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聴いてない 第31回 スティーブ・ウィンウッド

今回はスティーブ・ウィンウッド。
聴いてない度は4(アルバム1枚程度)なのだが、ジェフ・ベックほどの聴いてなさではなく、少し位置づけの難しいアーチストだ。
「聴いてます」と言える自信なんかもちろんないし、じゃあ全然聴いてないのかというとそうでもなかったり。
正確には「アルバムを1枚だけやたらと聴いた」アーチストである。

80年代半ば、スティーブは「Higher Love」「Finer Things」「Back In The High Life Again」などのヒットを次々と飛ばし、アルバム「Back In The High Life」はグラミー賞もとっている。
自分もこの頃初めて彼の音楽に出会い、このレコードをレンタルで聴き、後にCDも買った。
さすがグラミー賞をとるだけあって、洗練された都会的なセンスや音で、これが気に入ったのである。

で、前後のアルバムも聴いてみようと思い、「Arc Of A Diver」や「Roll With It」も聴いてみた。
が、どうも「Back In The High Life」とは少し違う。
87年にはベスト盤も出たが、「Finer Things」は入っていないし、全体として「Back In The High Life」ほどの感動はなかった。

「Back In The High Life」が出た当時は本人について知識は何もなく、元々この頃はやっていたAORのような小洒落た路線のヒトかと思っていた。
「天才少年」と言われた栄光のキャリアの持ち主だとは全く知らなかったのだ。

その後もトラフィックやスペンサー・デイビス・グループ時代の曲をちょこちょこと聴いてみたのだが、具体的にどこがどう違うのかはっきりと言えないのだが、やはり自分の好みとはなんとなく違う音だった。
友人からもらったSDGのCDも、1回聴いただけで手放してしまった。

ちなみにブラインド・フェイスについては全く聴いていない。
当時クラプトンとジンジャーはクリームを解散した後で、ライブでも観客はクリーム再現を期待していたそうだ。
だがスティーブはクリームをやるつもりもなく、メンバーやファンの意志と自分の方向とのギャップから、ブラインド・フェイスはアルバム1枚で解散、ということらしい。
で、その「スーパー・ジャイアンツ」というなんだか60年代特撮みたいなタイトルのアルバムは、レコファンで一度は手にとったんですけど、あまり安くなかったんで結局買わなかったんです。
でもおそらく自分の期待するスティーブ音とは少し違うんだろうなあ。
ブラインド・フェイスって、メンバーの誰を目当てに聴くかによって評価は違うかもしれませんね。

最近気づいたのだが、スティーブの長いキャリアの中ではむしろ「Back In The High Life」が、たぶん少し変わってるんですね。
「Back In The High Life」って全体的に明るくハイソ(死語?)なムードですよね。
それがたぶん自分にとって聴きやすかったんじゃないかと思います。
まあバンドでの音とソロとでは、違いがあって当然なのだが、ソロの中でも「Back In The High Life」は突出して上品な音だと思う。
スティーブ本人は「ソロよりもバンドでやる方が楽しい」などと言っているそうだが、たぶん本人は「High Life路線」よりももう少しブルースやロックよりな音楽が自分の中心にある、と考えているのではないだろうか。
そのアーチストにとって最大のヒット作が、実はキャリアの中では少し変わった曲だった、という話は案外あり得ることなのかもしれない。
イーグルスにとって「Hotel California」は最大のヒット作だが、彼らにしてみれば「ちょっと変わった曲を出したらむちゃくちゃ売れてしまった」という感じなのかもね。

最近スティーブ・ウィンウッドはインディーズレーベルで活動しているとのことだが、どんな感じの音なのだろうか?
自分が感じたほどそれぞれのアルバムに路線の違いはないのかもしれないが、他に「High Lifeな路線」の曲があれば聴いてみたいとは思う。
あっ、その前にやはりブラインド・フェイスでしょうかね。


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コメント

スティーブ・ウィンウッドと聞いて、名前は知ってる、syunjiさんの言うとおりに80年代に確か流行って、それを聞いた記憶もある。でもそこまでです。個人的に80年代後半から90年代前半にどんな洋楽を聴いていたのか、記憶が曖昧です。仕事の関係で日本物(第2期バンドブーム)を聞かざる得なかったという状況もありますが、どんな時代だったのでしょう!全く個人的なスレですいません!お手上げです。

投稿: マルチオーディオ | 2004.08.18 11:00

SYUNJIさん、こんばんは。
ウィンウッド、私は割と好きです。アルバムも、感想文を書けるほど
ではないですが、ソロ作品はほとんど聴いております。
逆に、ウィンウッドの真価と言われているトラフィックは全く聴いて
おりません。

>>洗練された都会的なセンスや音で、これが気に入ったのである
「Back In・・・・」ですが、ヒットして大分経ってから聴きました。
「Higher Love」がとにかく気に入って、他のアルバムに進みました。
他の収録曲もロック感あふれるものが多く、今でも好きです。
で、一番好きなアルバムは「Arc Of A Diver」です。ゴージャス感
が「Back・・・・」に比べて少し控えめなところが気に入りました。
1曲目「You See A Chance」の透明感がいいですね。

「Back・・・・」の路線ですと、90年に出た「Refugees Of The Heart」がおすすめ
できます。かなりアダルトな作りになっており、前作「Roll
With It」に見られたR&B色が後退しており、私も好きです。

>>本人は「High Life路線」よりももう少しブルースやロック
>>よりな音楽が自分の中心にある
どうもそのようです。といいますのも、90年代はトラフィックを再結成
してみたり、よくわからないソロアルバム「ジャクソン7」を出したり
と今ひとつだったのですが、昨年出した「About Time」は原点回帰
と言われております。トラフィックに近い音づくり、演奏をしている
とか。
このアルバムですが、私は非常に気に入りました。ウィンウッドが全曲で
ハモンドオルガンを弾いており、このグルーブ感がたまりません。バックの
パーカッションも実に生き生きとしております。

>>ブラインド・フェイスはアルバム1枚で解散
この時、ウィンウッドも観客からトラフィックを期待されて、いやがった
そうですね。
私の場合、クラプトン+ウィンウッドのバンドということで、例によって
過剰な期待を寄せて聴き、まるで違う音だったので幻滅しました。
フォークとかブルースなんですよね。最近になってじんわりとしたよさ
があるなあと思うようになりました。
ちなみに、過剰な期待といえば、ジェフ・ベック+ジミー・ペイジ時代の
ヤードバーズがありました。

投稿: モンスリー | 2004.08.18 22:36

マルチオーディオさん、コメントありがとうございます。

確かに80年代にスティーブ・ウィンウッドは流行りましたが、自分のようにそれまでのキャリアを知らなかった人もかなりいたのではないでしょうかね。
クラプトンやジンジャー・ベイカーとバンドを組んだくらいですから、誰もが認める実力者だったことは間違いないのでしょう。

ところで、お仕事の関係で日本物を聞かざるを得なかったとありますが、音楽関係のお仕事ですか?
業界の方からこんなBLOGに毎回コメントをいただいていいのだろうか・・あらためて恐縮です。

投稿: SYUNJI | 2004.08.18 22:49

モンスリーさん、コメント感謝です。

>一番好きなアルバムは「Arc Of A Diver」です。
同じことを言っていた女の子が以前会社にいて、共通の話題ほしさに聴いてみたのですが、自分としてはいまいちでした。
やはり音楽は健全な動機がよろしいようで・・

>昨年出した「About Time」は原点回帰
>と言われております。

そうですか。じゃ聴くならこっちかな?(←軟弱)
ブラインド・フェイスってなまじビッグネームが揃ってるから、やはり過剰な期待はしかたがないのでしょうね。
普通の音楽として鑑賞した方がよさそうですね。

投稿: SYUNJI | 2004.08.18 23:07

syunjiさんへ 誤解のないように音楽関係ではないとはいいきれませんが、業界ってほどのものじゃございません。お手伝いをしてるっていう程度なので、自分も1リスナーとしてここに参加させていただいております。毎回、楽しみにしているので、今後ともよろしくお願いします。

投稿: マルチオーディオ | 2004.08.19 11:22

SYUNJIさん、こんばんは。
>>女の子が以前会社にいて、共通の話題ほしさに聴いてみたのですが
>>やはり音楽は健全な動機がよろしいようで・・

爆! なに弱気なことをおっしゃっているのですか、
そういう邪な心こそ、ロックを前進させるプリミティブな衝動では
あ~りませんか(^^;;)。
私も、「今年こそ70年代、80年代洋楽ロックが空前のブームとなり、
会社の女性社員がこぞって私のところへCDを借りに来るはずだ!」
という妄想を捨て切れません。
まあ、未だにブームすら起きませんが(笑)。

冗談はさておきまして、「About Time」につきましては、稚拙な感想文
を掲載しました。よろしければご覧くださいませ。
http://homepage2.nifty.com/rockyota/winwood01.htm

投稿: モンスリー | 2004.08.20 21:56

マルチオーディオさん、先日は失礼しました。
毎回コメントを寄せていただいて恐縮です。
こちらこそ今後ともよろしくお願いします。

モンスリーさん、コメント感謝です・・が、
>私も、「今年こそ70年代、80年代洋楽ロックが空前の
>ブームとなり、会社の女性社員がこぞって私のところ
>へCDを借りに来るはずだ!」
>という妄想を捨て切れません。

ぶははははっ!
なんだか見抜かれているようでヤだなあ。
あたしも同じような夢を見続けていますよ。
まあロックなんて変な音楽は、楽器やるのも聴くのも「モテたい・・」という不純な動機から始まるもんですからね。
いつの時代も、青少年のリビドーこそがロックという文化を形作ってきたのだという、ムリにアカデミックな表現にて本日のシメといたします。
あ、ウィンウッドがすっかり置いてきぼり・・

投稿: SYUNJI | 2004.08.21 22:32

スティーブ・ウィンウッドの凄さを余りにもご理解されていないコメントが続いておりましたので、
いささかコメントを書かせていただきます。「バックイン・ザ・ハイヤーライフ」はナイルロジャースの
手によることで、かなり聴きやすいものになっている反面、
ウィンウッドが得意とするセンチメンタルな
旋律、黄昏を感じさせるモードは希薄なのです。この事は同時に同氏がプロデュースしたデヴィッド・ボウイの
「レッツダンス」にも言えることで、ブリティッシュインベンションの流れに沿ったMTV文化圏の影響の
顕著さを示すものです。マスをターゲットにしたクリエイティビティという点では、「バックイン・ザ・ハイヤーライフ」
で彼の名が知れわたり、そこがリスナー評価基準になる危うさがあります。
音楽には各々の趣味嗜好が存在してますので、誰かのコメントにあったように、ウィンウッドが在籍した
キャリア作品のCDを楽しめずに売ってしまったということは否定はしませんが、ウィンウッドのソロ第一弾
「スティーブ・ウィンウッド」はお聴きになったみてくださいと、このページに投稿されておられる方々には
ぜひお願いしたいと思います。
コレを聴いて何もお感じにならないのであれば、
ウィンウッドとはご縁がなかったのですね。と言い切ることができます。
はっきり言って名盤です!そこから逆に年代を
一年ごとに遡りながらウィンウッドを聴いてみて頂けると彼の凄さを堪能できると思います。ぜひお試しください!

投稿: BARDMAN | 2004.09.07 13:48

BARDMANさん、初めまして。こんな弱小BLOGにコメントありがとうございます。
本文にも書きましたが、「Back In The High Life」は確かに自分のようなウィンウッド初心者を捕まえるに充分な音でしたが、ご指摘のとおり彼本来の音とは少し違うようですね。
古くからのファンの方からすれば、「ウィンウッドをこの盤だけで語ってほしくない」という心境なのでしょうか。

80年代はプロデューサーの名前が採りあげられることも多かった気がします。
ナイル・ロジャースはジェフ・ベックの「Flash」もプロデュースしてましたが、実はこのアルバムを聴いてないのにそんなことは覚えていたりします。

ところで自分としてはついブラインド・フェイスに興味がむいてしまうのですが、このアルバムについてはいかがでしょうか?

投稿: SYUNJI | 2004.09.07 23:01

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