聴いてない 第32回 ポール・ウェラー
今年の来日で相変わらずの人気と実力を証明してみせたポール・ウェラー。
でも予告どおり聴いてません。
スティングと違い、バンド時代も含めて聴いてないアーチストである。
聴いてない度は3ですかね。
ジャム時代の「The Eton Rifles」「Town Called Malice(悪意という名の街)」、スタイル・カウンシル時代の「Shout To The Top」が聴いている全曲である。(貧弱だ・・)
最初にエアチェックした頃、ドアーズの「The End」に続けて録音しており、しばらく「ジャム」と「ドアーズ」を混同してしまい、区別ができなかった記憶がある。
ジャムはモッズ系パンクバンドという分類だそうだが、サウンドは決して嫌いではない。(2曲しか知らないけど)
パンクそのものはよくわかってないのだが、ジャムの音はソリッドでキビキビした印象があり、なかなかかっこいい。
バンドやってる友人のライブを見に行った時、そいつのギターの音が「The Eton Rifles」のそれに似ていて、ほとんど知ったかぶりで「おまえのギターはジャムのような音だ」と言ったら、えらく感激されたことがあった。
「A Town Called Malice」は、リズムがホール&オーツの「Maneater」やスティービー・ワンダーの「Parttime-Lover」と同じだという話を、以前FROCKLでしたことがある。
自分としてはモータウン起源のリズムというより、むしろロカビリーに近いのではないかと感じたのだが、FROCKLではその説は否定された。
でもストレイ・キャッツにも同じようなリズムの曲がありますよね。
この「A Town Called Malice」はドラムの音が好きである。
スタイル・カウンシルはジャムに比べてオシャレな音だと思っていたが、先日FMで「Shout To The Top」が流れていたのをあらためて聴いてみたら、結構力強いボーカルだ。
元デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズのミック・タルボットといっしょにやってたんですね。
デキシーズは少し聴いていたのだが、この話は全然知りませんでした。
そんなわけでそれぞれの時代の代表曲だけを聴いて、それ以上のことは何もしていない。
嫌いな音ではないのだが、アルバムを聴く気にはならなかった。
そしてソロになってからは全く聴いてない。
ポール・ウェラーという人は過去をあまり振り返らないらしい。
スタイル・カウンシル時代にはジャムの曲をライブで演奏することはなかったそうだし、ソロになってからもバンド時代の曲は封印していた、という話をネットで読んだ。
これって昔からのファンにとっては少し残念なことかもしれないけど、あまりできることじゃないですよね。
たとえ昔の曲でも、それがヒット曲だったらその曲で客を集めようとするのは普通の感覚である。
あえてそれをしてこなかったというのは、その時点での自分に自信があったからだろうか。
「過去は関係ない、今のオレを見ろ」というメッセージなのかもしれない。
勝手な解釈だが、かっこいい生き方だ。
パープルを一切振り返らないリッチー・ブラックモアにも似ている。
今年もニューアルバムをリリースするそうだが、全編カバーらしい。
ポール・ウェラーを聴いてもいない自分が興味深いと思ったのは、ボブ・ディランの「見張り塔からずっと」とオアシスの「One Way Road 」が収録されていることだ。
「見張り塔からずっと」は実はオリジナルを聴いておらず、ニール・ヤングやU2でしか知らないのだが、これもポール・ウェラーが歌うとどうなるのか、聴いてみたい気がする。
ノエル・ギャラガーはポール・ウェラーを師と仰ぐほどの信奉者らしいが、カバーしてもらってさぞかし感激だろうね。
それぞれの時代も含めて、まとめて聴けるCDはないのでしょうかね。
駅売りでもかまわないんで、探してみようかと思います。
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コメント
SYUNJIさん、こんばんは。
ポール・ウェラー、全く聞いていません。妻がスタカン時代とソロ
時代の両方の大ファンです。
先日の来日は見に行きましたが、ロック感あふれる演奏で実に
素晴らしかったです。単独演奏で見たかったです。
>>ポール・ウェラーという人は過去をあまり振り返らないらしい
そのようですね。最近、やっと過去の曲の「封印を解く」
ようになったのか、来日公演では、
ジャム「Town Called Malice(悪意という名の街)」とスタカン
「My Ever Changing Moods」をロックなアレンジできめてくれました。
>>それぞれの時代も含めて、まとめて聴けるCDはないのでしょうかね
これがないのですよ。ウェラーは過去は否定しないようですが、
各時代をまとめる(CDの帯に「全キャリアを包括!」なんて
書かれそうなこと)ということにも興味がなさそうです。
>>あらためて聴いてみたら、結構力強いボーカルだ
当時、私の印象ではスタカンはおしゃれなバンドでした。すかした
感じで好きになれませんでした。ただ妻に言わせると全く異なり、
実にソウルフルなのだそうです。黒人音楽への憧憬や畏敬も感じられ、
この点はソロにも引き継がれているようです。
力強いといえば、ミック・タルボットのオルガンも強力ですよね。
ついでに、私はジャムも全く聞いていません。パンク系も
実は弱いです。
投稿: モンスリー | 2004.08.24 22:50
モンスリーさんの仰るとおり全時代を包括しているベストってないんですよね。でも、あのてのベストが出るってことはその人のキャリアの終わりを意味する場合が多いのでまあいいんじゃないかと。
ソロになってからは渋い曲が多いのでベスト盤よりもオリジナル盤を聴いた方がいいかもしれません。ベスト盤を聴いて楽しいのは派手な曲の多いスタカン時代だと思います。
先日の来日は僕も行きましたがようやく封印を解かれた「悪意という名の街」を聴いて泣きそうになってしまいました。
投稿: jet | 2004.08.25 21:35
みなさんコメントありがとうございます。
キャリアを考えるとまとめベスト盤がないのも不思議ですが、版権などの問題もあるんでしょうかね。
>あのてのベストが出るってことはその人のキャリアの
>終わりを意味する場合が多いのでまあいいんじゃないかと。
なるほど確かにそうですね。
ニューアルバムも出るそうですし、まだまだ現役だということですね。
>ようやく封印を解かれた「悪意という名の街」を聴いて
>泣きそうになってしまいました。
にくい演出だなぁ・・ずっと待ってたファンも多いでしょうね。これって封印を解いたのは日本での公演が初めてなのでしょうか?
いずれにしても聴いてないワタシでも、この曲での観客の盛り上がりは想像できそうな気がしますね。
投稿: SYUNJI | 2004.08.28 06:40
ずいぶん遅いコメントになってしまいましたが、ポール・ウェラーは好きなアーティストの1人です。僕もモンスリーさんの奥さんの意見には同感で、ロック系のボーカリストとしては非常にソウルフルで歌がうまい人だと思います。そして、熱い人でもあります。だって、ジャム時代のファーストシングル「In the City」では、「In the city there's a thousand thing I want to say to you♪」なんてツバを飛ばしながら歌っているくらいですから。
スタカン時代は丁度カフェバーブームで、そこでスタカンがよくかかっていたからオシャレというイメージが出てきたんだと思います。「My Ever Changing Moods」はアルバムに収録されているバージョンとシングルカットされているバージョンはかなり違うのですが、シングルバージョンは小粋でオシャレという印象はあります。「Shout To The Top」のイントロは、ポピュラーミュージックの歴史の中でもストリングスを使ったアレンジとしては5本の指に入るくらいいいアレンジではないでしょうか。
ただ、スタカンの後期はミック・タルボットのハモンドが少なくなったのであまり好きではないです。
ソロになってからは、大人の熱いロックという感じで、僕もたまに聴いてます。理想的な年の取り方をしている人だと思いますね。
投稿: getsmart0086 | 2004.08.28 22:05
getsmart0086さん、コメントありがとうございます。
>スタカン時代は丁度カフェバーブームで、そこでスタカンが
>よくかかっていたからオシャレというイメージが出てきたん
>だと思います。
そう言えばそういうブームがありましたね。
実際にスタカンがカフェバーでよくかかっていたかどうかはわかりませんが、イメージとしてはそんな印象でした。
同じ頃プールバーってのもありましたね。
聴いてないついでに白状しますが、当時しばらくスタイル・カウンシルとスパンダー・バレエの区別がつきませんでした・・
投稿: SYUNJI | 2004.08.29 23:25
SYNJIさん、jetさん、getsmart0086さん、こんばんは。
>>「悪意という名の街」を聴いて泣きそう
これは大阪公演では最後の曲だったと思いますが、ものすごく
盛り上がりましたね。
>>丁度カフェバーブームで、そこでスタカンがよくかかっていたから
なるほど~! ひょっとすると、本国イギリスと日本では、聴かれ方が
全然違っていたのかもしれませんね。確かに日本ではAORやスタカンは
おしゃれ度を高めるためのBGM的に使われていたと思います。
>>同じ頃プールバー
ありましたねー。カフェバー、プールバー、いかにも80年代的です。
そのころ10代後半でしたが、全然縁のない生活を送っていました(^^;)。
余談ですが、ライブエイドのDVD化の詳細がわかりました。
http://www.cdjournal.com/main/news/news.php?nno=7286
正直、是非ともほしい内容です。国内版はどうなるので
しょうか・・・・
投稿: モンスリー | 2004.08.31 23:31
SYUNJIさん、モンスリーさん、こんにちは。
私もその頃は10代後半でしたが、補導されるスリルを味わいながら少し大人の仲間入りをしていました。MTVも流行っていたので、MTVを流していた店も多かったと記憶しています。
投稿: getsmart0086 | 2004.09.01 12:46
おじゃまします。
ポール・ウェラー
好きです。
> 結構力強いボーカルだ。
そうですね。
日本ではShaadiと同じくカフェバー御用達でしたよね。
音はそうですが歌詞は政治的と言うか警鐘と言うか結構辛辣な事を歌ってたりするんですよね。
先月の来日時にフェイスブックに上がってましたね。
この寒空に半袖Tシャツで。。。
ポール・ウェラーが写っているとロンドンの街並みに見えてしまうんですが、良く観ると大阪なんばの商店街だったりしたのが笑えてしまいました。(笑)
おすすめは
”Wild Wood”
”Under the Influence”(カバー集でしたら)
投稿: tatsuroman | 2018.02.02 16:45
コメントありがとうございます。
ポール・ウェラーも記事の内容を完全に忘れていました。
どれも同じですが、中身のない文章・・
一度ジャムのベスト盤を聴いたのですが、あまりなじめず定着しませんでしたので、記事にもしていません。
>おすすめは
>”Wild Wood”
>”Under the Influence”(カバー集でしたら)
「Under the Influence」を少し調べましたが、これポール・ウェラーが歌ってはいないんですね。
ポール・ウェラー名義だけど本人は歌っておらず、好きな曲を集めた企画盤ということですね。
ポール・ウェラーの学習教材として聴くなら「Wild Wood」からのほうが良さそうですね。
投稿: SYUNJI | 2018.02.02 22:27
おじゃまします。
> これポール・ウェラーが歌ってはいないんですね。
おっしゃるとおりです。
すみません、間違っていました。
おすすめは
”Wild Wood”
”Studio 150”(カバー集でしたら)
”Under the Influence”(ルーツ集でしたら)
です。
が”Under the Influence”はコアなファン向けかもしれませんね。
機会のある時にでもどうぞ!
投稿: tatsuroman | 2018.02.05 11:16