聴いてない 第11回 ドアーズ
今から20年近く前だが、エアチェックもゆきづまってきた頃、「ビッグアーチスト鑑賞強化月間」を自分で決めて、それまで聴いてこなかったアーチストや名盤を聴くことを試みたことがある。
(当然レンタルでですけどね)
聴いたのは以下である。
・レッド・ツェッペリン
・イーグルス
・ボズ・スキャッグス
・エルトン・ジョン
・ジョン・レノン
・サイモン&ガーファンクル
・10CC
・ドアーズ
このうち、結局聴き続けることができなかったのは、ボズ・スキャッグスと10CCとドアーズである。
結局聴き続けなかった理由その1。
・音に少し飽きた
感覚的にはそれほど受け容れ難い音ではない。
「ハートに火をつけて」の印象的なキーボードや、ジム・モリソンのぬるいボーカルなど、嫌いではない。
が、ファーストを通しで聴いていて、キーボードの音にいささか飽きが来た。
「もう少しバリエーションがあれば・・・」などと思った。
理由その2。
・やっぱ暗い
陽気で明るく開放的なウェストコーストにあって、唯一闇の世界をつき進んだドアーズ。
といった情報を仕入れて聴いてみたのだが、評判どおりやっぱ暗かった。
「Arabama Song」など暗くはない曲もあったが、「陽気」とはほど遠いこの人たちの音。
いまいちクスリっぽくて、やはりどうも聴いてて楽しくはなかった。
理由番外編。
・映画がつまんなかった
これはオリバー・ストーン監督の「ドアーズ」のことではない。(これ見てません)
ドアーズを初めて知ったのは「地獄の黙示録」によってである。
映画が公開された当時、「The End」はFMでもけっこうかかるようになった。
ただし映画を実際に見たのはテレビになってからである。
「The End」が使われたのは知っていたので、オープニングはよく覚えている。
・・・・で、あたしゃ映画についてはホントに見ないクチなんで、語る資格なんか全くないのは承知の上で言いますけど、「地獄の黙示録」って、あれなに?どこがおもしろいの?
ええ、確かに見た条件は最低ですよ。
当時高校生でアタマも悪く、ビデオに録画したヤツを後で見たし、CMブツ切れ・飯食いながら・夜中に一人・つまんない場面は早送り。
こんな見方であの映画語っちゃいかんのでしょうけど、正直、全っ然意味がわからなかった。
何がテーマでどこが見所なのかよくわからんうちに終わってしまい、「録画なんかするんじゃなかった・・」と後悔までしてしまいましたよ。
結局この映画で記憶に残ったのはストーリーではなく、雑誌に載ってた「拳銃をアタマに当てているコッポラの顔」だったりする。
監督が死にたくなるくらいヤバイ映画だったってことですかね。
今見直したら少しはわかるんだろうか。
まあ映画がつまんなかったのと、ドアーズを聴かなかったこととは、直接関係はないんですけどね。
他にドアーズについては、ライブ映像を見た記憶がある。
これも「ベストヒットUSA」だったと思う。
古いライブのためか、カメラは固定でステージのそでからジム・モリソンを写しつづけていた。
「The End」を歌いながら、途中でステージにいた蛾をつかまえ、「これは蛾だ」と言って乾いた笑いをとっていたジムの姿が記憶に残っている。
聴いたアルバムはファーストだけなので、正確には「それ以来聴いてない」。
「聴いてない」ことに変わりはないのだが、一度アルバム通しで聴いて、飽きてるからなあ。
もう一度聴き直す、というのは相当難しそうだ。
セカンド以降もやっぱおんなじようなキーボードとぬるいボーカルなんでしょうか?
あと関係ないけど、「地獄の黙示録」って、おもしろかったスか?(しつこいって)
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コメント
ライブ映像を見たとのこと、うらやましいです。
私は『An American Prayer』を聴いて「もっと早く生まれたかった、ドアーズをリアルタイムで聴きたかった」と思いました。このアルバムは薦めませんよ、暗いです。そう、私はネクラ(死語)
比較的明るい曲と言ったら『the soft parade』の「タッチ・ミー」かな、前向きでノリがいいです。
私は『L.A.ウーマン』の「ライダーズ・オン・ザ・ストーム」なんか好きですけどね、雨音のようなキーボードが素敵。
「地獄の黙示録」映画館に一人で行きました。その時はただ雰囲気だけでカッコイイと思っていて、改めて先日テレビで見たのですが、やはり何だかストーリー分からなかったですね。一番記憶に残っているのは、白塗りの人達の所に船で行くシーンです。
投稿: hello nico | 2004.03.14 01:21
SYUNJIさん、こんばんは。
>>「ビッグアーチスト鑑賞強化月間」
(笑)、私は今週「スティーリー・ダン週間」にしております。
ドアーズですが、2年ほど前に1stと2ndを「勉強してみよう!」
と購入したことがあります(ただし中古、笑)。
1stですが、1曲目のロック的な衝動、「ハートに火をつけて」の
ポップ感など好きになることができた曲もあったのですが、全体と
して、プログレとはまた違う重苦しい雰囲気に圧倒されてしまい
それっきりになってしまいました。ここで歌われている閉塞感に
私の平凡な日常とは相容れない厳しさを感じたのです。
人気と評価が高いバンドですので、各種評論を読み頭でっかちに
なってから聞いたのもいけなかったとは思います。
ちなみに、10CCは多分15年ほど前にベスト盤を買いました。全曲
「I'm Not In Love」みたいなやつを期待したのですが、彼ら
らしいひねりのきいた奇妙なポップ曲が中心で、やはりそれっきり
となってしまいました。
投稿: モンスリー | 2004.03.19 00:18
nico様、毎度どうもです。
ドアーズの映像、今思うと確かにちょいと貴重かも?
DVDになってる気もしますけど。
「白塗りの人達の所に船で行くシーン」・・・って、ありましたっけ・・?
あー全然覚えてないや。
でもストーリーがわからなかったのは自分だけじゃなくって、少し安心。
投稿: SYUNJI | 2004.03.19 00:19
モンスリー様、毎度どうもです。
ドアーズの分析、とても文学的な表現で敬服いたします。
あたしなんざ「少し飽きた」「やっぱ暗い」ですから。
10CCもモンスリーさんとほぼ同じような展開でした。
ベスト盤を聴いてはみたものの、ご指摘のとおり「I'm Not In Love」以外はなんか落ち着きのない音で、こちらもそれっきりでした。
スティーリー・ダン強化週間ですか。
ワタクシですか?ええ、当然「聴いてない」スよ。
いばってどうすんの。
そのうち書きますんで、しばしお待ちを。
投稿: SYUNJI | 2004.03.20 00:11
>ここで歌われている閉塞感に私の平凡な日常とは相容れない厳しさを感じたのです。
なんかちょっと理解できました。実家に居た時は4人姉妹の3番目、注目される事はほとんどありませんでした。母は忙しくたまにしか話したことが無く、劣等感と閉塞感だらけの毎日でしたよ。東京に出て、やっと自分に自信を持てました。
10ccは「I'm Not In Love」のヒット後、2つに分裂してしまいました。この曲で使われていたのギズモという楽器は分裂したゴドレイ&クレームが開発したものです。やはり4人居てこその10ccだったのかもしれませんね。私も「芸術こそ我が命」とか嫌いです。でも「愛ゆえに」は名曲だと思うんですけどね。
投稿: hello nico | 2004.03.21 01:32
SYUJIさん、こんばんは。
hello nicoさん、初めまして。
>>ドアーズの分析、とても文学的な表現で敬服いたします。
は、恥ずかしい(滝汗)。多分、何かの評論の受け売りです。
申し訳ない限りです。
ちなみにスティーリー・ダンですが、やはりよかったです。
ただ、妥協のないサウンドで、通勤電車の中でMDで
聞くだけではいかんなあ、と反省しました。
投稿: モンスリー | 2004.03.24 22:49
スレ違いでごめんなさい
スティーリー・ダンはやはり『aja』がいいですよね。私は「おしゃれな感じ」と思って聴いています。例えばニューヨークの摩天楼で夜景を見ながら聴く音楽のような。お台場でもいいんですけどね。でも、今私は散らかった部屋でベスト盤を聴いてます。『aja』以前の曲は慣れるまで聴きづらかった、「リキの電話番号」は別だけど。やっぱり「オッシャレー」いや「クール」と言うべきなのでしょうね。
投稿: hello nico | 2004.03.24 23:15
SYUNJIさん、こんばんは。
hello nicoさん、こんばんは。
(私信のようになってしまって、申し訳ありません)
>>スティーリー・ダンはやはり『aja』がいいですよね
これですが、ソウル~ジャズ感覚が強いアルバムと思っていました
ので敬遠していたのです。ですが、聞いてみるとやはり傑作だけ
が持つ厚みを十分に感じることができました。
個人的には、「幻想の摩天楼」「うそつきケイティ」、初期の
ロック調の曲が好きですが、「Aja」もこれからじっくり聞き込んで
いきたいと思います。
そうそう、最新作「Everything Must Go」は非常によかったです。
投稿: モンスリー | 2004.03.29 23:19
はじめまして。
何かバンド(何だったか忘れましたが・・汗)の検索で以前にお邪魔して、それ以来時々黙って読みに来てます。ゴメンナサイ。
ドアーズをそう思われたのも無理ないです。
自分は子どもの頃「タッチ・ミー」がヒットし、ドーナッツ盤を買った者(従って今は婆)ですが、楽しげなポップスという感覚で買いました。ところがファーストアルバムを聴いたら、大変な曲ばかりで理解は難しかったですね。一応、ファン?として、基本のCDは全部持っていますが、たまにしか聴かないです。
「地獄の黙示録」は、戦闘ヘリコプターでの大殺戮の場面でワーグナーの「ワルキューレ」だったかなんかが大音響で流れたのが一番記憶に残りました。二番目は主人公がドロの池の中をもぐって暗殺を実行しに行くときに、沼からどろんこの顔をヌッと突き出した場面です。あとはおちゃらけカメラマン役でピーター・フォンダが出ていたことかな。
記憶が定かではないです。
すみません、初コメントで長々と。
投稿: pico | 2007.07.07 10:46
picoさん、初めまして。
こんな昔のエントリにコメントありがとうございます。
ウチのBLOGに検索で来られたそうで、それは失礼しました。
いや、なんせ「聴いてない」ので、検索で来られる方はみんなきっとがっかりされて帰るのではないかと・・
で、結局未だにドアーズ聴いてないんですけど。
>沼からどろんこの顔をヌッと突き出した場面です。
あーこのシーンは覚えてますね。
確か予告CMでも使われていたと思いますが、暗殺しにいくシーンだったんですね。(それすら知らなかった)
ご覧のとおりの偏差値の低いBLOGですが、他にも聴いてないのが山ほどありますんで、お好きなアーチストについてご指導いただければ幸いです。
投稿: SYUNJI | 2007.07.07 21:14