いた記憶がある。
偶然隣の局でも同じ「Easy Lover」を流していたのだが、もちろん番組は別で、一瞬テレビが故障したのかと思った。
それくらいこの時期は日本でもフィル・コリンズを見ることが多かったということですね。

ただこの頃のジェネシスを無条件に応援していたかというと、やはりそうでもなく、「Mama」「Tonight Tonight Tonight」などやや重いサウンドはあまり好きではない。
このあたりは勝手に「プログレ臭のする曲」と位置づけていた。(違うの?)
フィル・コリンズのソロのほうはジェネシスよりもポップで、プログレとは距離を置いているように感じます。

フィル・コリンズ自身もこの頃のソロやジェネシスをプログレだとは全然思っていないんでしょうね。
プログレバンドとてお客様あっての人気商売。
自分たちの芸術性・独創性を追求することと、商業ベースにどこまで乗せていくかということは決して同義ではない。
かといってむやみに大衆に迎合もしたくないだろうし、でも売れないよりは売れたほうがいいわけで、様々な葛藤が彼らを覆うのでしょう。
このあたりビジネスとして重大な決意をする場面てのは、どのバンドでもありそうな気がする。
大槻ケンヂの本にもそんなようなことが書いてあった。

その昔フィル・コリンズがやたら露出していた頃、FMステーションでジェネシスの記事を読んだ記憶がある。
その記憶が確かならという前提だが、初期のメンバーはいずれも貴族の家系で、イギリスでも有数の伝統あるセレブな学校出身だそうだ。
スティーブ・ハケットとフィル・コリンズは庶民の家系出身で、2人はどういう経緯でバンドに加入したのかわかんないけど、初めはセレブ側も貴族の出であることを隠していたらしい。
ところがバスケットにランチを入れて持ってきたりして、上流階級であることがバレてしまった、という話。
「そうかランチにバスケットを持ってくると貴族なんだ・・」と、記事を読んで軽い感動。本当か?
以来自分の中では「ジェネシス=ランチにバスケット」といういまいち意味不明な公式ができてしまっている。
今回ネットでジェネシスを調べたら、バスケットはともかく、「初期のメンバーはお坊っちゃま学校出身」みたいなことがあちこちのサイトに書いてあるんで、やっぱそういうことなんでしょうね。

記事にはそうしたジェネシスの歴史も書いてあって、興味深く読んだのですが、昔のアルバムを聴いてみようとは思わなかった。
プログレだから、というお決まりの理屈もあったが、ピーター・ガブリエルの姿に多少引いた、というのも理由のひとつである。
記事にはピーターの劇団チックな扮装の写真も載っていて、しかもメンバーの中でひとりだけやたら派手なカッコウ。
「この人何?」というのが正直な感想。
顔の周りに花びらがついたようなかぶりモノを着けた姿は、なんだか「西川のりおのフラワールーム」を連想してしまった。
ピーターのソロを聴いてこなかったのは、この辺の刷り込みもあったと思う。

というわけで、イエス以上に大衆受け路線を進んだと思われるジェネシス。
プログレなバンドをとりあげるたびに思うのですが、やはりプログレファンの方はフィル・コリンズ時代に対しては厳しい評価なのでしょうかね?
ヘタにフィル・コリンズなんか聴いちゃってるんで、初期作品との隔たりに苦労しそうですが、こんな軟弱な自分でも聴けそうなアルバムなどあるんでしょうか?


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